日本代表 vs スペイン代表   日本代表 vs スペイン代表   日本代表 vs スペイン代表

日本代表、エリサルド ヘッドコーチ、池田キャプテン
日本代表、エリサルド ヘッドコーチ、池田キャプテン

◎日本代表
○JEAN-PIERRE ELLISALDE ヘッドコーチ

  日本代表 vs スペイン代表
日本代表 vs スペイン代表

「お客様や報道陣をはじめ、これだけ関心を持っていただけたので、今後とも頑張らなければいけないと実感しました。勝ちましたが、池田キャプテンをはじめ、よく選手が頑張ってくれたおかげです。
ただ、期待に応えられたかと問われれば、答えは『ノン』です。セルフコントロールができなかった点や初キャップの選手がいて、ミスも多かったのは反省しなければなりません。ジャパンの攻めとして外側のスピードランナーを走らせることをスペインが予想していたので、逆にモールを使ってのトライに持っていったのはそれが『ラグビー』だからであり、『アダプタビリテ』と言えるでしょう。スペインのディフェンスが外に向いたら内を突く、内なら外、モールもゲームの一部分です。
むしろ、ジャパンとしては点の取られ方が反省点です。キックで陣地を取ったのは、横、縦、キックで後ろを突くのがラグビーであり、当たり前の展開です。ラインアウトでは特に後半に反省点があります。フッカーもジャンパーも新しく、練習も3日でうまく調整できなかった点は否めません。スクラムについては終盤なかなか良くなってきたと思います。チームとして苦しい時間帯をなんとかコントロールして乗り切ったのがポイントでした。今日は新しい選手を見たいというのが目的の一つで、良い印象も得たし、若い選手にも良い経験になったと思います。
日本のラグビーのレベルの高さ、ゲームプランに対する適応力など問題ないことが分かりました。ただ、かなり遠いところ、2007年のワールドカップで2勝することが目標ですので、これから18ヶ月のうち8ヶ月日本に来て練習を見ていきたいと思います。今回の何日かの練習を見て手ごたえを感じています。強くなれるチームです。月曜に帰国しますが、1~2月に来日し、試合を見て春のシーズンに備えます。4月には3週間の合宿を予定しています。私も歳をとっていますが、初めての代表監督試合経験でした。私の仕事の基本は選手に安心感を与えることだと思います。他の国と戦うときにコンプレックスを感じることなく、自信を持って戦うことが大切です。選手に手紙を書くとしたら、まず1行目に自信を持てと書きたいですね」

○池田渉キャプテン
「まず、応援してくださったファンの皆様、今日お集まりの記者の皆様に感謝したいと思います。初めてのゲームキャプテンで緊張がありました。前半は体が動かず、受けてしまうところもありましたが、後半、ジャパンのペースをつくることができて良かったと思います。前半、FWが縦、縦で攻めるところをミスからターンオーバーされ、そこのリアクションが良くなかったのでハーフタイムで修正を指示しました。後半の中盤くらいから修正できて成功したと感じました。
地域を取って前でディフェンスしようとキックを使いました。積極的に自陣から攻めるという選択もあったかと思いますが、堅くしっかりリアクションしようとゲームをあえて切りました。準備期間が短く、前半は特に個人個人でディフェンスしているところが見られたのが反省点です。試合が始まったらすぐに『適応』していかねばならないのにできなかったことも同様です」

日本代表 vs スペイン代表   日本代表 vs スペイン代表   日本代表 vs スペイン代表
日本代表、エリサルド ヘッドスペイン代表、左からキース・チャプマン団長、 フェラン・ベラスコ主将、 ジェラード・グリン ヘッドコーチ
スペイン代表、左からキース・チャプマン団長、 フェラン・ベラスコ主将、 ジェラード・グリン ヘッドコーチ

◎スペイン代表
○KEITH CAPMAN 団長

「前半、点差の上でも競っていたし、選手たちにとってこのレベルの試合ができたのは自信になったと思います。このような機会を与えてくださったことに感謝したいと思います」

○GERARD GLYNN ヘッドコーチ
「前半を終わったところでは、勝つチャンスがあるのではないかと思いましたが、後半はジャパンが強く、フィジカルな面でスペインは対抗できませんでした。スペインもオープンゲームができましたし、ハッピーです。今の実力では、10回やれば9回はジャパンが勝つと思います。オフェンスは今のチームの完成度が高くなく、試合の最後に2トライをとれるレベルにはありません。来週からのワールドカップ予選では、スペインはアマチュアですので、仕事の関係で連れて来れなかった選手など、5名くらい代えて臨みます。トップリーグはハイレベルでジェラシーを感じます。こういった機会を与えてくださったことに感謝します」

○FERRAN VELAZCO キャプテン
「来週のポーランド戦に備える意味で、日本のような格上のチームと対戦できたことにもう一度感謝したいと思います。大変勉強になりました。ジャパンは1999年に来日したときとは違いました。あの時はジャパンといえども、ニュージーランド勢の指導や影響を感じましたが、今日は日本の若い選手が出て、強くなったと感じました。スペインのチームはアマチュアで、日本はプロフェッショナルです。今日、残念だったのは1対1のタックルでのミスが大きかったことです。日本のプロ水準のオフェンスにファーストタックルを外されるとつらいです。スペインとしては良く守りましたが、後半、やはり疲労が出てしまいました」