2013年試験実施ルール

平成25年6月5日
(公財)日本ラグビーフットボール協会

専務理事 矢部達三

競技規則につきまして、IRBよりこのほど、下記の通り世界的試験実施ルールの下記項目に関する通達が出されました。日本協会でもこれを受け、ここに通知いたします。
関係者各位へ周知徹底いただけますようよろしく願い申し上げます。

この試験実施ルールの導入のねらいは、先般IRBよりリリースされたメディアリリースにも記載があった通り、エリートラグビーにおけるスクラムエンゲージの際の衝撃を最大25%減らすことによって、プレーヤーの福利厚生を高めることにあります。
なお、現在販売中であり、IRBおよび当協会のホームページからもダウンロード可能な「平成25年度 競技規則」の日本語訳条文と一部異なる部分がございますが、今回の新たな試験実施ルールの導入に伴い、平成26年度版 競技規則の発行まで本通達文書の和訳条文が優先されます。


スクラムエンゲージメントプロセス − 2013年試験実施ルール 
実施開始日:2013年8月1日より
・北半球の協会はすべての試合
・南半球は、2013年8月1日以降に始まる大会

試験実施ルールの部分は赤字にて記載し、重要な部分は黄色で強調する。


競技規則 20.1 スクラムの形成

(a) スクラムの場所: スクラムは、競技規則に他に規定がない限り、反則があった地点、競技が停止した地点、あるいはそれにできるだけ近いフィールドオブプレー内で組まなければならない。

(b) その地点がタッチラインから5メートル以内であった場合には、タッチラインから5メートルの地点で組む。スクラムは、フィールドオブプレー内でのみ形成される。スクラムの中央の線は、スクラムが形成される時点で、ゴールラインから5メートル以上離れていなければならない。

(c) インゴールで反則あるいは競技の停止があった場合、スクラムを組む地点はゴールラインから5メートルの地点とする。その場合、反則あるいは競技の停止があった地点に相対する地点でスクラムを組む。

(d) 遅延行為: スクラムの形成を故意に遅らせてはならない。
罰: フリーキック

(e) プレーヤーの数: スクラムの形成は、双方それぞれ8人のプレーヤーによらなければならない。その8人のプレーヤーは、スクラムが終了するまで継続してバインドしていなければならない。双方のフロントローはいかなる場合でも3人のプレーヤーでなければならない。2人のロックが2列目を形成しなければならない。
罰: ペナルティキック

例外: いかなる理由からでも、いずれかのチ一ムの人数が15人より少なくなった場合は、双方のチームはスクラムに参加するプレーヤーの人数を同じだけ減らしてもよい。一方のチームがスクラムに参加する人数を減らしたとき、もう一方のチームが同じ人数に合わせる必要はない。なお、いずれの場合も、少なくとも5人のプレーヤーがスクラムに参加していなければならない。
罰: ペナルティキック

(f) フロントローの構え: まず、レフリーは片足でスクラムが組まれる地点を示す。双方のフロントローは、組み合うまでは腕の長さ以内の間隔を空けておかなければならない。スクラムハーフがボールを持ち投入できる状態になったら、双方のフロントローは、組み合ったときに頭と肩が腰より低くならないように、腰を落とした姿勢をとらなければならない。フロントローの頭は交互に組み合い、味方の頭が隣にこないようにしなければならない。
罰: フリーキック

(g) レフリーは「クラウチ」そして「バインド」をコールする。フロントローは腰を落とし十分な姿勢をつくり、プロップは、必ず外側の腕でバインドしなければならない。ルースヘッドプロップは、相手のタイトヘッドプロップに対し、自分の左腕を相手の右腕の内側に入れ、相手のジャージの背中または脇を掴んでバインドしなければならない。タイトヘッドプロップは、右腕を相手のルースヘッドプロップの左上腕の外側にして、相手ルースヘッドプロップとバインドしなければならない。タイトヘッドプロップは、相手のルースヘッドプロップに対し、自分の右腕を相手の左上腕の外側に置き、相手のジャージの背中または脇を右手だけで掴まなければならない。両プロップは、相手の胸、腕、袖、または、襟を掴んではならない。間を置いた後、フロントローの準備ができたら、レフリーは「セット」をコールし、フロントローは組み合ってよい。「セット」のコールは命令ではなく、フロント同士で準備ができたら組み合ってよい、という指示である。
罰: フリーキック

(h) 腰を落とした姿勢とは、突進しないで踏み込んで組み合うことができるように膝を充分に曲げた安定した足構えがもとになっている。

(i) チャージング: フロントローが相手側とある距離を隔て、突進して、あるいは、相手を引っ張って、スクラムを組むことは、危険なプレーである。
罰: ペナルティキック

(j)  静止および平行: スクラムは、ボールがスクラムハーフの手を離れるまでは静止して、中央の線がゴールラインに平行になるようにしなければならない。また、ボールが投入される前に、スクラムを押してマークを超えてはならない。
罰: フリーキック


競技規則20.3が適用されることに留意すること。

(a) すべてのフロントローのバインド: フロントローは、スクラムが開始してから終了するまで、しっかりと、継続して、互いにバインドしていなければならない。
罰: ペナルティキック

(b) フッカーのバインド: フッカーのバインドは、プロップの腕の上からでも腕の下からでもいずれでもよい。両プロップは、フッカー自身のどちらの足にも体重がまったくかからないような状態にして支えてはならない。
罰: ペナルティキック

(c) ルースヘッドプロップのバインド: ルースヘッドプロップは、左腕を相手のタイトヘッドプロップの右腕の内側にして、タイトヘッドプロップのジャージの背中または脇を掴み、タイトヘッドプロップとバインドしなければならない。ルースヘッドプロップは、相手のタイトヘッドプロップの胸、腕、袖、または襟を掴んではならない。ルースヘッドプロップは下方へ力をかけてはならない。
罰: ペナルティキック

(d) タイトヘッドプロップのバインド: タイトヘッドプロップは、右腕を相手のルースヘッドプロップの左上腕の外側にして、相手ルースヘッドプロップとバインドしなければならない。タイトヘッドプロップは、右手だけで相手ルースヘッドのジャージの背中または脇を掴まなければならない。タイトヘッドプロップは、相手のルースヘッドプロップの胸、腕、袖、または襟を掴んではならない。タイトヘッドプロップは下方へ力をかけてはならない。
罰: ペナルティキック

(e) ルースヘッドプロップおよびタイトヘッドプロップは本規定に沿っている限りはバインディングを変えても良い。


競技規則20.6 - スクラムでのボールの投入にも留意すること。

(a) 立つ位置は、中央の線上、スクラムの地点から1メートル離れた場所で、頭がスクラムに触れたり、一番近いフロントローを越えたりしてはならない。
罰: フリーキック

(b) ボールは、膝と足首の中間の高さで、フロントローの間の中央の線上、ボールの軸が地面と、かつタッチラインと平行になるように両手で持つ。
罰: フリーキック

(c) すばやい動作で投入する。トンネルの外側でボールを手放す。
罰: フリーキック

(d) 中央の線に沿いまっすぐに、最も近いプロップの肩の位置を越えた地点において先ず地面に触れるよう投入しなければならない。
罰: フリーキック

(e) ボールを投入するふりや、後へ引く動作をせず、前方へ単一動作で投入する。
罰: フリーキック

以上

(2013.6.28)

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