HSBCアジア五カ国対抗 日本 – フィリピン戦レビュー

計18トライの猛攻で完璧なスタート
新キャップ組も揃ってトライを記録

20日、福岡レベルファイブスタジアムでHSBCアジア五カ国対抗2013(A5N)、日本-フィリピン戦が行われ、日本は121-0で大勝。シーズン最初の試合を完璧な形で乗り切るとともに、A5N6連覇に向けて幸先のいいスタートを切った。

(text by Kenji Demura)

photo by RJP H.Nagaoka
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激しい雨が降りしきる中での試合となった日本代表の今季初戦。
「雨の中の試合だったし、最初の試合ということもあって、苦労すると思っていた」  
試合後、WTB廣瀬俊朗主将がそう振り返ったとおり、今季A5Nのトップ5に昇格してきたフィリピンに対して、立ち上がりは中々自分たちのペースがつかめない時間帯が続いた。  
いきなりキックオフから敵陣深くに攻め込み、LO大野均が相手インゴールに飛び込んだもののグラウンディングできずノートライの判定。  
7分にFB五郎丸歩副将のPGで先制したことに象徴されるように、「豪州でプレーする選手もいて、アジアには珍しいフィジカルなチーム」(エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ)というフィリピンにブレイクダウンで絡まれ、難しいコンディションにハンドリングエラーも多くなり、トライには結びつかない。  
ようやく12分に“2度目の正直”で相手ゴール前のFKからLO大野均が飛び込んで初トライ。  
それでも、その後9分間は追加点がないまま試合が経過するなど、序盤は我慢を強いられる展開となった。
「我慢、我慢」
「ボールキープ、ボールキープ」
 そんな声が飛び交う展開となったが、前半20分以降は完全に日本のペースに。
「苦しい時間帯にも焦らずに自分たちで立て直すことができた」(FL菊谷崇副将)
「今日一番良かったのはディシプリン(規律)」(ジョーンズHC)  
格下相手とはいえ、立ち上がり自分たちのペースがつかめない時間帯にもパニックにならずに試合を進められたのは、昨年1年間のベース、そして今年4月1日に再集合してからもハードワークを積んできたからでもあるだろう。
「コンディションも100%ではなかったが、みんなジャパンウェイを信じてプレーしてくれた」(WTB廣瀬主将)  
21分に相手ゴール前でのターンオーバーからショートサイドを菊谷副将→マイケル・ブロードハーストのFLコンビで攻略して2トライ目を奪ってからは、激しい雨という厳しい条件とは思えないアタッキングラグビ―を披露。  
スクラムでの圧倒的な優勢ぶりも明らかになったこともあり、ハーフタイムまでに4トライを加えて前半だけで計6トライ。勝負という意味では、すでにハーフタイム前に試合は決していた(前半のスコアは43-0)。
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地元で初キャップの福岡は
いきなり2トライを記録

後半に入っても、いったん流れを完全に自分たちのものにした日本が攻め続ける展開は変わらず、「いいパスにいいラン。ショートプレーとワイドプレーのミックスもよく、いいラグビ―ができた」と、ジョーンズHCも合格点を与える内容で、なんと12トライを重ねた。  
最終スコアは121―0。  
雨の中、集まった熱心な九州のファンは計18トライを堪能した格好となったが、この日最もスタンドが沸いたのは、後半13分。  
後半6分にWTB小野澤宏時がトライを奪った後に、足を痛めて途中退場を余儀なくされ、代わって地元・福岡出身の新鋭WTB福岡堅樹が満を持しての登場。   
いきなりファーストタッチで敵陣10m付近から加速して、相手DFを外に振り切る形で独走トライを決めた。
「自分の抜ける時の形でもらうことができたので、思い切り走った。外に切って抜けるイメージどおり。地元の応援が後押しになりました」と語った福岡は初トライの後も21分に再び自陣からの独走トライを奪い、自ら初キャップに花を添えた。  
福岡以外にも、前半38分、そして後半39分にCTBマレ・サウ、後半16分にPR三上正貴、後半22分に途中出場のPR浅原拓真と、初キャップ組が全員トライを記録。  
2年目のシーズン初戦としては完璧な形のスタートとなった。
「今日のパフォーマンスは良かったが、相手がフィリピンということを考えないといけない。次は香港。ショートブレイクをした後、月曜日の朝5時半からハードワークをしていきたい」(ジョーンズHC)  
日本代表は週明けから再び福岡での厳しいトレーニングを経て、木曜日に次なる戦いの地である香港に向かう予定となっている。

photo by RJP H.Nagaoka
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