■大東文化大学

 

青柳 勝彦 監督

 

「前半を14対7でリードしていた。スクラムも押すことができ、リズムを作れていた。前半最後の明治の攻撃もしのぐことができ、良い流れで前半を終えることができた。後半も勢いをなくさないよう相手陣内でプレーしようとしたが、後半はスクラムのチャンスも少なく良いリズムを作れなかった。明治の激しいアタックにより受けてしまったことや、ミスにより流れが相手に行ったことが敗因である。」

 

―明治について、準備してきたこと以外で想定外のことはあったのか。

 

「フォワード、バックスともに縦にくると思っていた。それを自分達がしっかりと受け止めることができず、受けてしまった。もう少し前に出ることができれば、もう少しいい試合ができた。経験不足であり次への課題だと思う。」

 

―今シーズン足りなかったところはどのような点か。

 

「難しい。勢いは良かった。リーグ戦で優勝し、大学選手権でも慶應大学に勝ち、苦しみながらもここまで来た。今日の試合では、後半に、自分達の持ち味であるスクラム、特にマイボールのスクラムが少なかった。もう少しスクラムがあれば波に乗ることができたかもしれない。」

 

河野 良太 キャプテン

 

「入りを意識して臨んだ。前半は先制トライも獲ることができいい形で入ることができた。しかし、徐々に明治の強いアタックにより、いつもの自分達のディフェンスができなくなったことが敗因です。」

 

―前半はディフェンスが良かったが、後半に突破を許した要因は。

 

「一人目のタックルで倒すことができなくなり、ゲインさせてしまった。そのためディフェンスをセットすることが遅れ、相手に勢いを与えてしまった。」

 

―平田選手の負傷など想定外のことが起こっていたと思うが、その時のチーム内ではどのような話をしたのか。

 

「トライを取られた後には、いつも通りにやろうと話をしたが、どうしても悪い流れを最後まで断ち切ることができなかった。」

 

―後半流れが変わったとのことだが、相手の変化は感じたか。

 

「ボールを持つとどんどんドライブしてきた。サポートも速いため、大東のディフェンスが一人目、二人目も遅れたことでゲインされてしまった。」

 

―スクラムは前半は優位だったと思うが、後半は明治が修正してきたのか。

 

「特にそうゆうことはなかった。負傷した平田の替りに入った小泉も対応できていた。スクラムに関しては問題なかった。」

 

■明治大学

丹羽 政彦 監督

 

「フォワードは前半、スクラムでプレッシャーがかかる中、よく頑張ってくれた。後半は40分間はアタックしていこうということでやっていた。また、ディフェンスはよく前に出ていたので、最終的には突き放すことができた。前節の京都産業大学戦や今日の大東文化大学戦を経験して、フォワードも一段と強くなったと思うので、次戦に向けてしっかり準備したい」。

 

 

―19シーズンぶりに決勝に進出するが、思うところは。

 

「北島先生が亡くなってから21年間勝っていず、正月を越し、勝ってさらに上に上がることの意味は大きい。学生達に言っているのは、明治は先人達が作り上げた歴史しかない。新たな歴史を作るのはここからだ、新たな歴史を作ろうと1年間言ってきた。92名の全部員がAチームに出るために努力をしている。その結果だと思っている。相手がどちらの大学になるか分からないが、どちらでも、明治が成長させていただいた相手なので、チャレンジして21年ぶりのチャンピオンになりたい。

 

―梶村選手の怪我の状態は。

 

「大丈夫だと思う。最後の試合でも奮起して、チームを引っ張ってくれると思う。」

 

古川 満 キャプテン

 

「今日の試合では、フォワードはスクラムに重きを置き、外国人選手に対してはダブルタックルをして前に出させないよう、大東文化の勢いを出させないようにして、明治のアタックをしようとのプランで臨んだ。スクラムについては、相手の1番に対してうまく組むことができなかった。明治としてはヒットで勝とうとしたが、最初の印象が最後まで続きペナルティを取られるシーンが多かった。早めにその部分を修正していかないと、レフリーの印象は変えることが難しいと思う。入りの部分はこだわってフォワードはしっかりと反省していきたい。」

 

―スクラムについて、ペナルティマネジメントについて、レフリーとどのような話をしたのか。

 

「レフリーからは、明治の2,3番の頭が落ちていると見られていた。自分達としては相手のフロントローが上に持ち上げ、そこから崩してくるとの印象だった。自分達はそれには付き合わず、しっかりと低く組もうとした。その点については良かったと思う。しかし、スクラムが落ちた時には明治の頭が落ちているとのことだったので、その点についてはしっかりと考えなければいけない。この点でのペナルティを減らすことができれば、前半もっと良い形でゲームを進めることができたと思う。改善したい。」

 

―アタックは前半と後半で変わった気がするが。

 

「試合を通して、二人目の選手がしっかりと90度で入りボールをキープすることを意識した。前半に比べ、後半は大東文化の足が止まっていたので、ボールキャリアが前に出ることができた。ブレイクダウンについては後半の方が難しくなかった。後半に前に出ることができたのは、前半、しっかりと戦うことができたからだと思う。前半から自分達が良いアタックをするためにも、ブレイクダウンにはこだわっていきたい。そのためには最初のボールキャリアにこだわる必要がある。帝京大学も東海大学も外国人選手がいて、外国人選手は、ボールに絡む速さや強さがあるので、それに対応するためにはファストボールキャリーの精度にこだわっていく必要がある。」

 

―後半、フィトネスは勝っていたと思うが、その要因は。

 

「フォワード、バックスが一体となって80分間、明治の方が、チームとしてやろうとしていたことが統一してできたからだと思う。」

 

―4年生が頑張っていたことについては。

 

「試合に出た4年生は全員、チームや後輩のためになることを毎日、春から続けてきた。4年生がゲームでいいプレーができたのは、そのことが出たのかなと思う。」

 

―後半、あれだけアタックですることは想定していたのか。

 

「自分達としては、もっとタイトなゲームになると思っていた。相手がミスしたことで明治がスコアできたことや、梶村の個人技でスコアを重ねることができた。自分達の形ではない形でスコアしたが、その点はしっかりと自覚していた。点差は開いたが当初想定していた精神状態でやりきることができた。」

 

 

-前半にスクラムを押されていたが、後半は、縦の突進で活路を開いていた。前半と後半の切り替えはどのようにしたのか。

 

「京都産業大学、大東文化大学ともにスクラムに重きを置いていた。その点で、負けていたところはあった。自分達としてはスクラムだけでなく、ラインアウトやブレイクダウンでもこだわってきた。スクラムは大事ではあるが、自分達はそこだけではなく、自分達のやるべきことをしっかりとやるだけだった。選手たちもそれを理解していた。落ち着いて80分間ゲームをすることができた。スクラムが押されることはあったが、コミュニケーションをしっかりと取っていたので悲観的になることはなかった。」