DAY32:2011年5月21日(土)スリランカ、コロンボ

いざ、最終戦!

今日のコロンボも、照りつける太陽に圧倒される暑さでした。試合直前の練習では、にわか雨(スコール)が降り、幾分暑さは和らぎました。
熱烈なスリランカファンが集まったスタジアムにて、完全アウェー状態で最終戦であるスリランカ戦が16:03キックオフ。

開始4分に宇薄の先制トライで、弾みをつけたい日本代表でしたが、慣れない気候も影響したのか、昨日のキャプテンズランとは異なり、出だしの日本代表は動きに切れがなく、ミスが続き苦戦しました。7分には、スリランカ代表にインターセプトされ同点トライ。ゴールも決められ、7対5と一時逆転リードされました。
前半20分以降、ようやく日本代表が本来すべきラグビーが見られ、4トライ(統悦、アリシ、田中、菊谷)を獲得し、前半を終了しました。

後半は、ボールを支配することができ、日本代表はうまくリズムをつかみ、後半1分、田中のトライを皮切りに、アリシ→ウェブ→田邊→アリシ→アリシ→小野澤の合計9トライを量産し、90対13で最終戦で勝利を収めることが出来ました。特にアリシ選手は、今日の試合で見事5トライを奪う大活躍でした。

今年から、下部リーグから昇格したスリランカ代表も健闘し、後半3分には、スクラムハーフの一瞬の判断で、ドロップゴール成功、粘り強いタックルなど、あっ! と言わせるプレーで会場全体が盛り上がっていました。

日本大使館関係者ならびに、コロンボ在住の日本人が、対スリランカ戦を観戦、日本代表を応援しに、足を運んで下さいました。完全アウェーのなか、大変嬉しかったです。代表一同心より感謝申し上げます。

◎ジョン・カーワンヘッドコーチ
「最初の20分は日本代表のやりたいことができず、苦戦しました。しかしその後ようやくリズムをつかみ、やりたいことができました。
今回のHSBCアジア五カ国対抗の目標は、まず連覇すること。加えて、日本で起こった大震災の被災者の皆さんに、チームが一丸となって、勇気を与えられるようなメッセージを、プレーを通じて届けることでした。そして、そのように戦うことができたと思います。
アジア五カ国対抗では、非常に高い確率でボールを獲得することができましたが、この先、そしてワールドカップではそう簡単にはいきません。これからの合宿では、ボール獲得率のキープができるよう激しいディフェンスを、その他のプレーでは細かい精度を高めていきたいと思います」

◎菊谷崇キャプテン(トヨタ自動車ヴェルブリッツ所属)
「前半20分まではミスもありましたが、それ以降は、やりたいことがある程度できたとは思います。
チームメイトの家族にも被災された方がいるなど、今回のアジア五カ国対抗戦に参加することに関して、多くの方々の協力やサポートをいただきました。
今回の4試合、我々が勇気を持ってプレーすることで、被災者の方にも、勇気を届けることを常に意識して試合に臨みました。このシリーズで生まれたチームの結束力を財産として、パシフィック・ネーションズカップに向かっていきたいと思います」

◎上野隆太選手(トヨタ自動車ヴェルブリッツ所属)
「突然の日本代表に正直驚きました。しかし長い時間をかけてスリランカに来て、日本代表としてプレーできたことは、自分にとってとても良い経験となりました。プレー内容はともかく、まず日本代表としてプレーし、勝利できたことを嬉しく思います」

◎アリシ・トゥプアイレイ選手(キヤノンイーグルス所属)
「今回のトライは個人のトライではなく、チームのトライです。
個人的にはまだまだ修正しなければならない面があるので、今後はワールドカップに向けてしっかり練習したいと思います。日本のリズムができるまで時間はかかりましたが、少しずつはよくなってきています。最初から日本のペースで試合できるように、これから練習を積み上げていきます」

試合終了後、HSBC五カ国対抗トロフィー授与式が、グラウンド上で行われ、菊谷キャプテンがチームを代表して、スポンサーであるHSBC代表者から、トロフィーを受け取り、チーム全員でこの歓喜を分かち合っていました。
その後、宿泊ホテルにてアフターマッチ・ファンクションが開かれ、わずかな時間でしたが、両チームメンバーが親睦を深めていました。

日本代表遠征レポートを記載して、32日目となりました。明日、日本代表は、アジア五カ国対抗全日程を終え、スリランカ・コロンボを出発し、帰国の途に着きます。

●小野澤宏時選手が、本日の試合1トライを収め、IRB認定のトライ数で、世界歴代単独(42トライ)10位という記録を達成しています。また、代表キャップ数も60、歴代単独3位で記録を更新しています。今後の活躍も大いに期待したいと思います!!!

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
試合前のコイントス

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
フラッグベアラーの子供たち

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
アジア五カ国対抗優勝トロフィー授与式

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
チームを代表して優勝トロフィーを受け取る菊谷キャプテン

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
FOR ALL

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
スピーチをする真下副会長

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
真下副会長よりスリランカ協会チェアマンにプラークが贈呈されました

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
上野選手初キャップ贈呈式

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
スリランカ協会より、太田GMへ象の置物が贈呈されました

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
親睦を深める両チームメンバー

DAY31:2011年5月20日(金)スリランカ、コロンボ

One for All, All for One

今日のコロンボは、照りつける太陽に圧倒される暑さでした。スリランカ代表戦を明日に控えた日本代表は、午後3時、コロンボ市内にあるセイロニーズラグビー&フットボールクラブに向けて出発しました。

チームミーティングでは、カーワンHCより、チームを代表して、まず木津選手とご家族に対して、お悔やみの意を表し、日本へ帰国する木津選手に対し、「離れていても、気持ちはひとつにして戦う」という強いメッセージが送られました。
「明日のスリランカ戦は、80分間、個人スキルへのこだわり、我慢、UAE戦以上のパフォーマンスで、日本代表のパフォーマンスを次のレベルへ引き上げましょう。激しいプレーで勝利し、最後はみんな本当の笑顔で」と日本語で語りました。

ウォーミングアップ後、キャプテンズ・ランを実施。アタック、ディフェンスの動きを先発メンバーとリザーブメンバーを入れ替えながら行いました。またキックキャッチ、ラインアウト、スクラムからのボールコントロールなど、集中した練習のなかで、ミスもみられず、機敏でシャープな動きを見せていました。また代表らしい独特の良い緊張感が漂っていました。今までの日本代表にない、冷静さや粘り強さが備わってきているように思います。1ヶ月以上にもおよぶアジア五カ国対抗(完全アウェー)遠征を通して、結束力が上がっている日本代表。その雰囲気は、見守る我々、代表チームスタッフも気を引き締めるものが伝わってきました。

アジア五カ国対抗優勝4連覇は、既に決定していますが、気を抜くことなく、80分間、長く、激しかった練習の成果を発揮できるよう、ひとり一人思いを込めて最終戦に臨みたいと思います。

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」第4戦(最終戦)、日本代表対スリランカ代表は5月21日(土)午後4時(現地時間)キックオフです。

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
地元メディアからの取材を受けるカーワンHC

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
試合会場となるセイロニーズラグビーフットボールクラブ

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ウォーミングアップをはじめる代表メンバー

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
1vs1コンタクト練習をする上田選手、藤田選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
こちらはFW第1列

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
機敏でシャープな動きを見せたBK陣

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
スクラムからの球出しのタイミングを確認

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
FW陣もライン攻撃に参加

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
スリランカ協会のロゴは象のマークです

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ラインアウトのサインプレーの確認

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
厳しい表情のトンプソン選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ボールを持って突っ走る小野澤選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
個人スキルへのこだわり、我慢、そして次のレベルへ

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
地元警察官もキャプテンズランを見学

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
地元スリランカ人も熱心に見学

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
細かな動きを修正するドゥーリーアシスタントコーチ

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ホテルに戻ってプールリカバリー

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
アイスバスに入る田中選手、リーチ選手

DAY30:2011年5月19日(木)スリランカ、コロンボ

日本代表は、スリランカ航空の深夜便でドバイから移動し、5月19日朝、アジア五カ国対抗最終戦の地であるスリランカ・コロンボに到着しました。到着後には、宿泊ホテル内にあるプールで、軽めのリカバリーを行い、各自コンディションを調整しました。日本代表は、明日20日(金)15:30から、試合会場であるセイロンラグビー&フットボールクラブにてキャプテンズランを実施し、スリランカ代表戦に臨みます。

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
最終戦の地であるスリランカへ出発!

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
空港→ホテルへ移動中、通勤時間に遭遇

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
朝の交通渋滞に巻き込まれました

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
コロンボ市内にある宿泊ホテルは湖のほとりにあります

DAY29:2011年5月18日(水)UAE、ドバイ~スリランカ、コロンボ

午前中は、BK/FWに分かれて、最後のウエイトトレーニングに励み、1時間程汗を流していました。その後、スリランカへ移動するため、チーム/各自で片付け、荷物のパッキング、各自部屋にて休息、食事を摂り、最後の観光ショッピング等、残されたドバイ滞在を楽しんでいました。

昼休みを利用して、ドバイ日本人学校の生徒さんが、代表チームの宿泊ホテルを訪問してくれました。日本代表からは、太田GM、菊谷キャプテン、大野選手が出迎え、ごく短い時間ではありましたが、代表選手との交流は、大盛況となりました。ほとんどの生徒さんたちが、ラグビーを観戦したのが、対UAE戦が初めてだったようで、終始興味津々な様子でした。
生徒代表の方から、最終戦スリランカ戦、そしてワールドカップで頑張ってくださいと激励のメッセージと日の丸に書き込んだ応援メッセージをいただきました。
生徒の皆さん、ありがとうございました。今後とも、ラグビー日本代表への応援、よろしくお願い申し上げます。そしてまた、ドバイに戻ってきた時に再会できることを楽しみにしています。

ラグビー日本代表は、ドバイでの練習を打ち上げ、本日夜、最終戦の地であるスリランカ・コロンボに向けて出発します。
最後になりましたが、ドバイ滞在中、我々日本代表チームを陰ながら、あたたかくサポートして下さいましたホテルJALタワーのスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。チームを代表して、心より感謝申し上げます。

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
サイン入り代表ジャージ贈呈

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
メッセージ入り国旗が贈られました

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
生徒の皆さんからあたたかい言葉をいただきました

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
生徒の皆さんとのサイン会

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ドバイ日本人学校の皆さんを囲んで

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
Hotel JAL Tower Dubai関係者の皆さんと

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
メッセージを読む菊谷キャプテン、大野選手

DAY28:2011年5月17日(火)UAE、ドバイ

ドバイでの練習も今日が最終日となりました。午前中はオフで、各選手宿泊ホテル内にあるジムで、プールリカバリーやATSトレーニングを積極的に行い、コンディションを調整していました。

夕方からの練習は、昨日の反省を踏まえ、最初から良い集中力を保ちながらウォーミングアップを行い、非常に精度の高いトレーニングとなりました。本日は、ディフェンス・キッキングを重点的に意識しながら練習が繰り返されました。特にディフェンスでは、ファイヤー&アイスコールの浸透もあり、一糸乱れぬディフェンスラインが構築されました。チームランでは、アタック、ディフェンス共にチームのコンビネーションも高まり、非常にいい形で練習を締めくくることができました。さらに、練習後には選手それぞれがインディビジュアルスキルトレーニングを行い、さらなるスキル向上に努めました。
FWは別会場に移動し、1時間程、スクラムの練習に重点を置き、細かいテクニカルについて、何度も繰り返し確認しあっていました。

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
念入りなストレッチングから

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ウォーミングアップをするFW陣

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ドバイでの最後の練習がスタート

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
湯原選手とウェブ選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ドリルをこなす平島選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
暑さのなかでのスピードラン

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
激しいコンタクトの練習

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
BKユニット練習

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
カーワンHC、ドゥーリーアシスタントコーチからの個人指導を受ける立川選手

DAY27:2011年5月16日(月)UAE、ドバイ

午前中は、宿泊ホテルからバスで15分程の場所にある、大手フィットネスジムへ。FW・BKに分かれてマーティン・ヒューメ コンサルタント、太田正則コーチが中心となり、ウエイトトレーニングを実施。体幹を中心に筋力強化に努めました。また、ユニットミーティングでは、UAE戦のレビューを行い、試合の成果、課題をしっかりと確認しました。

今日のドバイも、日中40度を超す猛暑でした。夕方6時からの練習時には、ようやく日も沈み、気温は10度程下がりました。
ミーティングで、UAE戦での反省点、そして次戦対スリランカ戦に向けての課題・修正点を分析。本日はアタック・ラックドリルを重点とした練習、およびFW・BKに分かれてのユニット練習が実施されました。

中東特有の気候とオフ明け最初の全体練習ということもあり、簡単なミスが目立ちました。カーワンHCから、すかさず激しい檄が飛び、選手全員がスピードランを繰り返していました。次第にチーム全員の意識も高まり、積極的に選手同士で声をかけはじめ、コミュニケーションが自然と深まっていました。その後、FWラインアウト、BKは各種サインプレーの確認。最後はチームランを実施し、試合を想定してアタック、ディフェンスをそれぞれチェックしました。

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
腹筋運動をする田中選手、日佐和選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
真剣に取り組む宇薄選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
FW陣のパンプアップ

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
太田コーチに指導を受ける谷口選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
菊谷キャプテン、リーチ選手、ジムのインストラクターと

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
練習前、念入りにストレッチ

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
チーム全員でのスピードラン

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
細かいラインアウトのサインを確認

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
コミュニケーションが活発になってきました

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
アタック練習

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
こちらはディフェンスシステム

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
田邊選手キッキングの練習

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
フロントロー陣

DAY26:2011年5月15日(日)UAE、ドバイ

日本代表は15日、完全休養日としました。この日は選手の大半が十分な睡眠を取ったようで、ジムやプールで体を動かす選手やドバイ市内観光などもする選手もいました。完全オフを十分に活用して、選手にとっては貴重なリフレッシュ時間となりました。

今日は、ドバイ滞在中にお世話になっているリエゾンさんを紹介したいと思います。名前は、リック・ラムバートさんです。NZ/マヌワツ出身で、ラグビー大好きおじさんです。奥様の仕事の都合で、15年前に家族でドバイに移住したそうです。ドバイでは、クラブチームで10年間ラグビーをやっておられました。ポジションは……もちろんプロップです。

引退後は、指導者として子供たちにラグビーを指導したり、ドバイセブンズでは、リエゾンオフィサーとして、アイルランド代表やフィジー代表のお世話をされています。

ラムバートさんからのメッセージをお送りします。
「12日(金)の対UAE戦を観戦して、ドバイでは見ることのできないトップクラスの試合を生で観戦できたことは、ドバイ国内でのラグビーの存在を知らしめてくれました。また日本代表チームは、真のラグビー親善大使です。これを機会に、ワールドカップレベルのテストマッチをできれば誘致したいです。そうすることで、UAEでのラグビー認知度アップやUAE代表チームの強化に繋がると思います。日本代表メンバーは、皆とても親切で、コーチ陣も協力的です。最初の印象は、とてもフィットしたチームであると思いました。
最後にPNC、RWCでの活躍を大いに期待しています。そしてワールドカップに向けて、世界ランキング10位を目指して下さい。十分値するチームであると思いますので、ぜひとも頑張ってください! ドバイから応援しています」

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ドバイでお世話になっているリエゾンのリック・ラムバートさん

DAY25:2011年5月14日(土)UAE、ドバイ

FUMI@代表遠征日記

こんにちは。
お母さん方と子ども達には人気があるけど、同年代の女の子からは全く人気がないジャックです(笑)。
5月13日のUAE戦を圧勝で終えた翌日、ドバイの神様から日本代表にプレゼントがありました。

試合が終わった次の日は、プールで軽い運動をしてストレッチをするという「プールリカバリー」と決まっています。
しかし、今回はビーチが近くにあるという事で「プールリカバリー」・・・ではなくて、「ビーチリカバリー」という新たなリカバリーが行われる事になりました。
「ビーチリカバリー」と言っても、『プールがビーチに変わっただけで大した変化はない』と思った方は、思う存分写真をご覧下さい。

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ようこそドバイビーチへ! ジャックと田邊選手(右)

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
フィットネスコーチ陣のマサさん(左)、マーティー(右)です

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
こちらは、NZ組のアレジ選手(上)、ウェブ選手(下)

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
民族衣装をまとう(左から)太田GM、カーワンHC、ヒューメコーチ

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
菊谷キャプテンがパドルボートに挑戦!

灼熱の日差し、綺麗な海、そしてたくさんの筋肉男達(笑)!!
バスがビーチに着くなり、みんな疲れを忘れて大はしゃぎで海に飛び込んでいました。
その中でもひときわ目立っていたのが、フィジカルトレーナーのマーティン・ヒューメ(マーティー)さんと太田正則(まささん)さんです。
いつもみんなの体調管理や食事の管理をしてくれているマーティーとまささんは、誰よりも早く海に入り無邪気な子どもの様にずっと笑顔で泳いでいました(笑)。

ビーチには様々なアトラクションがあり、中でもみんなの興味を引いたのが『パドルボート』です。パドルボードは、ボードの上に立って自分でオールを漕いで前に進んでいく新しいタイプの楽しいマリンスポーツです。
ホラニ(コリー)選手やアリシ(チョコ)選手が挑戦していましたが、なかなかボードに立つ事ができず、何度も海にダイブしていました(笑)。
そんな2人を横目に、現地の方々は悠々と前に進んでいました。
しかしそんな現地の方々の行動が、日本代表の負けず嫌い根性に火をつけてしまったからさあ大変!!

みんな次から次へと『パドルボート』に挑戦して、20~30分の間にはみんなが『パドルボート』を使いこなせるようになっていました(笑)!!
みんな本業を忘れて(笑)楽しんでいましたが、本来の目的はリカバリーです。
最後にはしっかりストレッチをしてホテルに戻りました。
そして昼食を食べて一休みした後は、砂漠をドライブした後にサファリBBQを食べに行くというチームアクティビィティが行われました。
ホテルに7~8台の車が迎えに来てくれて、ホテルから1時間ぐらい走った所にある砂漠へドライブに行きました。

簡単にドライブと言いましたが、一言で名前をつけるならまさに『砂漠のジェットコースター』です。
砂漠は低い丘や高い丘、蟻地獄の様なへこんだ箇所など凹凸の激しい様々な地形で形成されています。
そこを車でゆっくり走ったり全速力で走ったりはもちろん、横滑りをしたり横転するかしないかというギリギリまで車体を傾けたりととても激しい走行をしていたので、ジェットコースターより迫力があり、みんな絶叫していました。

その後食事会場に着きましたが、激しい運転のせいで気分を悪くする人が何人か出てしまいました。
しかし、その食事会場にはアラビアコーヒー飲み放題やアラビアタトゥー(ボディーペイント)無料サービス、そして無料でラクダに乗れる、といったドバイ地方でしか出来ないようなサービスがあったので、さっきまで気分を悪くしていた選手達も我先にとサービスを満喫していました(笑)。

少し陽も落ち心地よい温度になってきたら、いよいよディナーの時間です。
美味しそうな料理がたくさん並べられていて、食べ放題という事だったので思いっきりドバイの料理を堪能していると、いきなりダンスショーが始まりました。
初めは男性ダンサーが出てきて、ずっと同じ方向に回転しているというダンスで、回転しながら傘を差したり、自分の着ている大きなスカートを振り回したりと、こちらの目まで回りそうなダンスを披露してくれました。
次は女性ダンサーで、有名なベリーダンスを披露してくれました。
女性ダンサーの素早く激しく腰を動かすダンスに、見ている観客(男性)は大きな声で咆哮していました(笑)。
最後は2人の女性ダンサーによるスペシャル版ベリーダンスを鑑賞後、チームアクティビィティが終了しました。

みんな砂漠のジェットコースターや女性ダンサーの素早く激しいダンスに興奮しすぎて(笑)帰りの車では寝る人が多かったみたいです。
ビーチリカバリーや日本では味わえない色々な事を経験し楽しめたので、最終戦のJKジャパンは一味違うと思います。
皆さんの期待に応えられる様に、そしてワールドカップで勝利出来る様に、今からチーム一丸となって頑張るので、これからも応援よろしくお願いします!!

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
砂漠を駆けるワゴン車

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ラクダに乗ってご満悦の畠山選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ちょっぴり緊張気味にラクダに乗る大野選手(前)、遠藤選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
アラビア民族舞踊

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
スペシャル版ベリーダンス

DAY24:2011年5月13日(金)UAE、ドバイ

いざ決戦!

試合会場出発前、福島県出身である大野ゲームキャプテンより、UAE戦に向けて「今回の日本代表のキーワードは、我慢。地震、津波、原発、風評被害などで困っている人々にもあてはまる言葉。その我慢を、我々日本代表が体現して結果を残せるような、試合(UAE戦)を届けられるよう全力で頑張っていこう」とキャプテン・トークがありました。

夕方17時に宿泊ホテルを出発、試合会場であるセブンズスタジアムへ。19時からウォーミングアップ、フィットネス、ドリルなどで試合直前の調整を行いました。ドバイ在住の子供たちが日の丸を掲げるなか、日本代表メンバーが入場、東日本大震災への黙祷、国歌斉唱、そしてキックオフ。

日本は前半2分のアレジの先制トライを皮切りに、有賀、ライアン、宇薄、大野、菊谷、遠藤と前半だけで9トライ。後半も攻撃の手を緩めることなく、後半2分には、コリニアシ、ニコラス、ウェブなどの素早いパス回しと猛烈な勢いで8トライを重ねました。また、初キャップの宇薄は、初舞台で4トライを挙げる大活躍でした。合計17トライを奪う猛攻を見せ、UAEを圧倒する試合でした。この結果3戦全勝の勝ち点18でアジア五カ国対抗の優勝を決め4連覇を飾りました。

今日の試合は、1戦目、2戦目よりも、チームパフォーマンスの仕上がりも良く、80分間集中力が途切れることなく、ボールコントロールができ、全体の動きも鋭く、完成度の高い試合だったと思います。

試合後は、多くのドバイ在住の日本人の皆さんが、ピッチ上で、代表メンバーの闘志溢れるプレーに魅せられていました。わずかな時間ではありましたが、握手、サイン、記念撮影など代表選手との交流を深めていました。皆さん、最後までジャパンコールのご声援ありがとうございました。

その後、両チームでセブンズスタジアム内にあるレストラン会場にて、アフターマッチファンクションが実施され、お互いの健闘を称えあっていました。また、強烈なレビューを飾った宇薄選手の初キャプ授賞式もあわせて行なわれました。

●試合後コメント
◎ジョン・カーワンヘッドコーチコメント
「1試合目、2試合目に比べてよくなってきました。ラックやハンドリングの部分、ボールコントロールもよくできていたので、ある程度は満足しています。まだ細かいミスがあるので、残りのスリランカ戦で修正していきたいと思います。特にブレイクダウンや、50/50(フィフティフィフティ)なパスの部分などを、しっかり練習して次に臨みたいと思います。やりたいことができていました。そこは評価しています」。

◎大野均ゲームキャプテン(東芝ブレイブルーパス所属)
「今日の試合ではゲームキャプテンに指名され、チームのキーワードでもある『我慢』を念頭に試合に臨みました。震災の被害に苦しむ福島県、そして日本の皆さんへ勇気を届けようと選手それぞれが、80分間戦ったことで、100点を超える結果を導けたのだと思います。アジアの代表として恥じない試合をするために、引き続きしっかりとした準備をして、ワールドカップに臨みたいと思います」

◎宇薄岳央選手(東芝ブレイブルーパス所属)
「4トライ獲れたことは自分の力ではなく、みんながボールを動かしていたからです。日本代表として初キャップ、試合に出場できたことは大変良い経験となり、良い思い出となりました。これを機会に今後も自分自身のプレーを最大限生かせるよう、もっと上のレベルを目指して頑張っていきたいと思います」

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
会場では、ドバイ在住の日本人会による東日本大震災復興支援のチャリティ活動が実施されました

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
試合後フラッシュインタビューを受けるカーワンHC

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
気さくに子供たちにサインする大野ゲームキャプテン

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
試合後の記者会見:大野ゲームキャプテン(左)、カーワンHC(右)

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
友情の握手を交わす大野ゲームキャプテンとコックスヒルUAEキャプテン

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
記念のプラークの贈呈:Bremner UAE協会CEO(左)、太田GM、Falaknaz UAE協会会長(右)

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
初キャップ授賞式 太田GM(左)、大活躍の宇薄選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
期待の星、谷口選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ドバイ日本人学校の皆さんと

DAY23:2011年5月12日(木)UAE、ドバイ

UAE・ドバイに滞在中の日本代表は休養日で、選手はリラックスして思い思いの時間を過ごしました。それぞれの方法で気分転換し、英気を養っていました。チームは明日、「HSBC アジア五カ国対抗 2011」第3戦UAE戦に備え、午前中、キャプテンズ・ランを行います。そして、日本代表対カザフスタン代表戦は、午後8時(現地時間)キックオフです。

DAY21/22:2011年5月10日(火)/11日(水)UAE、ドバイ

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート

HSBCアジア五カ国対抗第3戦のUAE戦(13日)に臨む日本代表は、当地での本格的な練習を再開しました。午前中、FW/BKに分かれて、ウェイトを中心にした練習を行いました。ATSや体幹トレーニングを入れながら、筋力強化に努めました。午後は、それぞれユニット別でミーテイングを実施した後、夕方6時から、試合の開始時刻に合わせて、セブンズスタジアムにあるグラウンドにて戦術の練習をしました。また、現地の気候に慣れるため、気温の高いコンディションのなかでの、本格的な練習でしたが、選手ひとりひとりが、声を出してコミュニケーションを図り、細かな戦術的なフォーメーションを確認しあっていました。練習の回数を重ねるごとに、集中力も高く、チームワークも確実に深まってきており、13日のUAE戦に向けて、とてもクォリティの高い仕上がりだと思います。

また、報道陣に練習が公開され、連日あわせて複数の地元メディアが駆けつけ、日本代表への関心も非常に高まっていました。
下記、地元でメディア媒体で特集記事として紹介されています。


http://www.thenational.ae/sport/uae-sport/japan-rugby-outfit-playing-so-that-people-dont-forget-tsunami-crisis


http://www.khaleejtimes.com/sport/inside_sport.asp?xfile=/data/football/2011/May/football_May62.xml&section=football


http://www.7days.ae/storydetails.php?id=105175&page=localnews&title=Minnows%20can%20help%E2%80%88Japan%27s%20Cup%20conquest


http://www.thenational.ae/sport/rugby/kirwan-wants-uae-to-play-in-japan


http://sport360.com/component/content/article/95-all-features/107491-john-kirwan-interview-new-zealand-legend-talks-all-things-rugby

●宇薄岳央選手が追加召集され、チームに合流しました。
●13日のUAE代表戦のメンバーが発表になりました。詳細は、こちら


◎ジョン・カーワン日本代表ヘッドコーチ

「福島原発の最前線で、危険を冒しながら、毅然と立ち向かう人々の姿を見て、日本代表は勇気とパワーをもらいました。福島県出身である大野選手をゲームキャプテンにしたのは、日本代表をリードすることで、今度は、被災により避難されている方々へ、全力プレーで勇気を届けたいと考えたからです。
UAE戦は、香港戦と同様に、フィジカルでプレッシャーの激しいゲームになりますが、試合の結果よりも、日本代表のレベルを確かめたいと思います。第2戦目のカザフスタン戦では、多少ミスもありましたが、FW/BKとも個人スキルは良くなってきました。また若手選手(谷口、木津)たちの活躍も目立ちました。次のUAE戦では、チーム全体を通して、完成されたパフォーマンスを期待しています。選手たちには、日本ラグビーのレベルアップをぜひ示して欲しいと思います」

◎大野 均ゲームキャプテン(東芝ブレイブルーパス所属)
「今のラグビー日本代表チームのキーワードは、『我慢』です。今もなお、大震災で被災され、避難を余儀なくされている方々にもあてはまる言葉だと思います。その『我慢』を、我々日本代表がしっかり試合のなかで、体現して結果を残して、少しでも元気で、明るいニュースを多くの皆さんに届けられるよう全力で試合に臨みたいです。
また対戦相手であるUAE代表は、フィジカルなチームですが、試合をやる以上、日本代表もフィジカル面で競うことで、日本ラグビーを次のレベルに引き上げ、勝利へと導きたいと思います」

◎宇薄岳央選手(東芝ブレイブルーパス所属)(初キャップ)
「日本代表遠征に招集されたことに正直驚いています。同時に代表チームに合流できたことを嬉しく思います。チーム(東芝ブレイブルーパス)でもしっかり練習を重ね、コンディションも上がっており、それなりの準備をしてきましたので、UAE戦が楽しみです。まさか、スタメンに選ばれるとは思っていませんでしたので、代表チームに合流して、自分自身の役割分担を確認し、試合に勝つための準備をしていきたいと思います。また、試合で自分の持ち味をアピールしたいと思います」

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ドバイスポーツTVから取材を受けるカーワンHC

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
地元新聞社から取材を受ける大野ゲームキャプテン

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
地元新聞社から取材を受ける畠山選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
複数の地元メディアが日本代表の練習に駆けつけました

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
砂漠のど真ん中にあるザ・セブンズ

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
夜間練習風景

DAY21:2011年5月10日(火)UAE、ドバイ

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート   「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート

DAY20:2011年5月9日(月)UAE、ドバイ

午前中、バンコクからの移動で溜まった疲労を和らげるため、宿泊ホテルにあるプールにてリカバリーを実施しました。
午後からは、FW/BKユニット別で、カザフスタン戦のレビューを行い、課題をしっかりと確認しました。またミーティングでは、ビデオ分析システムのもと、カザフスタン戦において、チーム全体の、そしてまた個別の選手のプレーをより詳細にチェックしていました。
その後、宿泊ホテルからバスで30分程の場所にあるフィットネスクラブで、ウェイトトレーニングに汗を流しました。

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
朝のプールリカバリー

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
ドバイの夕日

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
個人パフォーマンスをビデオ分析システムにてチェック

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
カーワンHCとワンオンワンチェックする上田選手

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
FWユニットミーティング

「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
BKユニットミーティング

FUMI@代表遠征日記

こんにちは。
皆さんに笑顔と勇気を届けるラガーマンのジャックです。
今の日本に笑顔や勇気、元気や希望を届けられるように、JKジャパン全員で日本を盛り上げていきたいと思います。
この日記で、今一つになっている日本が、更に強い結束力で結ばれればと思います。

今回は、前回の試合でキャプテンを務めた畠山(ハタケ)選手の想いを聞いてみました。
前回の試合でのハタケは、今まで以上に体を張りチームをまとめ、家族や東北の方々に元気や希望や勇気を送ろうと必死になっていました。
皆さんもご存じの通り、今年の3月に東日本大震災がありましたが、その時にハタケの家も流されてしまいました。
ハタケは、今回の合宿前に実家に帰り自分の目で状況を見て、その状況をビデオの映像として合宿に持ってきています。
僕達も見せてもらいましたが、何も言葉が出てこなかったです。
ビデオの中のハタケは笑顔で気丈に振る舞っていましたが、自分の家があった場所には何もなく、家の壊れた破片だけが散らばっていて、周りにも何もない状況だったと真剣に説明してくれました。
そして実家や故郷がそんな事になって心配な状況にも関わらず、ハタケが日本代表に参加した理由をここで語ってもらいます。

◎畠山選手
「皆さん、こんにちは/こんばんは!ハタケです。フミさんから僕の『想い』について語ってくれという事で、少しだけお話ししたいと思います。ちなみにフミさんとはU-19からの仲で、フミさんはU-19のキャプテンでした。その時は堀江もいました! 昔から知っている仲間と日本代表として一緒にプレー出来るのは幸せな事です。

 
「HSBC アジア五カ国対抗 2011」日本代表遠征レポート
5月7日、ゲームキャプテンとしてカザフスタン代表戦に臨む畠山選手

さてさて、日本代表に参加した理由についてですが、んーなんというかー、僕はラグビー選手ですから日本代表として色々な経験を積みたいですし、日本代表としてラグビーワールドカップに出るっていうのは小さい頃からの夢ですから。
今回の大地震が発生してからすぐに菊さん(菊谷主将)から電話があり、『JKもこのまま(宮崎)合宿を開始して良いのか? 時期をずらした方が良いのじゃないか? ハタケだけでも遅れて参加した方が良いのじゃないか? と悩んでいる』という内容の電話がありました。この時はまだ家族とは地震直後に連絡がとれて以降、連絡が取れていませんでした。しかし僕の家族はこういう時は必ず「私達の事は良いから、大丈夫だから合宿に行きなさい」と言うに決まっています。僕の家族は僕がどんなに活躍しても、日本代表に選ばれた時だって、いつもダメ出しをします。それくらいラグビーが好きだし、僕の事を応援してくれています。そして僕が気仙沼の人達や宮城の人達から期待や応援をしてもらっているという事も理解しています。地元で家族と瓦礫撤去するよりもラグビーを通じてたくさんの人達にメッセージを送る事やラグビーで活躍する事のほうが周りのみんなも元気になるし、家族もそれを望んでいるハズと思い、菊さんに『合宿へは予定通り参加します』と伝え、合宿参加に至りました。

実際、宮崎合宿とA5Nの合間に2日間だけ気仙沼に帰省し、実家の瓦礫撤去や家の物を探そうと思い現場に行きましたが、地震直後に行っても何も出来なかったでしょう。1ヵ月経っても何も出来ずに東京に帰ってきましたから。
あの時の判断は間違ってなかったと思います。ラグビー日本代表として活動したほうが色々なメッセージを伝えられる。チームの仲間やJKやスタッフの人達にも。試合で訪れるアジア各国のメディアの人達にも、今も日本は、東北は助けを必要としている事を。僕の撮影したビデオを合宿に持ってきたのはそういった意味合いもあります。撮影して良かったと思っています。TVの映像だけでは伝わらない事も多くありますから。

僕は有名芸能人でも1億円プレーヤーのスポーツマンでもミュージシャンでもないので何千万、何億単位の義援金を送る事は出来ません。でもラグビー選手としてこれからもラグビーを通じて日本代表として家族、気仙沼、東北のみんなへ勇気や明るい話題を届けられるように活動していきたいと思います」

皆さん、ハタケが合宿に参加している理由を分かっていただけたでしょうか!!
今、僕達には少しの事しか出来ないかもしれません。
しかし、一人一人が現状を理解して、一人一人が少しの事をやっていけば、大きな力になるのではないでしょうか!!
僕も現場に行っていないので偉そうな事は言えませんが、自分の出来る事を少しでも考えて行動するようにしています。
この日記も、日本全国の人に一人でも多くサポートをしていただけたらと思い書かせてもらいました。
ラグビーとは直接は関係ないかもしれませんが、この現状こそラグビーの精神でもある『ONE FOR ALL ALL FOR ONE』を実行する時だと思います。
僕達もラグビーを通じて日本を盛り上げられるよう努力しますので、皆さんも何でもいいので少しの事から始めてみて下さい。
よろしくお願いします。