2月14日(日)

ラスベガスセブンズ大会2日目、いつもより1時間早く7時半に集合。いつも通り体重、脈拍、体温を測定後、初めて散歩に出かけました。
9:50にミーティング、恒例のジャージ渡し後、10時に出発してスタジアムには10:25に到着。約20分間のウォームアップ後、ボウルトーナメント目指して初戦チリ代表戦を迎えました。

立ち上がりから果敢に攻めてくるチリ代表は、南米アルゼンチンの隣国とあってスタイルはとても似ていて一人ひとりが強い突進を見せます。ここでの1対1で受けに回ったジャパンはその時間帯での失点が尾を引いて最終的に7-17で敗戦。

朝は散歩後ストレッチ!   ロッカーにて   ウォームアップ開始   試合前   2日目初戦、チリ戦!
朝は散歩後ストレッチ!   ロッカーにて   ウォームアップ開始   試合前   2日目初戦、チリ戦!

気持ちを入れ替えて臨んだシールドトーナメント準決勝の相手はカナダ代表。昨年のドバイセブンズワールドカップ予選で敗れた相手で、一昨年のアデレードセブンズ大会でも同点サドンデス後に敗戦した相手。前半を5-5のイーブンで迎えた後半戦、この試合に一番リベンジに燃えていた松下選手が中央ライン付近からカウンターアタックを仕掛け、2人を交わして自ら中央に逆転トライ。その後も1トライ追加して17-5で快勝してリベンジを果たしました。

シールドトーナメント決勝戦の相手はスコットランド代表。もう互角に戦えるジャパンは前半、松下選手のトライで先制。1トライ返され7-7のイーブンで迎えた後半戦、先に先制したのはスコットランド代表。その後も1トライ追加され、7-17でノーサイド。

今大会を通して、世界に通用したのはアタック時に前に出てゲインを切って行けばサポートも早くなり、ボールもつながりだす。また意図的なアングルチェンジから数的優位を作ったときにトライチャンスが広がったこと。他キックオフやラインアウトといったセットプレーが安定して獲得率が上がったこと。足りない部分を一言でいうなら『フィットネス』。

チリ戦ハーフタイム   初戦を終えて   気合を集中   2戦目前ウォームアップ   カナダ戦
チリ戦ハーフタイム   初戦を終えて   気合を集中 2戦目前ウォームアップ カナダ戦

今回、成田空港集合・現地練習のみの準備期間でありながら、選手たちには発表直後に個人フィットネスプログラムを渡していました。トップリーガーは終盤までチームが練習していたこともありますが、学生はオフが早かったこともあり、『ゲームフィットネス』に少しずつ差が出ていたように思います。しかし、大会前にフィジー、オーストラリア、ニュージーランド代表といった現在セブンズランキングトップ5のチームと身体を当てたことで、選手は世界レベルを肌で吸収。大会中は選手たちが最後まで諦めずに一生懸命身体を張って戦った成果が、初戦のアルゼンチン戦やシールド準決勝のカナダ戦勝利につながったことと思います。

今大会、築城キャプテンを中心に正面、松下といった中堅選手がチームを引っ張ってくれたこともチームにとって良い刺激になり、全員が世界トップレベルの試合を経験したことで、間違いなく学生選手もひとまわり大きくなりました。

この悔しさは、次のアデレード大会(3/21~22)、香港大会(3/27~29)にぶつけたいと思います。

最後に、今大会に選手を快く派遣していただいた各所属企業チームスタッフ、及び大学関係者にはこの場を借りてお礼申し上げます。

また日本はじめ、現地でのご声援も心強かったです。ありがとうございました。

キックオフ   カナダ代表戦、築城選手   日本の声援も後押し   つかの間の休息   ラスト試合前
キックオフ   カナダ代表戦、築城選手   日本の声援も後押し   つかの間の休息   ラスト試合前


☆選手が選ぶ


MVP:築城昌宏(コカ・コーラウエストレッドスパークス)

監督賞:友井川拓(NTTコミュニケーションズ)

トライ王:松下馨(ヤマハ発動機ジュビロ)

全試合フルタイム出場:桑水流裕策(コカ・コーラウエストレッドスパークス)、友井川拓(NTTコミュニケーションズ)

◎築城昌拓キャプテンコメント(コカ・コーラウエストレッドスパークス)

「今回の大会は直前合宿もなく、練習もラスベガスに着いて3回のみだったので、細かいところまで合わせられず、これで世界に勝てるのだろうかという不安はありましたが、初戦のアルゼンチン戦で勝利を収めたとき、いけると思いました。

しかし、やはり世界は強く、前半は互角に戦えても後半フィットネス不足からタックルの精度が悪くなって離されていきました。

つまり14分間(6試合)走れてタックルの精度も落ちないようにフィットネスを鍛えれば日本も“カップ進出”や、“世界一”も見えてくると思いました。

まだまだ伸びシロがあるチームと共に次のアデレード、香港大会では選手みんなと『フィットネス』を上げてきて、どのカテゴリーでも優勝目指します。ありがとうございました。

セブンズへの熱い応援宜しくお願い致します」

◎松下馨選手コメント(ヤマハ発動機ジュビロ)

「昨年3月の香港遠征中のケガから約1年ぶりの代表復帰となりました。

私自身IRBの大会において未だ勝利した事がありませんでしたが今大会で2勝する事ができ、中でも前回大会覇者のアルゼンチンに勝てた事は本当に嬉しかったです。ただ、まだまだ課題の残る大会ではあります。強豪国相手に前半いいゲームができても後半に離される展開が何度かありました。

チームとしても個人としてもレベルアップが必要だと感じています。しかし世界との差は確実に近づいていると実感した大会でした。このような経験させて頂き、現地で応援して下さったファンの皆様、日本代表関係者の皆様に感謝したいと思います。ありがとうございました」

3戦目ウォームアップ   シールド決勝、相手はスコットランド代表   アデレードでリベンジ   本当に良いチームでした
3戦目ウォームアップ   シールド決勝、相手はスコットランド代表   アデレードでリベンジ 本当に良いチームでした

2月13日(土)

大会初日、初戦の相手は「ワールドカップセブンズ2009 ドバイ大会」準優勝国のアルゼンチン代表。
アジアとは明らかにレベルが違う世界大会に、3日間の準備だけで挑むジャパンが世界相手に戦うためには、「スクラム、ラインアウト、キックオフで競り負けない」セットプレーの安定、「時間を有効に使う」ゲームマネジメント、「アタック時に必ず2人目が素早くサポートする」ボールキープ力、「状況を見て逆サイドに切り返す」アングルチェンジ、そして「最後まであきらめないDEFENCE」タックル!!

第1戦目アルゼンチン戦 (13:34キックオフ)
午前中にホテル近くの公園でしっかり走りこんで準備できたこともあり、大会会場でのウォームアップは20分のみでキックオフ。前半はゴール前まで攻め続けるもなかなかラインを割らせてもらえず0-0。後半キックオフ直後、マイボールにしたジャパンは逆サイドに走りこんだSH友井川がボールを裏にキックして自らチェイス。そのまま追い越してインゴールに引っ掛けたボールを押さえて先制トライ!
また、右隅の難しい位置からのゴールキックをSO正面が決めて7-0とリード。
ここからアルゼンチン代表の猛攻を受けるも果敢なタックルでゲインを許さないジャパン。
最後は自陣5mのマイボールスクラムをタッチに蹴りだしてノーサイド。
ジャパンがアルゼンチンから歴史的な勝利を収めたことで選手&スタッフはもちろん、観客席も総立ちでジャパン戦士にたくさんの拍手を頂きました。

勢いに乗ったジャパンは2戦目に昨年の香港大会で50点取られた相手、イングランド代表戦に挑んだ。(16:18キックオフ)
先制したのはジャパン。右隅敵陣ゴール前のジャパンボールのペナルティからWTB松下選手が飛び込んでトライ。前半を同点の5-5で折り返すと、後半はインサイドブレイクを許し5-24でノーサイド。
少しずつタックルミスが目立った試合になった。

続く3戦目、セブンズワールドカップ優勝国のウェールズ代表戦のときは、すでに辺りは真っ暗。(18:30キックオフ)
この試合も先制したのはジャパンの松下選手。しかし、トライを返され同じく5-5で後半戦へ。
最後の気力を振り絞って「あと7分間全力で戦おう」とチーム全員意気込んだが、後半はディフェンスの機会が増えてアタックできないまま5-22でノーサイド。

予選プールを1勝2敗で終えたセブンズジャパン。今日はアルゼンチン代表に勝てたことが大きな収穫だったが、ディフェンスでも強豪国相手にだいぶ粘れるようになった。明日のトーナメントも決まった初戦はチリ代表戦。選手の疲労はピークだが、「一戦必勝」必ず勝利してボウルトーナメントに進みたい。もちろん優勝&セブンズポイント獲得も目指します!!

アルゼンチン戦勝利!!   試合後ペアストレッチ   真下副会長・専務理事、3試合とも試合後激励に   ストレッチの後はアイスバス   イングランド戦!!
アルゼンチン戦勝利!!   試合後ペアストレッチ   真下副会長・専務理事、3試合とも試合後激励に   ストレッチの後はアイスバス   イングランド戦!!

試合の合間はしっかりレスト   最終戦前、VIDEOミーティング   ウェールズ戦前ウォームアップ   ウェールズ戦   ラインアウトを入れる友井川選手
試合の合間はしっかりレスト   最終戦前、VIDEOミーティング   ウェールズ戦前ウォームアップ ウェールズ戦 ラインアウトを入れる友井川選手

明日に備えてペアストレッチ
明日に備えてペアストレッチ

2月12日(金)

ラスベガスに入って3日目、時差ボケは解消しつつも、選手はじめスタッフも大体3時過ぎに目が覚めるそうで、まだ本調子ではありませんが、そのまま寝られるようになったこと同じ練習会場でこの3試合の課題をチェックしながらキャプテンズラン。選手全員がそれぞれのポジションの役割を理解しながら、最終調整をして大会に挑みたいと思います。

同期トリオ(松下・築城・正面)   明日は主役だ!!   洗濯は地元のランドリーへ   お弁当&おにぎりはここで
同期トリオ(松下・築城・正面)   明日は主役だ!!   洗濯は地元のランドリーへ   お弁当&おにぎりはここで

2月11日(木)

ラスベガスに入って3日目、時差ボケは解消しつつも、選手はじめスタッフも大体3時過ぎに目が覚めるそうで、まだ本調子ではありませんが、そのまま寝られるようになったことは良いことです。

午前中は現在セブンズ世界ランキング1位のニュージーランド代表とホールドマッチ。開始早々にいきなりトライを取られ、受けたジャパンはなんとかトライ2本に抑えて後半戦へ。しかし、後半ジャパン反撃のシーンが見られたのも2分位で、敵陣ゴール前5mまで攻めながらあと1歩前に出れずにターンオーバーを許し、90m独走トライを取られます。ノーサイド後、NZセブンズ代表19年目のゴードン監督が「One more 7minutes!?」、と声をかけてくれて、もう1本(7分間)戦いました。

世界一位との戦いにジャパンは完敗しましたが、このレベルを経験できたことは良かったです。前に仕掛けて攻めのアタックができたときは、たとえNZ代表相手でも大幅ゲインができ、ボールもスムーズに回りはじめる。この感覚を養えたことは明後日からの大会に繋がります。

試合後、しっかりペアストレッチをして、ラインアウトやキックオフを調整。その後、隣にある試合会場を選手スタッフ全員で視察しましたが、どう見ても横幅が狭いような気がしました。聞いてみると、サッカー専用グラウンドということ、横幅を取るとサイドが狭くて危ないので5mずつ内側にラインを引いたみたいです。正規で70m弱の横幅が60m弱になれば狭く感じるのは誰が見てもわかります。ジャパンにとって吉と出るか、凶と出るか、試合にどう影響するか、キックオフまでわかりません。

※午後はフリー
選手は初めてのオフに気分転換で街へ。夕方にはホテルに戻り、そのまま選手とスタッフ全員でラスベガスの繁華街へ行きました。ここでは16ヶ国全てのチームが集まりウェルカムパーティーが催されました。大勢の観衆が見守る中、チームごとにレッドカーペットを歩いてアーケード中央にある壇上へ。ここでは各国のキャプテンがまず壇上にて紹介。その後チームごとに壇上に上がって一礼、ジャパンチームも築城キャプテンの顔で拍手喝采でした。

明日の午前中は最後の調整、同じ練習会場でこの3試合の課題をチェックしながらキャプテンズラン。選手全員がそれぞれのポジションの役割を理解しながら、最終調整をして大会に挑みたいと思います。

ラインアウトはBK同士でも上げます   NZとのホールドマッチを終えて‥‥   セブンズ恒例のペアストレッチ   後ろに大会スタジアム   チームジャパン
ラインアウトはBK同士でも上げます   NZとのホールドマッチを終えて‥‥   セブンズ恒例のペアストレッチ   後ろに大会スタジアム   チームジャパン

レッドカーペット   キャプテン築城選手、壇上へ   リエゾンのジョナサンとロブ
レッドカーペット   キャプテン築城選手、壇上へ   リエゾンのジョナサンとロブ

2月10日(水)

ラスベガスの気候に変化がありました。昨日程の寒さはなく空は快晴、気温も上昇し過ごしやすくなりました。

今日は午前中にフィジー代表、午後にはオーストラリア代表とホールドマッチを行いました。アタックでは仕掛けること、ディフェンスではコンパクトに寄ってインサイドブレイクさせないことを意識しました。結果的には2試合ともトライは取られましたが、チームディフェンスは機能しつつあります。逆にアタックでは随所に良い所が見られ、トライも取れたことは本日の収穫です。

まだ時差ボケで後半動けなくなるのは仕方がないとしても、集合して2日目のチームが少しでも良くなるように、選手スタッフ共に明るく元気よくコミュニケーションをしっかり取って声を出すことを心がけています。しかし、アイスプールはやっぱり今日も冷たかったようです。

※フィジー代表は、先週のIRBウェリントンセブンズ大会で今季初優勝!!
IRB7's世界ランキング2位につけています。

古舘トレーナーによるテーピング   ウォームアップはテンポ良く   相手はオーストラリア代表!   ラインアウトも競り合います   フィジー代表とホールドマッチ
古舘トレーナーによるテーピング   ウォームアップはテンポ良く   相手はオーストラリア代表!   ラインアウトも競り合います   フィジー代表とホールドマッチ

ウェリントン大会優勝チーム!   アイスプールにリエゾンROBも   本当に冷たい!!
ウェリントン大会優勝チーム!   アイスプールにリエゾンROBも   本当に冷たい!!

2月9日(火)

セブンズジャパンは成田空港に14:30集合して、16:50に出発しました。途中ロサンゼルスを経由してラスベガスへ。昨年もお世話になったロブが日本チームのリエゾンとしてお迎えに。ホテルには 14:20に到着しました。気候は日本と同じでまだまだ肌寒く、平均気温は10度位でしょうか!? 時差は日本からマイナス17時間。なので、同じ日に到着したことになります。

15:30、リエゾンが運転する大型車で近くの公園へ移動してリカバリートレーニング。15:50、10分間のジョギング後ストレッチ。その後セブンズを意識したロングパスや、2チームに分けたアタック&ディフェンスで感覚を養います。また、ショートレンジに戻しては基本的なアタックを繰り返し、ワイドレンジでは 深い位置からまっすぐに走りこんでアタックしながら数的優位を作る試合形式ドリルを行いました。

時間にして40分弱。すぐにホテルに戻ってプールリカバリーの予定でしたが、室外とあって気温も水温もアイスバス状態に選手は入っても1分と持ちません。なんとか最後に選手全員2分間だけアイスバスして上がりました。

18:30、各国代表チーム全て同じ食事会場でバイキング形式の夕食後、19:30から全体ミーティング。
「勝つ為には何をすべきか!?」

予選の相手は、アルゼンチン、イングランド、ウェールズと上位国ばかり。

チームを3つに分けて10分間の話し合い。その後チームごとに発表してもらい、スタッフ&選手でディスカッションを行いました。何をどうすれば、この国々に勝てるのか!? 議論は約20分続き、選手たちも全員が意見を述べたり回答したりして勝つ可能性があるパーセンテージ(%)を大きくしていきました。

箇条書きにすれば今までやってきたことがたくさん出てきますが、グランド上ではしっかり頭に整理して身体で示さなければなりません。

今できることをシンプルに、アタックでは時間を有効に使い、マイボールをキープしながら攻めの姿勢を忘れないで戦いに挑む。ディフェンスでは、1on1で止めることはもちろん、今までかかっていたディフェンス時間の短縮という意味でも、全員でラッシュして相手のリターンをさせない詰めのディフェンスを人数かけて勝負すること徹底。捕まえたときに少しでも早く2人目が寄ってターンオーバーを狙うことを意識。

言うことは簡単ですが、先ずは明日の午前・午後の練習試合で試したいと思います。セブンズジャパンへのご声援宜しくお願いいたします!!

ホテルに到着♪   さっそく近くの公園でリカバリートレーニング   補強も忘れずに‥‥   グランドでもコミュニケーションが大事!!   プールリカバリーが‥‥
ホテルに到着♪   さっそく近くの公園でリカバリートレーニング   補強も忘れずに‥‥   グランドでもコミュニケーションが大事!!   プールリカバリーが‥‥

アイスバスに‥‥♪   食事会場にて‥‥   元気印キャプテン築城♪   鶴ヶ崎書記、字が読めない
アイスバスに‥‥♪   食事会場にて‥‥   元気印キャプテン築城♪   鶴ヶ崎書記、字が読めない