2月28日、日本ラグビーフットボール協会にて、2011年度の日本代表スコッドおよび活動スケジュールにつきまして、発表記者会見を実施いたしましたので、会見内容をお届けいたします。

ジョン・カーワンヘッドコーチ(左)、太田治GM
ジョン・カーワンヘッドコーチ(左)、太田治GM

◎代表事業委員会 太田治GM

「いよいよワールドカップイヤーとなりました。昨年度は、ワールドカップ出場決定、パシフィック・ネーションズカップでのトンガ戦勝利で、一時期、IRB世界ランキングが初の12位まで上がるなど、成長を見せたところもございますが、11月のリポビタンDチャレンジ2010で、サモア代表に敗れてしまい、現在、13位という位置にいます。

2011年度は、ここにいますカーワンヘッドコーチ以下、日本代表スタッフ陣、並びに日本協会全体として、9月のワールドカップに向け、集大成を国内のファンの皆様にお見せできるよう、新たな気持ちで、臨みたいと思っております。

2011年度の日本代表スケジュールですが、4月1日より宮崎県にて強化合宿を実施いたします。そこで、4月末から始まりますアジア五カ国対抗に向け、選手セレクションを実施し、30名に絞り込みます。最終的なワールドカップメンバーは30名となります。

アジア五カ国対抗終了後は、6月上旬と下旬に、北海道・ニセコにて、強化合宿を実施し、チームをつくり、7月のパシフィック・ネーションズカップに臨みます。

7月下旬から8月にかけては、イタリアへ遠征いたします。イタリア代表との強化試合も予定しており、イタリア遠征終了後そのまま東京へ戻り、国内最後となりますアメリカ代表との壮行試合を実施いたします。

そして、決戦の地・ニュージーランドへ出発いたします。

なお、ワールドカップ登録第1次メンバー50名は、6月17日、最終登録メンバーの30名は、8月22日が提出締め切りとなっております。

日本代表以下カテゴリーとしては、薫田監督率いる、日本A代表は、2015年のワールドカップに向けた強化として、次の世代の選手たちを招集し、6月ごろにニュージーランドへ遠征する予定となっております。詳細につきましては、決定次第、ご報告させていただきます。

最後になりますが、2月22日にワールドカップ開催地でもありますニュージーランド南東のクライストチャーチ市で発生した地震により、被災された方々へのお悔やみとお見舞い、そして、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます」

  報道陣の質問に答えるジョン・カーワンヘッドコーチ
報道陣の質問に答えるジョン・カーワンヘッドコーチ

◎日本代表 ジョン・カーワン ヘッドコーチ
「いま私は、非常にエキサイトした気持ちです。今回のスコッド選出は最も大事なセレクションです。アジア五カ国対抗(A5N)では、この中から30名を選んで臨みます

IRBパシフィック・ネーションズカップ(PNC)が始まる前に、A5Nで戦ったメンバーを見直して、30名を選び、そのメンバーをPNCの試合を経て再度見直し、ワールドカップに向けてセレクションしていきたいと思います。

国内シーズンも終わり、選手にはしっかり身体を休めてもらって、4月からの宮崎合宿に臨んでもらいたいと思います」


報道関係者との質疑応答


(今回選んだ41名はどのような観点から選んだのか)

JK:選んだメンバーはジャパンスタイルがわかっている選手、チームを奮起させるような経験のあるメンバーを選びました。


(ワールドカップでの目標は)
JK:最低でも2勝。フランス、ニュージーランド戦は、競って良い試合をすること。後の2試合は、ジャパンスタイルを確立して、世界に日本のラグビーをアピールしたいです。


(初選出選手について)
JK:初選出のアイブス選手は、ワークレートが高く、今のLOのメンバーをさらに上のレベルへ引き上げてくれると思います。西原選手は、オープンサイドフランカーのスペシャリストとして。アグレッシブさがあり、まだ伸びしろのある選手です。上田選手は一対一でのランニングスキルがあり、平、アリシなど、すでに日本代表として戦っている選手たちの中で、切磋琢磨し、伸びていく幅のある選手。宇薄選手は力強く、高いワークレートに期待しています。日和佐選手はジャパンが目指すスタイルに非常にあうプレースタイルで、ジャパンのスクラムハーフ全体の底上げをしてくれるでしょう。

山田選手には他の選手とは違う、他の選手がやらないことをやってくれると期待し、楽しみにしています。また麻田選手は今シーズンよいプレーを見せていましたので、ジャパンで経験値を上げてもらえたらと思います。


(SO山中選手に対する期待は?)
JK:山中選手は日本人SO育成選手。ウェブ、アレジについていく選手。今後の成長株として期待しています。


(このメンバーに入らなかった、怪我をしている選手以外では、もう選ばずにワールドカップへ行くのですか?)
JK:私の考えている中では、もっと多くのメンバーがいます。その中から、41名に今回は絞りました。各ポジション5名ずついると思ってください。その中でもジャパンのプレースタイルを知っている人を選びます。クローズしたわけではありません。

  ジョン・カーワンヘッドコーチ