●4月25日(金)

日本代表チームは、試合会場である「Incheon Munhak Sports Stadium 補助競技場」でキャプテンズランを行い、明日の試合へ向けた最後のトレーニングを行いました。

試合会場である「Incheon Munhak Sports Stadium 補助競技場」は、仁川市の中心に位置し、メインスタジアムは2002FIFAワールドカップで3試合が行われた素晴らしいスタジアムです。残念ながら我々は、メインスタジアムで試合をすることはできませんが、必ずや近い将来、アジア五ヶ国対抗が世界的に認知され、大規模なスタジアムで試合ができるように成長していきたいと思います。

13時30分から行われた練習は、気温が低かったため、入念なストレッチを行ってスタートしました。ウォーミングアップでは、明日の試合への意気込みが、一人一人の選手たちから伝わり、非常に集中力の高い内容となりました。
特に、ディフェンスコミュニケーションでは、誰からともなく声が上がり、一糸乱れぬディフェンスラインでしっかり前に出ていました。

ウォーミングアップ終了後は、箕内キャプテンがリードしながら、15分弱でチームランを行いました。4月15日からの合宿で取り組んできた練習の成果が随所に見られ、テンポ良いアタックは、次々とトライラインを陥れていました。リザーブメンバーが全員プレーしたところでキャプテンズランが終了しました。

明日の韓国戦は、2008年日本代表の初戦となるだけではなく、2011年を見据えた上で、重要な意味を持つ試合です。アジアの盟主としての地位を確立するだけでなく、アジアラグビーをリードし、その他の国々のレベルアップになるような試合をしたいと思います。

カーワンJAPANの初陣にどうぞ、ご期待ください。

また、明日グラウンドへお越しになる方は、地下鉄を降りられてからメインスタジアムのウエストゲートを目印にご来場いただければわかりやすいと思います。韓国での試合となりますが、皆様の応援、よろしくお願いします。

試合会場となるIncheon Munhak Sports Stadium 補助競技場。奥に見えるのが、メインスタジアム   入念なストレッチで体を解す   コミュニケーションをとって一気に上がる   細かいフットワークで仕留める
試合会場となるIncheon Munhak Sports Stadium 補助競技場。奥に見えるのが、メインスタジアム   入念なストレッチで体を解す   コミュニケーションをとって一気に上がる   細かいフットワークで仕留める

コーチ陣が見守るなか、キャプテンズランがスタート   セットプレーの安定が好球を生む   久々の実戦復帰アレジ選手   初キャップのニコラス選手。鋭いステップと懐の深いプレーが持ち味
コーチ陣が見守るなか、キャプテンズランがスタート   セットプレーの安定が好球を生む   久々の実戦復帰アレジ選手   初キャップのニコラス選手。鋭いステップと懐の深いプレーが持ち味

●4月24日(木)

日本代表チームは、4月26日(土)に行われる「HSBCアジア五ヶ国対抗 韓国代表 対 日本代表」戦のため、午後、成田空港より試合会場のある韓国・仁川に移動しました。

成田空港に到着した選手たち   チェックインを待つ選手たち
成田空港に到着した選手たち   チェックインを待つ選手たち

午前中はオフとなった日本代表ですが、試合出場選手を中心に1on1ミーティングが行われ、試合に向けた個人のターゲットを確認しました。FWは、ラインアウトオーガナイズを行い、細かなサインプレーの確認をしました。
そして、ホテルを出発し、昼過ぎに成田に到着。各種手続きを済ませて日本を旅立ち、夕刻、韓国・仁川に到着しました。到着後は、早速ホテルのプールでリカバリーを行い、飛行機の疲れを取り除きました。

明日は、試合会場となる「Incheon Munhak Sports Stadium 補助競技場」でキャプテンランを行って試合に向けた最終準備を整えます。

また、本日、韓国戦に臨む日本代表メンバーが発表されました。FL篠塚選手、CTBニコラス選手、WTB吉田(大)選手が初キャップを獲得します。リザーブにも、PR尾崎選手、FL中山選手、SH佐藤選手ら最大6選手が初キャップを獲得する可能性があります。

●4月23日(水)

日本代表合宿9日目。今日で千葉での練習は最後となりました。午前中のみとなりましたが、しっかりとトレーニングを行い、明日の韓国出発に向け午後、成田空港近くのホテルに入りました。

午前中のトレーニングでは、ウォーミングアップで体を温め、スキルローテーションに入りました。3つのステーションを流れるように周り、キックキャッチ、ディシジョンメーキング、ディフェンスのフットワークなどを確認しました。合宿当初から取り組んでいたスキルローテーションですが、練習を重ねるにつれ、ミスが少なくなってきています。日本代表のベースとなる基本スキルが身についてきました。

そして、チームを2つに分けチームアタック・ディフェンスを行いました。アタックでは、グラウンドを大きく使った攻撃が見られ、ランナーシステムの選択にも迷いがありません。FWのサポートもしっかりと入り、アタックに厚みが出てきました。特に密集サイドでのFWの運動量は格段に上がり、狭いスペースにどんどん仕掛けます。
ディフェンスにおいては、一人一人が、自分の責任を果たし、前に出続けるディフェンスができるようになって来ました。ユニットでのコミュニケーション、チームとしてのコミュニケーションも取れ、穴のないディフェンスラインが構築されています。今日のトレーニングでも、アタックチームに走られる場面はほとんど見られませんでした。
チームとしての方向性を確認してトレーニングを終えました。

練習後の円陣の中で、カーワンHCは、「今日の午後、明後日はオフです。まずはリラックスしてください。そして、韓国戦に向けて頭を切り替えてください。韓国は、歴史的に見ても我々のライバル、しかも今回は相手のホームです。死に物狂いで戦ってくると思います。そういう気持ちで戦ってくる相手の気持ちを、開始15分で叩き潰す激しいプレーをしよう」と選手に語り掛けて、練習を終えました。

この9日間で、新たに加わったメンバーも日本代表の戦い方を理解し、着実にチームとしてのベースを上げて千葉合宿を終えることができました。
明日はいよいよ敵地・韓国に入ります。今年の日本代表を占う上でも重要となる韓国戦。しっかりと準備して戦いたいと思います。

ラダーを使って筋温を上げる   キックされるボールを走りこみながらキャッチ   ディフェンスラインは、細かいステップで全員で上がる   空いたスペースにボールを放り込む
ラダーを使って筋温を上げる   キックされるボールを走りこみながらキャッチ   ディフェンスラインは、細かいステップで全員で上がる   空いたスペースにボールを放り込む

相手に負けない強い姿勢でジャッカル   ラック成立と同時にディフェンスを確認   AT、DFともに自分たちの役割を確認する   近場のアタックに対し、しっかりと前に出てくるディフェンス
相手に負けない強い姿勢でジャッカル   ラック成立と同時にディフェンスを確認   AT、DFともに自分たちの役割を確認する   近場のアタックに対し、しっかりと前に出てくるディフェンス

コミュニケーションの取れたBKライン   地域を考えながらプレーを選択
コミュニケーションの取れたBKライン   地域を考えながらプレーを選択

●4月22日(火)

日本代表合宿8日目。ここ千葉での合宿も残り2日となりました。韓国戦を週末に控え、徐々に試合への準備が整ってきています。

今日は、午前・午後の2部練習となりました。午前中は、FW・BKに分かれてユニット別のトレーニングを実施しました。
FWは、スクラムとラインアウト、BKは、ディシジョンメーキングとカウンターアタックを確認しました。FWのスクラムでは、バランスやコミュニケーションといった部分を重視し、じっくりと組み込みました。ラインアウトも、サインの確認やジャンパーサポート、キャッチ後のポジショニング等をチェックしながら、行われました。
BKは、ディフェンスをつけた状態でのアタックを確認。アングルや、ディフェンダーを止めるような動きを流れのなかでチェックしていきました。その後、カウンターアタックのポジショニングや状況判断を養いました。やはり目指すのは、グラウンドを大きく使ったアタック。どんな状況でも、スペースがあれば仕掛け続ける日本ラグビーを目指し、鋭いアタックが繰り返されていました。

午後は、チーム全員でのトレーニングとなり、ウォーミングアップ、スキルローテーションの後、チームアタックを行い、攻撃オプションの精度を高めるためのトレーニングを行いました。

キックオフ、地域・シチュエーションと様々なパターンを想定し行われましたが、すべてにおいて重要とされるのが、グラウンドを広く使うということ。そして、広げたディフェンスの隙間を陥れ、確実にスコアするということ。今日の練習中でも、コーチの持つカラーコーンを見て、ワイドに展開する場面、近場を攻める場面を判断しながらのトレーニングとなりました。順目順目でタッチライン際まで攻め続け、そのボールを逆サイドまで振り返す。SOアレジ選手がアタックラインを巧みに操り、流れるようなアタックが次々と展開されました。この我々が目指すラグビーを実践するためには、FWには、ボールをリサイクルし続ける機動力とポイントに入る見極めが必要となり、BKは、速く・広いパスを放ることができるスキル、ワイドか近場かと判断する能力が求められます。日々、行っているトレーニングもそのためであり、徐々に効果が出始めています。

韓国戦まで残り4日となりました。明日の午前中で千葉合宿を打ち上げ、成田に移動します。まずは、初戦となる韓国戦をチーム一丸となって戦い、迫り来る列強との戦いの足がかりとしたいと思います。

また、昨日急遽召集されたヤマハ発動機ジュビロの佐藤貴志選手も無事合流。移動の疲れも見せず、トップリーグで見せた力強いランニングやパスワークを披露してくれました。これでSHは3人。また新たな競争が生まれます。

キックキャッチでウォーミングアップ   一対一で姿勢をチェックする   三対三で組む   スクラムマシーンで姿勢とタイミングをチェック
キックキャッチでウォーミングアップ   一対一で姿勢をチェックする   三対三で組む   スクラムマシーンで姿勢とタイミングをチェック

ディフェンスをひきつける   カウンターアタックを仕掛ける   ショートステップで相手の芯を外す   ディフェンスのギャップを見て・判断して・アクション
ディフェンスをひきつける   カウンターアタックを仕掛ける   ショートステップで相手の芯を外す   ディフェンスのギャップを見て・判断して・アクション

「ファイヤー」コールで上がる   セットプレーからのアタック   ボールキャリアーにサポートするFW陣   FWも細かなパスを繋いで仕掛ける
「ファイヤー」コールで上がる   セットプレーからのアタック   ボールキャリアーにサポートするFW陣   FWも細かなパスを繋いで仕掛ける

キックパスも重要なオプションの一つ   密集周辺は、FWが近場を攻める   フィットネスに裏づけされた分厚いサポート   本日合流した佐藤選手(左)、吉田選手とは、東海大仰星高時代の同級生
キックパスも重要なオプションの一つ   密集周辺は、FWが近場を攻める   フィットネスに裏づけされた分厚いサポート   本日合流した佐藤選手(左)、吉田選手とは、東海大仰星高時代の同級生

●4月21日(月)

日本代表合宿7日目。昨日までの天候も回復し、久々に晴天のなかでのトレーニングとなりました。本日は、当初のスケジュールから予定を変更し、午前中をグラウンドでのトレーニング、午後をウエイトトレーニングとしました。
午前のトレーニング前には、FW/BKに分かれてミーティングを行い、韓国戦のレビューを行いました。いよいよ今週末に迫った韓国戦への準備が急ピッチで行われています。

ウォーミングアップからスタートしたトレーニングは、グラウンド周回、ストレッチの後、キックキャッチを行いました。初日の練習以降、毎日行われているこのドリルは、選手たちのウォーミングアップはもちろんのこと、基本スキルとなるキャッチングスキルの向上を目指しています。次第にミスも減り、選手たちのハンドリングの精度が上がっているのを実感できます。
その後、ディシジョンメーキングとランナーシステムと言われるサインプレーの確認を交互に行うスキルローテーションを行いました。ディシジョンメーキングでは、アタック4人、ディフェンス3人の状況でディフェンスラインのわずかなギャップを見て判断し、アタックを仕掛けることを繰り返しました。ランナーシステムでは、ラックからのアタック場面を想定し、様々なサインプレーを使い分けました。

このドリル終了後、FW・BKに分かれて、FWはラインアウト、BKはワイドパスとラインアタックを行いました。
FWのラインアウトでは、小さなユニットから、オールメンでのラインアウトまで、しっかりと積み重ねました。スローワーとのタイミングも合い、早くて高いラインアウトが何本も見られました。ラインアウトの後には、キックオフ時のディフェンスも確認し、ボール落下地点に素早く入り、最高到達点でキャッチするために何度も繰り返し実施しました。
BKは、パンチパスから徐々に距離を広げていくワイドパスのトレーニングを行いました。ワイドパスは、今シーズン日本代表が取り組むグラウンドを大きく使ったアタックに不可欠なスキルです。メンバー全員が、小さなモーションで長く正確なパスが放れるよう、個人トレーニングを含め、毎日取り組んでいます。今日は、このままラインアタックに入り、広いラインを使った多彩なアタックを見せてくれました。

この後、再びチームとしてフィットネスを行い本日のトレーニングを終えました。今回の合宿では、練習スケジュールにウエイトトレーニングと並行してフィットネスセッションが多く入れられています。一定のレベルに達していない選手たちは、早朝からランニングや、マシンを使ってフィットネストレーニングを続けています。
その成果か、今日のフィットネスでは、2セットの予定だったメニューが、1セットに減るなど、着実に成長しています。世界に挑戦するためにフィットネスは必要不可欠な要素です。今後も続けて実施し、さらなるステップアップを目指します。

午後は、ウエイトトレーニングで筋力強化に努めました。また、キッカーは、本日もグラウンドでエクストラセッションを行っています。蹴るたびにビデオを見て、フォームをチェックし、理想のキッキングフォームと高い成功率を手に入れます。
韓国戦まで、あと5日。しっかりチームを作って初戦に臨みたいと思います。

全員でのランニングからスタート   ハンズアップでしっかり   疲れが溜まってきている   アングルをつけて
全員でのランニングからスタート   ハンズアップでしっかり   疲れが溜まってきている   アングルをつけて

パンチパスの練習   ラインアウトの精度も向上   大西選手のキック   最後に行われたフィットネストレーニング
パンチパスの練習   ラインアウトの精度も向上   大西選手のキック   最後に行われたフィットネストレーニング

●4月20日(日)

15日にスタートした合宿も本日で6日目を迎えました。今日もあいにくの曇り空、しかも時折霧雨が降る中でしたが、しっかりとトレーニングを行いました。
今日の練習では、18日より合宿を行っているATQアカデミーとのアタック・ディフェンスを行いました。

まずは、気温が低いため、ウォーミングアップでは、ラダーを使い筋温を上げて練習をスタートしました。その後、ディフェンスにおけるインサイドショルダーとフットワークを確認し、そして、ラックシチュエーションでのディフェンスコミュニケーションを図るドリルを行いました。
最後は、アタック1人、ディフェンス2人という設定で、タックルからジャッカルポジションまでというドリルを行いAT&DFに臨みました。

AT&DFの前には、全員で円陣を組み、この練習をやる意図、お互いのチームに望むことをドゥーリーアシスタントコーチが話し、スタートしました。
今日のAT&DFでは、基本的には、ATQがアタック、日本代表がディフェンスを中心に行い、特別ルールとして、タックル後のコンテストはなしという安全面も考慮したものとなりました。

ATQは、外国人選手を中心に、激しいアタックを繰り返してきました。SO曽我部選手(サントリー)、アンダーソン選手(神戸製鋼)を中心に長短のパスを使い分け、巧みにアタックラインをコントロールしていました。
対する日本代表も、前半こそ、受けに回る場面はあったものの、後半は、ほとんどゲインラインを切らせず、No.8箕内選手、SOアレジ選手を中心に、集中したディフェンスを見せてくれました。中でも、CTBライアン選手、大西選手、平選手は相手を圧倒する激しいディフェンスを繰り返していました。

約30分間でしたが、お互いの課題が見えたAT&DFとなりました。
終了後、再び両チームの選手・スタッフ全員で円陣が組まれ、ドゥーリーコーチから、「ATQの皆さん、今日はありがとうございました。特に、密集周辺のディフェンスに関しては、我々がこれから修正していかなければならないことを気づかせてくれました。これは、このまま日本代表チームに返します。これからこの課題を修正するためにしっかりトレーニングを重ねて行こう。ATQの皆さん、素晴らしいアタックでした。ありがとうございました」と話し、一本締めで練習を終えました。

素晴らしいチャレンジをしてくれたATQアカデミーの選手たちに感謝するとともに、今後もこういった交流を続けて、お互いのレベルアップを図っていきたいと思います。薫田U20監督以下、ATQスタッフの皆さん、ありがとうございました。
今日出た課題を克服するべく明日から、また、激しいトレーニングを行っていきます。

インサイドショルダーとフットワークを確認   ギャップができると‥‥ ボール出しのタイミング タックルの後、すぐにジャッカル
インサイドショルダーとフットワークを確認 ギャップができると‥‥   ボール出しのタイミング   タックルの後、すぐにジャッカル

ボールアウトと同時に   強い姿勢でボールを抱え込む 内側をしっかり押さえてから上がる 全員で円陣を組んでAT&DFがスタート
ボールアウトと同時に 強い姿勢でボールを抱え込む   内側をしっかり押さえてから上がる   全員で円陣を組んでAT&DFがスタート

基本は日本代表がディフェンス、ATQがアタック   自分のターゲットは、しっかりとノミネート 安定している大西選手のディフェンス 内側の人間から押し出す
基本は日本代表がディフェンス、ATQがアタック 自分のターゲットは、しっかりとノミネート   安定している大西選手のディフェンス   内側の人間から押し出す

●4月19日(土)

5日目を迎えた日本代表合宿。今日のトレーニングは、午前中にウエイト、午後にグラウンドでのトレーニングを行いました。昨日から今朝ほどまで降り続いた雨の影響も心配され、強い風に体温を奪われましたが、雨に降られることはなく、無事練習を終えることができました。

午前中のウエイトでは、ポジション別に設定されたメニューを各自がこなし、しっかりと筋力強化を図りました。今回の合宿地では、施設内のテントを借りて仮設のジムを作り、トレーニングに励んでいます。
また、キッカーを務める選手たち(アレジ選手、ニコラス選手、大西選手、本日から吉田大樹選手も参加)は、ウエイトトレーニング後、グラウンドでゴールキックを蹴りこみました。

午後は、グラウンドでのトレーニングとなり、ラックスキル中心のトレーニングで激しい練習となりました。ウォーミングアップの後、ボールプレゼンテーションを行い相手に体を押さえられた状態で、ボールをしっかりダウンボールするドリルを行いました。一方では、ディフェンスラインの上がりを意識し、ショートステップから相手の動きを見てしっかりと前に上がるドリルをこなしました。

その後はラックのスキルトレーニングとして、ラックシチュエーションからのラインディフェンスと、ディフェンスに対してのボールキャリアーへのサポート、ボールセキュリティをしっかりと行うためのドリルを行いました。特に後者では、ディフェンスがコンタクトスーツを着用していることを除けば、タックル有りアタック・ディフェンス。すべて100%で行われました。どんな場面でもディフェンスに求められるのは、やはり日本代表が目指す、低く・激しいタックル。お互いの意地と意地がぶつかりあう激しいものでしたが、集中した精度の高いトレーニングとなりました。

そして、15人でスクラムからのアタックを確認しました。今年日本代表が取り組むタッチラインからタッチラインまでの広いスペースを使った攻撃を、全員がコミュニケーションを図って推し進めることができるかの確認と、合宿集合時から取り組んできたコードプレーを流れの中で選択し、実行できるかを確認しました。メンバー全員を入れ替えながらの練習となりましたが、どのユニットをとっても、お互いコミュニケーションをしっかりとり、小気味良いアタックが繰り広げられました。

最後に、インディビジュアルスキルで各自必要なドリルを行い本日の練習を終えました。

夕食後には、ヨガを行い、ストレッチ・リラックスに重点を置いたレッスンで、疲れを取り除きました。
明日は、午前中にグラウンドでトレーニングを行い、午後はオフとなります。午前中のトレーニングでは、昨日から同地で合宿を行っているATQアカデミーとのAT&DFも予定されています。

キッカーのウォーミングアップ1   キッカーのウォーミングアップ2 コアトレーニング1 コアトレーニング2
キッカーのウォーミングアップ1 キッカーのウォーミングアップ2   コアトレーニング1   コアトレーニング2

クリーンアウトは一気に   ラックシチュエーションでのラインディフェンス 相手に抱えられてもしっかりとボールをプレゼンテーションする 大西選手、ニコラス選手、トップリーグを代表するキッカーが共演
クリーンアウトは一気に ラックシチュエーションでのラインディフェンス   相手に抱えられてもしっかりとボールをプレゼンテーションする   大西選手、ニコラス選手、トップリーグを代表するキッカーが共演

ボールキャリアーにしっかりサポート   激しいコンテストが行われた ストロングポジション、小さなフットワークで上がる 相手をしっかりノミネート
ボールキャリアーにしっかりサポート 激しいコンテストが行われた   ストロングポジション、小さなフットワークで上がる   相手をしっかりノミネート

●4月18日(金)

日本代表合宿は4日目を迎えました。今日は、低気圧の影響もあり、朝から横殴りの激しい雨が降り続くという、あいにくの天候でしたが、雨にも風にも負けず、激しい練習を行いました。

今日の練習は、FW・BKのユニットに分かれてのトレーニングとなりました。FWは、アダムコーチを中心にスクラムの練習に取り組みました。ウォーミングアップの後、各ポジションごとに、1人用スクラムマシーンを使って姿勢の確認を行い、その後、マシーンを使って前3人、5人、8人の順でヒットスピード、コアをしっかりと意識した姿勢、コミュニケーションを確認しあいました。世界を知る西浦選手・相馬選手を中心に、フットポジションなど細かな部分まで入念にチェックしました。
この確認の後、5対5でスクラムを組み、実際に体を当ててタイミングを図りました。

BKの練習は、カーワンHC、ドゥーリーアシスタントコーチを中心に行われ、ビジョンドリルのウォーミングアップ後、キックキャッチ。左右どちらにアタックするか、攻撃の方向性を瞬時に決めるディシジョンメーキングで判断力を養い、5対3、5対5のアタック・ディフェンスでゲームシチュエーションを想定したトレーニングを行いました。最後は、スクラムからのアタックをチェックして終了しました。雨中のトレーニングでしたが、選手たちの集中力も高く、非常に精度の高い練習となりました。

FW・BK共に、すべてのトレーニング終了後に、フィットネストレーニングを行い、すべてを出し切りました。
午後はトレーニングを行わず、オフとして体を休めました。夕食は、チームディナーでチームの一体感を強めました。

明日は、午前中にウエイトトレーニング、午後グラウンドでのトレーニングを行います。

バイクでしっかりウォーミングアップを行う   スローワーへのスローイング指導を行うリーチコーチ 滑るボールもしっかりハンズアップしてキャッチする BKは集中したトレーニングを行った
バイクでしっかりウォーミングアップを行う スローワーへのスローイング指導を行うリーチコーチ   滑るボールもしっかりハンズアップしてキャッチする   BKは集中したトレーニングを行った

一人用スクラムマシンで姿勢をチェック   まずは、3人でスクラムマシンへヒット 続いて5人で 最後は8人でしっかり押し込んだ
一人用スクラムマシンで姿勢をチェック まずは、3人でスクラムマシンへヒット   続いて5人で   最後は8人でしっかり押し込んだ

+5対5のライブスクラム
+5対5のライブスクラム

●4月17日(木)

日本代表合宿3日目の今日は、午前中はグラウンドでのトレーニング、午後はウエイトトレーニングを実施しました。

午前中のトレーニングでは、昨日に続きウォーミングアップ後、ビジョンドリルから基本スキルの習得・徹底を目指すためのキックキャッチ、ディシジョンメーキング、フットワーク&レッグドライブの3つのステーションを回るスキルローテーションを行いました。
今年度新たに加わった選手たちも、徐々に日本代表のトレーニングに慣れ始め、練習の精度が上がってきました。

この後、ランナーシステムと呼ばれるサインプレーの確認をチームで行いました。昨年からのプレーを継続しつつ、今年取り組むグラウンドを大きく使ったアタックオプション実現のために、昨年をベースにさらに進化したものとなっています。まずは、これを選手全員が理解するまで、確認しながらのトレーニングとなりましたが、終盤ではラインの深さや、サポートプレーヤーのポジショニングなどを意識しながら繰り返し行われました。
今後は、徐々にプレーの数を増やし、チームとしての精度を高めていきます。
練習の最後には、インディビジュアルスキルを行い個人スキルの向上に努めました。その間、昨日に引き続き、FWはラインアウトを確認。さらにスピードアップを目指します。

午後は、ウエイトトレーニングを実施。グラウンドでの練習と並行して、筋力アップにも取り組んでいます。
また、アレジ選手、大西選手、ニコラス選手の3人は、時折激しい雨が降る中、キック練習を行いました。キックの成功率は、チームの勝利を左右しかねません。どんな状況・場所でも決められる正確無比なキックを手にするため、一本一本しっかりと蹴りこみました。
夕食後には、ピラティスとヨガを行い、体幹強化とリラクゼーションに努めました。ピラティスでは、普段使わない体の奥の筋肉を使うため、50分ほどの時間でしたが、スタジオのガラスが曇るほどの汗を掻き、体幹を鍛えることの重要性を再認識しました。

本日、日本代表チームに追加召集選手が合流しました。新たにチームに加わったのは、東芝ブレイブルーパスの吉田大樹選手。スコッド外からの選出となりましたが、7人制代表での国際経験や複数ポジションをこなせることなどを評価されての召集となりました。吉田選手は、到着後すぐにウエイトトレーニングに参加しました。夕食後のミーティングで改めてカーワンHCからメンバーに紹介された吉田選手は、「皆さんと共に戦うことになりました。積極的にコミュニケーションを図り、早くチームに溶け込めるよう頑張りたいと思います」と挨拶し、拍手で迎えられました。
明日は、午前中、FW・BKユニットに分かれてトレーニングを行います。

グラウンドをまわって練習がスタート   ストレッチで体をほぐす スキルローテーション:キックキャッチ スキルローテーション:レッグドライブ
グラウンドをまわって練習がスタート ストレッチで体をほぐす   スキルローテーション:キックキャッチ   スキルローテーション:レッグドライブ

ハンズアップでアングルを   ブレイク中に選手間でプレーを確認 ラインの深さ・アングルを意識する 練習後の円陣で、今日の練習を振り返った
ハンズアップでアングルを ブレイク中に選手間でプレーを確認   ラインの深さ・アングルを意識する   練習後の円陣で、今日の練習を振り返った

本日合流した吉田大樹選手(左)、大学の先輩大西選手と共に   夕食後に行われたピラティス。わずかな時間でしたが、しっかりと体幹を鍛えました
本日合流した吉田大樹選手(左)、大学の先輩大西選手と共に 夕食後に行われたピラティス。わずかな時間でしたが、しっかりと体幹を鍛えました

●4月16日(水)

日本代表合宿2日目。本日より、本格的なグラウンドでの練習がスタート。
午前中は、マーティン・ヒューメ フィットネス&コンディショニングコンサルタント、太田正則コーチを中心に、フィットネスチェックを実施。セブンミニッツテストやBeepテストを行い、選手のコンディショニングをチェックすると共に、世界レベルのフィットネスを手にするための足がかりとしました。特にセブンミニッツテストの結果に関しては、カーワンHC以下、コーチ陣も満足していたようです。
このテストで、ある一定の水準に達しなかった選手たちには、明日からエキストラトレーニングが組み込まれ、レベル向上を目指します。

Beep Testを行うFW陣   練習の合間のひとコマ トレーニングの説明を聞く選手たち ビジョンドリルで視野を広げる
Beep Testを行うFW陣 練習の合間のひとコマ   トレーニングの説明を聞く選手たち   ビジョンドリルで視野を広げる

午後は、練習前にFW・BKユニットに分かれてのミーティングを行ってからグラウンドに出ました。
グラウンドでは、ウォーミングアップの後、昨年から視野を広げることを目的として導入しているビジョンドリルを行い、その後3つのステーションを交互に回るスキルローテーションを実施し、キックキャッチではハンズアップとキャッチスキルを、ディシジョンメーキングでは見て・判断・アクションを、フットワーク・レッグドライブでは、コンタクトにおけるストロングポジションと細かなステップで芯を外すことなど、我々が目指すラグビーに必要な基本スキルの向上に努めました。

その後、FW・BKに分かれて、FWはリーチコーチによるラインアウトストラクチャーを、BKはドゥーリーコーチによるパスドリルや、サインプレーの確認を行いました。
FWのラインアウトでは、やはり目指すのは「速くて安定した高さを持つラインアウト」。フットポジションやサポート位置など細かな部分まで、ゲーム形式のドリルを取り入れながら、確認を行いました。
BKは、小さなモーションで長く正確なパスを放るパンチパスのトレーニング、その後はこのパンチパスを利用したグラウンドを大きく使ったサインプレーの確認を行いました。BKがアタックにおいてはグラウンドを大きく使い、相手のディフェンスを広げることを目的とし、昨年以上の魅力ある攻撃を目指します。

練習の最後には、メディシンボールを使ったコアトレーニングと、ボクシングフィットネスを行いグラウンドでのトレーニングを終えました。


◎カーワン ヘッドコーチ

「フィットネステストが余りよくなかったことは受け入れられません。No Excuseです。しかし、セブンミニッツテストの結果は、良かったのでスプリント系の力はあるということがわかりました。数値が悪かった選手たちにはエクストラトレーニングを課していきます。
今は、ストラクチャーを整理する時期、韓国戦の前までにしっかりと確認して、それができたらスピードアップしていく。今週いっぱいはストラクチャーを順に整理していきます。昨年のワールドカップからいくつかの新しいストラクチャーを入れています。
本当に日本の最高の選手たちが集まってくれた。強い選手が集まってくれたと思っています。去年よりも今年、勝ちにこだわってパフォーマンスにこだわっていきたいと思っています」。

練習の合間にコアトレーニング   キックキャッチ 細かなステップで芯を外し、コンタクトの際はストロングポジションで リーチコーチから細かな指示が
練習の合間にコアトレーニング キックキャッチ   細かなステップで芯を外し、コンタクトの際はストロングポジションで   リーチコーチから細かな指示が

世界一速いラインアウトを目指す   早く・安定したリフティングをした方が勝ち メディシンボールを使ったコアトレーニング 最後にボクササイズで出し切る
世界一速いラインアウトを目指す 早く・安定したリフティングをしたほうが勝ち   メディシンボールを使ったコアトレーニング   最後にボクササイズで出し切る

●4月15日(火)

2008年度日本代表チームが、15日よりアジア五カ国対抗に向けた合宿に入りました。
13時に東京駅に集合した日本代表の選手たちは、今回の合宿地である千葉に向けて出発。午後3時前無事に宿舎に入りました。
到着後、メディカルチェックを済ませ、夕食後にはウェルカムミーティング、FW・BKに分かれてのユニットミーティングが行われ、初日を終えました。

ウェルカムミーティングでは、選手たちを前に、カーワンヘッドコーチから、
「今日は、本当にハッピーです。なぜなら、素晴らしい、最高の日本代表の選手たちが揃ったから。今年ほど、いいメンバーセレクションができたのは、私の人生のなかでも初めてです。
今日からがスタートです。アジア五ヶ国対抗では、ただ勝つのではなく、圧倒的に勝つ。いまや全世界が日本のラグビーに注目しています。
本当にいいラグビーをして、いい時間を過ごしましょう。皆で自分たちを信じて、自信を持って戦おう。そして、毎試合レベルアップしていきましょう」とメッセージが送られました。

明日は、午前中にフィットネス。午後から本格的なトレーニングが開始されます。
いよいよ、新たなシーズンのスタートを切った日本代表。今年の日本代表にもご注目ください。

2008年度日本代表、いよいよスタート
2008年度日本代表、いよいよスタート

選手たちを前に、ジョン・カーワンヘッドコーチ
選手たちを前に、ジョン・カーワンヘッドコーチ

FWコーチに就任したアダム・リーチ氏
FWコーチに就任したアダム・リーチ氏