競技力向上委員会
レフリー部門長 吉丸秀利

1. スクラムの組ませ方である「4段階」についてはしっかりと守ること。

1)
「クラウチ」、「タッチ&ポーズ」、「エンゲージ」といったように3段階にならず、「クラウチ」、「タッチ」、「ポーズ」、「エンゲージ」の4段階をしっかりと守ること。
2)
「タッチ」と「ポーズ」のタイミングは若干早く行い、クラウチからエンゲージまでの時間を浪費しないように注意すること。(タイミングが早くなったからといってポーズをおろそかにしていいわけではない。)
3)
スクラムの距離(マークからの距離)をしっかりととらせること。

2. チームが「セット」や「ダウン」(類する言葉含)という声を発しているケースがあるが、レフリーの声に従うことなくチーム主体で組ませることがないように注意すること。

1)
ルールブックでは、《「クラウチ」でフロントローは腰を落とした充分な姿勢をつくる》となっている。従って、レフリーが「クラウチ」の声をかけたにも関わらずその声に従わず、チーム自らの「セット」または「ダウン」という声でフロントローが腰を落とした姿勢をつくるのはルールに適応していない。(FKにて対応することも必要)
2)
ただし、「セット」や「ダウン」という声を出してはいけないわけではなく、もしチームがそのような声を出すのであれば、レフリーがクラウチの声を出す前、あるいはレフリーの声に合わせて出すほうがよい。

いずれにせよプレーヤーからの、

(1)スクラムのときは「セット」「ダウン」などの声を出してよいのか?

(2)レフリーのクラウチの後に「セット」「ダウン」の声を出してよいのか?

という質問に対しては、「良い、悪い」の回答でなく、レフリーの声に従って組むことを強調してください。

また、レフリーの声に従わないとか、安全に組めないようであればFKとするということを、ブリーフィングのときにしっかりと伝えてください。

以上、チームへの指導も含め、プレシーズンマッチでのレフリングに十分注意してください。