●8月8日(日)

いよいよ、運命のセレクションマッチ実施!
力を出し切れたか?

合宿最終日の8日は、白ジャージ対黒ジャージの40分ハーフでのセレクションマッチを実施。(メンバー表は以下をご確認下さい)
6日に集合し、合宿を行ってきた42名の選手たちは(榎選手、圓生選手の2名は、明治大学のNZ遠征のため7日夕方に合流)、全員が「U20日本代表」を目指し、この試合に力を注ぎました。

9時に東京ガス大森グラウンドに到着した選手たちは、チームごとにウォーミングアップを行い、短い時間で決めたサインプレーの確認やスクラムの確認などを各々に行い、試合に入りました。

セレクションマッチ前に最後の確認をする   スクラムの確認
セレクションマッチ前に最後の確認をする スクラムの確認

セレクション前の両チームの様子をじっと見つめる元木HC
セレクション前の両チームの様子をじっと見つめる元木HC

いよいよセレクションマッチです。白チーム   こちらは黒チーム
いよいよセレクションマッチです。白チーム こちらは黒チーム

河野レフリーが担当してくださいました   試合を見つめるコーチ陣
河野レフリーが担当してくださいました 試合を見つめるコーチ陣

合宿初日より、元木HC、コーチ陣らに「4H(はやく、低く、激しく、走り勝つ)」、「真っ向勝負=逃げない」ことを徹底的に、U20日本代表の戦い方として落とし込みされた選手たちは、とにかく自分の力をアピールするために、試合開始からアタック・ディフェンスともに激しい体のぶつかり合いとなりました。
前半の始めは白チームがパワーのある選手を中心に相手ディフェンスを崩し、先制。一方、黒チームも厳しいディフェンスを繰り返すことで、ゲームの流れを引き寄せていきました。
試合はキックをほとんど使わず、お互い自陣から攻め合う激しい試合。
また、この試合はセレクションマッチ、そして、急造チームであるため、組織的なプレーは少なかったですが、お互いの個を出し、力と力の勝負を繰り返していました。自分の持ち味を出すことは、試合前にも掲げられていたテーマであり、ハーフタイムには元木HCから「1on1の戦いに負けるな」との指示が。

ゴールキックも慎重に   ラインアウト
ゴールキックも慎重に ラインアウト

FW陣勝負です
FW陣勝負です

後半もお互いに引かない展開。真夏の暑さの中での激しいゲームで、後半に入ると、体力の消耗が見られましたが、アジア予選が開催されるタイは、日本以上に暑く、ゲーム以外のところで体力を奪われることが十分に予想され、こういった体力的にも厳しい状況でどれだけのパフォーマンスを発揮できるかは非常に重要になってきます。

試合結果としては、前半は、白チームが2トライ、1ゴールに対し、WTB小澤和人(明治大学)の60m独走トライなどで、3トライ、2ゴールで19点とし、リードをしていた黒チームでしたが、後半に入ると、白チームも激しいアタックを随所に見せ、黒チームの足が止まり、白が2トライ、1ゴール、黒が1トライ、1ゴールとし、追い上げを見せました。

結果は、白24点、黒26点と、2点差で黒チームの勝利でノーサイド。

お互いを称えあいます
お互いを称えあいます

試合後の元木HCは報道陣に対し、「全体的にはまだまだの部分が多かったです。試合内容としては、荒削りな部分がありました。しかし、この2日間で言われたことをやろうとプレーしていたことは評価できます。また、大学生になったばかりなのか、素直で、言うことをちゃんとやろうという姿勢が良かったです。ただ、目標は、アジアで圧倒的な強さを見せて、アジアNo.1になること。これから選考に入りますが、16日からの練習は、自分たちのチームをいかに作れるかが課題となります」とコメント。セレクションという位置づけで行った今合宿でしたが、足りない部分や修正箇所は、次回の遠征直前合宿で徹底的に選手たちに落とし込み、アジアトーナメントに臨みます。

選手選考は、これからスタッフ陣が分析し、24名に絞り込まれます。
将来のジャパン、そして、2015年、2019年のワールドカップでベスト8に入るため、この世代の選手たちが、『今』が大切です。
引き続き、この若き選手たちに、熱いご声援のほど、宜しくお願いいたします!

◎60m独走トライをし、力強い走りを見せたWTB小澤和人選手(報道陣取材コメント)
「テスト期間などもあり、試合をするのは久しぶりでしたが、トライを獲ることができ、良かったです。『日本代表』という経歴は一つもなく(高校日本代表候補まで)、今回、合宿に呼んでいただいたのは、チャンスだと思います。U20日本代表候補に入ったことにより、2019年のワールドカップも意識し始めました。まだ選ばれていませんが、選ばれたら、チームのために、トライを獲りたいです」

最後に、合宿会場として、3日間ご協力いただきました、東京ガスの皆様へ、御礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。

競争相手も試合が終われば仲間です   セレクションマッチ後の元木HC取材
競争相手も試合が終われば仲間です セレクションマッチ後の元木HC取材

【試合結果】

白チーム 
(前半2T2G、後半2T2G)
24 - 26 黒チーム
(前半3T2G、後半1T1G)

【メンバー:白チーム 前半】

ポジション 選手名 所属チーム 身長 体重 T G PG
1 橋口敬生 明治大学 177 99
2 坂尻龍之介 東海大学 179 94 1
3 榎 真生 明治大学 177 115
4 芦谷勇帆 早稲田大学 190 90
5 坂本 駿 東海大学 185 112
6 近藤貴敬 早稲田大学 178 87
7 古橋啓太 関西学院大学 179 88
8 ○中村大治郎 東海大学 190 94
9 ◎吉川竜太郎 東海大学 162 64
10 大黒田健人 帝京大学 177 79 1
11 山下楽平 京都産業大学 174 73 1
12 藤近紘二郎 早稲田大学 180 78
13 トニシオ・バイフ 天理大学 178 102
14 浅井斗頼 大東文化大学 177 80
15 高平祐輝 明治大学 180 83

【メンバー:白チーム 後半】

ポジション 選手名 所属チーム 身長 体重 T G PG
1 榎 真生 明治大学 177 115
2 橋口敬生 明治大学 177 99
3 橋本大貴(*1) 東海大学 181 100
4 芦谷勇帆 早稲田大学 190 90
5 中村大治郎 東海大学 190 94
6 高野祐史 日本大学 178 83
7 下山翔平 鹿児島大学 182 92
8 ◎坂本 駿 東海大学 185 112
9 高崎悠介 中央大学 167 70 1
10 谷 史哉 東京ガス 173 73 1
11 山下楽平 京都産業大学 174 73
12 ○大黒田健人 帝京大学 177 79 1
13 野田滉貴 帝京大学 176 80
14 野田大輔 三菱重工相模原
ダイナボアーズ
181 80
15 高平祐輝 明治大学 180 83

(*1)怪我により後半途中交替→坂尻 in

【メンバー:黒チーム 前半】

ポジション 選手名 所属チーム 身長 体重 T G PG
1 高橋洋丞 大東文化大学 180 95
2 圓生正義 明治大学 177 96
3 石川弘季 明治大学 177 109
4 宇佐美和彦 立命館大学 195 98
5 西本祐樹 近畿大学 187 102
6 庭井祐輔 立命館大学 174 91
7 ◎金 正奎 早稲田大学 176 90
8 松野裕大 慶應義塾大学 187 83 1
9 香山良太 青山学院大学 169 73
10 ○水野健人 早稲田大学 174 74
11 小澤和人 明治大学 172 75 2
12 竹田峻士 明治大学 176 75 2
13 三原亮太 京都産業大学 176 85
14 安岡大貴(*2) 東海大学 175 87
15 羽野一志 中央大学 183 76

(*2)怪我のため途中交替→三坂 in

【メンバー:黒チーム 後半】

ポジション 選手名 所属チーム 身長 体重 T G PG
1 加藤凌悠 東海大学 172 100
2 ◎庭井祐輔 立命館大学 174 91
3 石川弘季 明治大学 177 109
4 宇佐美和彦 立命館大学 195 98
5 西本祐樹 近畿大学 187 102
6 丸山 充 関西学院大学 180 85
7 松野裕大 慶應義塾大学 187 83
8 朴 鐘圭 明治大学 178 85
9 湯浅航平 関西学院大学 171 71
10 水野健人 早稲田大学 174 74 1
11 羽野一志 中央大学 183 76
12 三坂幸生 東海大学 176 80
13 三原亮太 京都産業大学 176 85
14 小澤和人 明治大学 172 75
15 ○竹田峻士 明治大学 176 75 1

◎はキャプテン、○はバイスキャプテン

●8月7日(土)

セレクションマッチに向け、激しい練習を実施。

本日7日のU20日本代表候補セレクション合宿は、選手のコンタクトスキルを見るため、午前中はコンタクト中心の約2時間のメニューとなりました。

パススキル   ショットガン
パススキル ショットガン

狭いスペースで有効なアタックを。ショットガン   元木HCからチーム分けの発表です
狭いスペースで有効なアタックを。ショットガン 元木HCからチーム分けの発表です

ウォーミングアップ後、パススキル、能力の確認のため、パス練習から開始。コンタクトスキルでは、1対1のタックル練習、短いスペースでのアタック、ディフェンスを行い、接点の強さやリアクションの確認。そして、ユニットに分かれて、FWはスクラム、BKは、パス練習とランニングコースなどの確認を行いました。

午後は、明日のセレクションマッチのチーム分けの発表があり、チームミーティングをそれぞれ実施。
午後のグラウンドでの練習は、午前中の練習と同様に、パス練習のストレッチの繰り返しで体を温めながらのウォームアップから。そんなパス練習の中でも精度を上げていくことが目的の一つ。中瀬BKコーチからは、ミスを犯してすぐに反応しないなどのプレーを見かけると、「一つのリアクションがゲームに大きく響く!全員でスイッチを入れること!」と檄が飛ばされ、また、有水FWコーチからも「ミスへの反応をしっかり!」と大きな声で、練習開始早々から、選手を鼓舞していました。

パス練習後、アタック、ディフェンスのポジショニングがいかに早く行えるか、また、スペースを見つける判断力をつける練習や、チーム分けされて、アタック&ディフェンスを行うなど、実戦に近い形の練習を実施。
ユニットトレーニング後には、最後にチームランを実施して、本日のメニューが終了しました。

コンタクト練習に入る前に
コンタクト練習に入る前に

パス練習をしながらストレッチ   有水FWコーチからも檄が飛ばされます
パス練習をしながらストレッチ 有水FWコーチからも檄が飛ばされます

この体勢からいかに効率よく素早くポジショニングができるか
この体勢からいかに効率よく素早くポジショニングができるか

練習終了後の報道陣の前で元木HCは、「昨日は初日。各大学から1~2名程度しか参加していないので、選手同士でも緊張しているようでしたが、初日から「チームの枠を取り払って、『チームジャパン』になるように」と言っているためか、コミュニケーションをとるようになってきました。初日の夜のミーティングでは、基本的な攻め方とディフェンスについて話しました。いかにどれだけ前で止められるかが大切です。また、若い選手たちなので、ラグビーに対する考え方や、気持ちの面でもしっかりやるようにしています。今回の合宿は前回の5月の大会からかなり短い期間での合宿となりました。JWRTに出場できなかったのは残念ですが、早い段階から長い間、選手を見ることができるので、来季の大会にも繋がります」と、コメント。

明日は「U20日本代表」選手を決める大切なセレクションマッチです。
チームごとにサインプレーやコミュニケーションをとろうと、選手同士で話しあっている場面が見受けられています。
選手同士、切磋琢磨して、競争できるのではないでしょうか。
明日のセレクションマッチが楽しみです。

引き続き、ご声援のほど、よろしくお願いいたします。

チームに分かれて練習です
チームに分かれて練習です

ユニット。FWはラインアウトのチェックです   一つ一つのプレーも確認しながら。チームを作ります
ユニット。FWはラインアウトのチェックです 一つ一つのプレーも確認しながら。チームを作ります

練習終了後、元木HCから明日のセレクションマッチについて
練習終了後、元木HCから明日のセレクションマッチについて

●8月6日(金)


U20日本代表候補セレクション合宿1日目
U20アジアトーナメントに向けて、再始動。

本日6日より、8月22~28日にタイ・バンコクにて行われる「U20アジアトーナメント」に向けて、U20日本代表候補セレクション合宿がスタート。
5月、ロシアで行われた「IRBジュニアワールドラグビートロフィー」決勝でU20イタリア代表に敗れ、ジュニアワールドチャンピオンシップへの昇格を逃したU20日本代表。
この雪辱を果たすため、U20アジアトーナメントでアジアNo.1になることが使命となりました。

スタッフ紹介から   元木HCからの挨拶と今合宿について説明
スタッフ紹介から 元木HCからの挨拶と今合宿について説明

初日ミーティングでも緊張感が   フィットネステストの前に
初日ミーティングでも緊張感が フィットネステストの前に

そのアジアトーナメントに参加する、24名のU20日本代表の選考を行うべく、都内に集合したU20日本代表候補選手たちは、午後一番で、ミーティングを実施。
元木由記雄ヘッドコーチからは、今回の大会の意味と、U20日本代表のセレクションポリシーなどが説明されました。元木HCは、「2015年のイングランド、そして、2019年日本で行われるワールドカップでは、ここに集まった選手たちが中心となる。U20日本代表世代では、この2大会で戦うために、若いうちから、しっかりとした体づくり、そして、経験値を上げていき、世界のチームと互角に戦えるプレーヤーとなることが使命。まずは、アジアトーナメントでは圧倒的な勝利をすること」と、ここに集まった選手一人一人が、2015年、2019年のワールドカップでベスト8に入るために今の時期から強化が必要であり、また選手個人が意識して練習していかなくてはいけないことを伝えていました。

また、セレクションポリシーとしては、前回のU20日本代表時と変わらず、「真っ向勝負=逃げない。体を張れる。4H=はやく、低く、激しく、走り勝つ」選手を選考することを伝え、また、大会会場となるタイでは、暑く、湿気が多い国のため、フィットネスも必要なことも伝えました。
元木HCから最後に「2019年で中心になるのは今の世代の選手たち。君たちです。今、今日のこの時間から高い意識を持つように」と、選手たちに熱く語っていました。

中竹竜二コーチングディレクターからは「元木HCの言うとおり、2019年のワールドカップ、そして、日本ラグビーを皆さんが担っています。ただ、2019年で終わりではなく、日本ラグビーのスタートです。皆さんで、やったことがないようなワールドカップにできるよう、今からしっかりと意識して下さい。また、今回のアジアトーナメントについては、時間がないことはわかっています。しかし、言い訳はしない。他の世界の国々との経験値も少ない。それが弱点なのはわかって戦っています。だから、言い訳はしてはいけない。みんなでチームを作っていきましょう」と、元木HCと同様に、2019年のワールドカップに向けて、今からスタートであり、意識して戦うように伝えていました。

原賢二トレーナーからは、熱中症対策と、コンディショニングについての説明。ここでは、自分のコンディションは自分で管理し、自己責任でできるよう、どう調整しいていけばよいかを選手たちに説明していました。

原トレーナーによるウォーミングアップから   下濃トレーナーによるフィットネステスト開始です
原トレーナーによるウォーミングアップから 下濃トレーナーによるフィットネステスト開始です

ブリッジ   立ち幅跳び
ブリッジ 立ち幅跳び

60m走
60m走

ミーティング終了後、練習会場となる、東京ガス大森グラウンドへ移動。
合宿1日目は、下濃スポットトレーナーのもと、フィットネステストから実施。60m走、立ち幅跳び、ブリッジ(体幹の強さをはかる)の3種目に加え、マルチテストを実施しました。
60m走では、7.32秒を出した、明治大学WTBの小澤和人選手がトップ。また、マルチでは、早稲田大学LO芦谷勇帆選手と東海大学SH吉川竜太郎選手が同率で『137』を出すなど、フィットネス力を見せつけてくれました。

フィットネステスト終了後は、ユニットに分かれて、FWは有水FWコーチによるラインアウトの練習、BKは、中瀬BKコーチによるパス練習や2対1、3対2など、基本的な練習を実施。
この基本練習で、言われたことをどう意識して練習してできていけるかが大切です。

ユニットトレーニングが終了し、クールダウンで本日1日目の練習が終了しました。

暑い中で厳しいですが、マルチテストです
暑い中で厳しいですが、マルチテストです

FW陣はラインアウトの練習
FW陣はラインアウトの練習

元木HC、体を張って教えます
元木HC、体を張って教えます

練習終了後の報道陣による元木HCの取材では、「(選手を集めるのはこの時期大変だったのでは?の問いに)この時期は仕方ありません。しかし、この大切な時期に選手を派遣して頂けることは大変感謝しています。セレクションポリシーは、5月のJWRTと変わっていません。逃げないプレーヤー。そして、今回は、学習力(教えたことを試合で出せる力)、そして、個人の力をどうアピールできるか、です。今日の測定は、全部は見れていないので、数値を後から見ます。しかし、測定はあくまでも数字。明日以降の練習で、コンタクトなどを実施する予定なので、そこで判断します。まずはこの3日間でU20の基本を落とし込み、ゲームを行いたいです」と、U20日本代表のセレクションポリシーなどを話していました。

圧倒的な強さでアジアNo.1を目指すべく、U20日本代表選手選考がスタートしました。
若き選手たちへ、ご声援のほど、よろしくお願い申し上げます。

中瀬BKコーチによる指導です   BK陣、徐々に精度を上げていきます
中瀬BKコーチによる指導です BK陣、徐々に精度を上げていきます

この大会での雪辱を果たすべく   練習後報道陣からの取材に応じる元木HC
この大会での雪辱を果たすべく 練習後報道陣からの取材に応じる元木HC

練習後もしっかり水分と栄養補給を   アイスバスでしっかりリカバリー
練習後もしっかり水分と栄養補給を アイスバスでしっかりリカバリー

初日の練習を終了してリラックスムードの選手たち
初日の練習を終了してリラックスムードの選手たち