●3月1日(日) 早朝、日本選手権を終えた成田秀悦選手(サントリーサンゴリアス)とU20の合宿に参加していた長野直樹選手(関西学院大学)がドバイに到着しチームに合流しました。 10時30分から始まったトレーニングには到着したばかりのふたりも参加し、軽いウォーミングアップ後さっそくセブンミニッツで走りこみました。7対8のアタックディフェンスでは岩渕コーチを中心に互いの課題や要求を確認していました。 11時からフィジーと7分×3本でタッチゲームを行いました。日本のキックオフでゲームが始まり、横山伸一(リコーブラックラムズ)が先制トライ!松下がコンバージョンを決めリードを奪います。フィジーもトライとキックを決めましたがその直後、今度は鈴木貴士キャプテンが大きくゲインしサポートに入っていた桑水流裕策(コカコーラレッドスパークス)が真ん中にトライ。 第2ゲームはフィジーに圧され2トライを許し日本はノートライに抑えられてしまいました。 第3ゲーム目はまた山口哲生(三菱重工相模原ダイナボアーズ)のキックオフで始まりました。フィジーに続けて3トライを許しましたが終了間際、徐吉嶺(ヤマハ発動機ジュビロ)がトライし松下によるコンバージョンも成功しました。練習試合を重ねることで日本チームは戦いの「コツ」をつかんできたようです。 午後のトレーニング前に最初のホテルから移動した大会ホテルの「Atlantis」は迷子になりそうなほどの規模です。 夕方、大会会場の裏にあるグラウンドで地元アラビアンガルフ代表と7分×3本のフルコンタクトゲームを行いました。開始5分のリーチ マイケル(東海大学)に続き6分にはトゥプ アリシ(ホンダヒート)がトライを奪い上々の滑り出しとなりました。ディフェンスの出足の良さと粘り強さで相手の攻撃を阻止しノートライに抑えました。第2ゲームでもトゥプアイレイがトライ。アラビアンガルフも1トライを返しましたが全体的に日本の一方的なゲーム運びとなりました。第3ゲームでもトゥプアイレイ、ラトゥイラ レプハ(大東文化大学)、山口哲生がトライを決めました。ここでも相手をノートライに抑え、自分たちのペースで試合ができ課題も含め大きな力になっているようです。ドバイ入りしてからすでに4ゲームを行って試合感覚がつかめてきていると選手たちも実感しています。 大会までにあと2ゲーム(オーストラリアとニュージーランド)を予定しているので、戦い方をもっと具体的にチーム内で共有できるはずです。 ●2月28日(土) 午前中はプールリカバリーのみでリラックスした時間を過ごしました。 午後はチームアクティビティーで砂漠ツアーに赴きました。3台の四輪駆動車に6人ずつ乗り込みホテルから40分ほどで見渡す限り砂の世界に辿り着きました。他の団体も合わせ約7台の四駆が道なき道を縦横無尽に駆け巡ります。有り得ない角度の斜面を登ったり下ったりを約2時間、最初はジェットコースターのようでしたが、そのうち縦揺れ横揺れ斜め走行に気分が悪くなった人も何人か出ました。日が沈むころ砂漠の中の広場に到着し、駱駝に乗ったり民族舞踊を見学したりしながら中東料理を楽しみました。 ドバイでしか味わえない体験をし、もともと結束力のつよいチームでしたが、より仲間意識が強くなり、その後の練習にも反映されそうです。 ●2月26日(木) 今日は晴れて朝から日差しが強く気温も上がりとても暑いです。連日の内容重視の激しい練習の疲れが残るなか、予定より早く練習が始まりました。ストレッチを間に挟みながら緩急をつけたランで身体をほぐし、本格的に練習を始める前にはスタッフも全員参加して3チームによるボールゲームを行いました。 アタックディフェンスは松下選手と山口選手によるキックオフから始まるそれぞれのポジションの動きを確認しながら進みます。多様な場面を想定して確実にマイボールにしていくように何度も繰り返します。 7対7でもチーム全体の動きを見て自分のすべき最善策を考えることを念頭において積極的な練習を続けます。例えばミスからのリカバリーを早く的確に処理し次のチャンスにつなげていく時の方法などもコミュニケーションを取りながら行われます。 約2時間の連取では万全を期すため、コーチ陣や選手自身からも厳しいコメントや具体的な指示が行き交い、勝つためにドバイまで来たことをそれぞれの選手が強く思いながら練習に励んでいることが伝わってきます。サンディエゴを経て今回の遠征ではよりチームの結びつきが強くなってきているように感じます。 ●2月25日(水) 今日は雲ひとつない青空が広がり気持ちがよい朝です。気温もまだ上がる前で体を動かしやすいです。 9時過ぎにバスでSafa公園へ出発し、到着後は準備を整えてからウォーミングアップ。終わり次第さっそく恒例の「セブンミニッツ」開始です。最初はまだ余裕のある顔を見せていた選手ですが、走って止まって4歩下がる、を繰り返している内に苦しそうな表情になっていきました。それでも選手たちはお互い仲間に大きな声で励ましの言葉を掛け続けます。セブンミニッツの結果はアメリカ遠征に参加した選手と行けなかった選手で顕著な違いを見せました。前者は後者に比べ速くスタミナもあり、遠征や合宿を行うことの意義が明白に表す結果となりました。 午後は朝とは変わって日差しが強く気温もぐんと上がり暑いです。午前中の疲れが抜けないなか、15時半から木村フィットネストレーナーによるラントレーニングで練習を開始しました。 ラン終了と同時にアタックディフェンスに入りますが求められる動きが取れず、貴士キャプテンから「意識を切り替えろ!」と檄が飛びます。アメリカで全敗に終わったことを糧に苦しいトレーニングに取り組んでいますが、セブンミニッツから間をおかずに始まったためついていけない選手が多数いました。ここからもう一度意識を切り替えた選手たちから口々に仲間に指示を送り、コールする声が出るようになり動きも明らかに良くなりました。 練習の最後もやはりアタックディフェンスをしながら等のランメニューです。自分のメニューが終わった選手も遅れている仲間に付き合って一緒に走っていました。仲間を信じ高めあうチームに育ってきていることを感じます。これでもかというほど走り、勝つために貪欲に練習に励むセブンズ代表選手たちに応援をお願いします。 ●2月24日(火) 早朝5時20分、約10時間のフライトを経てドバイ空港に到着しました。選手たちの席は、ワールドカップセブンズメインスポンサーのエミレーツ航空の取り計らいによりビジネスクラスにアップグレードされたため、ゆっくり眠れたせいか長時間のフライトにも関わらず元気です。 ドバイ空港はとにかく大きく清潔で、働く人々も親切な方が多く、また現地で働く日本人の方が挨拶にいらしてくれるなど、良い雰囲気でドバイ入りができました。 大会前に宿泊するホテルを紹介・アレンジしてくださった伊藤さんと仕事仲間のビシャルさんも出迎えに来てくれ心強い限りです。ホテルに着くと美味しいフルーツジュースで迎えられ、チェックインするまでの間に朝食も済ませました。 午前中は軽いウェイトトレーニングとプールリカバリーで身体をリフレッシュさせました。周りはリゾート客ばかりなのでリラックスした雰囲気に包まれ旅疲れも緩和されたようです。 昼食を挟んで午後にはホテルからバスで10分程度の広大なSafa公園にてさっそく練習開始です。体を動かし徐々に現地の気候・時間・雰囲気に慣らすことが目的のため、セブンズといえば「走る」ですが、今日のところはアタックディフェンスとユニット練習のみの軽めのメニューが行われました。しかし大会前の貴重な練習なので貴士キャプテン、松下バイスキャプテン、そしてムードメーカーでもある築城選手が中心となって、練習中も円陣内でも積極的に仲間同士コミュニケーションを取り意識を高めていました。 この時期のドバイは平均最高気温25度程度でカラッとしているため過ごしやすく夜は涼しいくらいです。気候や人など今回の遠征は今のところ環境に恵まれてチームの雰囲気もいつもどおり良い状態です。