現地時間2月8日に開幕した、ラスベガス招待大会女子エリート7人制の部(Las Vegas Invitational Women's Elite 7's Division)に出場している女子7人制日本代表の、ヘッドコーチ・キャプテン・選手のコメントと、
大会第2日の試合結果を、以下の通りお知らせします。チームは4位で大会を終え、12日に帰国する予定です。
大会スケジュール、プール分けはこちらです。
◎浅見敬子 ヘッドコーチ
「今回の遠征では、世界のレベルと自分たちの足りないところを知るため、参加13選手全員を起用した。これは選手にとっても、我々スタッフにとってもチャレンジだった。リザーブに回る試合が多く悔しい思いをした選手もいたが、短い出場時間であっても、全員が自分のベストのパフォーマンスをしてくれた。
遠征に向けては、アタックに力を入れてきた。ヒューストン(IRB女子セブンズワールドシリーズ第二戦・アメリカ大会)では自滅した場面が多かったので、ラスベガスでの大会までに選手と何が改善できるか話し合った。その上で、『思い切ってチャレンジして前に出る』『セットプレーの獲得率を上げる』の2点を掲げて臨んだ。今大会では攻撃が継続でき、攻撃時間も増えた。前に出て良いテンポでボールをつないで挙げたナイストライがあり、世界と戦うためのアタックのベースを作るという今遠征の目標は達成できたと思う。ヒューストンでの課題だったキックオフも大きく改善した。
また、引き続き課題であるタックルも、今大会は成功率が上がった。一人目で倒しきれなくても、自分たちの武器である運動量を活かして2人目が速くサポートしていた。ただし、1対1になってしまい、二人目のサポートが遅れると食い込まれてしまうので、個々の強さを高めるとともに、そうしたシチュエーションを作らない組織防御の強化を図っていく。
この大会では、代表クラスの選手を縦割りで2チーム編成して臨んだアメリカの1チームに勝ち、ヒューストンの大会にカナダ代表として出場していた選手中心のカナダチームとも接戦したことが大きな収穫だった。ただし、選手はもちろんこれに満足せず、勝てなかったことを非常に悔しがっている。今遠征では冨田、横尾、片嶋のFW3選手が両大会を通じて良いプレーを続けていた。また、鈴木陽と鈴木彩はコンスタントにプレーメーカーぶりを発揮した。
3月の中国遠征に向けては、アタックを次のレベルに高めるため、サポートプレーヤーの強化を図りたい。また、攻撃を継続するためにブレイクダウンにもしっかり取り組み、選手個々のボールキープ力と技術の両方を高めていく。
最後に、女子にとって初めて2週連続で大会に出場するハードな遠征を戦い抜いた選手、スタッフに敬意を表します」
◎中村知春 キャプテン
「今回のアメリカ遠征を通じて、チームは試合ごと、大会ごとに成長した。昨年、このラスベガス招待大会に参加した時と比べても、チームの成長を感じた。アメリカ1に勝つことができ、カナダ1には負けてしまったけど、最後まで粘ることができた。
今まではアジアの中でやっていたけれど、ようやく、世界の壁に近づき始めたと実感した。ただ、相手にトライを1本取られたあとの修正力や、自分たちのチャンスにトライを取りきれないところについては、まだこれからも、やっていかなければいけない。
今までジャパン(日本代表)の強みはフィットネスだったが、そこにチームワークとポジティブさが加わった。タフな試合が続く中、試合中のメンタルも大切になる。今回の遠征では、試合でしか得られない経験を積むことができた。思っていたよりも、世界に近づいてきている」
◎冨田真紀子 選手
「今日の初戦は自分たちのラグビーができて、自信になった。『準決勝もこの調子で行こう』とチームの雰囲気はよく、カナダ1相手でもトライを取りきれる自信はあったが、最後の一人ひとりの詰めが甘くて敗戦という結果になってしまった。最後に3位決定戦で再びアメリカ2に挑戦したが、自分たちのラグビーができずに終わった。
最後の最後で力を出し切れない、ボールを繋げない、詰めが甘い、というのが自分たちの課題だと感じた。一人ひとりが勝っている部分はあっても、7人でうまく機能しない。また、一人ひとりの少しずつの詰めの甘さが、7人になると大きな詰めの甘さになってしまった。
世界に近づいてきたけど、勝つにはまだ遠い。勝つラグビーにこだわり、さらにフィットネスを突き詰め、余裕をもってアタックをすることなど一つ一つの課題をクリアしていきたい」
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