立命館大学 22-26 慶應義塾大学【セカンドステージ 2013年12月8日(日) /大阪府・長居スタジアム】 セカンドステージプールC、カテゴリー1:関西大学Aリーグ首位の立命館大学、対するカテゴリー2:対抗戦Aグループ3位通過の慶應義塾大学の対戦。 慶應義塾のキックオフで前半が開始される。前半最初に得点の機会を得たのは立命館、2分10mL中央で慶應義塾が反則を犯すと躊躇なくPGを選択するがSO宗像仁のキックは左に外れる。 慶應義塾は、立命館が犯したFKからゴール直前での攻防に持ち込み9分、左中間ラックからHO中尾廣太朗がトライをねじ込み先制。SO慶田兼紹のGKも決まり0-7と試合が動く。 立命館は慶應義塾の粘り強いタックルに苦しむが19分、フェーズを重ねゴール直前右中間ラックから左展開、CTB13番宮本将希が一度は足を滑らしながらも内に切れ込み、タックルを振り切って中央にトライ、SO宗像仁がGKを決め7-7と追いつく。 慶應義塾も立命館の固いディフェンスに攻撃を阻まれながらも、27分ハーフウエーから両センターが密集の突破に成功、CTB12番石橋拓也が倒れながら繋ぎ、左FL6番キャプテン濱田大輝がトライ(GK成功)、7-14と引き離しにかかる。立命館も負けずに30分、SO宗像がPGを返し10-14の4点差とし前半を終了。 立命館のリスタートで後半が始まる。ホイッスルの鳴りやむ間もなく、慶應義塾が自陣22mL付近から左展開、ライン際にボールを小刻みに繋ぎ、左WTB14番服部祐一郎が抜け、FB15番の児玉健太郎がタックルを振り切りノーホイッスルトライ。後半SOに入った22番宮川尚之がGKを決め10-21と、立命館の出鼻をくじく。 この後どちらもキックを活用した攻防で緊張した膠着状態が続く中、慶應義塾は29分自陣30m左中間の相手ノックオンから、またもや左ライン際をFB児玉がタックルをかわして走り切り、左中間にトライ、10-26と試合を決めにかかる。 しかし、立命館も関西1位の意地を見せて執拗にFW攻撃、34分にゴール前15m左中間ラックから右サイドをSH井之上明が抜け左FL6番和田健吾に繋ぎトライ、SO21番井本拓也がGKを決め17-26とすると、37分にも反則から速攻、ゴール前5m中央ラックから右展開し21番井本がロングパス、右WTB22番藏田知浩が右隅にトライし22-26の4点差とする。 立命館は残り2分に勝負をかけるが利あらず、無情にもノーサイドホーンが鳴る。 慶應義塾は集中力が目立ち、立命館もレベルアップが覗える一戦であった。 次週、勝利を収めた慶應義塾大学は明治大学と対抗戦同士の対戦。敗れた立命館大学は関東大学リーグ戦4位の東海大学との対戦。ファイナルステージを目指した熱い戦いが続く。 photo by RJP H.Nagaoka 立命館大学の中林監督と庭井キャプテン 立命館大学 ○中林正一監督 「初戦で伝統ある慶應大学さんということでチャレンジ精神をもって戦うつもりで臨んだ。慶應大学さんにはうちの強みをすべて消された。内容は完敗。ブレイクダウンの姿勢が高く、ここを修正していく。まだ下を向かずに次を取りに行く」 ──後半の相手ゴール前ラインアウトでとりきれなかったのは? 「前半のファーストラインアウトで競られたのがストレスとなり、その後のラインアウトでのプレッシャーになり楽に組ませてくれなかった」 ○庭井祐輔キャプテン 「このゲームのために1週間用意してきたことがグランドで出来なかった。うちはフォワードのチームだがそこで前へ出られなかった。こちらのペースに持ち込めなかった。逆にポイントサイドで少しずつゲインを許してしまった、そこから次へ少しずつ遅れてしまいポジショニングの負け」 photo by RJP H.Nagaoka 慶應義塾大学の和田監督と濱田ゲームキャプテン 慶應義塾大学 ○和田康二監督 「何とか勝利し目標のベスト4へ近づいたが、内容的にまだ納得していない。次のゲームに対する反省ができるゲームだった」 ──内容的に納得していないところは? 「チャンスでのラインアウトのノットストレートなど、悪いスローイングではないので悲観はしていないが、相手に簡単にボールを渡してしまうところ」 ○濱田大輝ゲームキャプテン 「ディフェンスの時間が多く続くだろうと準備してきたが、フォワード、バックス連携して少ないチャンスをものにして26点取ることができた、最後に2トライをとられたことが課題で次の明治戦に向けて修正する」 ──2トライとられた原因は? 「26-10の状況で勝利を意識し、気のゆるみが出てディフェンスシステムが壊れてしまった」 ──立命大のディフェンスについて? 「立命大さんはシャローディフェンスなので、こちらは深いラインでアタックし、少ないチャンスをものにしようと思っていた。相手は大きいので2人目の寄りの速さで勝負すること、どれだけ走れるか、我慢しなければならない状況があると思っていた」