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ルール
競技規則
「競技規則3.12 (b)」についてのルーリング2011-1 (競技規則の確認)
(通達)
平成24年1月5日
日本ラグビーフットボール協会

専務理事 矢部達三


ルーリング2011-2

オーストラリア協会からのルーリング要請

競技規則 17.6(g):


「モールの中のボールキャリアーが、地面に片膝または両膝をついたり、地面に腰を下した場合を含めて、地上に倒れた場合には、直ちにボールがプレー継続可能とならない限りスクラムを命じる。」

試合の中ではしばしば、モール(特に3〜4人だけで形成されているモール)の中で、ボールキャリアーが地面に倒れ、相手プレーヤーは腕をボールに巻きつけたまま立っている状態になることがある。

質問:

a) この場合、タックルではなくモールが崩れたとみなし、立っている相手プレーヤーは、ボールキャリアーを放さなければいけないのか?
b) ボールキャリアーが、立っている相手プレーヤーにボールを放さなければいけないのか?競技規則17.6(g)では、ボールがすぐに出ない場合はスクラムを命じるとあるが、ボールキャリアーにボールをすぐに放すことを義務付けてはいない。
c) モールが崩れた場合、プレーヤーは、ボールを出すために、ボールからすぐに離れる義務があるのか?
d) モールが崩れた場合、地面に倒れたプレーヤーは、ボールを出させないように、倒れたままボールにはたらきかけることができるのか?できない場合の罰は?また、競技規則におけるその根拠は?


ラグビー委員会の指定メンバーによるルーリング:

上記の(a)、(b)、(c)は競技規則に関する質問、(d)は競技規則の適用についての質問である。

モールが崩れた際にボールが地面に落ち、両チームのプレーヤーが立ったままボールに覆い被さっている場合は、競技規則第16条「ラック」が適用可能となり、よりいろいろなことを考慮することになる。

(a) モールが崩れ、ボールが地面についていない場合、立っているプレーヤーは、ボールが地面につきラックが形成されない限り、ボールまたはボールキャリアーを離す義務はない。
(b) 地面に倒れた(膝をついた、または、腰かけた状態)が、ボールをプレーできる状態のボールキャリアーは、直ちにボールをプレーしなければならない。その上でレフェリーは以下の判断をする:
i. ボールキャリアーが地面に倒れ、ボールがアンプレアブルになった(すなわち、ボールが直ちに出ない状態)場合、 ボールキャリアーに過失がなくても、17.6 (g) によって、レフリーはスクラムを命じる。
ii. ボールキャリアーが地面に倒れ、そのプレーヤーがボールを出すことができない場合、17.2 (d) に従い、相手チームにペナルティキックが与えられる。
(c) モールが崩れた場合、その結果としてラックが形成されていない限り、競技規則では、プレーヤーがボールから離れることを義務付けていない。
(d) このような場合が生じた場合、ボールがすぐに出ないため競技規則第 17条は適用されず、レフリーは、試合を止め、その前のプレーヤーの行動によって、スクラムを命じる、あるいは、ペナルティを課す。




ルーリング2011-3

オーストラリア協会からのルーリング要請

競技規則11.4(f):


「…ボールが相手側のプレーヤーに触れる、あるいはプレーされるが、チャージダウンされなかった場合は、10メートル規則が適用される。」

競技規則のこの項は、2009年に制定されて以来、いずれのプロまたは国際試合においても適用されたことがない。現行の慣習では、相手側のプレーヤーによって、ボールがキックされ、空中にあるときに触れられた場合、前方にいるキッカーの味方は全員、レフリーがオンサイドとみなしてきたはずである。

この競技規則の適用の仕方ついて、解釈の明確化を要請する。また、以下に、いくつかの懸念項目を挙げる:

1. この競技規則条文では「触れる、あるいはプレーされる」とある。ラグビーの定義において、「触れる」と「プレーされる」は、全く同じことを意味する。
2. 競技規則第12条に記載されている「チャージダウン」の定義には、ボールが必ずしも、チャージダウンしたプレーヤーより前方に進む必要があるわけではないことが、明確に記されている(チャージダウンは、「たとえボールが前方に進んだとしてもノックオンではない。」と書かれている)。それでは、キックされた後、空中で触れられたボールとチャージダウンされたボールとが、違いがないにもかかわらず競技規則11.4 (f)ではどどう区別をするのか、明確な解釈を求めたい。
3. もし、チャージダウンではボールが前方に進まなければいけないとされたとしても(競技規則ではそうではないが)、この競技規則の条文の適用は困難であると思われる。空中移動中にチャージダウンしたプレーヤーによってボールが跳ね返された、例えば、そのプレーヤーに対して垂直方向に進んだり、または、空中で取り損ね、チャージダウンしたプレーヤーの2m後ろに落下したとしても、おそらく10メートル規則が適用され、オフサイドのプレーヤー(場合によってはチーム全員)が、ボールが地面に着く地点、または、キッカー後方から10m後退しなければいけない。これは、実行不可能で、現行の慣習と大きく食い違っていると思われる。


この競技規則の条文が機能していなかった実例として、ラグビーワールドカップにおける、
ニュージーランド対トンガ戦の前半12分45秒でのプレーが挙げられる。黒(ニュージーランド)の9番によってキックされたボールが、トンガ(赤)の11番によって空中で触れられ、トンガ(赤)の5番によってプレーされた。その後、トンガの5番がプレーしたボールの10m内にいたニュージーランドの2番が、そのボールを取りにいった。競技規則 11.5(b)によって、10m以内にいるプレーヤーは、相手側のいかなる行為によってもオンサイドにはならないため、現行の競技規則では、トンガに対するペナルティキックとなるはずである。

IRBに対し、どのような場合にこの競技規則の条文が適用されるのか、明確にすることを求める。同条文が機能していないということになれば、条文の削除を提案する。競技規則 11.4(f)の残りの条文によって、キッカーの前方にいるキッカーの味方はチャージが発生した時にオフサイドにはならないことが記されていることからである。

ラグビー委員会の指定メンバーによるルーリング:

1. チャージダウンとは、ボールを保持していない相手側プレーヤーがキッカーに接近し、キックを妨げようとする行為である。このような状況では、キッカーの前方10m以内にいるプレーヤーは、ボールがどこに着地しようとも、ペナルティの対象とはならない。
2. ボールがチャージダウンされずに相手側のプレーヤーに触れた、あるいはプレーされ、キッカー側のプレーヤーがキックされた地点の前方10m以内の地域にいた場合は、競技規則11.4(f)に従い、ペナルティが課されることになる。


競技規則11.4(f)を削除するには、競技規則の改正が必要である。

以上

競技規則 日本語条文の変更
上記の通達に伴い、競技規則11.4 (f)の日本語条文を、下記のとおり、変更いたします
(下線部が変更箇所):

競技規則11.4(f):
「プレーヤーがボールを蹴り、相手側のプレーヤーがそのキックをチャージダウンし、そして、ゴールラインに平行な想定上の10メートルラインの前方にいたキッカーの味方のプレーヤーがボールをプレーした場合、10メートル規則は適用されない。ボールが相手側のプレーヤーに触れる、あるいはプレーされるが、チャージダウンされなかった場合は、10メートル規則が適用される。」





ルーリング2011-3

オーストラリア協会からのルーリング要請

競技規則第12条の定義:


「ノックオンとは、プレーヤーがボールを落としボールが前方へ進む、または、プレーヤーが手または腕でボールを前方へたたく、または、ボールがプレーヤーの手または腕にあたってボールが前方に進み、そのプレーヤーがそのボールを捕りなおす前にボールが地面または他のプレーヤーに触れることをいう。」

この競技規則の条文では、ボールがボールキャリアーから相手側のプレーヤーによって奪われる場合について明示されていない。そのような状況では最後にボールに触った、または、物理的に接触していたのは誰か、レフリーが見定めることは、ほぼ不可能である。

世界中のレフリーによる判断の均一化を向上させることを目的として、以下の場合は、ノックオンとなるのか、明確化を求めたい。そうであれば、誰がノックオンをしたことになるのか。

1. 赤チームのボールキャリアーAが、青チームのデッドボールラインに向かって走っている。相手側のプレーヤーBがAに前方から近づいてボールを取ろうとし、その結果、どちらもボールを確保できず、ボールが青チームのゴールライン方向に進んだ場合(Aによるノックオンとみなされる場合が多い。)
2. 赤チームのボールキャリアーAが、青チームのデッドボールラインに向かって走っている。相手側のプレーヤーBがAに背後から近づいてボールを取ろうとし、その結果、どちらもボールを確保できず、ボールが赤チームのゴールライン方向に進んだ場合(Bによるノックオンとみなされる場合が多い。)


ラグビー委員会の指定メンバーによるルーリング:

上記に挙げられたどちらの場合においても、ボールキャリアーにボールを失ったことに対する責任はない。

1.の場合、プレーヤーがボールキャリアーの手からボールを奪ったことで、ボールがボールキャリアーから奪われ、そのプレーヤー側のゴールラインの方向へ前進した。競技規則には違反しておらず、プレーは続けられるべきである。

2.の場合、ボールキャリアーの手からボールを奪おうとしたプレーヤーが、事実上相手チームのゴールラインの方向へボールを投げたことになり、競技規則違反として、レフリーは、違反をしていない方のチームがボールを投入するスクラムとする(ただし、アドバンテージをみた上で)

(2012.1.6)

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