左から、平尾誠二・真下昇・森喜朗・日比野弘・堀越慈の各氏
左から、平尾誠二・真下昇・森喜朗・日比野弘・堀越慈の各氏

10月18日、東京の赤坂プリンスホテルにおいて「2011ラグビーワールドカップ日本招致委員会」の会合が開かれ、その後、同委員会、及び同実行委員会から5名が記者会見を開き、2011年ラグビーワールドカップを日本に招致する強い意欲を示しました。

以下、会見の内容をダイジェストでご紹介します。

森喜朗・2011ラグビーワールドカップ日本招致委員会会長(前内閣総理大臣)
「会長の職を引き受けさせていただいたのには、次のような経緯があります。昨年オーストラリアのワールドカップに、オーストラリアの首相にも招かれていたこともあり、故町井会長とともに観戦に参りました。そのときにIRBの会長にもお目にかかり、日本協会として2011年にワールドカップを招致する意思を固めつつあるという話もしました。国会では、国会ラグビークラブの主将という立場もあり、またサッカーワールドカップを日本で開催するときにも精力的に動きました、超党派のスポーツ議員連盟の会長もしております。そうした関係もあり、自分も学生時代にプレーしていたスポーツでもあり、恩返しの意味でお引き受けをしたしだいです。
もうひとつには、イラクで凄惨な事件に巻き込まれて亡くなられた奥克彦君のことがあります。早稲田でラグビーをプレーし、外務省に入省、その後にオックスフォードでもラグビーをプレーしました。彼はかねてから、日本でワールドカップを開催したいと強く願っていました。そうした奥君の意思を引き継ぎたいという思いもあります」

日比野弘・2011ラグビーワールドカップ日本招致委員会委員長(日本協会会長代行)
「町井会長の急逝の後を受けて、会長代行という立場になりました。町井会長が掲げられた『ラグビー競技を誰からも愛され、親しまれ、楽しめる、人気の高いスポーツにする』というビジョン掲げて、病をおしてがんばってこれれました。私はそのそのバトンを受けて、全力で走っていきたいと考えております」
この後、ワールドカップ日本招致決定までのスケジュールについて説明があり、日本大会のアピールポイントを挙げ、日本大会実現への自信を示しました。

真下昇・2011ラグビーワールドカップ日本招致実行委員会委員長(日本協会専務理事)
「9月の10日、アイルランドのダブリンにありますIRB(インターナショナル・ラグビー・ボード)に赴きまして、シド・ミラー会長にお会いし、日本での開催を立候補すると正式に表明してきました。
本日の記者会見を皮切りにさまざまな招致活動を積極的に行っていきます」
その招致活動のシンボルとして、真下委員長より新しいロゴマークの発表がなされました。

堀越慈・2011ラグビーワールドカップ日本招致実行委員会委員(日本協会理事/IRB理事)
「IRBは、ラグビーをオリンピック種目として復活させ、真のグローバルスポーツに発展させようと、懸命に取り組み始めております。そうしたなかで、ヨーロッパ、南半球以外のアジアに位置します日本でワールドカップを開催するとなれば、IRBの戦略を実現していくためにも意義のあることではないかと、彼らも真剣に考えております。
その要件としては5点あります。

  • IRBにとっての収益性
  • 観客動員力
  • 競技場を中心としたインフラ
  • 警備・治安
  • 政財官界からのサポート

さらに日本協会としては、代表チームの強化は絶対必要だろうと、いうことで6つの要件と捉えています。10日ほど前にもIRBの会議がありまして、首脳陣から『日本がきちんとしたビジネスプランを出してくれれば大いに可能性があるからがんばれ』との激励をいただいてきました」

平尾誠二・2011ラグビーワールドカップ日本招致実行委員会ゼネラル・マネージャー(元日本代表監督)
「私の役割としては、第1~3回は選手として、第4回は監督としてワールドカップに参加した経験を生かすということだと思っています。そして日本の課題としてはまず、集客と(代表チームの)強化の2点であろうと考えます。そのあたり協会内の調整を図りながら、ワールドカップ招致に向けて最大限の努力をしていきたいと思います」