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レポート:第6回・修了式 ラグビー・エンパワメント・プロジェクト

笑顔、笑顔の修了式でした。

夏にスタートした次世代リーダー育成事業「ラグビー・エンパワメント・プロジェクト」の第6回講義と修了式が12月18日、都内で行われました。
最初の講義は8月6日から3日間、熊谷で開かれ、一部はオンラインでの参加。第2回以降もオンライン開催だったため、全員が顔を合わせるのは、最終日が初めて。それでも毎回グループに分かれて話し合いを重ねており、この日も仲間が部屋に入ってくるたび、会えたことを喜び合う姿が見られました。

 

 最初は4組に分かれてのグループワーク。テーマは「来年のワールドカップ・日本対イングランド戦の開催に携わる職業はどんなものがありますか」。選手やレフリー、アナウンサー、国歌斉唱者など、多くの職種が挙がりました。

リラックスしたところで、「未来を創る、未来のわたし」をテーマに、全員が3分のスピーチ。それぞれが話し終わると、全員が当事者にメッセージをしたためます。
スピーチの内容は過去5か月の講義で学んだことを、将来的にどう活かしていくか。なりたい職業は体育教師、養護教員、看護師、医療ソーシャルワーカー、日本代表の帯同スタッフなど様々。共通しているのは人と関わっていくこと、人の手助けをしたいということ。そこにはラグビーの精神が役立つはずです。また、プレーヤーの立場からは、日本でラグビーができることへの感謝や、リーダーとしての心構えも学べたとの話がありました。「ラグビーに関わる仕事に興味が沸きました」と、ラグビーを仕事にしている先輩たちの話を聞いて、進路が定まった参加者もいました。参加者の一人が大学に合格したことを話すと、一斉に拍手が。17人は、半年間の間にチームになっていました。

 休憩をはさんで、昨年度のREP修了生、塗師世菜さんが、現在の活動状況を発表しました。現在、小田原高校2年生の塗師さんは、「地元でラグビーを広めたい」と、自ら行動を起こし、「OdAWARUGBY」を立ち上げました。「昨年のREPが終わってから、自分に何が出来るのか考えました。高校生にしかできないことをやろうと」

地元での活動に加え、全国ジュニア大会やラグビー普及イベントのサポート、日本代表試合会場でのチラシ配りなど、実際に現場に出てラグビーを広める活動を続けています。「好奇心から始まる体験は最高に面白いです」。塗師さんの情熱溢れる話に、参加者は引き込まれていました。

その後のグループワークでは「未来のわたし」のために、これから何をするかを発表。「当たり前のことを当たり前に」「ダイブ(挑戦)を続ける」と、それぞれが決意を語りました。

最後は西機真・日本協会普及育成委員長から、一人ひとりに修了証が渡され、「ラグビーによって参加者の持っている力を引き出すためのプロジェクトでしたが、私自身、皆さんにエンパワメントされました。戦争、震災と厳しい世の中ですが、ラグビーの力をいい方向に使ってください」と祝辞を述べました。
日本協会普及育成委員会教育部門員として第1回からサポートしてきた兼松由香氏は、U18女子SDSの遠征でNZに滞在中のため、ビデオメッセージで「REPはまるでラグビーチームのように楽しかった」と振り返りました。
最後に、日本協会普及育成委員会教育部門長でありこのプロジェクトの責任者である中村愛氏から「熱中できるものがあれば、強い力になります。これからの人生でチャレンジが必要なときには、REPを思い出してください」と励ましの言葉がありました。

記念撮影が済むと、参加者とサポートしてくれた1期生の先輩と動画撮影。合言葉は「ニキセイ(二期生)!」。大好きなラグビーで繋がった17人の絆は、これからも続きます。
(森本 優子)