日本ラグビーフットボール協会は3月8日、3月23日(金)-24日(土)に香港にて行われる女子7人制「IRBウィメンズセブンズチャレンジカップ香港大会」に臨む女子7人制日本代表12名の発表会見を行いました。

IRB(国際ラグビーボード)は、2012-13年シーズンからIRBセブンズワールドシリーズの女子版の開催を検討しており、IRBウィメンズセブンズチャレンジカップは、それに向けた取り組みの一環となります。第1回大会は、昨年12月にドバイで初のIRB主催の女子7人制大会として開催されました。第2回となる香港大会には、世界12チームが2組に分かれ予選プールを戦い、カップ、プレート、ボウルに分かれて順位を決定します。女子日本代表は、B組で23日に中国とイングランドと対戦し、予選プールを突破、決勝ラウンド入りを狙います。

冒頭、浅見敬子コーチが、女子代表メンバーの発表と大会に向けた強い意気込みを語りました。

女子7人制日本代表(香港遠征)メンバー発表会見   女子7人制日本代表(香港遠征)メンバー発表会見   女子7人制日本代表(香港遠征)メンバー発表会見   女子7人制日本代表(香港遠征)メンバー発表会見
女子7人制を代表する浅見コーチ   香港遠征ではキャプテンを務める鈴木彩香選手   陸上からの転身 平塚夢乃選手   バレーボールからの転身 海老原めぐみ選手

◎浅見敬子コーチ

「今回の選考基準は、7人制の試合で耐えうるフィジカルな土台の強化、高いフィットネスの能力およびどんな環境にも耐えうるメンタル面の強い選手を選考しました。
香港での大会ですが、香港スタジアムは女子選手の憧れの地です。男子とは違い、ファイナルに進出しないと行けない場所です。憧れの地でラグビーの試合がしたいということも目標にやってきていますので、もちろん代表の目標としても、香港スタジアム=ファイナルを目指しています。
ただ一番初めに目を向けないといけないものとして、アジア予選突破(7人制ワールドカップ、オリンピック)を焦点にしています。初戦アジア1位の中国と対戦します。まずは中国戦に勝って、大会を良い結果に繋げたいと思います」

その後、香港遠征キャプテンを務める鈴木彩香選手、初代表となる海老原めぐみ選手、平塚夢乃選手が登壇し、大会に向けての抱負を述べました。

◎鈴木彩香キャプテン

「今回、キャプテンをさせていただくことになりました。昨年から1年間ずっと、私たちは毎月合宿をやってきました。この大会のためにハードな練習を積み重ねてきましたので、スタッフ、選手共に、ファイナルへいくつもりで頑張ります」

◎平塚夢乃選手

「今回初代表ということで、はじめての国際舞台ですが、自分の力が今どれだけ、世界で通用するのか挑戦することが楽しみです。また楽しみながらプレーをしたいです」

◎海老原めぐみ選手

「私はラグビーのキャリアもなく、経験も少ないです。捨て身の気持ちで思いっきり立ち向かい、このチャンスをものにして、自分が世界で通用できるのかを確かめたいです。また、今まで合宿で共にやってきたメンバー、悔しい思いをしているメンバーの気持ちを持って、香港大会に臨みたいと思います」

女子7人制日本代表(香港遠征)メンバー発表会見   女子7人制日本代表(香港遠征)メンバー発表会見
IRBの女子ラグビーへの取り組みについて説明する岩渕GM   記録ビデオを使用して、代表強化の取り組みについて説明する浅見コーチ

岩渕健輔ゼネラルマネージャーより、IRB(国際ラグビーボード)の女子ラグビーに対する取り組み、日本代表強化について、現状の報告がありました。2016年に向けた、オリンピック出場権獲得の方向性やIRBとしての戦略計画についてなど、以下の説明がありました。

■女子7人制ラグビーは、男子同様2012/13年シーズンからIRBセブンズワールドシリーズの女子版の開催を検討しており、今回香港で開催される、IRBウィメンズセブンズチャレンジカップは、その開催に向けた取り組みのスタートとなる。現在、カナダ、イングランド、オーストラリア、アメリカ、ニュージーランドといった国々がトップにいるが、IRBは、2013年RWCセブンズ ロシア大会でまず、現在の女子の勢力図を見極めたうえで、コアチームの確定、大会数を増やすことで、オリンピック出場選考を行うという方向性を検討している。

■日本代表チームは、2010年10月のアジア競技大会では5位という結果に終わった。そこから強化を進める中で、セブンズアカデミーを立ち上げるなど、ジュニア、ユース世代から世界と戦える可能性を秘めたタレントを発掘し、育成・強化に取り組む活動をしている。今回、女子7人制日本代表・香港遠征と同時期に、セブンズアカデミー生10名が、19歳以下のカテゴリーで香港へ遠征し、大会に参加する予定。また3月の終わりには、アカデミー生1名の海外派遣プログラムを進めている。

そして最後に、浅見敬子コーチより、国内合宿、試合、海外遠征の記録映像を用いて、自衛隊での体験訓練や砂浜でのトレーニング、またフィットネス強化を図ったことで、海外勢とも接点の部分で戦える状況になってきたことを示すプレー場面などの、解説がありました。

女子7人制日本代表は、3月16日(金)から19日(月)まで、香港遠征直前の国内合宿を実施し、万全の態勢でIRBウィメンズセブンズチャレンジカップ香港大会に臨みます!

女子7人制日本代表(香港遠征)メンバー発表会見
左から平塚選手、鈴木キャプテン、海老原選手