日本協会公認A級レフリー 戸田京介
日本協会公認A1級レフリー 松岡辰也

1 はじめに

8月初旬、網走でのトップレフリー研修会を終えて、次に向かった先は、気温も湿度も大きく異なる中華台北、高雄市でした。今回、上記大会にマッチオフィシャルとして参加しましたので、報告させていただきます。

2 日程

8月10(土) 中部国際空港から台北桃園国際空港、台湾新幹線にて高雄市へ移動
D1プレマッチミーティング
8月11(日) 韓国─香港 REF戸田 AR松岡/日本─中華台北 AR松岡
8月12(月) リカバリー、ゲームレビュー、D2プレマッチミーティング
8月13(火) タイースリランカ AR戸田 AR松岡
8月14(水) 韓国─中華台北 REF松岡 AR戸田/日本─香港 AR戸田
8月15(木) タイーシンガポール REF松岡 AR戸田
8月16(金) リカバリー、ゲームレビュー
8月17(土) スリランカーシンガポール AR松岡/香港─中華台北 REF戸田
8月18(日) 台北桃園国際空港から中部国際空港へ移動、帰国

3 会場

中華台北 高雄国家体育場(National Stadium Kaohsiung)

4 参加国

D1(日本、韓国、香港、中華台北)
D2(スリランカ、シンガポール、タイ)

5 参加マッチオフィシャル

レフリー: Patrick Kwok Tsz Kin (HK)
Evan Wen-Cheng Wu (CTP)
戸田京介(JPN)
松岡辰也(JPN)
Aaron Littlewood (SIG)
レフリーコーチ: Michael Mao (CTP)
Dougie Shearer (HK)

6 まとめ

今大会は、来年度に香港で開催れるIRB Junior World Rugby Trophy 2014 アジア予選、および、ディビジョン1への昇格をかけたディビジョン2の大会が共催されました。

初日は、スタジアム内(2009年 World Games開催会場)とグラウンドチェックを行い、ホテルに戻り、プレマッチミーティングでした。ミーティングでは、レフリングとU19LAW の確認を行いました。特に、日本を除く、レフリーとチームがスクラムELVでの試合経験が初めてであったため、ミーティングでは、実技を交えて確認しました。試合では、明らかにスクラムの崩れやリセットは減少し、プレー時間も増えたのではないかと感じました。しかし、経験不足とスキル不足、さらにはユニオンによって、若干、ELVの解釈に違いもあり、スクラムコントロールに苦労する試合もありました。

また、高い気温と湿度、時折降るスコールによって、ハンドリングミスも多い中で集中力を切らさずにレフリングすることに務めましたが、反則を繰り返したり、危険なプレーをするなど、規律が低いチームもあり、カードマネジメントが大切な試合がいくつかありました。

D1では、日本が大差で、中華台北、香港、韓国に勝利して、来年度のJunior World Rugby Trophyへの出場権を獲得しました。D2は当初の予定では、カザフスタンを含めた4カ国での対戦でしたが、直前に3カ国での総当たり戦となりましたが、松岡・戸田ともに、2試合のレフリーと4試合のARと、マッチオフィシャルの中で、一番多くピッチに立ちました、1日2試合とハードな日もあり、コンディショニング調整には苦労しましたが、レフリーマネージャーやレフリーコーチらから、高い信頼と評価を得ることができたと感じました。そして、ピッチ内外で、常にマッチオフィシャルの中心となって、大会の運営に尽力できたと思っています。

最後になりましたが、現地では大変お世話になりましたMichael Mao氏はじめ、中華台北協会の皆様、9日間という長い期間、大会参加へ快く送り出してくださった職場の皆様と家族に、この場をお借りしまして心より感謝申し上げます。