いよいよ、今年度の大学日本一が決定する頂上決戦を迎える。国立の激戦を制し、頂点に立つのは帝京大学か、早稲田大学か。初優勝か、連覇か、日本一決定戦に相応しい好ゲームを期待したい。
全国大学選手権大会組合せ

全国大学選手権大会プレビュー

1月10日(土)at 東京・国立競技場
14:10キックオフ
帝京大学 vs 早稲田大学

45回を数える大学選手権大会決勝戦は、奇しくも関東大学対抗戦同士の対戦となった。初の決勝進出となった帝京大学は、対抗戦を制した攻撃力をいかんなく発揮し、順調に歩を進めた。シーズンを通し、ケガ人がほとんど出なかったこともチームに安定感をもたらした。圧倒的なパワーを誇るFWばかりが注目されがちだが、準決勝の法政大戦では、WTB野田が3トライのハットトリックをあげるなどBKの活躍が目立った。ディフェンスにおいても、22mラインを割られる場面はほとんどなかった。SO徳永の効果的なキックによる地域戦略や井本・南橋の両CTBの安定したディフェンスが光る。決勝戦の相手は、対抗戦で勝利している早稲田大。だが、チャレンジャーとしての気持ちは変わらない。80分間、プレッシャーをかけ続けて栄冠を掴み取りたい。

対する、8年連続の決勝進出となった早稲田大学は、この大学選手権に入り一皮向けた印象だ。対抗戦でのまさかの2敗を喫し、背水の陣で臨んだ大学選手権。一回戦で、かつて覇権を争った関東学院大との対戦を制し、二回戦の筑波大戦では圧勝の中にも脆さも見えた。紆余曲折を経て迎えた準決勝の東海大戦。強い早稲田が国立で躍動した。SH榎本、SO山中の安定したゲームコントロールはリズムを生み出し、HO有田、No.8豊田の激しい突進は、何度もディフェンスラインを破った。試合巧者ぶりを発揮し、東海大に付け入る隙をまったく与えずに完勝で決勝に進んだ。決勝の相手は、対抗戦で敗れた帝京大。早稲田ラグビーを貫き通し、好敵手へのリベンジ、そして連覇を狙う。

1月10日(土)14:10。大学日本一を占う運命のキックオフの笛が、国立に鳴り響く。