●4月30日(木) 本日のセッションは午前中のみ。ハンドリングのドリルから始まり、昨日のアタックディフェンスで明確になった修正点を一つ一つのドリルに再分化して選手達に確認させました。薫田監督、古田FWコーチから個々人、ユニットの動き方について細かい指示が飛びます。合宿初日バラバラで動いていた各パーツがここにきて一つの塊として動いているのを選手たちも実感していました。フェイズを重ねて行く中で、いかに相手のギャップを大きくして穴をこじ開けて行くか、スタッフから指示の声が飛び交います。 アタックとディフェンスを交互に繰り返しながらあっという間に2時間のセッションが終了しました。薫田監督からは「最終日のフィットネスレベルと合宿で習った事をそのまま維持して次の合宿に臨むように」と指示がありました。JWCまで35日。次の合宿にはメンバーが固定され、チームビルディングの大きな山になることを選手たちもひしひしと感じての解散となりました。 この合宿のために御尽力いただきました関係者の方々にこの場を借りて心より御礼申し上げます。日本開催の「U20世界ラグビー選手権」まで残り35日。応援してくださる皆様によい御報告ができるようU20日本代表チーム一同、目標に向けて邁進してまいります。今後とも応援よろしくお願いいたします。 前日の修正ポイントを指摘する古田コーチ できない部分を細分化して落とし込む BKのランニングコースについて詳しくコーチングを行う元木BKコーチ 選手全員が理解しているかを確認 ゲーム形式でできなかった部分を確認する リカバリーメニューは非常にタフでやりがいがあります 短いインターバルの間でチームリーダーが修正ポイントを指摘 JWCまで残り35日。合宿の総括について薫田監督から選手たちへ ●4月29日(水) 朝から雲ひとつない晴天で、今日の一日のセッションも充実したものになると期待がもてます。本日はBKのキッキングスキル向上を目指し、スポットコーチとして元ジャパンSOであるトヨタの廣瀬佳司氏を招聘。午前中のBKのユニットセッションでは、廣瀬コーチオリジナルのドリルを披露してもらい、ショートパント、グラバーなどを織り交ぜながら、キッキングのスキルを学びました。ポジショナルのスキルトレーニングでは、コーチから足の運び、軸足の位置など、ゴールキッカーへ細かく的確なアドバイスが与えられました。世界レベルのプレースキックの技術を持つコーチから「ボールを蹴るのではなく、ゴールにボールを運ぶ感じをイメージして」とのアドバイスには選手たちも非常に納得の様子でした。 FWはキャッチング、リフティングのスキル向上のドリルを反復。前2列はスクラム。薫田監督からの細かいアドバイスに選手たちは耳を傾けていました。3列はディフェンスのトラッキングのドリルを実践。1on1でのタックルまでに至るコース取りを確認。一歩内から細かいステップでのトラッキングを開始して、ボールキャリアのコースを塞ぐことを意識しました。 午後は2v2からのアタックディフェンスから開始し、グラウンドを広く使って、選手の走るコースの確認。その後、最後のセレクションの場として、フルコンタクトでのアタックディフェンスを行い、本日のセッションは終了しました。 セッションが終わったあとも、廣瀬コーチのキッカーへの指導は続き、およそ1時間半の非常に充実したエキストラセッションとなりました。この成果は必ずや本大会で発揮されると思います。廣瀬コーチ、お忙しいなか御指導いただきありがとうございました。 明日は今合宿最終日となります。 廣瀬コーチからセッション前に一言 スクラムハーフからの強いパスをイメージしてとる 滝田トレーナーから指示を受ける、リハビリ中の新関選手と仲津選手 廣瀬コーチからのアドバイスを実践 選手に指示する廣瀬コーチ スクラムについて細かい指示を出す薫田監督 タックルまでのトラッキングを再確認 ターゲットをしっかり確認する 匠の技を伝授された選手たちにはまたとない素晴らしい機会でした 午後のランナーズシステムのひとコマ 最後はフルコンタクトでアタックディフェンス ●4月28日(火) FWはJISSにてメディカルチェック。昨日と同じ項目を各専門医に丁寧にチェックしてもらい、昼食をはさんで、ウェイトとコアトレーニングを行いました。 BKは午前、午後と辰巳の森グラウンドでユニット練習。午前中はBKでのムーブの確認と精度を上げることに時間をかけました。午後は、ハンドリングドリルからスタートし、変則の4vs4を行い、スペースの空いたところをコール。「リアクション、ディシジョンメイキング」をできるだけ早くしようと集中してドリルに取り組みました。その後、キッキングドリルとポジショナルスキルの精度を上げるドリルを行いました。コーチからそれぞれのポジション毎にドリルが課され、ひとつひとつのドリルの精度を意識して練習に取り組みました。本日の練習強度は決して強くありませんが、クォリティーのしっかりした練習をすることができました。 合宿も残り2日となりましたが、よりよいクオリティーと雰囲気の中で練習を行いたいと思います。 齊藤、元木コーチから代表のプライドを選手たちへ リアクションを早く。ボールに素早く反応 前に出て相手の足を止めることを意識 左右の得手不得手がないように回数を重ねる ●4月27日(月) この日も朝から、晴天に恵まれました。午前中、BKはJISS(国立科学スポーツセンター)にてメディカルチェック。日本代表と同じ項目を実施し、代表の基礎データとしても残して代表強化にもつなげます。 一方、FW陣は、昨日来日したニュージーランド学生代表(NZU)と辰巳の森で合同練習。2mを超える長身選手が2名いるなど、NZUの大型FWを相手に、「生」で組み合うスクラムを中心に午前中の練習が行われました。薫田監督からは「外国人選手と組み合えるのは、経験が少ない選手にとって貴重な機会」と選手を鼓舞し、監督、コーチ陣からの細かい指示が飛び交う中、ひたすらスクラムを組み合った両チーム。U20日本代表の選手が、NZUのFWリーダーからもアドバイスを受ける姿も。 ほとんどのスクラムを組んだ鈴木選手も「勉強になったし、まだいける」と好感触でした。 NZUの中には、昨年のU20世界ラグビー選手権、ウェールズ大会優勝メンバーもおり、FWの選手たちにとっては、40日を切った本大会に向け、世界のスクラムと戦う前のいい経験となりました。 BKはJISSに残り、昼食を挟んでウェイトトレーニング。びっちり2時間かけて、コアを意識したきついドリルをこなしました。 FWはホテルで昼食を挟み、辰巳に戻ってからラインアウトムーブの精度を上げるセッションを行いました。 BK、FWとも非常に充実した1日を過ごすことができました。 ラインアウトでの攻防 練習後は笑顔でお互いを称え合う セッション後、NZUと共に 午後のスローイングドリルのひとコマ。コアを意識して放る ラインアウトムーブの再確認 監督自ら、足の位置、体の組み方、入り方を指示 ラグビー日本代表のストレングスコーチもやっていた守田氏に本日のプログラムを依頼 錘(ウエイト)も使用しますが、コアを使ったトレーニングで体はパンパンです この動作はかなりきつい 体の芯をブラさず、人を前まで運びます コアを意識することで、より効果的なドリルとなります ●4月25日(土) 12時にホテルに集合し、昼食。ミーティングを経て、辰巳の森グラウンドでフィットネステストの計測の予定でしたが、昨夜より大量の雨がコンスタントに降り続いたため、室内での計測に変更となりました。 JISS(国立科学スポーツセンター)のご協力のおかげで、室内体育館を借りることができ、前合宿からの選手のフィットネスの進捗状況を調べました。 基準値未満の選手は今後厳しいモニタリングとトレーニングが課されます。 夕食後のミーティングでは、薫田監督から、「41」と「22」という二つの数字の意味を問う質問を選手たちに投げかけられました。「JWC(U20世界ラグビー選手権)まで41日」「今日を入れて集まって練習できる日が22日」。この言葉を聞いた選手達の顔からは、緊張の色が見て取れました。 「残り少ない期間、チームターゲットを明確化すること」「自分たちの強みは何か? どのタイミングでどう使うか」監督から厳しい言葉が発せられます。 JWCまで41日。終日大雨という、合宿スタートには残念な天気となりましたが、ミーティング後のチームの空気を大切にして、これからの41日を過ごしていきます。 ナショナルトレーニングセンターにて 基準値クリアへスタート チームの空気を変えるプレゼンテーション 傾聴する選手たち