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■2014年3月13日(木)

遠征4日目。
本日も非常に良い天気で爽やかな朝を迎えました。
今朝は少し散歩をして近くの広場でヨガを行いました。
この広場には古い教会のような建物があり、良く目にするような教会とはちょっと違う感じなので選手たちもとても興味深そうに見ていました。これは洗礼堂で11世紀に建立されたそうです。移動の途中の景色を見ていると、この街にはそういった年代物の建物が結構見られます。
また、今朝の新聞には我々に関する記事が載っていました。昨日も本日も取材に来られたり、関心の高さがうかがえます。

前日はゲームだったので、本日はその痛めた体をリカバリーしました。
リカバリーはプールで行い、水に入ることによりあまり体に負荷を変えないようにしてゆっくりとほぐしていきました。

午後はビエッラの街を中心に観光しました。ビエッラは、アルプスの南麓に位置し、織物工業が中心の人口約4万4000人程度の小さな街です。
まず、聖地オロパへ行きました。標高1180m、17世紀から18世紀にかけて偉大な建築家たちのデザインを結集したプロジェクトの賜物だそうです。黒いマドンナの聖地としても有名でユネスコの世界遺産とし登録されているそうです。
その後は旧家のラマルモラ家の見学をしました。ここの庭からはビエッラの街が一望でき、とても素晴らしい眺めでした。

本日の選手紹介は山田一輝選手と前田土芽選手です。
1 自己紹介をお願いします
2 高校代表に選ばれた時の気持ち
3 チームにどのように貢献したいですか?
4 遠征の抱負
5 5年後どうしていますか?

前田選手(左)・山田選手(右)

山田一輝選手(東海大仰星)
1 東海大仰星高校センターの山田一輝です。攻守共にチームに貢献できるように頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
2 貴重な経験をできることを嬉しく思ったのと同時に本気で勝ちに行くという強い意志が芽生えた。
3 攻守ともに体を張った激しいプレーで貢献したい。
4 日本代表としての誇り、プライドを持ち、責任ある行動をとった遠征にする。海外の選手相手に接点で負けないようなプレーをしていきたい。試合を通してどのようなプレーが通用するのか学んでいきたい。
5 ワールドカップに日本代表として出場する。

前田土芽(海星)
1 長崎県の海星高校2年の前田土芽です。3歳の時に父の影響でラグビーを始め、中学生まで長与ヤングラガーズに所属していました。高校は父がラグビー部の監督をしている海星高校に進学し、海星高校初の花園を目指し、日々努力しています。
2 セレクション合宿で自分のできることは出し切れたと思っていました。そのプレーを評価していただき、選んでいただいたことをとても光栄に思います。それと同時に日本の高校生を代表しているという責任を感じています。今回の海外遠征でも自分を積極的にアピールしたいです。
3 CTBとしてオフェンスでもディフェンスでも体を張ったプレーをしたいです。2年生だからといって遠慮せず先輩方とコミュニケーションをとり積極的にボールを要求して自分の持ち味である体を生かしたプレーでチームの勝利に貢献したいと思います。
4 世界の強豪国を相手に試合ができるいい機会なので、世界の大きな体を有効に使うラグビーを経験し、それに対して体の小さい日本人にどのようなプレーが通用するのかを学びたいです。また、海外遠征なので気候や食事など環境に適応できる力を身につけられるといいと思います。
5 日本代表として2019年に日本で開催されるワールドカップで活躍したいです。日本を背負って世界を相手に少しでも上位を目指します。

教会の内部
ビエッララグビークラブから帽子をいただきました
プールリカバリー
オロパ
 
聖地オロパ アルプスの山々が迫り来ています
ラマルモラ家
 
 
ビエッラの街並
夜のミーティング
■2014年3月12日(水)

遠征3日目。
本日はいよいよイタリアU19と試合です。

本日も早朝からジムでトレーニングです。ジムにはFW・BKと別れて行くのですが、後発隊のBKが到着したころにはトレーニングルームの窓は熱気でくもっていました。アルプスの山々は今日は朝日に映え、とてもきれいに見えました。本当に清々しい朝でした。

午前中はホテルでビッグストレッチを行いました。

宿舎出発前にジャージプレゼンテーションを行い、最後には佐々木テクニカルが作成をしてくださったモチベーションビデオを見て士気を高め、チーム一つとなっていよいよ出発です!
本日の試合会場があるAstiの街までは我々が滞在をしているビエッラから2時間弱かかります。日本からも応援に来て下さったご家族の方がいらっしゃいました。本当に有難いです。
ただ、残念ながら初戦は22-34で敗退してしまいました。

本日の選手紹介は鹿尾選手と笠原選手です。
1 自己紹介をお願いします
2 高校代表に選ばれた時の気持ち
3 チームにどのように貢献したいですか?
4 遠征の抱負
5 5年後どうしていますか?

笠原選手(左)・鹿尾選手(右)

鹿尾貫太選手(東福岡)
1 僕の特技は誰とでもすぐに仲良くなれることです。この特技を活かして、この遠征で敵・味方関係無く多くの友人を作りたいと思います。
2 「やったぞ」という気持ち
3 とにかくタックルで体を張り続ける。ピンチをチャンスに変え勝利を掴み取る。
4 3戦全勝し、1つ1つのプレーのクオリティを上げ、今後世界を相手に戦う為に必要なものを見つけてきます。
5 トップリーグで活躍したいです。

笠原開盛選手(桐蔭学園)
1 桐蔭学園 笠原開盛です。高崎ラグビークラブでラグビーを始めました。
2 小さい頃からの夢だったのでとても嬉しかったです。選ばれなかった選手の分まで頑張ろうと思いました。
3 海外のチームに勝つためにタックルで体を張りチームに貢献したいです。
4 自分のプレーが海外に通用するのか、自分の持ち味のプレーを沢山見せられるように頑張ります。
5 ワールドカップに日本代表として出場する。

朝食
 
 
 
朝食のパン   朝食
トレーニングルームの窓も熱気でくもってます
朝日に映えるアルプスをバックに -FW編-
朝日に映えるアルプスをバックに -BK編-
ジャージ授与式
 
ジャージ授与式 団長より   ジャージ授与式 監督より
ジャージ授与式 キャプテン決意表明
モチベーションビデオ
ゲーム前のアップ
試合
 
 
 
アフターマッチファンクション
 

第1戦 U19イタリア代表戦 戦評

試合は日本のキックオフでスタート。日本同様に順目順目へとアタックを仕掛けるイタリアであったが、日本も準備してきたシャローディフェンスで対応。しかしイタリアは、そのシャローディフェンスの裏を狙ってキック。アンストラクチャーでのディフェンスは避けたかった日本だったが、イタリアのカウンターアタックに対応できずノーホイッスルトライを取られる。その後も1vs1で劣勢になりながらも、低く突き刺さるタックルで応戦。しかし前半13分、ラインアウトモールを押し込まれた後、右へ大きく展開されトライ。ゴールも決まって0-14。その後のキックオフで相手22mライン付近でのラインアウトからモールを押し込みゴール前へ。最後はFWが相手DFを引きつけて左へ展開し、左ウイング坂本(御所実)が左隅へ飛び込みトライ。ゴール失敗で5-14。前半27分、イタリアも小さいパスを繰り返しながら前進を繰り返し左隅へトライ。ゴール失敗で5-19。前半34分、日本は再度逆襲、イタリア陣ゴール前の連続ラックから右へ大きく展開し、右ウイングのキャプテン東川(東福岡)がトライ。ゴールも成功し、12-19で前半を終了。

ハーフタイムでは、ボールキャリアのレッグドライブの徹底と素早いサポートプレーの徹底をチーム全体の修正点に掲げ、ブレイクダウンの修正ポイントを明確にして後半戦へ。

後半はイタリアのキックオフ。イタリアFWは後半最初からモールでゲームを作りにきた。後半3分、6分とラインアウトモールからペナルティー、そして展開と同じような展開で2トライを献上してスコアは12-29。しかし日本はあきらめなかった。その後も個人のフィジカルで勝るイタリアは再三、日本のゴール前まで攻め入るが、バイスキャプテンの占部らの懸命なタックルでゴールを死守した。そして後半25分、ついに日本にチャンスが訪れた。イタリア陣ゴール前のラインアウトモールからFWが執拗に密集サイドを攻撃。ディフェンスを引き付けたところで最後はBKリーダーのFB井関(天理)がトライを決めて17-29。この後も足が止まりかけていたイタリアに対し、日本は攻撃の手を緩めなかった。後半30分、イタリア陣22m右端のスクラムから、途中出場のCTB前田(海星)がゲインラインを突破、素早いボールリサイクルからアタアタが井関へ、井関から東川を飛ばしたパスは途中出場のWTB藤井(報徳)へ繋げ、藤井がそのままゴール左隅へトライ。ゴールは決まらず、22-29の7点差でロスタイムへ突入。再三ゲインラインを突破するも、イタリアも必死のディフェンス。最後はやはりラインアウトモールからサイドを突破されトライを奪われる。22-34でノーサイド。

試合には敗れたものの、セレクション合宿から築き上げてきたS&Cトレーニングの効果は試合の後半に現れてきた。逆に課題も明確になり第2戦に向けて大きな希望を持たせてくれるゲームであった。
(高橋FWコーチ)

”日本チームがイタリアを驚かせる為にやってきた”
”フィジカルで劣る日本チームだったが、組織、スキルの面でイタリアチームから学ぶものは何もなかった。”


(試合翌日地元紙より)
■2014年3月11日(火)

遠征2日目。
まだまだ時差ボケが取れない感じですが、明日はもう初戦のU19イタリア代表戦を迎えます。タイトなスケジュールの中でコンディションを合わせて、調子を上げていかなければなりません。
練習以外の生活の大半を過ごすホテルは大きくはありませんが、大変機能的で居心地が良いです。朝はビュッフェスタイルですが、ホットサンドが大変人気です。昼食・夕食はまず先にパスタが出るのですが、パスタにしてもメインにしてもつけあわせにしてもとにかく大きく大量です。本日の夕食は大量のグリーンピースが出て、みんな選手たちは悪戦苦闘をしていました。

本日は早朝よりジムとグランドで器具の使用を中心にFWとBKに分かれてトレーニングを行いました。

午前中の練習はユニットとキャプテンズランを中心に行いました。

今日は東日本大震災から3年目を迎える日です。6月のトライリージョンズの際には釜石で微力ながらも復興のボランティアを行ったメンバーもかなり多くいます。団長、高橋コーチ(岩手県)からお話の後、遠い地からではありますが黙祷を捧げ、犠牲になられた方々へのご冥福をお祈りしました。

夜のミーティングではスタッフ一人ひとりから明日のイタリアU19戦に向けての思いを伝えました。明日はいよいよ待ちに待ったイタリアU19と対戦です。

本日の選手紹介はハーフコンビ堀米選手とアタアタ選手です。
1 自己紹介をお願いします
2 高校代表に選ばれた時の気持ち
3 チームにどのように貢献したいですか?
4 遠征の抱負
5 5年後どうしていますか?

アタアタ・モエアキオラ選手(左)・堀米選手(右)

堀米航平選手(流経大柏)
1 堀米航平です。地元は埼玉県で、高校の3年間は千葉県で寮生活をしていました。今では実家よりも寮のほうが落ち着きます。性格は良い意味でも悪い意味でもマイペースです。よろしくお願いします!!
2 セレクション合宿を終えた日からずっとドキドキしていました。選ばれたと聞いたときはすごく嬉しい気持ちと同時に責任感も感じました。
3 SOとしてしっかりとしたゲームメイク、自分の強みを全面に出し、勝利に貢献したいと思います。
4 イタリア、フランスには必ず勝ちに行きたいと思っています。対外国人は初めての経験なので、国内では通じたプレーも通用しなくなると思います。そういう部分も学び、さらに成長して帰ってきたいと思っています。
5 もちろんラグビーを続けています。トップリーグに入り日本代表を目指していると思います。

アタアタ・モエアキオラ選手(目黒学院) 

1 私はアタアタ モエアキオラです。トンガ出身です。ポジションはSOです。
2 嬉しかったです。
3 しっかりゲームメイクしたいです。
4 全ての試合勝ちに行く。
5 日本代表でプレーしていると思います。

早朝トレーニング
 
 
地元の子供たちが見に来てくれました
練習の様子
 
 
 
黙祷の前に石渡団長より   黙祷の前に高橋コーチより
 
東日本大震災被災者の方々のご冥福をお祈りして黙祷   明日の試合に向けてリエゾンのリーノさんからも
選手ミーティング
 
■2014年3月10日(月)

遠征1日目。
9日早朝に合宿地である流通経済大学を出発して成田より旅立ちました。
保護者の方も数名見送りに来てくださいました。ありがとうございました。
成田を出発して約12時間飛行機に乗り、シャルル・ド・ゴール空港で乗り継ぎ、イタリア・ミラノに到着しました。成田を出てからは16時間かかっての移動です。

ミラノのリナーテ空港ではリエゾンのリーノさんが我々を迎えてくださいました。これから約一週間お世話になります。
我々はトリノから1時間ほどバスに乗り「ビエッラ」という小さな町に滞在します。

ホテルには日が変わるくらいのかなり遅い時間に到着しました。そんな時間にもかかわらず、ビエッララグビークラブの方々が大勢我々を出迎えてくださいました。

今朝は少し遅めに起床をしました。7時には町に鐘が鳴り響きました。石畳の道で古い建物も多く、とても風情を感じます。
本日の午前中はプールリカバリーです。練習場への移動はビエッララグビークラブの方々が車で我々を送迎して下さいます。街のあちこちに高校日本代表とイタリアU19 のゲームの宣伝ポスターが貼られています。かなり前から貼られている様子です。聞くと先月28日には記者会見も行われたとのこと。小さな街なのでこのゲームはとても注目されているようです。

午後はビエッララグビークラブのグランドで練習を行いました。グランドのバックには壮大なアルプスが見えます。人工芝1面、天然芝1面、トレーニングルームやクラブハウスも兼ね備えたとても素晴らしいグランドです。本日は天候にも恵まれ、ポカポカ陽気といった感じです。選手たちは少し疲れは見えるものの、明後日12日にはイタリアU19との初戦ですので、そんな中でもコンディショニングを整えていかなければなりません。ブレイクダウンやディフェンスドリル、アタック&ディフェンス、ユニットを短時間で集中して行いました。

夜のミーティングは田中副団長より、過去のU19世界大会に監督として行かれた時のお話などを聞かせていただきました。

本日の選手紹介はハーフコンビ吉岡選手と中嶋選手です。
1 自己紹介をお願いします
2 高校代表に選ばれた時の気持ち
3 チームにどのように貢献したいですか?
4 遠征の抱負
5 5年後どうしていますか?

中嶋選手(左)・吉岡選手(右)

吉岡航太郎選手(国学院栃木)
1 国学院栃木高校3年 吉岡航太郎
2 とても嬉しかった。
3 チームがピンチの時に流れを変えるようなプレーをしたい
4 日本代表としての誇りをもって遠征に臨みたい。また、体格の大きい相手に対して自分たちが練習してきたことを発揮したい。
5トップレベルのチームでプレーしていることを願いたいです。

中嶋大希選手(深谷)
1 1996年3月25日生まれ、おひつじ座、17歳、B型、深谷高校3年、好きな食べ物:甘い物
2 自分が高校日本代表の一員としてできることが嬉しかったです。
3 プレーだけではなく、私生活でも常に目配り・気配りをしていきたい。
4 自分より体の大きくて強い相手に対してチャレンジして、通用するところとしないところを学んでいきたい。試合に勝って帰ってきたい。
5 トップリーグの選手として、日本代表の選手としてラグビーを続けていたい。

シャルル・ド・ゴール空港で
真夜中にもかかわらずビエッララグビークラブのみなさんが迎えてくださいました
朝の散歩 足をほぐして
プールリカバリー
 
 
リエゾンのリーノさん 観光学科で勉強をされている学生さんです   我々の送迎をしてくださっているビエッララグビークラブの方々
 
フビエッララグビークラブの車 これで送迎していただいています   ビエッララグビークラブのオーナー・ムッソさん(中央)と石渡団長(右)・田中副団長(左)
ビエッララグビークラブのグランド 彼方にアルプスが見えています
アタック&ディフェンス
 
クーリングダウン
クーリングダウンン 入念に
バックス面々とスタッフ・リエゾンさんと
イタリアU19戦の宣伝ポスター
田中副団長