スポーツ庁委託事業(派遣型)

2018年度 レポート(帰国 2)

レポート(帰国 2 )

キオラ!(マオリ語で「こんにちは」)

クリスマス直前の12月23日(日)、ニュージーランド交流プログラムの参加者が都内に集まり、今年度派遣事業の総括会を行いました。

総括会の目的はニュージーランドでの経験を振り返り、この経験からラグビー普及の未来を考えること。自分たちが主体となってラグビーの普及に取り組むときに何をするのかじっくり考えました。
はじめに、ニュージーランド帰国直前に取り組んだ「ニュージーランドで学んだ64のこと」を振り返り、帰国から4か月が経って一番心に残っていることについて、その理由をグループで考えました。楽しむことが上達の近道であることに気づき「楽しむことが一番大事」という意見が挙がったほか、基本の大切さを実感している選手も多くいました。ニュージーランドで学んだことをチームメンバーに伝えている選手もあり、彼女たちが持ち帰ったラグビーの種が着実に花を咲かせていることを感じました。

次に取り組んだのは「女子ラグビーの普及」を目標にして具体的なアクションを考えるワーク。各自が事前課題で考えたカテゴリーとアクションをグループで共有し、より大切だと思うカテゴリーを1つに絞りました。このワークには派遣前オリエンテーションで作った「レンジー」「キレキレ」「白米」の3グループで取り組むと、今年のガールズの大きな特徴である「学年に関係なく、全員が発言する」が表れ、活発な意見交換が行われました。

続いて、3つに絞ったカテゴリーとして「学校の授業に取り入れる」「小さい頃から楽しく取り組むラグビー」「メディアの活用」の中から自分が一番取り組みたいものを選び、グループごとに具体的なアクションを検討すると、女子高校生が等身大で考える活動は私たち大人へも新たな学びをくれる発想力豊かなものとなりました。

街中の公園などいたるところにゴールポストが設置され、身近に、気軽にラグビーを楽しめるニュージーランドの環境に衝撃を受けたガールズたち。日本も同じようにラグビーが身近な存在となるよう、自分たちにできることから取り組んでいくことを約束しました。

ニュージーランド交流プログラムはこれから先も続きます。ラグビーワールドカップ開幕まで300日を切った今、ラグビーワールドカップのレガシーとして何を残すのか次世代が真剣に考えること。この機会そのものもレガシーと言えるのではないでしょうか。

ニュージーランドでトップレベルのコーチから指導を受け、英語力の研鑽に努めたことはかけがえのない財産になりました。この経験が多くのラガールの未来につながるよう、ラグビーの普及に活かして欲しいと願います。その願いが必ずや叶うことを感じさせた総括会でした。

総括会の4日後、12月27日(木)に大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開催された「U18花園女子15人制」には、平成28年度から30年度の3カ年に本事業でニュージーランドへ派遣された選手5名が出場しました。試合終了間際に西軍が逆転を決め勝利したこの試合。試合終了後の集合写真には東西両軍の選手の笑顔が咲き、ノーサイドの精神があふれていました。

U18花園女子15人制出場選手(本事業参加者)
平成28年度:阿部 純佳(國學院大學栃木高等学校)
      小川 すみれ子(関東学院六浦高等学校)
平成29年度:中野 彩(中部大学春日丘高等学校)
平成30年度:人羅 美帆(石見智翠館高等学校)
      丸山 珠季(アナン学園高等学校)

12月23日総括会(1)
12月23日総括会(2)
12月23日総括会(3)
12月23日総括会(4)
12月23日総括会(5)
12月23日総括会(6)
12月23日総括会(7)
12月23日総括会(8)
12月23日総括会(9)