日本選手権 1回戦 マッチ&会見リポート(関東学院47-17 タマリバ)

早稲田大学を破り大学王者として日本選手権に挑む関東学院大学と、クラブ代表として四年連続で駒を進めたタマリバクラブの一戦、それぞれのプライドを賭けた熱い一戦となった。

前半、関東学院が攻め込むもタマリバのディフェンスにはばまれ、逆に10分頃までは関東学院陣内での攻防が続く。膠着状態を破ったのは関東FL竹山。前半13分、タマリバ陣22m付近のラインアウトから形成されたモールの左を抜け出し先制トライ。タマリバSO竹山との「兄弟対決」戦の口火を切る。さらに18分、タマリバゴール前スクラムで関東学院BKの鋭い出足により、パスミスを誘い、CTB高山のトライ。
ところがここからタマリバが反撃に出る。30分にWTB松涛が突破したラックからSH首藤が素早く出し、FB勝田が右隅にトライ。続く37分にはターンオーバーから攻め込み、ラックから低く持ち出したHO中村のトライで10-14に追いあげる。40分にはSO竹山の目の覚めるようなキックダミーから展開し、大きくゲインするも惜しくもスローフォワードの反則でハーフタイムを迎える。

後半開始後も先制したのはタマリバ。ラインアウトからのモールを深く押し込み、最後はLO高田が押さえて17-14と逆転する。関東学院が10分、12分と立て続けにトライをあげるが、ゲーム内容として拮抗状態が続いた。サイズ、フィットネスに勝る関東学院が28分、WTB中園のインターセプトからのトライを皮切りに、それを機に2本のトライを重ねて突き放した。
最終的に敗れはしたものの、社会人・学生に較べると不利な条件にもかかわらず、充分な準備で臨み、後半まで互角の戦いを展開したタマリバクラブ。彼らの健闘に心からの拍手がノーサイド後の秩父宮を包んでいた。勝利した関東学院大学には、2回戦以降の社会人を相手の熱戦を期待したい。(萬井淳)

関東学院大学 47-17 タマリバクラブ   関東学院大学 47-17 タマリバクラブ   関東学院大学 47-17 タマリバクラブ


野村プレイングマネージャー(右)、桑江キャプテン
野村プレイングマネージャー(右)、桑江キャプテン

関東学院大学 47-17 タマリバクラブ(2月3日)

◎タマリバクラブ
○野村能久プレイングマネージャー
「後半、20分から苦しい試合になると分かっていましたので、今日の試合の出来からいえば、もっと良い試合になったかと思います。結果的にこれだけ差がついたのは悔しいです。必然的に学生とはフィットの差がありますが、その差を覆せるほどの流れだったので悔しいです。学生に一番勝っているのは、この試合にかけるモチベーションの部分で、圧倒できると思っていたとおりでした。今日も関東学院さんの試合への入り方を観るとスキがあったと思います。後半20分を迎えた時点でリードしていれば学生さんが立て直すのは難しいだろうというプランでしたが、前半、明らかに勝っていながら、点数では下回り、後半20分の時点で負けていたのが誤算でした」

○桑江崇行キャプテン
「全体的には関東さんのほうがずっと強いと思いますが、今日はタマリバの一人一人の可能性が見えた試合でした。次にやれば勝てる、というところまで見えました。やはり、一年通して何ができるか、今年は自信が足りなかったことなど、関東さんに気づかされた試合でした。当事者ですが、次は楽しみなリスタートの機会になったと思います。
(試合後、涙したのは)今年キャプテンという役職を務めさせていただいたのですが、中村前キャプテンと握手したときに、その職務をまっとうできなかった自分に対しての情けなさで、涙が出たのだと思います。
(フィットネスが課題か?)そこです。可能性があると言ったのは。仕事を言い訳にして半年しか練習をしないのが、タマリバの通じないところです。一年通じて、メンバーの40人がやり切ることができれば、今後に結びつくと思います」


関東学院大学 47-17 タマリバクラブ   関東学院大学 47-17 タマリバクラブ   関東学院大学 47-17 タマリバクラブ

関東学院大学の春口監督(右)、吉田キャプテン
春口監督(右)、吉田キャプテン


◎関東学院大学
○春口廣監督
「ちゃんと練習できなかったと言えばそれまでなんですが、試験で時間がない中でも自分たちのラグビーを意識していれば、というゲームです。カバーのスタートがどうも合わないというか、今までやって来たことがこうも簡単に崩れてしまうのかと思いました。一人一人がまとまらなければ、このレベルのラグビーしかできません。日本選手権として恥ずかしいラグビーだった前半でした。終わってみれば、また一つ勉強させてもらったと思います。気持ち的に難しい試合で、まともにやれば負けるはずが無いという感じで、学生たちも大学決勝のような気持ちの充実を持っていけない試合でした。一人目のボールを持ったプレーヤーがあまりにも軽く当たってしまっていました。やっぱりラグビーは気力の勝負だと感じさせられましたね。
(相手に合わせたのか?)違います。自分たちの練習ができていないから、何していいか分からずバラバラな動きになったんだと思います。学生たちは、前半は、ひっくり返されるのかドキドキしたのではと思います。次の試合への良い影響になると思います。
(ヤマハ、トヨタとどちらとやりたいか?)どちらでも良いですが、できれば(関東学院OBのヤマハ山村)亮さんにチャレンジしたいです。トップ4はぜんぜん違うと思います。高さだけでは勝てません。コンビ、タイミング、いろいろなことを考えながらやらなくては。楽しみは楽しみです。身体でだいぶ差があるんじゃないかとも思いますが、通用するところもあるんじゃないかと思います」

○吉田正明キャプテン
「前半から前に出ることができなくて、一人一人が孤立してミスをして、自分たちのプレーができませんでした。後半、二人目、三人目がやってくれて、良い試合ができたのではと思います。大学選手権から、試合勘が戻っていなかったと思います。
(ヤマハ、トヨタとどちらとやりたいか?)‥‥。やっぱり社会人にどれだけ通じるかチャレンジして、自分たちのできることをやりたいです」

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