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レポート 2024年度【第1回】群馬県女子活動拠点事業

(公財)日本ラグビーフットボール協会では、2023年4月に女子ラグビー中長期戦略計画を策定し、女子ラグビーのさらなる発展に取り組んでいます。
2023年度にスタートした都道府県女子活動拠点事業は、モデルケースとなる地域を選定し、横断的なカテゴリーがプレイヤー、コーチ、レフリー、マネージャーなど様々な関わりのなかで女子ラグビーの発展につなげる事業に取り組みます。
群馬県で2年目を迎えた本事業。今年度第1回の合同練習会が行われました。

▲【群馬県】第1回合同練習会 集合写真

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【群馬県】第1回合同練習会
実施日時:  2024年9月22日(日) 10:00~12:00
実施場所:  下豊岡グランド(群馬県高崎市下豊岡)
参加者数:  計48名(幼児・1、2年:10名/母親:3名/小学3~6年:13名/中・高校生:14名/コーチ:8名)
メインコーチ:   櫻井綾乃(JRFU公認A級コーチ・横河武蔵野アルテミ・スターズ/NTTファシリティーズ)
サポートコーチ:島本幸治・大塚博光(JRFU公認スタートコーチ・高崎ラグビークラブコーチ) 温井利江・櫻井美江(JRFU公認C級コーチ・高崎ラグビークラブコーチ)
実施内容:
 本年度は、昨年度の事業を継続・発展させ、全カテゴリーの女性を対象に、活動場所や新たなコーチの発掘、女子ラグビーの特性を共通認識してコーチングのスキルアップを図ることを目的しました。共通認識するためのゴールとしては【プレイヤーセンタードコーチングで全員が「楽しくワクワク成長する」】。キーポイントは【 「チャレンジ」新しいことにチャレンジする】 【 「コミュニケーション」前向きなコミュニケーションをとる】としました。この計画は昨年度の事業からお世話になっている鈴木陽子さん(JRFU公認A級コーチ・群馬プライムスチームディレクター)が起案し、夏に県内の女子ラグビーに関わるメンバーでオンライン会議を行った上で確認した内容です。今年度の事業では、県内の女子プレイヤーが所属する各チームで実施場所を用意するとともにコーチを担当することにチャレンジすることになりました。
 第1回の合同練習会は9月1日に、群馬プライムスと高崎ラグビークラブ担当で行うこととしましたが、台風に伴うグランド状況不良や選手の安全確保のために22日に延期するとともに、メインコーチを高崎ラグビークラブOGの櫻井綾乃さんに急遽変更しての取組となりました。
 22日は前日からの雨が上がらず、開始時刻を1時間遅らせてのスタートとなりましたが、たくさんの女子プレイヤーやラグビー初体験の母親が参加する練習会となりました。
 雨天での開始だったため、櫻井綾乃コーチが中心になり早速ICE BREAKとウォームアップを兼ねたアクティビティーを行いました。日頃、小、中、高校生は合同チームで活動していることや昨年からの拠点事業の活動に参加しているプレイヤーが多かったとからか、始めから参加者はすぐに打ち解け合い、積極的に「コミュニケーション」をとっている様子が見られました。

ICE BREAKを兼ねたウォーミングアップ

 アップ後は、3つのカテゴリーに分かれてそれぞれで練習をしました。カテゴリーごとに担当者が練習内容を考え実施しました。

◎カテゴリーごとの練習内容一覧
(1)幼児・1,2年・母親 (担当:温井・櫻井
①たまご泥棒 ②2人組でハンドリング ③タグ取り練習 ④タグでの1on1⇒2 on 2 ⑤全員参加のゲーム(幼児はタグを2本取られるまで前進できるアドバンテージ有)

▲幼児・1,2年・母親コース 練習の様子(たまご泥棒)

(2)小学3~6年 (担当:大塚)
①5人~6人で横フラットのパス回し、パス手渡し ②同人数ストレートランパス ③トライゲーム1on1 ④コンタクト・1on1のボールもぎりとり・2on1、2on2でモール形成時のサポートプレーヤーの動き ⑤仕上げゲーム

▲小学3~6年コース 練習の様子(1on1のボールもぎりとり)

(3)中・高校生 (担当:櫻井・島本)
①4人パス ②テンパス(テニスボール・ソフトボール・ドッジボール・ラグビーボールなどいろんなボールで) ③いろんなボールでタッチフット ④4辺ドリル(ディフェンス3人:辺を守る/オフェンス3人:スペースを見つけてアタックする) ⑤前に投げてよいタッチフット

▲中・高校生コース 練習の様子

◎参加者の感想
[参加した母親]
練習を実際に子供とやってみると、結構大変だとわかりました。やってみてラグビーと子供への理解が深まりました。

[櫻井綾乃コーチ]
コーチングをすることで自分自身への気付きがあり、中高生から刺激を受けることができました。

[サポートコーチ]
事前に示された企画等を確認して、練習メニューを組みましたが「プレイヤーセンタード」コーチングを明確に実施することが難しかったです。幼児グループは、練習のポイントを子供の言葉で確認したり、よい動きをしているプレイヤーを称賛したりしました。「プレイヤーセンタード」を実現できるコーチングについて今後も考えていきたいです。

*今回の取組での成果と課題を踏まえ、第2回以降の合同練習会を企画していきます。