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HSBC アジア五カ国対抗 2009

2009年4月18日(土) 埼玉・熊谷

この日の熊谷は、強い日差しが照りつけ、半袖で十分の陽気でした。そんな中、迎えた合宿4日目の日本代表は、午前中のトレーニングを行わず、一部の選手がコーチ陣とのミーティングを行った以外は、基本的にオフ。ゆっくりと体を休めました。

午後は、15時30分よりトレーニングを開始。今日は土曜日ということもあり、多くのファンの皆様が練習見学に来てくださいました。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

多くのファンの方々に見守られながらスタートした練習は、菊谷選手のキャプテンスピーチから幕を開けました。「皆、午前中しっかり休んだので、今から切り替えて元気に集中して行きましょう」と円陣で話し、意思統一を図りました。

ウォーミングアップは、恒例のビジョンドリルでスタートし、その後ストレッチを挿んでハンドリングスキルを意識したキックキャッチを実施。ハンズアップし、走りこみながらボールを取ることでキャッチングスキルを向上させます。

そして、チームを6つのグループに分けスキルローテーションに移行しました。基本的には、一昨日行ったものを反復する形でしたが、チームを細かく分けることで短時間で多くのスキルを確認することができました。そのまま、ランナーシステムに移り、今年新たに取り組むアタックラインを再確認しました。コーチ陣からは、アタックラインに並んだプレーヤーの動き出しのタイミングや、スクラムハーフの判断等、細かな部分へのアドバイスがありました。更にラックテクニック等の細かな部分も確認し、次のトレーニングに移りました。

その後、本日の練習のフォーカスであるディフェンストレーニングを行いました。まずはスキルローテーションで、タックルの基本スキルから、タックル時のインパクト等を確認し、最終的には、アタック&ディフェンス形式でのトレーニングにまで発展しました。コーチ陣からは、80%という声もありましたが、選手たちのテンションも上がり、骨身を削る激しいコンタクトが行われたのは言うまでもありません。見ている側が息をのむようなガチンコのトレーニングとなりました。

以上で全体練習は終了しましたが、その後は、それぞれポジション、ユニット毎に分かれ、スキルトレーニングを実施。コーチ陣とのミーティングを受け、自分たちの足りない部分を、更に成長させていかなければならない部分を補うため、各自時間を惜しむようにトレーニングを行いました。

練習後は、アイスバスで酷使した体を冷やし、リカバリーフードで失った栄養を取り戻しました。
1日1日着実にステップアップしている日本代表チームの応援をよろしくお願いいたします。
明日は、午前中にウエイトトレーニングを行い、午後はオフとなります。

グラウンドを走り体を温める矢富(左)、吉田大樹(右)の両選手   各自各々のペースでグラウンドを2周し、ストレッチに入る   菊谷キャプテンのキャプテンスピーチからトレーニングがスタート   広い視野で動きを捉えるビジョンドリル
グラウンドを走り体を温める矢富(左)、吉田大樹(右)の両選手   各自各々のペースでグラウンドを2周し、ストレッチに入る   菊谷キャプテンのキャプテンスピーチからトレーニングがスタート   広い視野で動きを捉えるビジョンドリル

体を大きく動かしてストレッチ   各部位をしっかり伸ばしてすみやかにトレーニングに移行する   体で取るのではなく、手で取るキックキャッチ   ステップを踏む足に意識する
体を大きく動かしてストレッチ   各部位をしっかり伸ばしてすみやかにトレーニングに移行する   体で取るのではなく、手で取るキックキャッチ   ステップを踏む足に意識する

SHの動き出しにあわせアタックラインを動かす   手と足を使って走る方向を変える   カーワンHCが細かな指示を与える   出来る限り体からボールを離す
SHの動き出しにあわせアタックラインを動かす   手と足を使って走る方向を変える   カーワンHCが細かな指示を与える   出来る限り体からボールを離す

絡んできた相手に対ししっかりとアプローチする   相手をクリーンアウトしボールを見せる   激しいタックルの場面も多く見られた   ディフェンスコミュニケーションを確認
絡んできた相手に対ししっかりとアプローチする   相手をクリーンアウトしボールを見せる   激しいタックルの場面も多く見られた   ディフェンスコミュニケーションを確認

しっかりと体を当てるタックルスキルのトレーニング   ギャップを突破するリーチ選手   ディフェンスラインは内側から押し出す   ボールキャリアーに素早くコミットする
しっかりと体を当てるタックルスキルのトレーニング   ギャップを突破するリーチ選手   ディフェンスラインは内側から押し出す   ボールキャリアーに素早くコミットする

力強い走りを見せる小野澤選手   練習後はしっかりとアイスバス   苦悶の表情を見せる吉田(朋)選手   リカバリーフードを取って練習で失った栄養を補給する(写真は安江選手)
力強い走りを見せる小野澤選手   練習後はしっかりとアイスバス   苦悶の表情を見せる吉田(朋)選手   リカバリーフードを取って練習で失った栄養を補給する(写真は安江選手)

牛乳を飲む、大田尾選手(右)、平選手(中)、矢富選手(左)の三名  
牛乳を飲む、大田尾選手(右)、平選手(中)、矢富選手(左)の三名  

2009年4月17日(金) 埼玉・熊谷

日本代表合宿3日目。今日の熊谷はあいにくの曇り空。時折、小雨も降る肌寒い一日でしたが、選手たちは朝からしっかりとトレーニングで体を追い込みました。

午前中は、FW・BKともにウエイトトレーニングを実施しました。一方がウエイトトレーニングを行っているときは、FWはラインアウト、BKはパススキルのユニットトレーニングを行いました。
今年は、熊谷ラグビー場のバックアップを受け、ラグビー場内のファンクションルームを使用させていただき、仮設のジムを設置。十分とは言えませんが、選手たちがパフォーマンスを落とすことなく、体を大きく、そしてシャープにしていくために必要なレベルの器具を揃えることができました。
選手たちも、鍛え上げられた肉体をさらに鍛えるべく、黙々とトレーニングを行いました。

午後は、キッカーのみグラウンドでバーンコーチによるキッキングセッションを実施。ダニエル・カーターらを育てたノウハウを日本代表選手たちに注入。様々なパターンのキックを自ら手本を示しながら、指導に当たりました。ELVs(試験的実施ルール)の導入により、キックの重要性が高まり、いかにキッキングゲームで相手より優位に立てるかが試合を左右します。我々が目指すラグビーにとっても、キックスキルの向上は不可欠となります。今後もキックスキルのセッションをトレーニングの合間に組み込みながら、レベルアップを目指します。

その他の選手たちは、コーチ陣と現在の課題・今後の目標値等を含めたミーティングを行いました。

明日は、午後3時30分より熊谷ラグビー場でトレーニングを行います。
日本代表チームのトレーニングは、公開しておりますので、お近くにお住まいのファン皆様にはぜひともグラウンドにお越し頂き、練習をご覧いただきたいと思います。

ウエイトトレーニングに励む統悦選手   熊谷特設ジムでトレーニングに励む選手たち   力強いスクワット   重りをつけて懸垂を行う平選手
ウエイトトレーニングに励む統悦選手   熊谷特設ジムでトレーニングに励む選手たち   力強いスクワット   重りをつけて懸垂を行う平選手

体幹を意識してプッシュアップ  
体幹を意識してプッシュアップ  

2009年4月16日(木) 埼玉・熊谷

2日目を迎えた日本代表合宿。午前・午後とトレーニングを行いました。練習スタートは、早朝6:30。先日のフィットネステストや合宿前のモニタリングの結果が思わしくなかった選手たちのエキストラトレーニングで一日の幕が開けました。対象選手たちは30分間バイクをこぎ続け、汗をたっぷりかきました。

午前中は、風もなく暖かな日差しが降り注ぐ中のトレーニングとなりました。カザフスタン戦までの10日間の合宿でベースを作るというコーチ陣の言葉通り、練習の負荷を低く設定し、日本代表の戦術・ゲームプランを理解することに重きをおいた練習が繰り返されました。

昨日フィットネステストを行ったため、入念にストレッチを行い、しっかりとウォーミングアップを行いました。
その後に、コンタクトの際に相手の圧力に負けずに、走る角度を変える足の運びをチェックするドリルを行い、ランナーシステムに移行。ランナーシステムでは、セットプレーからのアタックオプションをチェックし、それぞれの立ち位置や走りこむスペース等を確認しました。
そして、FW・BKユニットに分かれてスキルトレーニングを実施しました。FWは、ラインアウトのポジションスキルとスクラムの姿勢のチェック、BKは、パンチパスをベースに、ラインアタックを行いました。FWのラインアウトでは、マイケル・バーンFW&スキルコーチからの指示を熱心に聞きながら、ポジションスキルアップを目指しました。

午後の練習は、強い風が吹きつける中でのトレーニングとなりました。ウォーミングアップでは、日本代表ではおなじみとなったビジョンドリルで視野を広げながら体を温め、その後は、ランニングフォームを意識し、ハードル等を用いたドリルで走る姿勢を意識し、練習に入りました。ウォーミングアップでは、マーティン・ヒューメ、太田正則コーチが、その日の練習の強度を確認したうえで、選手たちが速やかにトレーニングに入れるよう内容にあわせたメニューが組まれています。

そんなW-Upを終えると、まずはじめに午前中に行ったランナーシステムを確認。その後、スキルローテーションに移行しました。今日のスキルローテーションでは、相手とコミットしながら走る方向を変えていくドリル、ボールプレゼンテーション、コンタクトシチュエーションで前に出るドリルの3つを行いました。それぞれ、今年度、我々が目指す戦いをするために必要なスキルであり、その中に、マイケル・バーンFWスキルコーチのエッセンスを加えて更なる基礎テクニックの向上を目指します。
最後は、キックオプションを確認。カウンターアタックの対処方法等を周りが暗くなるまでチェックしました。

練習後は、アイスバスとホットバスの交代浴でしっかりとリカバリーをして一日のトレーニングを終えました。
明日は、午前中にウエイトトレーニング。午後は、コーチ陣と選手たちのミーティングが行われます。

ビジョンドリルで視野を広げる   相手DFを引き付けスペースを攻める   バーンコーチによるラインアウトスキルの説明   素早いジャンプと的確なサポートで世界に通用するラインアウトへ
ビジョンドリルで視野を広げる   相手DFを引き付けスペースを攻める   バーンコーチによるラインアウトスキルの説明   素早いジャンプと的確なサポートで世界に通用するラインアウトへ

スローワーのスキルドリル。体幹を意識して力強いボールを投げる   ジャンパーのスキルドリル。色を示す声を聞き、素早くジャンプ   BKは、ラインアタックのコミュニケーションを確認   取材を受けるリーチ選手
スローワーのスキルドリル。体幹を意識して力強いボールを投げる   ジャンパーのスキルドリル。色を示す声を聞き、素早くジャンプ   BKは、ラインアタックのコミュニケーションを確認   取材を受けるリーチ選手

午後の練習前には、菊谷キャプテンが選手を集め、士気を高めた   ハードルを使ったランニングスキルドリル   ディフェンスを見て、判断、アクション   コンタクトしながら走るコースを変えるドリル
午後の練習前には、菊谷キャプテンが選手を集め、士気を高めた   ハードルを使ったランニングスキルドリル   ディフェンスを見て、判断、アクション   コンタクトしながら走るコースを変えるドリル

コンタクト時のボール争奪のスキルを向上させるドリル   ボールプレゼンテーション   ハンドオフを上手く使いながらディフェンスのギャップを走り抜ける   キッキングゲームの理解を高め練習を終えた
コンタクト時のボール争奪のスキルを向上させるドリル   ボールプレゼンテーション   ハンドオフを上手く使いながらディフェンスのギャップを走り抜ける   キッキングゲームの理解を高め練習を終えた

2009年4月15日(水) 埼玉・熊谷

いよいよ、2009年度の日本代表チームの活動がスタートしました。
11時に合宿地に各々集合した日本代表は、写真撮影やウェア等の確認を行い、昼食を取り、初めての顔合わせとなるウェルカムミーティングに臨みました。
ミーティングに先立ち、カーワンヘッドコーチから日本代表が目指す今シーズンのターゲット「世界ランキング11位」ということが打ち出され、それを達成するために必要な戦い方や、ターゲットが示されました。

初日の今日は、選手個々のコンディショニングチェックや、フィットネステスト、スキルチェックが行われました。
フィットネステストでは、20mシャトルランテストが行われ、ハートレートモニターをつけて心拍数を計測。今後のコンディショニングに役立てるのはもちろんのこと、練習を100%で行っているか等もチェックし、選手の基礎体力アップを目指します。本日のテストと合宿前に行ったフィットネスモニタリングの計測を鑑み、基準値に達していない選手たちには明日からの早朝トレーニングが課されました。

スキルチェックでは、タックルスキルとディシジョンメーキングを2台のカメラを使用して撮影。細かな視点から、タックルでは足の運び、視線や手の位置をチェック、ディシジョンメーキングでは、判断やビジョンをチェックしました。これが今後の選手のスキル向上のベースとなります。

夕食前には、ユニットミーティングが行われFW・BKともにこれからのベースとなる戦術を確認。これからの合宿のターゲットを明確にしました。
そして、夕食後には、マネジメントミーティングを行い、契約・保険や日本代表の行動指針等をレクチャーし、慌ただしかった初日を終えました。

明日は、午前・午後と2部練習を敢行。この10日間である程度のベースを落とし込むというコーチ陣の話どおり、厳しいトレーニングが行われます。
いよいよスタートした2009年度日本代表の応援をよろしくお願いいたします。

練習前にハートレートモニターを装着   FWのフィットネステスト   タックルスキルチェック(FW)   タックルスキルチェック(BK)
練習前にハートレートモニターを装着   FWのフィットネステスト   タックルスキルチェック(FW)   タックルスキルチェック(BK)

ディシジョンメーキングテスト   練習を見守るカーワンHC(左)とバーンスキルコーチ  
ディシジョンメーキングテスト   練習を見守るカーワンHC(左)とバーンスキルコーチ