11日に合流したばかりのWTB徐(左)、FB松島が揃ってリザーブ入り photo by RJP Kenji Demura
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スコットランド戦から中2日というスケジュールもあり、2試合連続で先発するのはLO真壁伸弥のみ。
「テストスポットにチャレンジしてほしい」というのが、スコット・ワイズマンテルヘッドコーチ代行のグロスター戦におけるセレクションポリシーだ。
FW第1列はいずれもスコットランド戦で途中出場したPR長江有佑、HO青木佑輔、PR山下裕史が先発。PR平島久照、浅原拓真、HO堀江翔太がリザーブに入る。
2000年以降、3度リーグ優勝を果たすなど、イングランドのプレミアシップで強豪の一角を占めるグロスターは、当然ながらスクラムは強力。
先発の3人が揃って途中出場を果たしたスコットランド戦後半は、スクラムを支配する時間も多かっただけに、重量級のグロスターに対してどんなスクラムを組むことができるのか注目される。
リザーブに入る平島にとっては、出場すれば11年のラグビーワールドカップ以来のジャパンでの試合となる。
「スクラムなどの自分の仕事をしっかりやって、アグレッシブに体を張って試合を楽しみたい」と抱負を語る。
LO 陣は前述の真壁と伊藤鐘史のコンビ。トップリーグではLOでプレーすることが多いジャスティン・アイブスはブラインドサイドFLでの先発。オープンサイドFLには、ノンキャップ線とはいえ、この試合が代表デビュー戦となる堀江恭佑、NO8にゲームキャプテンを務める菊谷崇というFW陣となる。
トップリーグ1年目ながら、フィジカルなプレーで今季のヤマハ発動機の快進撃を支える堀江は「しっかり体当ててフィジカルに負けないようにしたい。高校代表のイングランド遠征で同じプレミアシップのレスターアカデミーにこてんぱんにやられたので借りを返したい。FW勝負になる」と、闘志を燃やす。
12日に試合会場で行われた前日練習ではPR長江(中央手前)、FB藤田ら先発組が元気にプレー photo by RJP Kenji Demura
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日本代表の一員として初の試合となるFL堀江恭はフィジカルなプレーでアピールしたい photo by RJP Kenji Demura
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注目のシャークス所属FB松島もリザーブ入り
FW以上にBKには若いメンバーが並ぶ。
ハーフ団はやはり共にスコットランド戦で途中出場したSH日和佐篤とSO田村優のコンビが先発。
すでに日本代表に欠かせない存在のふたりだが、スターティングを任されるのは6月のパシフィックネーションズカップ(PNC)以来。
ファーストチョイスの座を勝ち取るため、元NZ代表SHジミー・カウワンとU20イングランド代表SOライアン・ミルズという限りなくテストマッチレベルに近いグロスターのハーフ団の前でどんなプレーを見せるのか注目だ。
CTBは林泰基、霜村誠一のパナソニックコンビ。
経験豊かなふたりがどんなゲームコントロールを見せるかも、当然、試合の鍵を握る。
「春はジュニアジャパンとしてスタートしたので、日本代表に戻れてうれしい」という林は、BKリーダーとしてスーパーラグビーの強豪チームとの対戦を重ねたパシフィックラグビ―カップ(PRC=ジュニアジャパンが参加)での経験も生かしたいところ。
対するグロスターCTBにはイングランド代表として 75キャップを誇るマイク・ティンドルも名を連ねている。
そして、最も「テストスポットにチャレンジする」セレクションポリシーを象徴するメンバーが揃ったのがバックスリーと言えるかもしれない。
すでに代表38キャップを誇るWTB今村雄太だが、先発出場自体は7試合ぶり。WTB山田章仁もテストマッチ出場経験はなし。
「ノンキャップの僕としてはチャレンジするだけ。バックスリーでコミュニケーションとっていいアタックできるようにしていきたい」(山田)
一方、NZ戦もスコットランド戦もWTBとして途中出場した藤田慶和は初のFBでの先発となる。
さらに、高校時代(桐蔭学園高)に藤田のいた東福岡と高校日本一を分け合ったFB松島幸太郎が、11日に日本代表に合流したばかりながら早くもリザーブメンバー入り。
高校卒業後、単身、生まれ故郷でもある南アフリカに渡り、スーパーラグビーの強豪シャークスのアカデミー、そして同U21でプレーしてきた経験を日本代表の一員として生かす初のチャンスとなる。
「メンタル面で成長したし、フィジカルの強いところでプレーしていたので、そういうところを生かしていきたい。戦術には不安はあるけど、思い切ってプレーしたい」という松島は、U20南アフリカ候補にも選ばれたが、日本代表になれなくなるので辞退した経緯も。
やはりザーブでノンキャップのWTB徐吉嶺とともに、バックスリーの新戦力としてどんな働きを見せてくれるのか楽しみだ。
グロスターは日本がアジア予選を勝ち抜けば、2年後のラグビ―ワールドカップで2試合を戦う場所でもあり、前述のとおり、多くの代表キャップ保持者(計5人)を含む強力メンバーに、若いメンバーがどんなチャレンジを見せてくれるのか。
15年を見据えた戦いでもある。
試合会場のキングスホルム競技場は15年W杯でアジア代表が2試合を戦う予定となっている photo by RJP Kenji Demura
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