リポビタンD ソシエテジェネラル カンタベリー サントリー

●7月20日(金) 北海道・中標津

日本代表サマーキャンプ6日目。朝から冷たい雨が降る肌寒い一日となりました。今日の日本代表は、スケジュールを変更して午前中にウエイトトレーニングを行い、午後のグラウンドトレーニングからプールリカバリーに変更しました。

変更の理由は、これまでの激しい練習の疲労度を考慮したものです。疲れの見える選手たちは、プールリカバリー・ストレッチ・温泉での交代浴等で疲れを取り除きました。

一時の休息で英気を養った選手たちは、明日最後の練習に臨みます。

●7月19日(木) 北海道・中標津

日本代表サマーキャンプ5日目。昨日の晴天が嘘のように、どんよりとした厚い雲が空を覆う肌寒い一日となりました。

今日の日本代表は、午前中をオフとして休息にあてました。それでも、リハビリ中の選手たちは、積極的にプール等で体を動かすなど、一日も早い復帰に向けトレーニング。昼食前には、選手全員がプールでストレッチを行い、午後の練習に向け体を解しました。

「開陽台」展望台からの眺め。手前の階段と奥の坂道を駆け抜けた 真下副会長・専務理事から激励の言葉をいただいた
「開陽台」展望台からの眺め。手前の階段と奥の坂道を駆け抜けた 真下副会長・専務理事から激励の言葉をいただいた

一気に階段を上り詰める 苦悶の表情を見せながらも歩を進める選手たち
一気に階段を上り詰める 苦悶の表情を見せながらも歩を進める選手たち

午後は、視界360度、地球がまるく見えるという中標津町の観光名所「開陽台」の階段、坂道を使ったフィットネストレーニングを実施しました。

午後の練習前には、忙しい合間をぬって中標津まで駆けつけていただいた真下 日本協会副会長・専務理事、浜本 日本協会理事(代表チーム担当理事)よりチームに激励をいただきました。

トレーニングの内容は、階段のぼりを5往復。坂道ダッシュを6本というもの。なかでも坂道ダッシュでは、約300mから350mの距離のダッシュを繰り返しました。最初は、普通のダッシュで一本、続いて、二人一組のペアで一人が目隠しをした状態でのダッシュを二本、そして、シニアメンバーを乗せたタンカを6人1グループで運びながらのダッシュを二本、最後は、綱引きの綱を全員で掴んでのダッシュを2本行い終了しました。

最後の綱引きの綱を持ってのダッシュは、本当は一本で終了するはずだったものをカーワンヘッドコーチの「ワールドカップで勝つためにもう一本」の一言で、2本に。それでも、選手たちは、しっかりと声を出し続け、最後はゴールを越えて、展望台に立つ鐘を鳴らすまで走り続けました。ケガ等により、このトレーニングに参加できなかったメンバーもリハビリを行いながらウォーターボーイを買って出て、必死の形相で駆け上がる仲間たちを激励し続けました。チームとしての一体感を得る意味も持つこのトレーニングの成果は十分にあったと思います。

練習後には、頑張った選手たちに、本日激励に訪れた真下副会長・専務理事よりソフトクリームが差し入れられ、疲れた体を冷たくて甘いソフトクリームで癒しました。

シニアメンバーをタンカに乗せ、ダッシュ 必死の形相が、トレーニングの厳しさを物語る
シニアメンバーをタンカに乗せ、ダッシュ 必死の形相が、トレーニングの厳しさを物語る

二人一組で一方が目隠しをして走る。仲間を信じることが大切 最後の一本は綱引きの綱を持って走った
二人一組で一方が目隠しをして走る。仲間を信じることが大切 最後の一本は綱引きの綱を持って走った

夕食後には、一昨日に引き続きヨガを実施。前回より時間は短かったもののストレッチの要素が多く、ここまでの練習で溜まった体全体の疲れをとりました。

ヨガの後には、チームミーティングとしてチームビルディングを実施。4つのメニューを皆で考えてクリアしていくもので、これにより、チームの一体感は一層強くなりました。このチームビルディングで勝利した選手たちには、素晴らしい景品が贈られました。

本日、午後の練習から合流した追加召集選手の2人、NEC猪瀬選手、サントリー前田選手も元気に練習に参加。厳しいメニューをしっかりとこなしワールドカップへアピールしていました。この厳しいサマーキャンプも残すところ後3日。ワールドカップという夢の舞台へ向け、全力で取り組んでいきます。

互いが声を掛け合い全員一丸となって登った すべてを終えた選手たちとソフトクリーム屋のお姉さんふたり
互いが声を掛け合い全員一丸となって登った すべてを終えた選手たちとソフトクリーム屋のお姉さんふたり

ヨガで体をほぐす 指に乗せた棒を全員が離さずに地面まで下げる
ヨガで体をほぐす 指に乗せた棒を全員が離さずに地面まで下げる

目隠しでロープを探し誕生日順に並ぶ
目隠しでロープを探し誕生日順に並ぶ

●7月18日(水) 北海道・中標津

日本代表サマーキャンプ4日目の中標津は、これまでの曇り空を忘れさせるような晴天に恵まれました。

午前中はFW・BKに分かれてマーティン・ヒューメ コンサルタント、太田正則コーチが中心となり、ウエイトトレーニングを実施。筋力強化に努めました。一日おきに行われるウエイトトレーニングは、今日で2回目。明後日、金曜日に最終メニューを行います。

キックキャッチで基本スキルを養う 流れのなかでDFラインを確認
キックキャッチで基本スキルを養う 流れのなかでDFラインを確認

新しいラックからの素早い展開 身体的に厳しい状況でのラインアウト
新しいラックからの素早い展開 身体的に厳しい状況でのラインアウト

午後は、グラウンドにてトレーニングを実施。今日のメニューは、ラグビーファティーグ。月曜日にも行いましたが、ラグビースキルとフィットネスを交互に行うトレーニングです。

2回目となった今日は、ラグビースキルを中心に、無酸素系のフィットネスを入れたメニューとなりました。ウォーミングアップでは、まずはじめにラダーを使って、疲れが溜まっている各種筋肉の筋温を上げ、その後にビジョンドリルやキックキャッチの基本スキルを取り入れました。しっかりと体を動かしながら基本スキルの向上に努めました。その後は、ラグビーシチュエーションでのラックテクニックを実施。今合宿から新たに取り組んでいるラックテクニックを繰り返し確認しました。コーチ陣からは、ボールキャリアーに対しての2人目のプレーヤーの入り方などを指摘されました。我々がワールドカップで戦うために、ラックテクニックは非常に重要なファクターとなります。ここでトレーニングを繰り返し、日本代表の武器にするべく、練習に取り組みました。

そして、ラグビーファティーグに入りました。今日のフィットネスメニューは、チーム対抗のパスゲームを実施。タッチされずにグランドに配置されたゲートを通れば得点が入るというゲーム形式のものとなりました。アタック側は、常に走り続けスペースを見つけること、ボールキャリアーは視野を広げ、スペースにいるプレーヤーにしっかりとパスをすることが必要となり、ディフェンス側は、相手のスペースを封じ、マーカーをずらさないことが必要となります。AT・DFともに常に走り続けなければならないので、きつい状況での判断力も要求されるものとなりました。

ラグビースキルは、インターバルでFWはラインアウト、BKは2分間のアタック・ディフェンスを実施。FWは、4人のフッカーのポイントでのアタック・ディフェンスを実施しました。日本代表が求める早いセットと早いジャンプ&サポートを意識したものとなりました。ポイント移動間には、フッカーも腕立て・腹筋を行い追い込んでいきます。BKは、2チームにわかれ、アタック側のチームが2分間アタックし続け、ディフェンスは2分間守り続けるAT&DFを実施しました。

そして、ユニットに分かれ、FWはスクラム、BKはラインアタックを繰り返しました。特にFWは、いかに8人の力を結集させ、一列に伝えるかを意識しながらのトレーニングを実施しました。

練習の最後には、15対15のチームランを実施。試合形式のトレーニングのなかで、日本代表の戦い方を確認しました。タックルではなく、ホールドで行うルールでしたが、徐々に選手たちの気持ちの高さか、徐々に厳しいタックルが繰り出され、激しい練習になりました。

ゲーム形式になればなるほど、お互いのライバルを意識した激しいトレーニングになっていきます。選手たちが見据えるのは世界の檜舞台。明確なターゲットに向かいしっかりと前を向いて日々のトレーニングに取り組んでいます。この合宿も折り返し地点を向かえましたが、選手たちに休息の時間はありません。ワールドカップのピッチに立つために明日も激しい練習を行います。

しっかりとしたスクラムが好ボールを生む DFラインの素早い上がりでSOにプレッシャーをかける
しっかりとしたスクラムが好ボールを生む DFラインの素早い上がりでSOにプレッシャーをかける

徐々に激しさを増した練習 DFの距離とスペースを判断する
徐々に激しさを増した練習 DFの距離とスペースを判断する

●7月17日(火) 北海道・中標津

日本代表サマーキャンプ3日目。本日の中標津も最高気温は14℃前後と曇り空の肌寒い天候でした。

今日の日本代表は、午前中をオフとして休息にあてました。それでも昼食前には、ホテル近くのプールでストレッチを行い、休めた体を練習仕様にしていきます。負傷している選手たちも負担の軽いプールでのトレーニングを行い早期復帰のために余念がありません。

ウォーミングアップで体をほぐす スプリント系のアップで体を温める
ウォーミングアップで体をほぐす スプリント系のアップで体を温める

足腰強化のためにタイヤを引く 20kgの水タンクを持って激走! この後タンクが2つに
足腰強化のためにタイヤを引く 20kgの水タンクを持って激走! この後タンクが2つに

そして、午後に行われたグラウンドでのトレーニングでは、ラグビーボールを一切使わずフィットネストレーニングのみを実施しました。名づけて「ストロングマンサーキット」。

マーティン・ヒューメ コンサルタントと太田正則コーチが中心となって組まれたこのメニューは、まさに地獄。パワー系、無酸素系を織り交ぜた非常に厳しいトレーニングとなりました。4つの異なるメニュー(一種目10分)を8人一組で順にこなしていく「ストロングマンサーキット」。一つは、大型トラクターの約300キロ弱のタイヤをひっくり返すもの。二つ目は、タイヤ引き(最初の5分は普通のタイヤ引き。後半の5分はバック走)。三つ目は、20キロの水タンクを抱えてのラン(5分で20キロの水タンクを2つ持ってラン)。最後は、100mのグラウンドで7秒ダッシュ30秒ジョグを繰り返すシャトルラン。以上の4つのメニューを全力でこなしていきます。

追い込んだ内容になりましたが、苦しさに顔をゆがめながらも力を結集して一つのことをこなす姿、必死な形相でトレーニングを行う仲間を励ましあう姿といったチームの一体感が見られ、素晴らしいトレーニングとなりました。

さらに、サーキット後には、4チーム対抗の綱引き大会も行われ、チームの一体感を一層強めました。

すべてのメニュー終了後は、誰からともなく拍手が起こるなどお互いを称え、チームを称えあう姿が随所に出ていました。

夕食後は、ヨガを行い、心身のリラックスに務めました。

日本代表は、これまでにないぐらい厳しいトレーニングに取り組んでいます。引き続き、温かいご声援をよろしくお願いいたします。

明日は、午前中にウエイトトレーニング。午後はラグビーファティーグが行われます。


◎マーティン・ヒューメ コンサルタント

「今日のトレーニングは、フィットネスの要素に加え、チームワークにも重点を置いています。グループを作って、協力し合い、お互いを励ましあいながらメニューをこなしていく。試合と同じきつい状況をつくって、その中で協力し合うことができるかを見たかった。もちろん、メニューのバラエティーという部分にも気を使っています。選手たちは、トレーニングの中でイライラした場面もあったと思いますが、激しさを自分でコントロールするというフィジカルタフネスを見せてくれました。今日の内容には満足しています。
また、素晴らしい施設に加え、タイヤなど我々のリクエストに応えてくれた地域の方々に感謝しています」

約300キロを一体感を持って持ち上げる 体のコアを使って引く
約300キロを一体感を持って持ち上げる 体のコアを使って引く

シャトルランで心肺能力を高める この綱引きにより選手たちの距離はより一層近づいた
シャトルランで心肺能力を高める この綱引きにより選手たちの距離はより一層近づいた

●7月16日(月) 北海道・中標津

日本代表サマーキャンプ2日目。本日からグラウンドでの練習がスタートしました。合宿地の中標津町の今日の最高気温は、14度。曇り空のなか、肌寒さを感じながらの合宿初日となりました。

大畑選手復活! 地元の子どもたちから遠藤選手にお菓子が贈られた
大畑選手復活! 地元の子どもたちから遠藤選手にお菓子が贈られた

午前中は、ウエイトトレーニングとグラウンドトレーニングをFW/BK交互に行う形でトレーニングを実施。ウエイトトレーニングでは、マーティン・ヒューメ コンサルタントにより目指すべき、ワールドスタンダードが提示され、それに向けそれぞれトレーニングを実施しました。目標数値を超えている者は、さらなる高みを目指し、超えていないものは、世界と伍するために必要なストレングスを手に入れるためにしっかりとトレーニングを行いました。

グラウンドでは、FWがラインアウト、BKがスキルトレーニングを行いました。FWは、ジャンパー、サポーター、スローワーそれぞれの基本スキルの確認と、すべての動きにしっかりとコア(体幹)を使うということを徹底しました。BKは、パンチパスやキックスキルを再確認。今合宿からの参加となった大畑選手や金選手も積極的に取り組んでいました。

午前の練習後には、近隣の子どもたちが手作りで作ってくれたラグビーボール型のカステラに桜のマークがついたお菓子が差し入れられ、チームを代表して遠藤選手に贈呈されました。ありがとうございました。

6分間のインターバルランを行う ラックテクニックでは激しい争奪戦が行われた
6分間のインターバルランを行う ラックテクニックでは激しい争奪戦が行われた

ディフェンスシステムを再確認 厳しいトレーニングに選手たちの表情も歪む
ディフェンスシステムを再確認 厳しいトレーニングに選手たちの表情も歪む

午後は、地獄のキャンプの名に相応しい過酷なトレーニングとなりました。ラグビーファティーグということで、フィットネストレーニングとラグビートレーニングを交互に実施しました。この練習の目的は、肉体的にきつい(プレッシャーが与えられた)状況で、しっかりとしたプレーができるかということ。80分間途切れることなく正確なプレーをするためのトレーニングです。時間的には、6分間のフィットネストレーニングと6分間のラグビートレーニングを交互に10種目1時間のメニューとなりましたが、フィットネストレーニングの中には、無酸素系・有酸素系・コンタクトフィットネスとすべての要素が含まれ、ラグビートレーニングの中には、ラックテクニック、ラインアウト、ラインムーブ、ディフェンスシステム、アタックディフェンスなどが組み込まれるというラグビーに必要な要素がすべて詰まった非常に厳しいトレーニングとなりました。

そんな、過酷なメニューであったにもかかわらず、誰一人として止まることなくすべてのメニューが行えたことから、選手たちの意識の高さをうかがい知ることができました。そして、ケガにより、このトレーニングに参加できなかった選手たちも、ラグビーファティーグの時間に黙々とリハビリメニューをこなすなどワールドカップというターゲットに一心不乱に取り組む姿に、カーワンヘッドコーチが求める一体感を垣間見ることができました。

練習直後の円陣では、ヒューメ コンサルタントが「一番大切なのは立ち止まらないこと。今日は誰一人として立ち止まることはなかった。しっかりと進めば、必ずワールドカップで結果を残すことができる。これからも頑張ろう。これで終わりじゃない、今日はまだ初日です(笑)」と締め括りました。

明日は、午前中がオフとなり、午後はグラウンドでフィットネストレーニングを行います。生き残りをかけ凌ぎを削る日本代表選手たちに温かいご声援をお願いいたします。

7月16日は、LO佐藤剛選手の誕生日でした。夕食時には、チームからバースデーケーキを贈呈し、皆で祝福しました。誕生日を迎えた佐藤選手は、「まだ合宿は始まったばかりですが、チーム一体となって頑張りましょう」とスピーチし、盛大な拍手が贈られました。佐藤選手おめでとうございます。

疲れているときこそ、正確なラインアウトを 3つのステーションでのラインムーブをチェック
疲れているときこそ、正確なラインアウトを 3つのステーションでのラインムーブをチェック

タックルにコンタクトの要素を含んだフィットネス ボクシングトレーニングに励むBK陣
タックルにコンタクトの要素を含んだフィットネス ボクシングトレーニングに励むBK陣

誕生日を迎えたLO佐藤選手、おめでとうございます
誕生日を迎えたLO佐藤選手、おめでとうございます

●7月15日(日) 北海道・中標津

6月24日のパシフィック・ネーションズカップ最終戦から3週間がたった今日、ワールドカップのメンバー選考に向けたサマーキャンプのため、再集合しました。

集合日の今日は、台風による影響が心配されましたが、定刻を1時間遅れて無事出発。2時過ぎには、合宿地である北海道・中標津町に到着しました。

到着時には、空港内で歓迎セレモニーが開催され、西澤雄一中標津町長を筆頭に多くの町民の皆様に盛大な歓迎をいただきました。

また、夕食時にはウェルカムパーティーということでこちらも盛大な会が催され、沢山の北の幸をいただきました。

合宿地である中標津町の温かいバックアップを受け、しっかりとしたトレーニングを行っていきます。

夕食後には、秋廣テクニカル考案のイベントを実施。ケガから復帰したメンバーや新たに加わったメンバーが多く、早く一つのチームとして一体感を持って行動を共にするために、"歌"というコンセプトをもとに二人のゲストを招いてミニ・コンサートを実施しました。ゲストは、T-SQUAREのキーボードを担当されている河野啓三氏とシンガーソングライターの渡瀬あつ子氏のお二人。短い時間でしたが、素晴らしい歌とピアノをご披露いただきました。

日本代表合宿とはいえ、今回の合宿はワールドカップへの日本代表入りを目指す、いわばサバイバルキャンプ。集まったメンバーの中には、大畑大介選手やジェームズ・アレジ選手、フィリップ・オライリー選手など、怪我からの復帰を狙うメンバーや、菊谷崇選手や金選手など新たに加わった選手たちを加えた44名が参加。9月に迫ったワールドカップに向け、凌ぎを削ります。

明日から、「地獄の合宿」がスタートします。

空港での歓迎セレモニー 二人の特別ゲストを招いてイベントを実施
空港での歓迎セレモニー 二人の特別ゲストを招いてイベントを実施

夕食時のウェルカムパーティー
夕食時のウェルカムパーティー