●3月19日(月)

長いようで短かった第1回ATQアカデミーキャンプも最終日、本日は朝から順番で、すべての選手に対し、フィットネス及びスキルについての個別面談が行われました。

今回のアカデミーで行った、フィットネステスト、スキルテスト、各セッションを通じて得られた情報を元に、一人ひとりにカスタマイズされた課題や具体的なトレーニング例、目標などが手渡され、それぞれの選手と、次回のキャンプまでの取り組みをインタラクティブにディスカッションし、認識を共有します。次回以降、それぞれの選手がどの程度進歩していくかにより、このアカデミーの真価が問われることになります。それまでに、ATQスタッフ、選手、各所属チームとコミュニケーションをとりながら、選手の強化につながるよう取り組んでゆきたいと考えています。

その後、ホテルの一角を借り、最終ミーティングが行われ、上野統括、トニー・フィルプ、マーティン・フューメから、改めて選手達にメッセージが送られました。

それぞれ、異口同音に、今日という日は、日本ラグビー界において、本格的な「アカデミー」が開始された記念すべき日であり、この場に入れる重要性を、選手、スタッフともに認識すると同時に、その目的である世界8強進出を実現するという強い信念の元、みんなでこの取組みをよりよいものに作り上げてゆこう、という主旨の話をし、選手達の胸にも響いていたようです。
最後は全員で記念写真をとって第一回のアカデミーはお開きとなり、それぞれが帰路につきました。

今回の合宿の実現にご協力いただきました各所属チーム及び協会内外の関係者の皆様に改めて感謝申し上げるとともに、引き続きご協力、ご指導をお願いいたします。次回の合宿は5月に開催される予定です。(総務:中里、内田)

最後のミーティング
最後のミーティング

記念撮影
記念撮影

●3月18日(日)

午前中は今後の自分自身としてのゴールの設定や、現時点での自分のスキルの自己評価や、性格テストの要素を含む研修が実施されました。これは、選手に対するフィードバックの際の要素の一つになります。

午後からは薫田コーチングディレクター視察のもと再びディフェンスセッションが行われました。

このATQアカデミーでは、4回行われる予定の合宿それぞれについて、SAMURAIスピリットを実現する為の構成要素をテーマとして設定します。今回、そのテーマは、現カーワン・ジャパンの最重要課題の一つでもある「ディフェンス」です。

今回のキャンプを迎えるに当たり、事前に日本代表のアシスタントコーチで、ディフェンス・コーチでもある、グラント・ドゥーリー氏とも打合せをし、ディフェンスのポリシーやキャンプで行うドリルなどを設定しています。また、昨日梶原氏をスペシャルコーチとしてお迎えしたように、今後もテーマごとにその筋のスペシャリストをスポットコーチとしてお願いし、選手のスキル向上に役立てたいと計画しております。

本日のセッションでは、ラック周辺からのDFを中心に、とにかく近場をぬかれないこと、および世界一早いディフェンスラインを確立するために必要なスキル習得を実戦を通しながら行われました。

各所属チームそれぞれ異なったディフェンス体系がありますが共通していえることはゼロチャンネルの近場のガードディフェンスの向上ということです。DFラインがでこぼこにならないように選手のコミュニケーションも試されました。

練習後は、本日のセッションのレビューを行った後、午前中のアンケートや自己評価を元に、各個人の目標設定や強み弱みなどについての、個別ミーティングが行われました。
明日は、初日のフィットネステストやスキルテストの結果を元にフィードバックが行われ、今後の課題などが与えられることになります。そのためのスタッフによる準備作業が、深夜まで続いております。(総務:中里、内田)

ディフェンスについて
ディフェンスについて

ディフェンスのセッション
ディフェンスのセッション

薫田コーチングディレクターとトニー・フィルプ氏
薫田コーチングディレクターとトニー・フィルプ氏

●3月17日(土)

午前中、小雪がちらつく中、3時間に及ぶセッションが始まりました。現在の基礎スキルのレベルをみるテストで、タックル、キャッチ&パス、コンタクトについて行われました。これらのスキルについても最終日にフィードバックと今後の目標が示される予定です。

その後、ATQハイパフォーマンスマネージャーのトニー・フィルプを中心に、これらの基礎スキル(コアスキル)に関してのコーチングがありました。

トニーによると、普段基礎的過ぎて見過ごされがちなこれらのスキルを改めて徹底的にレベルアップしてゆくことが、世界レベルの選手育成へ向けた近道です。また、基本的に日本のパス&キャッチスキル能力は高いが、さらに伸ばしていくことにより、2011年には名実ともに世界一のパススキルを実現できると信じているといったメッセージが選手達に投げかけられました。また、世界で浸透しているコンタクトの仕方などもコーチングされました。

参加選手はベーシックな技術も奥が深いことに改めて再確認させられたようです。

午後からはジムセッションがおこなわれ今後6週間のメニュー作りをしたあと、元日本代表、梶原宏之氏がスポットコーチとしてディフェンスセッションを行いました。

選手はタックルの間合いや激しさなど、基本から応用まで、改めて徹底的に叩き込まれたようです。選手達も、わが国有数のタックルマンの指導を、真摯に受け止めていたようです。

夜には、今日学んだことに対するグループディスカッションなども行われました。明日もまたディフェンスセッションを行います。(総務:中里、内田)

ミーティング
ミーティング

スキルテスト
スキルテスト

スキルテスト
スキルテスト

スキルテスト
スキルテスト


●3月16日(金)

16日よりATQアカデミー合宿が、千葉県・日本エアロビクスセンターで始まりました。このATQプロジェクトは2011年ワールドカップに向けて日本がベスト8になるための選手育成プログラムであり、このアカデミーでは今後定期的に合宿を行い、将来の日本代表を期待される若手の有望選手に向け一貫した指導を行っていきます。

まずATQプロジェクト統括である、上野・競技力向上委員会副委員長からお話があり、本プロジェクトの意義や、「世界を基準に考えろ」と、選手達への期待などが示されました。

引き続き、山本・選手発掘統括マネージャーより、ATQプロジェクトの全容や、その一貫したプレースタイルである「SAMURAI Spirit」についての説明が行われました。

その後、本日のメインである、日本代表のフィットネス&コンディショニングコンサルタント、マーティン・フューメ及び日本代表フィットネス・コーチ太田正則らフィットネス・コーチ陣による、選手たちのフィットネステスト、トレーナーによるメディカルチェックが行われました。

このフィットネステストは、日本代表スコッドに対して行われているメニューとほぼ同一のもので、選手達に対し、代表選出へ向けたベンチマークを示すと同時に、各年代層の有望選手達に、統一された評価基準を与えるものとなります。

この記録をもとに、今後の選手たちへのアドバイス、メニューが作られていきます。ラグビーシーズンが終わったばかりで、選手達もさすがにきつそうでしたが、マーティンコンサルタントからは、「世界」を基準にした最低レベルなどの具体的な数値や例が示され、選手達も気が引き締まった表情をしていました。将来の日本代表を担う選手たちのこれからに期待します。

夜には、お互いの内面や本質を知る為のセッションなども行われ、盛りだくさんな初日は終了しました。(総務:中里、内田)

上野・競技力向上委員会副委員長
上野・競技力向上委員会副委員長

マーティン・フューメ
マーティン・フューメ コンサルタント

フィットネステスト
フィットネステスト