■1月8日、準決勝

タマリバクラブ 45-7 六甲クラブ
前日の1回戦、名古屋クラブ戦は2本目チームが出場し思わぬ苦戦をし、冷や汗をかいたタマリバクラブ、前日の先発メンバー全員を代え1本目チームが出場し万全の体制。
一方、1回戦で本来の力を発揮し昨年の雪辱を果たした六甲クラブにとっては、やっとやってきた大舞台。
試合はスピードと展開力に勝るタマリバが一方的に攻める展開となった。SH首藤、SO竹山の絶妙のゲームメーク、FB勝田の的確な指示、前半はBKの展開で2トライをあげ14対0とリード。
後半に入っても流れは変わらず、BKで優位にたつタマリバだが、FWも健闘しスクラムを再三押し込むとともに、17分・43分にはモールを押し込みトライを奪った。
六甲クラブは、キックで敵陣に入りチャンスをつかもうとするが、タマリバの厳しいディフェンスに阻まれ1トライを奪うのが精一杯であった。
完勝のタマリバだが、昨年までは1回戦に2本目が出場しても大差で勝てたが、今年は1回戦の苦戦にみるようにここ数年に比べ層が薄くなっており、決勝・日本選手権に向けて不安を残した。

トーナメント表

タマリバと六甲のプレマッチミーティング
タマリバと六甲のプレマッチミーティング

 

スクラムサイドをつく六甲No.8横田
スクラムサイドをつく六甲No.8横田

 

ラックのボールを素早く出したい六甲
ラックのボールを素早く出したい六甲

高麗クラブ 21-50 北海道バーバリアンズ
前日の1回戦は、「2ヶ月ぶりの試合」(北海道バーバリアンズ)、「全国大会初出場選手がほとんどで緊張した」(高麗クラブ)と、ともに消化不良の試合に終ったが、この日は両チームとも、持ち味を発揮し好ゲームとなった。
北海道バーバリアンズが、鋭い出足と集中力で2分、10分と先行しこのまま大差の試合になるかと思われたが、高麗クラブはディフェンスからチャンスをつかみトライを奪い、前半は31対14で北海道バーバリアンズがリード。
後半そうそう、両チーム1トライずつあげ、北海道バーバリアンズが15点差とリードするが、残り30分両チーム持ち味を発揮し緊迫した展開となった。展開とスピードで攻め込む高麗クラブに対し、個々の能力を生かし戦う北海道バーバリアンズ。後半20分北海道バーバリアンズは、退場者を出し14人となり試合はさらに緊迫したが、両チーム高揚した気分を試合に集中し、緊迫した好ゲームが続いた。
34分、北海道バーバリアンズのトライゲッターWTB平塚が、快速を飛ばし40メートル走りぬけ緊張した試合の終止符を打った。

トーナメント表

モールでボールを持つのは高麗クラブ
モールでボールを持つのは高麗クラブ

 

最後のゴールキックは今までの竹山に代わり勝田
最後のゴールキックは今までの竹山に代わり勝田

 

両チーム共に高いラインアウト
両チーム共に高いラインアウト

 

高層ビル群建築中の下で初の人工芝大会
高層ビル群建築中の下で初の人工芝大会

 

 

■1月7日、1回戦

前日まで降り続いた大雨は止んだものの、この冬一番の寒波と強風という厳しい条件のなか、みなとみらいスポーツパークにおいて全国クラブ大会の準々決勝2試合が行われた。

帆柱クラブ 14-19 高麗クラブ
前半はキックの応酬からバックスの走力戦となった。11分、帆柱(WTB)下田選手が右中間に先制のトライ。その後高麗が相手陣に攻め込むも帆柱がキックでかわす展開が続いたが、23分に高麗が22m付近中央のラックから右に展開し(WTB)金選手が右隅にトライを決め追いすがる。さらに前半終了間際の38分、高麗(WTB)李選手が左中間トライで逆転、ゴールも決まり、高麗のリードで前半を終えた。
後半、サイド攻撃に転じた帆柱に高麗のディフェンスが崩される光景が続いた。8分、高麗ゴール前モールから帆柱(LO)川島選手が左中間に持ち込みトライ。ゴールも成功し、帆柱が再逆転。しかしその3分後、高麗(SH)金選手が自陣中央から抜け、そのままゴール下に飛び込み再々逆転。その後帆柱の攻撃が高麗ディフェンスを破りしばしばチャンスを掴むも決め手に欠け、ノーサイド。
九州第1代表の帆柱クラブが、強豪高麗クラブを苦しめ意地をみせた。両チームの気迫がぶつかり合う素晴らしい試合であった。(康乗克之)

トーナメント表

黒が高麗クラブ
黒が高麗クラブ

 

黒が高麗クラブ

 

黒が高麗クラブ

 

黒が高麗クラブ

 

黒が高麗クラブ

京都フリークス 10-50 北海道バーバリアンズ
前半7分、京都がゴール前モールを押し(PR)田倉選手が右中間に持ち込み先制トライ。北海道バーバリアンズは序盤ミスを繰り返し苦戦を強いられるが、中盤より(FL)辻選手を攻撃の起点にモールを形成しパワーでねじ伏せるラグビーを展開、15分、21分、27分と立て続けにトライを奪い、圧勝の気配で前半を終了した。
後半も自力に勝る北海道が、第三列を起点に接点を支配するパワーラグビーで京都を凌駕し、北の王者の貫禄をみせた。
北海道のトライ8本のうち6本がフォワード陣によるものであることが、北海道のゲームプランの明白さを物語っている。一方、京都はしばしばチャンスを得るものの、反則やミスを連発して自滅してしまった。前後半を通じて23個のペナルティーを犯したことが最大の敗因であろう。(康乗克之)

トーナメント表

白が北海道バーバリアンズ
白が北海道バーバリアンズ

 

白が北海道バーバリアンズ
白が北海道バーバリアンズ

 

白が北海道バーバリアンズ
白が北海道バーバリアンズ

タマリバクラブ 27-24 名古屋クラブ

とにかく強い風の中での試合であった。低気圧が急速に発達したもので、昨日の雨がなくなったのは救いではあったが。さて、風上を選択したタマリバはラックを連取してとった一本目、同じく敵陣22mのラックからのBKでの二本目のトライ、共にゴールを失敗した。結果、成功したのは5本中1本だけであった。対する名古屋は第5回の愛知クラブ以来の愛知県勢、1966年に瑞穂で創設。初出場である。過去5回中、4回優勝しているタマリバをよく研究していた。前半終了間際にラインアウトラックから出たスクラムハーフのボールに反応したフッカーのトライが大きかった。後半の風上を優位に進めるものだった。しかし、ゴールを割ったのは後半終了間際を加えた2トライのみ。ペナルティーキックで加算したが最後の最後で逆転を許した。残りの10分はペナルティーキックで引き分けに持ち込んでもトライ数が追いつかないことで準決勝に進めないことから、ゴール前まで詰め寄ったが、跳ね返されノーサイドとなった。

トーナメント表

名古屋のラインアウト
名古屋のラインアウト

 

どちらも譲らないモール
どちらも譲らないモール

 

なんとか準決勝へ。試合後の安堵感があらわれる
タマリバ、なんとか準決勝へ。試合後の安堵感があらわれる

 

試合後のエール交換
試合後のエール交換

不滅のウルトラマン 14-48 六甲クラブ

一試合目と何ら変わらぬも前半風下を選択したウルトラマンが一試合目同様、2本のトライで終わった。この試合は若干、弱くなった風で全9本中、7本がゴールを成功している(最初の2本が失敗)。昨年と同じ対戦だが、昨年は覆したウルトラマンに何とか雪辱をと燃える六甲に分があったのかもしれない。ウインドブレーカーを新調し地元のスポンサーの応援を付け臨んだが、好機の度にミスをおかし詰め寄ることができなかった。六甲のトライの内、前半16分はモールでのターンオーバーから、31分はパスミスから、後半2分はキックのこぼれ球から独走、16分はウルトラマンからのキックを独走とミスからのものである。

トーナメント表

モールサイドをつく
モールサイドをつく

 

一瞬皆、ボールから目が離れる
一瞬皆、ボールから目が離れる

 

モールを押し込まれトライされ円陣を組むウルトラマン
モールを押し込まれトライされ円陣を組むウルトラマン

 

フレー フレーッと一気に笑いに包まれたエール交換
フレー フレーッと一気に笑いに包まれたエール交換

 

 

■1月6日、クラブカンファレンス2007 in かながわ

全国大会(第14回 全国クラブラグビー大会 兼 第44回日本選手権クラブ代表決定戦)を翌日に控え、横浜駅から徒歩5分のかながわ県民活動サポートセンターにて、17時半より開会式が行なわれました。本大会が初めて神奈川県で行なわれることもあって、松沢成史・県知事を始め、真下・日本協会副会長、龍野・関東協会会長、神奈川県協会 斉藤会長の出席を頂きました。

味スタでの接戦(同日のトップリーグ、東芝ブレイブルーパス 12-10 サントリーサンゴリアス)のような熱い戦いをと真下副会長、ご自身もエーコンでプレー経験があると龍野会長の挨拶の後、中学・高校とプレーし麻生ラグビースクールでは指導をし、また国会議員チーム設立で働き掛けをした経験と保土ヶ谷の人工芝化を始め今後も地域貢献をしていきたいなどと話された松沢知事の歓迎のことばを頂戴し、開会式が行なわれました。

運営上の諸注意などを確認する代表者会議や、各地のクラブ化実践例を確認したり、いくつかの問題提起を決意表明した、出場全チームの主将を中心に行なったカンファレンスも行ないましたが、その前に松沢知事を中心にクラブラグビーが担う社会的使命と題したシンポジウム形式の意見交換会も行ないました。

出席した各チーム代表者
出席した各チーム代表者

 

左から3人目が松沢知事
左から3人目が松沢知事

 

前年優勝のタマリバクラブへレプリカ授与
前年優勝のタマリバクラブへレプリカ授与