関東代表 31-30 ニュージーランド学生代表 (2009年4月29日 at神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場) ゴールデンウイーク初日、快晴のニッパツ三ッ沢球技場。オークランド大、ワイカト大、カンタベリー大などを中心に構成されたNZ学生代表。一方NEC、サントリー、東芝などトップリーグ若手中心で構成された関東代表。その第1戦が神奈川県ラグビーフットボール協会春のチャレンジマッチシリーズ第3戦としてオックス・ブリッジ大戦に続き開催された。 (前半) 試合前の恒例の「ハカ」でNZUは相手にプレッシャーを掛け、そのまま圧倒したいが、開始早々から敵陣内で優位に進めたのは関東代表。FW・BK一体のテンポある攻撃、そして当たり負けしないしっかりしたコンテストプレーとディフェンスが功を奏し、4分、15分、28分にトライ。対するNZUは18分、32分PG成功後、25分と40分にトライを取り、20-19でNZUリード。まさに接戦となった。 (後半) 気温が上がる中、スタミナ勝負の様相を呈する後半開始直後、立て続けに反則を犯した関東代表はPGを決められ23-19と差を広げられた。しかし、プレーに意志統一ある関東代表は、時にはラックやスクラムでターンオーバーし、ラック連取の連続攻撃で13分、トライ。その後36分、ラックからFWでつなぎフランカー望月がトライ。30-31でゲームを逆転した。特に、ノーサイド前の5分間は、両者譲れない激しい当たりとボール争奪シーンの連続に1,500名を超える観客は大いに湧いた。 (まとめ) 時間の経つのも忘れるほど実に見ごたえのある連続攻撃の多いゲームだった。それは、結果としてハンドリングエラーや比較的反則の少ないゲームだからであろう。レフリーの適切なマネジメントとプレーヤーとの信頼感がそうさせたと同時に関東代表望月主将、NZUライアン・ショルズ主将のキャプテンシーも見事だった。 ノーサイドのホイッスル後、プレーヤーがピッチに倒れ込む光景は、激しくタフなコンピティションを物語っていた。NZUの次戦はオックスフォード・ケンブリッジ大学を破った創部110周年の慶應義塾大学。負けられない最終戦になるはずである。(長井 勉)