マッチリポート 「第20回 全国クラブラグビーフットボール大会」
北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブ 24-14 六甲ファイティングブル

【準決勝 2014年2月23日(日) /熊谷スポーツ文化公園(県営熊谷ラグビー場)】

11度目の対決となる東西名門クラブの「伝統の一戦」。昨季決勝と同じカードとなった準決勝第1試合は、北海道バーバリアンズが見事にリベンジを達成した。

六甲のキックオフで始まった試合。序盤は激しい当たりを繰り返しながら互いの腹の内を探る攻防が続く。六甲はゴール前に攻め込むが肝心なところでミスが目立つ。それでも前半19分。六甲15番三木が巧みにバーバリアンズ防御を突破、3番加村→4番與座と渡り先制トライをあげる。続く26分にはラックの連取から左に展開されたボールを15番三木がゴールラインを割り、ゴールも決まって14-0と試合を優位に進めていく。

だが、スクラムなどのセットプレーで優位に立ったバーバリアンズは全く慌てない。31分、ゴール前ラインアウトからモールをじわじわ押し込んで、最後は巨漢の3番鈴木が右中間にトライをあげ、前半を14-7で折り返した。

「常に敵陣でプレーすること」にフォーカスされたバーバリアンズは後半開始から集中力を発揮。2分にまたもゴール前ラインアウト→モールから、最後はモールに入っていたセブンズ日本代表・トゥキリが左隅にねじ込んだ。

続く24分にはまたもモールから、この日はリザーブスタートの清田主将が執念のトライ。さらに26分、リスタートのキックオフから素早く上がってきた六甲ディフェンスを巧みにかわし、最後は9番露木が回り込んで24-14と点差を広げた。

六甲はFWの劣勢が最後まで響いた。特にスクラムが大誤算。セットプレーが安定せず自慢のバックスを生かすことができなかった。またせっかくターンオーバーしたボールもバーバリアンズの執念のディフェンスで反則を招く悪循環が続いた。

「FW・スクラム・勝利への意欲、全てにバーバリアンズさんに完敗でした」と試合のファンクションで六甲の橋詰副将は脱帽した。
北海道バーバリアンズ・鈴木ヘッドコーチは「昨年の決勝で六甲さんに大敗(0-49)してから、打倒六甲を合言葉に、今日の日を目標に頑張ってきました。リベンジできて本当に嬉しい」と喜びを語り、ゲームキャプテンを務めた8番馬淵は「我慢、我慢のラグビーができたことが勝利につながった」と勝因を語った。
念願の「六甲越え」を果たした北海道バーバリアンズ。6回目の決勝進出で、初優勝に王手をかけた。

最後に2月14日の大雪で62cmの積雪を記録した熊谷。周囲にはまだまだ雪が残っていたが、ラグビー場はいつもと変わらない最高のコンディションだった。出場した選手たちは会場関係者の尽力を忘れてはいけない。