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IRB第10条 医学的関連事項「脳震盪」についてのレギュレーション改定に関して(通達)
平成23年7月25日
日本ラグビーフットボール協会

専務理事 矢部達三


IRBよりIRBレギュレーション第10条 医学的関連事項「脳震盪」につきまして、改定する旨、通達が出されました。従来、「脳震盪を起こした場合」と規定されていたレギュレーションが、よりプレーヤーの安全を重視するという考え方に則り「脳震盪の疑い」で、退場となるように変更されました。日本協会でも、この内容を真摯に受け止め脳震盪ならびに脳震盪の疑いに対し、より慎重に取り扱うという方針の下、「脳震盪/脳震盪の疑いの取り扱い」を定めましたので、ここに通知いたします。
関係者各位へ周知徹底いただけますようよろしくお願い申し上げます。

第10条 医学関連事項

10.1 脳震盪

脳震盪は、脳への直接的または間接的な外傷性の衝撃によって引き起こされた複雑な病態生理学的プロセスで、一時的な脳機能障害をもたらす。その進行と回復は急激、かつ自然に消退する。プレーヤーは、意識消失を伴わずに脳震盪を起こしている場合がある。脳震盪には、時間とともに順次消失していく段階的な臨床的症状や徴候に応じた分類がある。脳震盪は、器質的損傷よりも機能的障害を反映しており、一般的な神経画像検査においては、通常、異常所見はみられない。
10.1.1 脳震盪は、極めて深刻に取り扱われなければならない。脳震盪を起こした疑いのある、または脳震盪と診断されたプレーヤーは、フィールドオブプレーから離れその試合、または練習にそれ以上参加してはならない。
10.1.2 脳震盪を起こした疑いのある、または、脳震盪と診断されたプレーヤーは、IRB脳震盪ガイドラインに記載されている「段階的競技復帰プロトコル(Graduated Return to Play -GRTP-)」に従わなければならない。(http://www.irbplayerwelfare.com/を参照)
10.1.3 IRB脳震盪ガイドラインには、青年と子どもに関してより厳しい基準が示されており、これらは厳守されなければならない。
10.1.4 IRB脳震盪ガイドラインは、最新の医学に基づいて、IRB理事会の承認の下、適宜更新される。

10.2 局所麻酔

10.2.1 プレーヤーは、歯科医や医師による止血のための傷口の縫合もしくは歯科的治療以外の目的で、試合当日に局所麻酔を受けてはならない。



IRB 脳震盪ガイドライン

ガイドライン概要

  • 脳震盪は、選手生命を守るためにも、極めて深刻に取り扱われなければならない。

  • 脳震盪を起こした疑いのあるプレーヤーは、プレーから離れ、その試合に再び参加してはならない。

  • 脳震盪を起こした疑いのあるプレーヤーは、必ず医療機関を受診しなければならない。

  • 脳震盪を起こした疑いのある、または脳震盪と診断されたプレーヤーは、必ず「段階的競技復帰プロトコル(GRTP)」に従って復帰すること。

  • プレーヤーは、競技復帰するにあたり医師の許可を必ず得ること。


参考(補足説明)

  • 脳震盪および脳震盪の疑いを判断する場合は添付資料の表1.「脳震盪/脳震盪の疑いの所見」ならびに添付資料の表2.「脳震盪/脳震盪の疑いの症状」に従う。必要に応じてバランステストを実施する。

  • ドクターのいない試合ではレフリーが自ら観察、あるいはチームスタッフ、プレーヤーなどのアピールにより試合を止め、上記判断基準に従って判断する。

  • 添付資料における有資格のヘルスケア専門家とは、日本体育協会公認のアスレティックトレーナーの資格を有し、かつ日本協会の指定した脳震盪に関する講習を受講した者をいう。

  • 脳震盪および脳震盪の疑いで退場した選手は必ず医師の診断を受けた後、添付資料の「段階的競技復帰プロトコル(GRTP)」に従って復帰する。復帰(レベル4を修了してレベル5を開始する前)に当たっては必ず医師の許可が必要である。
    脳震盪および脳震盪の疑いで退場した場合は復帰までに最低2度(受傷日、およびレベル5開始前)医師の診察が必要となる。

  • 19歳未満は医師が管理する、しないに関わらず、「医師が管理しない場合の段階的競技復帰プロトコル(GRTP)」(14日間の完全休養と21日目以降の競技復帰)に従うものとし、加えて、競技復帰にあたっては、再度(合計3度目)の医師の診察を必要とする。

  • 脳震盪の疑いの後、医療機関を受診し医師の診察の結果、脳震盪ではないとの診断が出た場合も上記プロセスに従う。

(2011.7.27)

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