●8月28日(日) デフラグビー"クワイエット・タイフーン"英国遠征第3戦 クワイエットタイフーン 14 7-17 29 スコットランドデフ 7-12 敗戦。しかし、見えた将来への道 デフラグビー クワイエット・タイフーン英国遠征第3戦・対スコットランドデフがカーディフ郊外ポンティプリードRFCにて8月28日14:30(日本時間28日22:30)行われた。 立ち上がり、遠征の疲れからか波に乗れないうちに2トライを奪われるが、31分、WTB原重がインターセプトトライを決めてから息を吹き返し、後半15分には原重のロングゲインからSH柴谷がサイドを潜りトライし14対22まで迫る。しかし、その後訪れたチャンスをものにできず、最終的に14対29で敗れた。これで今遠征の結果は、0勝3敗となった。 ディフェンスを中心とした守りの強化が必要なことは確かだ。しかし、もっと基本的に、デフラグビーが今回のようなスコッドを常に組んで、コミュニケートを密にすれば、チーム力は確実に上がるはず。今後も活動が継続することを期待したい。(写真・文/長田耕治) ◎柴谷主将「今日は『日本のデフラグビーの将来のために戦おう!』と皆で誓って試合に臨みました。結果的には勝てませんでしたが、今のチーム力は総て出せたと思います。次の対戦では勝てるよう強化を続けていきます。多くの新しい選手がデフラグビーに参加してくれることを望みます。最後に、この遠征のためにご協力いただいたサポーター、協会の皆様、どうもありがとうございました」 ◎奥野監督「強行スケジュールで疲労しているところを上手く突かれ、失点しましたが、一つトライを返して少し盛り返せ、その後も追い詰めるところまでは行けました。後半のチャンスでトライを取れなかったことが、今後の課題だと思います。今後も継続して強化して行くために、皆様からのご支援をよろしくお願いいたします。ありがとうございました」 クワイエットタイフーンの面々 インターセプトトライへ走る原重副将 サイドを潜ってトライを決めた柴谷主将。しかし、ここで負傷退場 フルコンタクトに耐えうることを証明した日本のスクラム ●8月24日(水) デフラグビー"クワイエット・タイフーン"英国遠征第2戦 クワイエットタイフーン 0 0-35 66 ウェールズデフ 0-31 (前半5T5G、後半5T3G) 大敗も最終戦に期待 デフラグビー クワイエット・タイフーン英国遠征第2戦・対ウェールズデフ戦が、24日午後7時(日本時間25日午前3時)よりカーディフ郊外のカフィリーRFCで行われた。朝から降り続いた雨は止み、国歌斉唱の後、夕日を受けながら試合が行われた。 開始早々、QTはゴールに肉薄するが、ボールを奪い返されチャンスを逸する。その後は、第一回デフラグビー世界選手権覇者のウェールズが、強力FWと、前の良く見えるBKで、前半5トライ、後半5トライを挙げ圧倒。QTは幾度かチャンスを掴みかけるが、あと一歩及ばず。終了前にはウェールズ陣ゴールへ繰り返し迫るも得点ならず。結局0対66で敗れた。 ◎柴谷主将 「今日は、世界覇者・ウェールズの強さと速さに圧倒されてしまいました。しかし、皆最後まで集中を切らすことなく、身体を張って戦えたと思います。特にFL長坂、CTB吉田の若手コンビは堅さが取れて、前回以上の活躍をしてくれたことは収穫です。他の選手も非常に良い経験をしたと思います。今日は大敗であったにもかかわらずチームの士気は逆に高まりました。そういう意味では良い「敗戦」だったと思います。これを、次のスコットランド戦に活かし、良い結果を残したいと思います」 ◎奥野監督 「レベルの違うラグビーで、この点差は仕方ないものと思います。特に、FWの力強さとBKの視野の広さは、相当なものです。しかし、選手たちは最後まで切れることなく闘いました。特に、スクラム、ラインアウトに関して、ある程度対抗できたことや、最後の10分間にウェールズをゴール前に釘付けにしたことは、本当に評価できることです。何よりこの力の差を、彼らが直接感じられたことが大きな収穫だったと思います。最終戦には、良い報告ができるよう、残りの時間を使ってがんばります」 第2戦に臨むクワイエットタイフーン HO黒田の突進。フォローは長坂 抜かれてもなお立ち向かう選手たち 懸命に耐えるスクラム。大きく押されるシーンは見られず 活路を見出そうとする柴谷主将 両チームで記念撮影 ●8月22日(月) デフラグビー"クワイエット・タイフーン"英国遠征第1戦 イングランド 39 13-6 14 クワイエット・タイフーン 26-8 (前半2T1PG、後半4T3G) (前半2PG、後半1T1PG) クワイエット・タイフーンの英国遠征1戦目となる対イングランドデフ戦が、21日17:00(日本時間22日01:00)ロンドン北西のメイドストーンRFCで行われた。当日はイングランド・日本両国国旗が掲揚され、雰囲気を盛り上げる。 日本はキックオフの密集を左に展開し、一気にゲイン。ゴール前まで迫るが、展開したボールをモール内でN08に奪取され80m独走トライを許してしまう。しかし、その後もクワイエット・タイフーンはボールを支配しイングランド陣で試合を進め、4分、11分にSO小中のPGで6対5とリード。23分にPGを決められ6-8となるが、その後も粘り強いタックルで良くしのぐ。しかし前半終了直前FWを崩されトライを献上。6対13で折り返す。 ハーフタイムで戦術を練り直したイングランドは、後半に入るとパワープレーで中央を突破する攻めに徹底。1分、8分とトライを決められ6対27とされる。だが、ここでふんばりを見せたクワイエット・タイフーンは反撃を開始。15分にはFWのムーブからBKが展開し、WTB原重が左中間にトライ。19分にはPGも決まり、14対27まで迫った。この後、終了直前にトライされるなど14対39で終ったが、初戦として、手ごたえの感じられる試合となった。 ◎柴谷主将 「とても残念な結果に終わりました。でも、FWの防御や狙い通りのトライなど、いいところもあったので、次のウェールズ戦に活かしていきたいと思います」 ◎奥野監督 「前半の粘り強いタックルが、後半まで持たなかったのが敗因でしょうが、スクラムが互角に組めたこと、チームのゲーム理解が上がったことなどが確認でき、有意義な試合だったと思います。内側を破られない防御をできるよう修正して、ウェールズ戦に臨みたいと思います」 クワイエット・タイフーンのメンバーたち 3PGを決めたSO小中 カウンターで攻めるWTB原重。トライを挙げた 主将・柴谷のアタック