マッチリポート 「第22回 全国クラブラグビーフットボール大会」
六甲ファイティングブル 62-0 駒場WMM

【2回戦 2015年1月25日(日) /愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場】

初戦でRKU龍ヶ崎にロスタイムで逆転勝利した六甲ファイティングブルと、福岡かぶと虫に東日本トップリーグの実力を見せつけ大勝した駒場WMM。
第17回大会決勝と同じカードとなった試合は、1月とは思えないおだやかな陽気の下でのキックオフとなった。

開始早々、駒場SH・柴田隆太が六甲の防御を鋭く突破して大きく前進、チャンスを広げる。
序盤、駒場は接点での早い仕掛けや、反応の鋭さで六甲の反則を誘発。敵陣で有利に試合を進めていくが、六甲は分厚いデフェンスで盛り返し、得点を許さない。
前半7分、ワンチャンスで六甲は敵陣に入り込み、ラックを連取、WTB和田晋也が左隅に先制のトライ(ゴール失敗)。その後両軍とも激しい攻防が続くが、26分、スペースを見抜いた六甲SO越村一隆が相手選手の股下をすり抜けるグラバーキックを自ら拾い上げトライ。ゴールも決まり12-0と試合を有利に進めていく。
駒場もターンオーバーからの速攻で六甲ゴール前に迫るが、肝心なところでミスが起きて得点につながらない。さらにキープレイヤーでもあるFB斉藤衛門が無念の負傷交代。さらにWTB大石将も負傷で退き、次第に勢いを失っていく。

前半、なかなかリズムをつかめなかった六甲だが、ブレイクダウンの課題をハーフタイムで修正してきた。
8分はWTB三木勇太、16分には交代したSO安部都兼、22分にはスクラムトライを奪い、ほぼ試合を決める形となった。駒場も素早いパス回しから必死に反撃を試みるが、2人の負傷交代もあり、攻撃にオプションが少なくなり苦しい展開に。
六甲は最後まで攻撃の手を緩めず、終了間際にWTB三木が約40メートルを走りぬきトライ。62-0と意外な大差がついてのノーサイドとなった。

「フィジカルで長けている六甲さんに、ダブルタックルなどで接点で対抗し、序盤は良かったんですが、ここまで点差がついて、正直、ショックが大きいです」と駒場WMM主将の松川隆介主将は言葉を詰まらせたが、「それでも僕らは日本一を目指しています。個々の意識を上げてまた頑張ります」と、再起を誓った。

六甲ファイティングブルの谷晋平主将は、「前半は駒場さんに攻め込まれる場面が多かったが、慌てず落ち着いてディフェンスしたことで後半、自分達のラグビーができた。最後まで緊張した素晴らしい試合になった」と試合を振り返った。
準決勝の相手は北海道バ ーバリアンズ。昨年と同じ組み合わせとなった。「1年越しの雪辱の舞台に高揚しています。試合に出る23人だけじゃなく、クラブ全体で勝利をつかみとりたい」と、谷主将は言葉に力を込めた。

前半26分、六甲SO越村がゴール前で絶妙なグラバーキックを仕掛け、自ら拾い上げてトライを決める