フォトギャラリーはこちら


前半
久々に準決勝進出が濃厚な明治大学の登場で江戸川区陸上競技場には4700人の 観衆が詰めかけ、ほぼ満員となった。明治は最低でもボーナスポイント1を獲得できれば準決勝進出が決まる。対する立命館も対抗戦の雄、明治大学を倒し有終 の美を飾りたいところだ。風上の立命館のキックオフで試合は開始された。そのキックオフのボールを立命館は獲得し7番小原からパスをもらった12番礒田が 明治インゴールに蹴りこむ それを5番和田が押さえノーホイッスルトライ。まだ1分も経過しない出来事だった。
10番大城がゴールを決め明治0-7立命館となった。6分立命館ゴール前に攻め込んだ明治はスクラムを押し込む。立命館は2度にわたりスクラムを崩す。辻 原レフリーはためらいなく明治にペナルティトライを与えた。明治  FWの気迫と集中力がもたらした トライだった。ゴール成功し明治7-7立命館の同点となる。7分明治は15番田村が、 PG を決め3点リードする。30分明治は縦横にボールを動かし、3番塚原がトライ明治15-7立命館となった。38分明治は13番尾又がトライ、ゴール成功し 明治22-7立命館で前半終了した。
明治はFW, BK一体となった攻撃がすばらしかった。立命館はよくタックルしていたが ハンドリングミス、オフサイド等でリズムをくずしていった印象だった。

後半
6分明治は立命館ゴール前のスクラムから8番松橋が右サイドを鋭く突きトライ。 明治4トライとなり準決勝進出が決まる。ゴール成功し明治29-7立命館となった。
10分明治は左右に大きく展開し13フェイズを重ね最後は13番尾又がトライ明治34-7立命館となった。明治のミスをしない連続攻撃がすばらしかった。
18分立命館は、明治ゴール前スクラムから右へ展開し11番山口が右隅へトライ。 明治34-12立命館となった。その後明治は、27分、38分にトライ、ゴールを重ね明治48-12立命館のスコアで試合終了。
明治は   FW,BKのどちらからでもトライの取れる良いチームに仕上がってきた。正月に期待したい。
立命館は集中力を切らさずよくタックルしていた。それが締まった試合になったと思う。来年にさらなる進化を期待したい。

(文責:新井章久)


■立命館大学

中林正一監督

「関東対抗戦上位チームである明治大学さんと戦う中でも、選手は一切怯むことなく自分達のやるべきことを出せたと思います。ただし、この負けはしっかりと受け止めて、何とか関西から全国の強豪に入れるよう、今日の敗戦を糧として来シーズンへ繋げていきたいです」

小原稜生キャプテン

「勝っても次は無いという試合でしたが、4年生は今日で最後の試合で、今年一年やってきたチームの強みである前へ出るディフェンスや立命館大のラグビーを後輩たちへ残せたと思います」

——明治大学と対戦して関西の強豪(同志社大や天理大)との違いや感じたことは?

「1人1人のキャリアがしっかり前へ出てチャレンジをしてくる面では、関東の方が少し上かと感じました。ただし、ブレイクダウンやセットプレーは体格ほど差は余り感じず、ゲームをやっていくなかで自分達にもチャンスがあると感じました」

conv0007

■明治大学

丹羽政彦監督

「今日は勝つことが目標でした。セカンドステージに入ってから、後半に修正してスコアを積み上げるというペースは出来あがっていたので、前半から相手のプレッシャーの中でしっかりやることが今日のテーマでした。開始早々いきなりトライを取られましたが、その後はしっかりゲームを組み立てたことは収穫でした。ただ、若干プレーが大味な部分もあるので、次の準決勝までに準備をして、何とかファイナルまでいきたいです」

——立命館大戦への向けての準備は?

「我々にとってこの2ndステージのファイナルゲームは非常に重要な位置付けでした。過去対戦したゲームのビデオを見て研究しました。また、先週の試合(流通経済大戦)の勝利で気が緩み、ここで気持ちの入らないプレーが出てしまうのが今までのチームでしたが、そういった精神状態の中でしっかり得点差を付けて勝てたことはチームは成長していると思います。選手達も勝って反省をしているので、次の試合が一つのターニングポイントです。それを乗り越えた時には本当の強みが出てくることを期待したいです」

——監督就任後、初めての年越しとなるが率直な感想は?

「目指しているのはチャンピオンですので、年を越さなければいけません。正月に試合をすることが当たり前だった時代から、チームは大きく遠ざかってしまっていたので、変革をして復活をしようという意味では年を越すことは嬉しく思っています。一生懸命やってきた結果だと思うので、更に一歩、次への準備をしていきたいです」

○中村駿太キャプテン

「今日の試合で勝って秩父宮へ帰る、そして去年負けた場所で一昨年負けた相手にリベンジするという強い気持ちを持って試合に臨みました。ゲーム内容は余り良くありませんでしたが、この1週間で修正してセミファイナルに良い形で臨んで、17年ぶりとなる決勝進出へ向け準備をしていきたいです」

—— 内容的には厳しい試合だったが、この1週間練習十分準備が出来たのか?

「先週の試合(流通経済大)がプールDの大一番だったこともあり、終わった後に少し浮ついた雰囲気が正直ありましたが、試合前日に良い練習ができて不安は無くなりました」

——入学後、初めての年越しとなるが率直な感想は?

「凄く嬉しいです。しかし目指しているのはチャンピオンなので、それに向かってしっかり準備をしていきたいです」

conv0016

 

(石川 悟、丸井康充)