実施要項|組合せ/結果|試合記録
1月9日、兵庫県・神戸ユニバー記念陸上競技場において「第39回全国高等専門学校ラグビーフットボール大会決勝」が行われ、神戸市立高専27-0奈良工業高専(前半5-0)で神戸市立高専が2年連続7回目の優勝を飾りました。
「第39回 全国高等専門学校ラグビーフットボール大会」組合せ【総評】
兵庫県ラグビーフットボール協会 書記長:松原鉄司

第39回全国高等専門学校ラグビーフットボール大会が平成21年1月4日(日)より神戸総合運動公園ユニバー競技場で今年度も開催されました。今年度は、関東甲信越地区代表、木更津工業高専が10年ぶり4回目の出場、東海北陸地区代表、豊田工業高専が6年ぶり6回目の出場をそれぞれ果たしました。昨年度は2年連続優勝をねらう宮城工業高専と開催県の神戸市立高専との間で、すばらしいゲームが展開されました。今年は何としてでも優勝旗を持って帰るんだと、強い気持ちで大会に望んだのが宮城工業高専ではないかと思います。今大会の特徴として、実力が拮抗し、タイトなゲームが多くあり、どのチームが優勝するかは予想もつきませんでした。また、奈良工業高専は昨年に比べ、非常に高いレベルでチーム力がアップして決勝戦に進出しました。優勝した神戸市立高専は、下級生がメンバーに多く、今後の成長が楽しみなチームです。来年度の第40回大会では、どのようなドラマが生まれるか期待したいと思います。
【戦評】
●木更津工業高専 7-10 弓削商船高専
開幕初戦となったこの試合、両チームとも硬さの見えるゲーム運びであったが、数少ないチャンスを活かしたのは弓削商船高専であった。その後も追加点を上げ、木更津工業高専の突破を許さず勝利を得た。一方の木更津工業高専は、果敢に追い上げるもあと一歩届かなかった。(能島 秀邦)

●佐世保工業高専 10-0 宇部工業高専
前半から両チームともゴール前まで攻め込むが反則を繰り返し、リズムをつかむことはできなかった。しかし、先にリズムを掴んだのは佐世保工業高専であった。後半3分にPG、7分にPKからトライと追加点を重ね勝利を得た。宇部工業高専は前半の多くを敵陣で試合を進めたが、ゴールを割ることはできなかった。2回戦進出の佐世保工業高専は反則をなくしていくことが課題となるだろう。(能島 秀邦)

●弓削商船高専 5-43 豊田工業高専
展開力に勝る豊田工業高専が終始ゲームを優位に進めた。弓削商船高専も何度も豊田工業高専ゴール前まで果敢に攻め込んだが、1トライを返すのみに終わった。(能島 秀邦)

●奈良工業高専 22-3 佐世保工業高専
前半はお互いにキックで相手陣内に攻め込んだが、ディフェンスが共に素晴らしく、一進一退の試合展開であった。後半、風上に立った奈良工業高専が終始相手陣内で試合をすすめ勝利を得た。(西山 敏弘)

●神戸市立高専 24-12 久留米工業高専
技術的にやや上回る神戸市立高専が順当に勝利した。しかし、神戸市立高専はミスも多く、また両チームとも初戦の硬さが見られた。久留米工業高専は個人的技術は劣らないが、組織的なプレーではもう一つ工夫がほしかった。(高志 直全)

●函館工業高専 15-34 宮城工業高専
荒削りながら宮城工業高専の力強さが目立った。函館工業高専は最後まで意欲的に攻撃したが力及ばなかった。双方ともハンドリングミスがあったが、力強さを感じる好ゲームであった。(高志 直全)

●奈良工業高専 13-7 宮城工業高専
戦前の予想では断然宮城工業高専に有利な材料がそろっていたが、その予想を見事に覆したのが、奈良工業高専であった。前半は、宮城工業高専のバックスが自慢のスピードを生かし、見事先制トライを上げ、緊張感のあるゲーム展開となった。後半に入り、奈良工業高専のボールに対しての集散が見違えるように早くなり、終始ゲームを支配した。自陣ゴール前での粘り強いディフェンスで対抗してきた宮城工業高専もたまらず反則を繰り返した。この反則の繰り返しが勝敗を左右した感がある。(北村 完志)

●神戸市立高専 44-5 豊田工業高専
終始素早いテンポでゲームを進めた神戸市立高専が勝利を収めた。一方の豊田工業高専は、神戸市立高専のディフェンスの圧力に押されて、1トライを返すのがやっとだった。(北村 完志)

●神戸市立高専 27-0 奈良工業高専
決勝戦に相応しい好ゲームとなった。奈良工業高専はキックによる攻撃で神戸市立高専を脅かしたが、神戸市立高専の前に出て止めるディフェンスを突破できなかった。神戸市立高専は、9番若井剛、10番佐藤之則を中心としたバックスの力により、ゲームの流れを掴み勝利した。(北村 完志)