●3月24日(木)
香港3日目。大会前日、ホテルには出場全10カ国がそろいました。
JAPANは、8時からチャイニーズ・インターナショナルスクールで練習を行いました。宮崎S&Cコーチ指導で、ストレッチングを入念に行いリラックスし、そしてキックベースやスペースボールでチームコミュニケーションを意識して行いました。その後、オンモードに切り替えて、ボールハンドリング、2on2、コンタクト、DFプレッシャーの確認。
このグラウンドには他の参加国も続々と練習しに来ました。日本よりサイズの大きいチームばかりです。先に練習を終えたJAPANは、実際に戦う相手や他国チームの練習を近距離で見ることができました。
ホテルに帰るため、移動中に、現地の中高生の女の子たちがJAPANの選手にサインを求めてきました。彼女たちは日本語で「ありがとう」と言葉をくれ、香港の人々の温かさを感じました。
午後のビデオミーティングでは、明日、対戦するカナダ、USAの試合(USAセブンズ)を見ながら、黒岩コーチからディフェンスの指示。
またディフェンススタイルを、今までやってきているプッシュディフェンスに加えて、プレッシャーディフェンスをケリーコーチから指導され、昼食後の公園でさらに動きの確認をしました。ケリーコーチは「もっと話して。その声がディフェンスの助けになる。怖がらずに前へ」とアドバイスがありました。また「外国のチームと試合をするとき、何がこわい?」、「外国の選手は日本と試合するときに何が怖いと思う?」と続けて選手に尋ねました。「昨日、練習試合をしたアメリカの選手から日本の印象を聞いたら、日本の素早いフットワークは、いつタックルに入ろうか迷うと聞いた。それが皆の大きな強み、自信を持って!」と選手に伝えました。
午後はウェルカム・ディナーまで時間があるので、選手はプールで泳いだり、部屋でストレッチをしたり、リラックスした時間を過ごしました。
ウェルカムディナーでは参加10カ国が集合。大会スタッフの皆さんはとても明るく、参加国チームをサポートして下さっています。
ディナーの後、いよいよ試合前の最後のミーティングです。はじめに選手はユニフォームを受け取りました。黒岩ヘッドコーチから「この桜の重みを感じながら、これからの話を聞いて下さい」と始めにジャージ渡した意図を説明しました。続いて、今回の日本の大震災に対して、世界からの応援を映像化したものをみました。
「今一度、自分たちが何をするのかを整理しよう。被災のなかでの遠征、周りの人たちに世界に立ち向かっていく勇気、プレーを見せて、感動してもらい、元気な気持ちをもってもらおう! トライした時も被災地で苦しんでいる人を想って。それが私たちの役目・指名だ。そして進化することをやめない! 何のためにここにいるのか? オリンピックでメダルを取ることだ! やると決めた4つの目標はただシンプル。明日の『かち』は選手、皆が4つの目標にチャレンジし、多くの勝負に積極的に挑んだ『価値』だ」と試合に向け、選手たちを鼓舞していました。
スタッフからも「今回、日本の代表10人に選ばれたことにまずはおめでとう。オリンピックへの最高の準備をしよう。ひるまず、思い切って。そして私たち皆が選手を信じています」と試合に向けたコメントがありました。
その後、選手1人1人からコメント。初めての代表として参加する選手たちは、「今回、代表に選ばれたことに家族が心から喜んでくれた。たくさんの人に支えられたここまできた。大会参加者の中で、誰よりも私が一番下手かもしれない。でも誰よりもチャレンジし、誰よりも楽しみます」、続いて、「東北地方のような大きな津波などの影響のある被災地とは違うが、自分の自宅も被害にあった。当たり前のことができないことに不安だった。それでもたくさんの人が支えてくれた。初めて電気がつながりテレビを見れたとき、海外で活躍する選手が日本に勇気を与えていたのを見て、自分のすべきことがつながった」と。
ほとんどの選手が同じように「被災地の皆さんに、支えてくれた皆さんやここにいるチームのために成長します!自分をそして仲間を信じてプレーします」と誓いました。
その後、大澤レフリーがルールに関する質疑応答を実施。そして磯トレーナーが到着し、女子日本代表団メンバーが団結してミーティングは終了となりました。
選手全員、怪我もなく順調に3日目を終了し、いよいよ明日、大会本番を迎えます。
|