2023年8月26日 Stadio Comunale di Monigo
リポビタンDツアー2023
日本代表 21-42 イタリア代表
日本代表
ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ
――ラグビーワールドカップ2023 フランス大会前最後のテストマッチで勝利とはなりませんでした。
「敗因は一つの理由ではないと思います。タフなコンディションの中で両チームともにミスをしながら、自分たちが先に勢いを失ってターンオーバーされ、トライを奪われてしまいました。そこからゲームを取り戻すためにプレッシャーを掛けたかったんですけど、カウンターを決められたり、ミスキックがあったり。テストマッチでこういうことをやってはいけないと思います。
その中でも後半は選手たちもハードワークをしてくれましたが、相手が質の高いチームでしたので結果はうまく伴いませんでした」
――スタンドオフにキックのミスが目立ちましたが?
「確かにキック成功率はよくありませんでした。10番としては改善しなければならない。いいキックができればチェイスすることができるし、そこからコンテストすることも、プレッシャーを与えることもできます」
――フィジー戦から入れ替えた先発フロントローの出来は?
「経験のある選手がいることはすごく幸運です。プロップ登録の6人に大きな差はありません。その意味でも、競争心を作っていきたいし、スタートで出場する選手は責任感を持ってプレーしなければならないと思います」
――これでラグビーワールドカップ2023 フランス大会前の6連戦は1勝5敗という成績です。
「ジャパンラグビー リーグワンがあり代表の練習ができなかった中、3週間練習して、強いオールブラックスXVと対戦しました。このレベルのラグビーはタフなコンディションなんだと肌で感じることができ、自分たちの経験値になったと思います。
(1勝5敗という)結果についてはすごく残念ですけども、ここにいる理由はラグビーワールドカップに向けてチームを作り上げることです。レッドカードを受けてしまったりすれば、日本のラグビーはできない。ベストプレーヤーがケガをしてしまえば、日本のラグビーはできない。その中でも、今日は規律の部分は少し良くなったと思います。ロックのポジションにも選手は戻ってくる予定ですので、楽しみにしています」
――これまでよりノックオンは減って継続するラグビーはできたのでは?
「ノックオンして相手にトライを決められたシーンもあったので、そこはまだまだです。すごく暑くてボールが滑りましたけど、フランスの気温はこれよりも10度くらい下がると聞いています。でも、たくさん課題があると思っています」
――何度も突破を許してしまったが、ディフェンス面の課題は?
「最初の20分、自分たちのインテンシティー(ゲーム強度)が足りなかったと思います。それでイタリアに前進させてしまいました。ハーフタイムでそこは修正しましたが、もっと一貫性を持って、しっかり安定した試合を継続しなければならないと思います」
――本番までの残り2週間をどう過ごしますか?
「プランはありますし、やるべきことは変わりません。まずは何日間か休ませてリフレッシュしてもらいたい。府中でも4日間ハードトレーニングをして、そのまま飛行機に乗って、27時間かけてこちらに来ました。まだ時間がありますので、自分たちの課題にしっかり取り組んで本番を迎えたいと思います」
――選手たちのいまの表情はどうですか?
「いい試合をしようとして、すべてを捧げてここに来ました。それだけに、皆、残念がっていました。でも、すごくタフなチームと戦っているのは間違いありません。自分たちとしても大きなチャレンジだと思います」

日本代表
姫野 和樹 キャプテン
――率直に今日の試合をどう振り返りますか? また、敗因をどう考えますか?
「いいプレーもありましたし、自分たちの目指すラグビーができた部分もありましたけど、こういうレベルの高い試合では、大事な場面での小さなミスがゲームの勝敗を分けてしまう。ラグビーワールドカップというのは特にそういう重たいゲームです。今回は、その勝負の個々の場面で小さいミスを犯してしまったのが敗因だと思います」
――逆に、できたことは?
「全員で自分たちのラグビーをする。自分たちの強みであるスピード、スキルを使うこと。全員で同じ絵を見てアタックすること。そういうところは良くできていました。そのいい部分はラグビーワールドカップにも持っていって、自信につなげられたらなと思います」
――完全アウェイでの戦いをラグビーワールドカップ前に体験できたことについてはいかがですか? また、今回から代表に帯同する西芳照シェフの食事はいかがですか?
「海外の雰囲気、芝、ホテルでの暮らしや食事……。日本よりもストレスがかかる中で準備していく経験ができたことはプラスだと思います。そんな環境ですので、西シェフの食事は最高ですね! 食事に関してのストレスは本当に軽減されたと思います。ただ、海外でプレーすることに慣れていない選手もいます。そういった意味でも、ラグビーワールドカップ前にアウェイの雰囲気を体験できたことはプラスだと思います」
――アタックが継続する場面が何度かありました。手ごたえは?
「自分たちが個々のプレーにならず、チームとしてアタックできたことは、ジャパンラグビーの生命線です。一人ひとりが自分の与えられた役割、仕事を100%やったからこその成果なのかなと思います。攻撃面の精度はだいぶ上がってきた手ごたえはありますが、ディフェンスの面で少しコネクションが悪かったり、外で抜かれてしまう局面があったりしたので、まだまだ改善の余地があるかなと思います。ただ、そんなに難しい改善点ではないはず。イタリアでまだ3日間ステイして練習できる時間があるので、しっかり取り組んでいきたいです」
――正式にチームキャプテンとして臨んだ試合でした。
「僕の役割は『今』に集中させること。次の仕事に集中させることです。チームのみんなには常々そのことを言っていますし、自分のパッションを皆に伝えることでチームの雰囲気も上がってきます。そこが自分の仕事かなと思います」
――厳しい表情をしている選手も多い。
「不安になってもしょうがない。不安というのは、自分たちの自信を奪いかねないので。ここまできたらもう、自分たちが積み上げてきたこと、やってきたものをぶつけるだけなので、その積み上げてきた自信を失わずに、ポジティブに取り組んでいきたいです。
リーチ(マイケル)も言っていましたが、オンとオフのバランスが大事です。結果は結果で受け止めて、もちろん改善しなきゃいけないところはありますけど、ラグビーワールドカップの舞台はまた違いますから。チリ戦に向けてまだ2週間あるのはポジティブなことですし、チームとして絆を深める時間になります。しっかり精度を上げていきたいと思います」