■2013年11月1日(金)

昨日10月31日の夕食後、なぜかそわそわして集まり始めたBK陣たち。

この日は今村選手の29歳の誕生日ということで、サプライズを計画していたのです。

出身の早稲田大学で後輩だった五郎丸選手が代表してケーキを持ち、ハッピーバースデーを歌いながら同部屋の藤田選手の協力で開けてもらっていた今村選手の部屋にサプライズ訪問。

サプライズバースデーとなりました。

BK陣を中心に練った計画でした!

さて、日が変わって本日11月1日。とうとう「リポビタンDチャレンジカップ2013」ニュージーランド代表戦を翌日に控えることになりました。
通常は宿舎で行うチームミーティングですが、秩父宮ラグビー場に着いてからロッカールームで行いました。士気を高めるのが目的です。

そして、この日は明日の登録メンバー23選手へジャージープレゼンテーションが
行われる日。通常はエディー・ジョーンズヘッドコーチから渡されますが、
この日は特別ゲストによるジャージープレゼンテーションが行われました。

現在日本代表の最多キャップ数ホルダーの小野澤選手!
大きな拍手で迎えられた小野澤選手は開口一番、「引退しちゃった人みたいになってるけど、まだまだ日本代表を狙ってるし、今回はたまたまケガして外れてるだけだ!」と選手たちの笑いを誘っていました。

「 未来は誰にもわからない。明日に向かっていい準備をして、1プレー1プレーのためにいい準備をする。メディアから勝てるのかって聞かれると思うけど、勝つのは80分後のこと。いい準備をする繰り返しで80分を積み重ねれば、必ずいい結果が出る。
みんなのためじゃなく、自分のためにプレーしてください。そして支えるのは僕ら、出られない人間。80分間途切れずにサポートするので、勝つ試合をしてください!」
と小野澤選手。偉大な先輩の心のこもったスピーチに、選手たちも心を打たれていました。

そして23選手、全員にジャージーが手渡しされました。

最後は廣瀬キャプテン。
「ざわさん(小野澤選手)に負けないで、違う番号だけど、
一緒にまだまだ戦いたい。 明日はみんなで戦えるの が本当に楽しみ。
今までで一番興奮してるし、 ざわさんが言う通りに自分たちにフォーカスして
いい準備をしよう。ここにみんないるのはいろいろな人たちのおかげ。
それを忘れずに感謝して、いい試合ではなくて、勝つ試合をしよう」
とスピーチしました。

試合前日練習はまず、室内で身体の可動域を高めるアクティベーションからスタート。

その後はグラウンドに場所を変え、アタックやディフェンスなどの確認を行いました。

昨日の夜には小野選手も合流しました。

大一番の前日ということで、報道陣の数も多く見られました。

明日はとうとうニュージーランド代表戦。
選手たちは満員の秩父宮ラグビー場が「黒」ではなく、「赤」に桜のジャージーで
染まるのを期待しています。スタジアム、そしてスタジアムの外からも
少しでも多くの声援をジャパンに送ってください!

■2013年10月31日(木)

とうとう11月2日の「リポビタンDチャレンジカップ2013」ニュージーランド代表戦まで2日となりました。先週末に試合に出場した選手が多く、疲労を取り除いてさらに良い状態に試合までにするために、今朝の早朝練習はなくなり、より睡眠をとって回復することにしました。

午前中の練習はジムでウェイトトレーニングや可動域を高めるアクティベーションなどに時間を費やしました。

10kgのウェイトを頭から下げながらトレーニングをする堀江選手。

80kgのウェイトを背中に乗せた状態でプランク(腕立て伏せの状態)、
さらに2人がかりでいろいろな方向から押したり負荷をかけたりします。
ジョン・プライヤーS&Cコーチはお腹の辺りを叩いたりもします。

また、ブランビープランクと呼ばれる片足、そして足とは反対の手を伸ばしてプランクを作りながら背中に乗せているウェイトを落とさないように上下運動を行う青木選手。

2人1組になって4kgのメディシンボールを3m以上ある網に引っかからないように高く投げ合います。
4往復どこの組が一番早くできるかという競争方式で楽しみながら行いました。

BK陣はストレッチをメインにしっかり筋肉などをほぐしました。
ヨガのポーズなども取り入れています。

最後は2組に分かれてチーム対抗戦。パスを出して腕立てしてすぐに立つという”リロード”を行い2往復どちらが早くフィニッシュできるかの競り合いです。

現在チームミーティングルームには先日ご紹介した国旗が掲出されています。
これはニュージーランド代表戦でどのようなプレーをしたいかという自分たちの
コメントが書かれているもの。これを常に見て、その気持ちを忘れずに試合に臨むためです。

また、本日のチームミーティングでは菊谷選手の主導により、日本国歌の
君が代の練習が行われました。新しい選手や外国出身選手もいるため、
改めて菊谷選手から君が代にこめられた意味が説明され、練習を行いました。
ニュージーランド代表もハカの練習をするそうなので、それに負けたくないですね。

選手たちは2組に分かれてしっかり歌えているかそれぞれが確認しました。

そして最後はスタッフも。スタッフのジャッジは選手たちが行いました。

試合だけでなく、試合前からの戦いに向けてもしっかり準備しています。
メンバーも発表され、あと2日。
秩父宮ラグビー場をぜひ桜ジャージーで赤く染めて選手たちを迎えてください!

■2013年10月30日(水)

11月2日の「リポビタンDチャレンジカップ2013」ニュージーランド代表戦まであと3日と
なりました。朝は変わらずウェイトトレーニングをメインに練習を行いました。

世界王者との一戦ということで、報道陣の数もいつもと比較してかなり多く、注目度の高さが伺えます。

練習始まる前の円陣。いつも日本代表選手たちは肩を組んで一体感を出しています。
試合前の国歌斉唱時もそうですね。注目して見てください。

ウォーミングアップとして行ったのは、2チームに分かれて、ラグビーを50%くらいの
パワーで行いつつ、相手からボールを持っている選手がタッチをされたら
全員が腕立てをしてすぐに起き上がるというジャパンでの通称「リロード」を行うもの。
タッチされたと同時に沢木BKコーチが吹く笛の音が響き、全員でリロードを行います。

そして高阪剛スポットコーチの下では、身体を芯から温めるということで
1分間の間に高阪スポットコーチや言う言葉に合わせて動くもの。
まずはバタ足と呼ばれる両足を細かく足踏みするもの。

腹筋!

腕立て!

腿上げ!

かなりのスピードで行うので、選手たちも息があがっていました。

練習後、リカバリーとしてバナナ1本、リカバリーゼリー、ペットボトルの水1本などが課せられています。
バイスキャプテンを務める菊谷選手と五郎丸選手のリカバリー中。

そして本日10月30日はマイケル・ブロードハースト選手の27歳の誕生日!
急に昼食会場が暗くなり、堀江恭佑選手と徐吉嶺選手がケーキを運んで来ました。

27歳の抱負は「一生懸命オールブラックスがんばります!」とブロードハースト選手。

さて、廣瀬キャプテンや真壁選手がなぜか携帯を片手に写真を撮っているのかというと・・・

トンプソン ルーク選手が顔写真を撮影していたのでした。

合宿中は休む間もなく練習に励み、選手たちの疲労もかなり高くなっていることから
午後はリカバリーに充て、英気を養いました。
明日31日はとうとう試合2日前で、メンバー発表が行われる予定です!

(*)高は正しくは「はしご高」

■2013年10月29日(火)

合宿初日の昨日28日の夜のチームミーティングには、パラリンピック3大会連続出場で
先日の2020年東京五輪招致のプレゼンターを務めた佐藤真海さんがスピーチをしに来てくださいました。ご自身は大学時代に骨肉腫という苦難を乗り越え、ロンドンパラリンピックではご自身最高記録を達成。いかに困難に打ち勝って行くかというお話をいただき、選手たちは2日の「リポビタンDチャレンジカップ2013」対ニュージーランド代表という世界王者へ立ち向かって行く大きな後押しとなったようです。
堀江翔太選手は「チャレンジすることの大切さ、何かを変えるには自分がチャレンジしないと叶わないことを教えてもらった気がします」と感銘を受けていました。

スピーチの後は記念撮影会となっていました。

合宿2日目の29日。
午前練習前に行われるチームミーティングではワイズマンテルヘッドコーチ代行が映像を見せながら戦術について説明しました。

後ろの方に座っている選手たちは思わず立ち上がって映像を確認。

残念ながら雨で気温も低い一日となりました。

本格的な練習の前に3つのグループに分かれて、シェイプ、ブレイクダウン、
そして身体の可動域を広げるアクティベーションを行い、実戦的な練習へ備えるための準備を行いました。

その後は非公開練習。2チームにわかれてアタック&ディフェンスや
スクラムセッションなどを行いました。

この日のスクラムセッションはクボタスピアーズの方々にご協力いただきました。

練習後はすぐにリカバリーゼリーと補食を行い、疲労回復に務めます。
バナナを片手に霜村選手。

雨が降りしきる中でしたが、五郎丸選手はキックの練習を居残りで行っていました。

今回の大会のボールで使用されるのがこちら。大会ロゴが入っている公式球です。

午後はジムでBKがウェイトトレーニングを行い、その間FW陣は
ラインアウトの練習を非公開で行いました。
ジムには数枚の写真パネルが貼り出されており、大番狂わせを演じた
他スポーツ競技の日本代表の写真などです。96年アトランタ五輪時の
”マイアミの奇跡”と言われる優勝候補・ブラジルを破ったときの写真などが
掲出されています。

2日はニュージーランド代表が勝利を収めると思っている人たちが世界中に
いると思いますが、世界的サプライズを起こすためにジャパンは準備をしています!

■2013年10月28日(月)

11月2日のリポビタンDチャレンジカップ2013のニュージーランド代表戦へ向け、とうとう直前合宿に集合した日本代表。最初のチームミーティングでは現在療養中のエディー・ジョーンズヘッドコーチに代わり、スコット・ワイズマンテルヘッドコーチ代行が挨拶をしました。「エディーはここにはいないけど、エディーがヘッドコーチということは揺るぎないこと。今は自分が暫定的に指揮を取るけど、やることはJAPAN WAYで変わらない。」と力強いスピーチを行いました。

早朝練習は昨日27日は所属チームでの試合があった選手たちもいたため、通常とは異なりリカバリーをメインに行いました。エアロバイクやストレッチ、プールでのストレッチなどをローテーションで行います。ニュージーランドのITMカップに参戦していた田中選手もチームに合流しています!

グラウンドでの練習の最初は恒例の円陣でスタート。

BKとFWに分かれてのウォーミングアップ。BKはポールを使って、しっかりと上に腕を伸ばし、太ももを高くあげて歩きます。ジョン・プライヤーS&Cコーチにポールを上に固定されるマレ選手。

数名は別メニューでの調整となりました。

練習後半にはFW陣はスクラムセッション。スクラムマシーンを使っての練習となりましたが、スクラムマシーンに選手たちが着るビブスがかけられていますが・・・。

これは新しいスクラムのルールになって、相手とバインドするときにジャージーを掴むので、実戦に近い形でやっているのです。

BK陣は全体での練習を終え、ハイパントのキャッチの練習。実はこれ、ニュージーランドに短期留学していた藤田選手がニュージーランドでやっていた練習を提案して実戦したのです。大きなタックルバックを背負っているのは村上S&Cコーチ。その肩の辺りをめがけて膝蹴りのような形で高く飛んでキャッチします。「膝蹴りをする、と思ったら高く飛べる」と選手たち。もちろん試合では膝蹴りはしないですが、高く飛んでボールをキープするためにも大切な姿勢です。

午後はジムでウェイトトレーニングを行いました。
FWはセットピースのもう1つの核であるラインアウトのオプションについて
何度も確認を繰り返しました。

初日からいつもの3部練習で、あと5日に迫る大一番へ向けて勝つための準備を入念にしています。
2日はジャパン戦士たちをぜひ桜ジャージーの赤で染まったスタンドで迎えてください!