日本代表 vs 香港代表   日本代表 vs 香港代表   日本代表 vs 香港代表
香港代表のトーペイ監督(右)、フォーサイ キャプテン
  香港代表のトーペイ監督(右)、フォーサイ キャプテン
◎香港代表
○アイバン・トーペイ監督

「始めに日本代表が勝利したことを、心からお祝いしたい。きょうのゲームを通して、プロのラグビーというものを学びました。スピード、ハンドリング、コンタクト、すべての面で日本代表が優っていました。練習でしてきたことが、日本の激しいプレッシャーのためにうまく出せませんでした」

○ブレット・フォーサイ キャプテン
「練習で行ってきたプレーが、試合のなかでうまく行えませんでした。ゲームのスピード、バックスラインにおいて日本が優れていた。最後に、きょう、日本代表と対戦できた香港の選手たちには、誇りをもって帰ってほしいと思っています」

――パシフィックリムで交流が盛んだった97年、98年の頃、プロ選手が何人かいましたが、現在は?
○トーペイ監督
「今回のスコッドの選手に、プロはいません。4週間をかけて準備してきましたが、実感したのは体力の差。プロのラグビーというものを、アジアのチャンピオンである日本代表との試合で学ばさせていただきました」

――前回、98年のときには香港代表が日本に勝ちました。当時の強さを、香港は取り戻すことができるのか。
○トーペイ監督
「香港協会としては、地域を広めて普及・発展に努めている段階です。できればいまのアジアNo.3の地位を維持していきたい。また若手育成のためのアカデミーシステムをつくっています。きょうの試合でも何名か出身者が出ていますが、今後、彼らが香港代表を背負ってくれるものと期待しています」

日本代表 vs 香港代表   日本代表 vs 香港代表   日本代表 vs 香港代表
日本代表の萩本監督
日本代表の萩本監督

箕内キャプテン
箕内キャプテン

◎日本代表
○萩本光威監督

「まずは、テストマッチで勝てたことを素直に喜んでいます。うまく球が動かせた。練習でしているツーラインといいますか、アタックラインが一線にならず、後ろに控えている選手とクロスして、もう一度リサイクルができたり、なにより外にキックを蹴って、大畑や小野澤につないだプレーなどは、グラウンドを大きく使うという練習の成果の現れだと思います。
ディフェンスについても、個々の責任感が強くなり、タックルもよかったし、意図するディフェンス体系もできつつあります。ただきょうの相手に対してできたということですから、まだ完成ではなく過程。韓国はきょう以上に強いと思いますので、さらに精度を上げて上のチームを目指して進んでいきたい」

○箕内拓郎キャプテン
「自分たちのラグビーを80分間、集中を切らさずにできたことと、相手をノートライに抑えられたことがきょうの収穫でした」

――これまでの練習の成果は、どの程度達成されましたか。
○萩本監督
「きょうの出来は80点をあげていいのではないかと思っています。これまでは、いろいろな情報を集めていた段階ですが、これからはそうしたものを活かすスキルを高めていく段階になります。マイナス20点は、凡ミスが多かったこと、トライを取りにいくのでなくポイントをつくるべきところがあったこと、などです」

――南米遠征の反省として、選手が行きすぎてしまうという点があったと思います。その修正は?
○萩本監督
「やはりクセで、壁に当たってからフォローが動き出すところで、つなぎが悪くなる。きょうもフォローへのスタートが遅い場面がありました。途中から修正できましたが、フォローのチェンジ・オブ・ペースの精度を上げていきたい」

――サインプレーで得点したものと、個々の判断での得点と、どれくらいの割合だったか。
○萩本監督
「数字では分かりませんが、だいたい一次攻撃でトライがとれているものは、サインプレーだと思います。後は動きのなかで、こういうときにはこれを使うという決め事もありますし、割合としては理想的だったのではないかと思います」

――韓国戦への抱負を。
○萩本監督
「いまのカタチを成熟させていきたい。スクラムにしてもコントロールを仕掛けたいし、特に対韓国ということを意識せずに、きょうやったラグビーをもう少し発展させていきたいと思っています」

――後半、かなり点差がついた時点でもペナルティゴールを狙いましたが。
○萩本監督
「そのように指示しています。我々は上のチームを目指してますので、点差が開こうが競ろうが、テストマッチですから、ペナルティゴールなり、ドロップゴールなり狙います」
○箕内キャプテン
「その前のプレーで、チームが緩みかけていたこともあり、狙う指示を出しました。あそこでリセットして、仕切り直していこうと思いましたので」

――大畑選手の評価は。
○萩本監督
「内容はよかったですよ。やはり彼はウイングかなと思います。扉を開ける攻撃といいますか、ディフェンスにぶち当たるのではなく、こじ開けていくやり方を導入したからこそ大畑をウイングにもってくることができて、やはりそれが機能し出しているなと思います」

――南米遠征のときから、上乗せできているものは。
○箕内キャプテン
「フランス人コーチが教えるエッセンスというものが、日に日に吸収できているのは、試合をやっていて感じますし、選手同士のコミュニケーションもはるかによくなっています。きょうの相手はウルグアイ、アルゼンチンよりも格下とはいえ、タックルされながらもパスをするプレーも増えていますし、意識は高くなっています」

――やはりワールドカップの予選ということでその重みを感じましたか。
○箕内キャプテン
「3位になった時点でワールドカップ出場はなくなるので、きょうの試合に勝つことがどれだけ大事かは選手全員分かっていましたし、結果もそうですが、内容にこだわっていきたいと試合に臨みました。きょうの試合に関しては、結果と内容と両方が求められていると思っていました」