IRB JUNIOR WORLD CHAMPIONSHIP 2009, JAPAN
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●4月5日(日)

前夜swansea(昨年JWCでの日本がホームにしていた場所・ウェールズ市内より車で西へ1時間程)からロンドン市内のホテルまで移動し宿泊をしたU20チームは、ゆっくりとした朝食を終え、ヒースロー空港まで向かい、思い思いの時間を過ごして帰国の途に着きました。今合宿ではウェールズ協会をはじめ、現地での日本人の皆様に大変お世話になりました。またこの遠征のために尽力していただきました関係者の方々にこの場を借りて心より御礼申し上げます。皆様のおかげで、無事に遠征を終えることができました。日本開催の「U20世界ラグビー選手権」まで2ヶ月を切りましたが、皆様方によいご報告ができるようU20関係者一同、目標に向けて邁進する所存でございますので、今後とも応援よろしくお願いいたします。

本日のレポートはキャプテンの早稲田大学・有田隆平選手です。

【有田隆平】

「今回の合宿を無事に終えたこと、そして最後に1勝できたことが合宿の成果だと思います。また海外のチームと戦えたことがチームにとって本当によい経験となりました。まだまだ課題が残る遠征でしたが、スタッフ・選手と同じ時間をともに過ごして、この先もっともっと強くなるチームであると思いました。本大会までに全員で顔を合わせる時間は多くはないですが、1回1回の合宿を大事に過ごして行きたいです。世界大会までにチームを一つにしてなんとしても勝利を目指して頑張ります」

成田空港にて解団式 成田空港にて解団式

●4月4日(土)

午前未明より、ホテルの部屋からでも音が聞こえるほどの雨と風でしたが、朝から太陽も顔を出し、一日中大雨という天気予報はあたらないという期待感から本日はスタートしました。
いつもどおり朝食を食べた選手たちは10:30よりプレマッチミールを、そして14:00のキックオフに備えます。ストレッチ、プレマッチミールの段階で、いい意味での緊張感のある空気を感じ、今日の試合でのパフォーマンスに比例するのではないかという期待をより一層強く感じました。

今回の遠征でのリエゾン、ジャック・デイビス氏が見送りで最後になるということで、出発前に感謝の意味を込めてチーム全員で心を込めて御礼をいたしました。「桜を見るたびに皆さんのことを思います。どうか今後の皆さんのご活躍をお祈りします」という言葉を頂いた時に、スタッフ・選手たちの目からデイビス氏の恩に報いようという強い思いを感じました。

試合は序盤からU20ジャパンが圧倒し、前3試合での反省をうまく活かした形での、攻撃・防御をすることができました。結果として76-7での圧勝でした。この4試合で海外のプロ相手に、何が通用して、どこを修正しなくてはならないのかが選手自身にも感じ取れる試合でした。
アフターマッチファンクション後はウェールズ市内で団長ディナーを開催。この場では今合宿でのMVPの発表があり、流通経済大学の小野寺選手に記念のネクタイが渡されました。スタッフからの満場一致の意見であり、小野寺選手の今後の活躍をご期待ください。
その後U20チームは明日の帰国に備えバスでロンドン市内のホテルに向かいました。これで遠征先の全日程を終え、明日の帰国を待つのみとなりました。

本日のレポートは東海大学・安井龍太選手、早稲田大学・山下昂大選手です。

【安井龍太】

「今日はウェールズ遠征の最終戦でした。これまでの3戦は惜しい試合をしながらも全敗していたため、どうしても勝ちたい一戦で前日から選手全員が高いモチベーションで練習していました。
試合は序盤からペースを握り、アタックでは取りきる所をしっかり取り、ディフェンスでは相手をゲインラインよりも前で倒し、しっかり粘ることができていました。後半もペースは衰えず、終わってみれば大差で勝利を収めることができました。この試合も細かい反省点はありますが、それ以上にチーム全体が成長した部分をたくさん見れた非常にいい試合でした。これでウェールズ遠征は終わりますが、本大会までまだ時間があるので、この遠征で出た課題を克服しさらにこのチームが一皮も二皮もむけるように頑張って行きたいと思います」

【副将 山下昂大】

「今日は最終戦だったのですが、試合のことについてはみんなが詳しく書くと思いますので、僕は一緒の部屋であったチームのサブリーダー、仲宗根について紹介させていただきます。
仲宗根といえば激しいタックルとラインブレイクが抜群で今回の合宿でも外国人相手に低く刺さり、体を張ってDFし、ATでも何度も相手を抜き去りトライチャンスを演出しました。グラウンドでは本当に頼りになるプレーヤーです。グラウンド外での彼は、"天然"の一言に尽きます。言葉で表現するのは難しいですが、そういう一面もあると思って彼のプレーを見ると、そのギャップに更に応援したくなると思います。これからもU20で、大学ラグビーでの彼に注目してください。
最後になりましたが、日本で行われる本大会では、選手全員で精一杯戦い、リーダーの有田主将を助け、仲宗根と協力して絶対にいい結果を残したいと思いますので、是非応援よろしくお願いいたします」

U20ジャパンからデイビス氏への感謝の気持ち   デイビス氏のブレザーの胸には氏の庭に植えてある桜の花が
U20ジャパンからデイビス氏への感謝の気持ち デイビス氏のブレザーの胸には氏の庭に植えてある桜の花が

いつでも紳士的にに暖かく私たちをサポートしてくれたデイビス氏  
いつでも紳士的にに暖かく私たちをサポートしてくれたデイビス氏

試合前にデイビス氏を囲んで 試合前にデイビス氏を囲んで

スクラムでもプレッシャーをかけ続けました   ハーフタイムでの様子
スクラムでもプレッシャーをかけ続けました ハーフタイムでの様子

団長ディナーは今回の遠征で誕生日を迎えた4選手(有田、仲宗根、坪井、田中)へのお祝いがありました   今合宿MVPの小野寺選手。本番での勝負強さを十分みせてくれました
団長ディナーは今回の遠征で誕生日を迎えた4選手(有田、仲宗根、坪井、田中)へのお祝いがありました 今合宿MVPの小野寺選手。本番での勝負強さを十分みせてくれました

有田主将から遠征の総括  
有田主将から遠征の総括

●4月3日(金)

朝から、イギリス特有の霧が辺り一面を覆っていますが、合宿最後の練習が滞りなく行えるよう祈ります。
最後の練習前に全体ミーティングを行い、最終戦のメンバーを発表しました。そして3試合目の反省点とどこを修正すべきかの課題が選手たちに与えられました。一試合毎に、コミュニケーションがとれてきていること、試合中での修正能力・コミュニケーションをもっと大事にすることをコーチ陣から伝えられました。徐々にチームとして空気が感じ取れるようになっていることを感じ、4試合目の成果に期待がもてます。

午前中にランナーズシステムとキャプテンズランを行い、明日に向けての最終確認を行いました。霧がかかっているものの、練習を中断するほどのものではありませんでした。
午後は有田主将にすべてを委ねる形で、キャプテンズタイムの時間となりました。有田主将を中心にミーティングを行い、密度の濃い時間を過ごしました。
明日は最終戦です。これまでの遠征先での出来なかった点を修正し、よい結果を出してくれると信じています。

本日のレポートは日本体育大学・高井迪郎選手です。

【高井迪郎】

「自分は4月1日のこの遠征でのターゲットであった試合でスターティングメンバーとしてNo8で出場しました。でもほとんど記憶がありません。そのためか今日からのセッション、最終戦は見学となりました。みんながウェールズ遠征最後のセッションをいい雰囲気でやっているのを外から見て羨ましかったです。この遠征での何よりの心残りです。でもチームの一人として、最終戦は一生懸命サポートしていい試合をして欲しいと願っています。最後に自分が頭を打ったVTRを見ましたが、スペースがあったら例え相手が外人でも自分は頭からでもトップスピードで行きます。それがサムライ魂と言えるのかはわかりませんが、自分のできるプレーです。「U20世界ラグビー選手権」では怪我をしないようにチームに迷惑をかけないよう死ぬ気で体を張っていきたいです。このウェールズ遠征は、自分がラグビー選手として大きく成長できた合宿でした。これからも応援をよろしくお願い致します」

3戦目の映像での修正ポイントを注意深く見る選手たち  
3戦目の映像での修正ポイントを注意深く見る選手たち

走るコースについて、古田コーチから細かい指示がとぶ 走るコースについて、古田コーチから細かい指示がとぶ

●4月2日(木)

選手の疲労度もピークを迎えていると判断し、本日は午前中プールリカバリー、午後はプレーヤーのみでのミーティングを行って、反省点をディスカッションしました。
前日の怪我で心配された高井選手、安井選手も普段と変わらない様子で、病院の検査を待っている段階ですが、スタッフ一同に安堵感が広がりました。
しっかりとコンディショニングを整え、最終戦のノースウェールズ戦に今遠征の成果を発揮してもらいたいと思います。明日は今合宿での最後の練習となります。

本日のレポートは明治大学・杉本博昭選手です。

【杉本博昭】

「昨日の試合から一夜明けて、午前中、各自で食事をとり、その後プールとジムでした。自分はプールに入り、歩いたりストレッチをしてジャグジーに入り、交代浴を3セット行いました。午後はプレイヤーズミーティングを行いました。昨日の試合をスクリーンでみてFWとBKに分かれ良いところ悪いところ、BKへの要求などを挙げ、それをもとにBKと一緒にトークをして試合での反省・改善をしました。その後、短い間でしたが、街に出て買い物をして気分転換をしました。18:00からディナーを食べて今日の一日が終わりました。
明日はラストセッションなので、チームで出た課題をしっかり修正して、遠征の中で一番良いセッションにしたいと思います。応援よろしくお願い致します」

ホテル内の朝食会場   食事が憩いの場となるようホテル側にも配慮していただきました
ホテル内の朝食会場 食事が憩いの場となるようホテル側にも配慮していただきました

ゆっくりと体を伸ばして疲れをとる   中2日の最終戦までにコンディションを整えます
ゆっくりと体を伸ばして疲れをとる 中2日の最終戦までにコンディションを整えます

●4月1日(水)

本日の天気予報は1日中晴れとのこと。良いコンディションで試合に臨むことができそうです。午前中およそ30分のキャプテンズランを行い、BKは前回に引き続き、Craig氏のキッキングセッションを行いました。3時のプレマッチミール後、準備を行い19時10分のキックオフに備えます。

試合は日本のペナルティーキックで先制し、非常に白熱したものとなりました。前半最初はウェールズ側が日本の低いディフェンスに苦しんでいる様子でしたが、日本のタックルミスと時折ジャパンが見せるディフェンスのコミュニケーションミスをウェールズ側に突かれ、スコアとしては差が開く結果となりました。しかしながら、本年度の15名以上いるウェールズスコッドとこの時点で試合をできることは選手たちにとって非常に意味のあるものでした。残りの4日間で修正をして最終戦で一つの形が見えることを期待します。

本日のレポートは中部大学・横山隼大選手、慶應義塾大学・三輪谷悟士選手です。

【横山隼大】

「今日は試合の日でした。午前にキャプテンズランをやり、その後BKはキックの練習をしました。バスで試合会場へ向かい、ロッカールームに入ると全員の雰囲気から緊張感が伝わってきました。この日の試合は、結果は負けで勝負所で取りきることができず課題が残りましたが、得たものがあり、良い試合にすることができました。自分はこの試合の出番はありませんでしたが、見ていて学ぶものが多くありました。もっと多くの事を吸収できるように頑張りたいです。応援よろしくお願いします」

【三輪谷悟士】

「こんにちは。本日の日記を担当する慶應義塾大学所属、三輪谷聡士です。今日はWales U20 Development XVとの試合で本大会にとても近いメンバーで、特にロックの選手は206cm、109kgとサイズもワールドレベルの相手でした。タックルは入るもののやはり相手のサイズで前に出られてたり、トライチャンスでミスをしてしまうなど、苦しみましたが、集中を切らさずしつこいディフェンスができ良い所も見えてきました。今回の試合の反省を活かし、最終戦は勝ってこの遠征を良い形で終わらせたいです」

キャプテンズランの前に古田コーチからのコメント   流れを確認
キャプテンズランの前に古田コーチからのコメント 流れを確認

クレイグ氏のキッキングセッション   細かく的確な指示が飛びます
クレイグ氏のキッキングセッション 細かく的確な指示が飛びます

ウェールズディベロップメントXV。スターティングメンバーのうち13人がU20の6nationsを経験   ラインアウトでの攻防
ウェールズディベロップメントXV。スターティングメンバーのうち13人がU20の6nationsを経験 ラインアウトでの攻防

●3月31日(火)

本日は午前中にユニットトレーニング、午後はチームトレーニングを行いました。午前中はユニットでのサインの確認、午後はチームでの決まり事の一つ一つを確認。夜のミーティングではメンバー発表の後、昨日のワークショップでのディスカッションを各グループの代表者に発表してもらいました。合宿を通じてチームの空気が少しずつ変わり始め、ひとつになる過程にあることを実感する一日となりました。明日はいよいよ、今合宿のターゲットのウェールズ代表選抜です。U20メンバー一丸となって戦います。応援よろしくお願い致します。

本日のレポートは立正大学・松橋広大選手、大阪体育大学・柳川大樹選手です。

【松橋広大】

「今日の練習は3試合目の前日練習でチームでもユニットでもとてもいい雰囲気で練習できました。自分たちはU20日本代表として桜を背負ってプレーできることを誇りに思っています。自分たちは本大会でベスト8に入るために日々の練習を1つ1つ正確にやってきました。しかし、一人一人が日本代表としての気持ちがまだまだ足りないと思います。相手は外国人で、プロレベルの相手です。外国人に勝つためにはまだまだ足りない所などもあると思うので、チーム全員で協力して本大会までには、いいチームにしたいです。日本で応援してくれる人たちのためにも、これからも頑張っていくので応援よろしくお願いしいます」

【柳川大樹】

「今日は明日の試合のためにラインアウトモールでの対策や、前の試合での反省点であるキックチェイスの確認を行いました。ラインアウトモールでは、トライを取りきるプレーや色々なサインプレーを教わりました。キックチェイスではチーム全員でコミュニケーションがとれてしっかりとしたセッションができました。これからも頑張りますので応援よろしくお願いします」

ストレッチを入念に   今回の合宿では、グラモーガンワンダラーズのグラウンドに大変お世話になっています
ストレッチを入念に 今回の合宿では、グラモーガンワンダラーズのグラウンドに大変お世話になっています

バックスムーブの確認   FWはラインアウトモールの確認
バックスムーブの確認 FWはラインアウトモールの確認

練習の雰囲気作りの重要性を確認   夜のミーティングでの発表
練習の雰囲気作りの重要性を確認 夜のミーティングでの発表

明日の試合に向けて薫田監督から選手へ
明日の試合に向けて薫田監督から選手へ

●3月30日(月)

本日の天候は曇り。風もなく過ごしやすい一日です。午前中はユニットトレーニングを行いました。BKは元New Port DragonsのCraig氏をキッキングコーチとして招き、キッキングスキルを学びました。的確なアドバイスとわかりやすい説明に、BKの選手たちは目から鱗の様子でした。

昼食をはさみ午後もユニットのセッションを行い、前回の試合で修正ポイントを確認。4月1日のウェールズU20選抜戦に向けて、チームの空気が確実に変わっているのを感じました。今日の夜のミーティングは選手たちをグループ分けして前回の試合のクリップを見せて、良いプレー・悪いプレー・次回に繋げるために何をすべきかディスカッションを行いました。活発に意見を出し合い、新たな選手の一面を垣間見ることができ、濃密な時間となりました。
本日のレポートは流通経済大学【小野寺優太】選手です。


「午前中にユニット練習をした後、午後コンタクトフィットネスをやりました。午後のフィットネスはかなりキツかったです。夜はワークショップという形でミーティングをしました。ビデオを区切り、少人数で考えをまとめるものです。それぞれが自分の意見を言い合って良いミーティングとなりました。合宿はあと少しなのでいろいろ頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします」

クレッグ氏のキッキングセッション クレッグ氏のキッキングセッション

ドラムベースの音を意識して ドラムベースの音を意識して

スイートスポットというわかりやすい言葉に選手たちも納得の様子   リエゾンのデイビス氏(左)と昨年のリエゾンJWCでお世話になったギャレス氏(右)
スイートスポットというわかりやすい言葉に選手たちも納得の様子 リエゾンのデイビス氏(左)と昨年のリエゾンJWCでお世話になったギャレス氏(右)

フィットネステストのチェック   最初から気持ちを出して
フィットネステストのチェック 最初から気持ちを出して

夜のワークショップ   活発に意見交換を行う
夜のワークショップ 活発に意見交換を行う

●3月29日(日)

午前中はプールリカバリーで前日の疲れをとり、午後はミーティングで試合のゲームレビューを行いました。
薫田監督からは試合の中の重要なポイントでの集中力と、試合中のコミュニケーション能力について話がありました。選手たちで試合を修正する力を身に付けるにはどうしたらいいか、選手たちに考えさせました。
午後は、リフレッシュも兼ねて、自由行動となり、市内観光組とホテルでリカバリー組に分かれました。

夕食はレストランでのチームディナーをとりました。明日よりまたスイッチを入れ替え、残り2戦に備えたいと思います。
本日のレポートは明治大学【鈴木亮太郎】選手です。

「今日は午後に全体ミーティングをしました。そこでは今までの2試合の反省を踏まえてのミーティングでした。今のところ、2試合とも恥ずかしい試合で負けてしまっているので、残りの2試合、しっかり勝ちにこだわっていきたいと思います。
そしてその後はフリーでカーディフという町に行ってきました。買い物をしたり、色々な所に行って観光をしました。私はお土産を買い、その後はみんなで中華料理を食べさせてもらいました。久しぶりにチャーハンや日本で食べているものなどがでてきて本当にうれしかったです。今日はリフレッシュできたので、明日からまたしっかりやっていきたいと思います。残りの2試合、しっかり勝ちたいと思います」

中華レストランにて、チームディナー
中華レストランにて、チームディナー

中華レストランの日本人スタッフ野原さんに料理のアレンジでお世話になりました。ありがとうございます
中華レストランの日本人スタッフ野原さんに料理のアレンジでお世話になりました。ありがとうございます