3月26日、香港の香港フットボールクラブで開催された「第13回香港ウィメンズセブンズ」に出場したU23女子7人制日本代表は、ボウル決勝でシンガポールを35対7で下し、ボウル優勝を飾りました。

ウォーミングアップをする女子7人制日本代表。ボールを持つのはセンター加藤
ウォーミングアップをする女子7人制日本代表。ボールを持つのはセンター加藤

10人中、高校生5名を含むヤング・ジャパンの平均年齢は19.4歳。キャプテン鈴木(20)も「どんなチームなのか、実際に試合をやってみるまでわかりませんでした」という未知数のチーム。あくまで2016年のオリンピックを視野に入れての思い切った布陣でした。

予選プール初戦の対香港戦は立ち上がりの緊張などからリズムがつかめず5-12で惜敗。続く対タイ戦でも攻撃ミスが目立ち、ベテラン揃いのタイに7-24と翻弄されたが、終了間際に連続プレーから山口が決めたトライに「あれだけのことができる潜在能力ある」(黒岩コーチ)とやっとチームが波に乗り始めました。

チャンスに快走を見せたウイング山口。(対香港戦より)
チャンスに快走を見せたウイング山口(対香港戦より)

チーム最年長、23歳のフッカー高橋がチームをよくリードした(対香港戦)
チーム最年長、23歳のフッカー高橋がチームをよくリードした(対香港戦)

その言葉通り、タイ戦で最後に見せたトライから、ひとつの壁を破ったかのようにチームとしてのリズムができあがり、ボウル準決勝では、パプアニューギニアを14-0で完封。さらに決勝ではシンガポールに圧勝して、ボウル優勝を飾りました。

黒岩コーチを驚かせたのは、初出場の高校生たちの活躍ぶり。特にフォワードで全試合に出場した冨田、川野のコンビが終始安定したプレーを見せ、センター大川も相手をステップで抜き去るなど持ち味を発揮。ウイング工藤も出場時間は少なかったが、タックルでチームに貢献しました。

また、もうひとりの初出場選手、日体大のウイング田中(20)も、スピードで自らトライを奪うなど、伸び伸びとしたプレーが目につきました。

キャプテン鈴木は、「4試合を通じてこのチームの課題がやっと見えてきたので、これからどんなことをやっていかなければならないのか、少しずつ見えてきました。これで新しいスタートへの大きな一歩が踏み出せました」と自信に満ちた表情で大会を振り返りました。

U23女子7人制代表チームは、27日に日本に帰国。次は、7月に中国・広州で開催される「アジア女子セブンズチャンピオンシップ」へ向けて、新たな強化へ入ることになります。

ハーフタイムに戻る大川、川野、冨田の高校生トリオと高橋(対パプアニューギニア戦)
ハーフタイムに戻る大川、川野、冨田の高校生トリオと高橋(対パプアニューギニア戦)

パプアニューギニアに勝ってリラックスするキャプテン鈴木と黒岩コーチ。左は並木団長
パプアニューギニアに勝ってリラックスするキャプテン鈴木と黒岩コーチ。左は並木団長

ボウル優勝のカップを手に
ボウル優勝のカップを手に