●3月27日(土) Paris 試合のポスター いよいよ最終戦です。 朝は金キャプテンを中心に軽く体を動かしました。 最終戦のスタジアムには早くから多くの日本人の方々が応援に駆けつけて下さいました。 小さな子供さんが日の丸を振り「がんばれ~」「がんばれ~」と。 この日の試合前のロッカールームからは大きな声のチームソングが流れてきました。試合前にチーム全員で心を一つに、今までで最高の歌声でした。 大きな声援を受け、JAPANのキックオフで試合は開始されました。 前半、立ち上がりから良いペースでの試合運びとなりました。前半21分、モールから展開をし、先制トライをあげました。その後もJAPANペースで試合は進みましたが追加点はなく5-0で前半を折り返しました。 後半すぐに相手にトライを取られ、5-7と逆転をされました。しかし、JAPANは慌てることなく3分、トライを追加し、10-5と再び逆転をしました。その後、10分、17分、20分、22分とトライを重ねていき、32-7で初勝利をおさめました!! 待ちに待った一勝。有終の美を飾ることができました。 ノーサイドの瞬間の彼らは最高に輝いていました。どの顔も最高にカッコ良かったです! ジャージ渡しの最後に金キャプテンより 応援の子供達 第35期高校日本代表はこれで解散ですが、振り返ってみると長いようで本当に短かったです。 厳しいこともたくさん言われました。辛いこともたくさん乗り越えました。嬉しかった、楽しかった経験以上にそれらのことが彼らを成長させてくれました。ここでの経験の全てを彼らは糧として、自分の財産としてこれから大学へ、そしてその先へ向けて頑張ります。明日から彼らはまたリスタートします。自分を元に戻して再チャレンジしていきます。 2019年、日本で開催されているワールドカップの舞台に彼らが立っていると思います。桜を胸に戦っている彼らがきっと見られると思います。引き続き彼らを見守り、応援していただきたいと思います。 いつかの試合の帰りのバスの中で団長が「我々はフランスへ2019年に向けてのキーポイントを頂きに来たんだな」とおっしゃっておられたのが印象に残っています。これから2019年に向けて何に取り組まないといけないか、課題がはっきりと見えてきた、そうおっしゃっておられました。 森会長より現地に何度も激励のメッセージが届きました。ありがとうございました。 遠くフランスまで応援に駆けつけて下さったご家族の方々、ありがとうございました。 パリジャパニーズの方の大きな声援、選手達は奮起しました。 異なる環境の中で少し疲れかけていた我々に夕食や差し入れ、そして対戦相手や会場の情報など細かなところまで気配り下さった天理教ヨーロッパ出張所の皆様、本当の心の支えになりました。 そして、日本の地で応援下さり、サポートして下さった皆様本当にありがとうございました。 多くの方々に支えられ、無事に遠征を終えられますことに感謝いたします。ありがとうございました。 試合の様子 試合の様子 試合の様子 試合の様子 応援の方に挨拶をする選手達 フェイスシールを貼って応援の日本人の方々 差し入れ 試合終了後の団長 ミカエルさんありがとう! 試合後の記念撮影 ●3月26日(金) Paris 本日が練習最終日です。 午前中の練習は1時間程度の、体に刺激を与える練習プログラムを行いました。選手も一昨日の負けもあり、全員が集中していました。この遠征中の練習の中で一番の集中した練習ではなかったかと思われます。 午後はキャプテンズランを行い、キャプテン・リーダーを中心に今回の遠征のテーマでもあるディフェンスから始めました。その後アタック練習に移り、最後はユニットで終わりにし、全体練習は短時間で終了しました。 全体練習終了後も、それぞれが色々な思いがあるとみえて個人練習に時間を費やす選手が多々いました。 この光景を見ていたスタッフが、このチームがやっと「チームになった」と実感を得た瞬間でもありました。 夜のミーティングはまず吉田トレーナーから、ゲーム前とゲーム後の体重の推移から見るワークレートと、その後のリカバリーについての話がありました。その後、小城副団長、松井コーチ、紙谷コーチ、高崎監督から話があり、明日の試合に向けての士気を上げていきました。 選手紹介も最後になりました。 本日はFB竹田選手(御所実業)とFB松島選手(桐蔭学園)です。 竹田選手(左)、松島選手(右) 竹田選手 「セレクション合宿で何にもできなかったのに受かってビックリしました」 「せっかく選んでもらったのだから精一杯頑張ろうと思いました」 「少しでもフランスと互角にやって勝ちにいきたいです」 「大学に行って一年目からレギュラーになっていい企業に入りたいです」 松島選手 「選ばれた時は驚きがありましたが、気持ちを切り替えて最初の合宿で気合いを入れました」 「上で書いたとおりで気持ちをすぐに切り替えて一つ一つの練習に集中して意識を高めました」 「遠征ではとにかく体のコンディションに気をつけることと試合で怪我しないことです」 「今、高校代表に選ばれているので、このまま技術をアップさせて日本代表にまたなりたいと思います」 明日いよいよ最終戦です。有終の美を飾って帰りたいと思います。 キャプテンズランの前に キャプテンズラン キャプテンズラン キャプテンズラン 練習を終えて 高森選手(下)・野田選手(真中)・金選手(上) 練習を終えて 野田選手(左)・庭井選手(右) 練習を終えて 下地選手(左)・トニシオ選手(真中)・畑中選手(右) 練習を終えて 粕谷選手(左)・新谷選手(右) ミーティング 吉田トレーナー ミーティング 小城副団長 ミーティング 松井コーチ ●3月25日(木) Paris 本日は久しぶりに青空が出ていませんでした。 昨日、リーダーミーティングで朝から選手ミーティングをすることを決めました。朝から彼らだけでしっかりと話し合い、最終戦に向けて確認を行いました。 そのあと軽く体を動かしました。通訳のミカエルさんも一緒に汗を流してくれました。 午後は少しリフレッシュするためにパリの市内へ出ました。 明日、もう一日しっかりと練習を行い、最終戦に向けて頑張ります。 本日の選手紹介はWTB児玉選手(小倉)と小原選手(東海大仰星)です。 小原選手(左)、児玉選手(右) 児玉選手 「自分が高校代表に選ばれた時は、嬉しいという気持よりも先にビックリしました。今までお世話になった方々へ報告すると、どの方も喜んでくれて嬉しかったです」 「高校代表に選ばれてからは学校では壮行会をしてくれたり、あらゆる場でいろんな方々から応援していただいて、嬉しい気持もありますが正直プレッシャーも感じます。代表ということで公人になったので多くの人が自分の行動の一つ一つを見ていると思うし、代表選手としてふさわしいプレーヤーでなければならないと思うので頑張っていきたいと思います」 「フランス遠征では自分よりも格上のチームと対戦すると聞いているので、気持ちでその力の差を少しでも埋めて勝利に貢献したいと思います。また帰国後はすぐに大学へ入学するので怪我をしないように、体のケアや管理に気をつけて自分にとって良い遠征になるようにしたいと思います」 「将来の自分はというとあまり具体的なイメージはまだ無いのですが、やはりラグビーをしていて高校代表に選んでいただいているので、10年後のワールドカップに出場という夢を抱きながら一つ一つ小さな目標を掲げて一つ一つクリアして夢に向かって努力していきたいと思います」 小原選手 「高校生のトップである高校代表に2年で選ばれて本当に嬉しい」 「公人としての自覚が出てきてやっぱり日の丸を背負っているということから中途半端なこともできない。日本のラグビーから期待されているので一生懸命頑張りたい」 「毎試合先発で出ることと全ての試合で勝つこと。そのためにボールを持ったら絶対にトライをする」 「まずトップリーグでプレーをして、日本代表として日の丸を背負いワールドカップで優勝する立役者になる」 朝のトレーニング トレーニングに通訳ミカエルさんも参加 パリ市内 ●3月24日(水) Paris こちらへ来てずっと良い天気が続きます。 午前中は軽く調整練習を行いました。 昼食にはとても嬉しいことがありました。 先日夕食会でお世話になった天理教ヨーロッパ出張所の方がおにぎりと梅干し、漬物、日本茶などの差し入れをして下さいました。本当に色々な方に支えられているということを改めて感じました。91個もあったおにぎりもあっという間になくなりました。 いよいよ第3戦、ポール・エスポワールU18選抜戦です。 日本とはスポーツチームのシステムが異なるのでわかりづらいかも知れませんが、ポール・エスポワールはスクール選抜のようなチームです。 今日はパリ・ジャパニーズの方も観戦に来て下さり、大きな声で声援を送って下さいました。 JAPANのキックオフで始まった前半9分にポール・エスポワールがペナルティゴールで3点を先制しました。14分にJAPANがトライを取り逆転するもののその5分後、また逆転を許してしまいました。その後29分にまたJAPANがトライを返し同点に追いつきましたが、32分ポール・エスポワールがトライを取り、17対10とされ前半が終了しました。 後半もポール・エスポワールが先にトライを取り2トライ差まで離されましたが、6分、16分とじりじりと追いつき再び同点としました。18分ペナルティゴールを決められ3点差のまま進みました。残り時間も少なくなった頃、ゴール近くでペナルティをもらい、ゴールを狙えば同点に追いついたかもしれない場面で、彼らはあえて勝ちを狙いに、トライを取りに行きました。結果的にトライを取ることはできませんでしたが、この「勝ちたい!」という彼らの気持ちは次へつながるものだと思います。 あと1戦。彼らの少年として最後の試合でもあります。勝ちをもぎ取って帰りたいと思います。 ●3月23日(火) Paris 遠征も中盤が過ぎました。 午前の練習前に監督より、ここでもう一度初心に返り気持ちを引き締め直すこと、選ばれた時の喜びを思い出し取り組むこと、メンタル面を強化していくことが話されました。ここへきて新しいこと、難しいことをするのではなく、今まで取り組んできたことの精度を上げていくことなどを話されました。 午前は走り込みを中心に1時間30分行いました。しんどくなった時に気持ちが切れないこと。お互いに声をかけながら最後まで頑張りました。 午後はアタックディフェンス・チームラン・ユニットを行いました。 アタックディフェンスは1プレー、1プレー止めて、しっかりと確認をし、コミュニケーションを図りながら行いました。 チームランは少ない本数でしっかり集中をして行いました。 本日の選手紹介は野田選手(長崎南山)と竹中選手(桐蔭学園)です。 竹中選手(左)と野田選手(右) 野田選手 「正直選ばれると思ってなかったので驚きと嬉しい気持がありました」 「選ばれたからには代表の自覚を持って頑張ろうという気持になりました」 「遠征では相手は今まで経験した相手以上に大きく強いですが、しっかりディフェンスで体を張って絶対に勝ちたいと思います」 「トップリーグで活躍できたらいいなと思います」 竹中選手 「2年生で代表として選ばれたことへのプレッシャーがありました。まだ足りないところの多い自分が3年生達とやっていけるのかという不安があった。選ばれたからにはやるしかないと思っていた」 「代表になったということに実感がわいてきた。3年生の人達はとても優しくてうまく溶け込むことができた。今では早くこのチームで試合をしたい」 「日本代表だということを意識して行動する。海外のラグビーを知りそれを後の自分のプレーへとつなげていきたい。楽しむ」 「できる限りはラグビーを続けて引退したら指導者として何かとラグビーに関わりを持ちたい」 明日、ポール・エスポワール U18に挑みます。ポール・エスポワール U18はフランスU18のディベロップメンバーのようです。 あと2戦、何としても勝って帰ります。 練習前に監督の話を聞く選手達 フィットネストレーニング フィットネストレーニング。つらくても最後までしっかりと 練習前 練習前 ウォーミングアップ 練習を見守る団長 AD AD FW陣 BK陣 パスの練習をする香山選手 トニシオ選手 下地選手 練習後のスタッフ 本日の練習終了ー笑顔! ミーティング ●3月22日(月) Paris 試合が終わって移動などで2日間練習ができなかったので、少しハードな刺激を与える練習を行いました。 午前中は基本プレーを中心に練習を組み立て、最後にフィットネストレーニングを行い心肺機能を上げました。 午後はアタックディフェンス形式で組織的な動きをメインに、なおかつフィットネスを高める練習を行いました。 アタックに関しては、コンタクトが起きた時にドライブをし、前進を図ることと倒れないこと、そしてそこにサポートプレーヤーをドライブし、さらに孤立させないことを主眼においた練習を行いました。 ディフェンスに関しては、ポイントの1番内側の選手と2番目の選手が素早くポジショニングをして前に出ることを主眼においた練習を行いました。 やはり、外国人に対してプレーをする時に重要なのは、ディフェンスのポジショニングとスタートなので、そこを相当意識する練習を行いました。 2戦目のフランスU18との試合で、一つのミスが命取りとなるということを、そしてノーサイドの笛が鳴るまで何が起きるかわからないということを選手達は体感しました。だからこそ次の試合は絶対に勝ちたいという選手の意識が練習の中でも高まってきています。 本日の選手紹介はCTBトニシオ選手(日本航空石川)とCTB畑中選手(東海大仰星)です。 畑中選手(左)とトニシオ選手(右) トニシオ選手 「とても嬉しいです。私は周りの皆と違って去年を経験しているので、私が周りを引っ張っていけたらいいと思っています」 「日本代表の名に恥じることのないようにプレーしていかなければならないと思いました」 「自分の力を十二分に発揮し、チームの勝利に貢献したいと思います」 「日本代表となって2019年のワールドカップで強豪国を倒します」 畑中選手 「素直に嬉しかった。気持ちが強くなった」 「責任を感じた。代表としての自覚を持つようになった」 「一戦でも多く試合に出て勝つ」 「ラグビー選手としてプレーしたい。選手以外でもラグビーに携わった仕事がしたい」 明日一日しっかり練習をして3戦目に備えます! 午後の練習前 アタックディフェンス 午後の練習 ユニットFW 午後の練習 ユニットBK 午後の練習終了 CNR近くのロータリーにもラグビーのオブジェ ●3月21日(日) Paris オルレアンより再び国立ラグビーセンター(CNR)へ戻りました。朝早い出発にもかかわらず、オルレアン協会の方々が見送りに来て下さいました。 本日はCNRへ戻った後パリの市内観光をしました。 凱旋門、エッフェル塔、モンマルトルの丘、ノートルダム寺院を見学しました。 夜は天理教ヨーロッパ出張所の方々が我々を夕食に招いて下さいました。カレー、サラダ、煮物、鍋・・・・日本の味が懐かしくなった頃に本当に嬉しい夕食会でした。選手達は何回もおかわりをし、向こうの方も「これだけ食べてくれたら気持ちいいね」とおっしゃって下さっていました。 本日も4名の選手を紹介します。 FL高森選手(流経大柏)、FL庭井選手(報徳学園)、SH香山選手(東福岡)、下地選手(尾道)です。 高森選手(左)と庭井選手(右) 高森選手 「日本の高校ラグビー選手の代表として選ばれたことに対し実感が沸かず、少し不安だった」 「少しずつ日の丸を背負う実感がわき、代表としてプレーできることに期待と緊張が高まって早く試合がしたくなった」 「全試合全力でプレーする」 「トップリーグを経験し、引退後は体育教師」 庭井選手 「びっくりしました。嬉しいのもありましたがびっくりしたのが大きかったです。後から嬉しさがこみ上げてきました」 「選ばれたからには代表として恥じないプレーをしようと思いました。少しこんな自分でもやっていけるのかという不安もありました」 「日の丸を背負って試合をしに行くので日本らしいプレーでフランスに勝ちに行きたいと思います」 「社会人でラグビーをして、できればまた代表に入りたいです。引退後もラグビーに関わっていきたいと思う」 香山選手(左)と下地選手(右) 香山選手 「今まで頑張ってきて良かったと思った。本当に嬉しかった」 「選ばれなかった人の分も頑張ろうと思った」 「フランス人に負けない」 「できればラグビーはずっと続けたいけど、ラグビーで鍛えた体を生かして消防官になるのもいい」 下地選手 「素直に嬉しかったです。しかし、実感はあまりわかなかったです」 「監督、コーチ、関係者の方々の話を聞くうちに代表という実感が少しずつわいてきました。皆と練習をする中でもそういう気持を持てるようになりました」 「まず、日本代表として生活面では当たり前のことを当たり前にできるようにする。プレー面ではDFで体を張る。何度も何度も相手に向かっていくしつこいプレーをしようと思います」 「大学、社会人でもラグビーを続け、日本を代表するプレーヤーになること」 見送りに来てくださったオルレアン協会のヴィレットさん(真中) 凱旋門を撮影する選手 凱旋門 エッフェル塔をバックに パントマイムを見物する選手達 夕食会 夕食会 チームソングを 天理教ヨーロッパ出張所の皆さんと