今年度より三地域から選抜されたレフリー6名でNational Referee Squad(NRS)を形成して活動することとなりました。育成とパフォーマンス確保の両面からSquadのレフリー数を絞り、一貫性を高めながら全国高校大会、全国大学選手権等の日本協会主催試合の上位試合を担当します。また、担当試合でのハイパフォーマンスとA級レフリー認定を目標にモチベーション高く取り組んで参ります。
今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い致します。
■2025年度NRSメンバー
大澤昂平(東京都) 加納孝紘(東京都) 山谷亮介(兵庫県)
米倉陽平(徳島県) 濱田修平(福岡県) 吉野滉平(大分県)
(前列左から、大澤昂平、米倉陽平、吉野滉平、加納孝紘、後列左から山谷亮介、濱田修平)
今回、最初の活動としてキックオフミーティングを実施しましたので、下記の通りご報告します。
■7/26(土)Day1
1.ガイダンス
NRSのスタッフや体制について説明をした後、主旨や目標、フィロソフィーを共有しました。「当たり前は当たり前でない」 「当たり前のレベルを上げていく」ことを念頭に、強化ポイントを明確にした上で今後のスケジュールや方向性について説明を行いました。
2.2024年シーズンレビュー
昨シーズンのレビューをU19チームの松本さん、大学チーフの関谷さんから説明しました。共通した課題としてスクラムにおいてリセットが非常に多いこと、また判定精度の向上があげられ、今シーズン集中的に取り組むことが確認されました。
3.スクラム講習
U20日本代表スクラムコーチの山村亮さんを講師にお迎えして、スクラムの基本的な構造やメカニズムの理解を深めました。また、各レフリーが担当した大学生のゲームをレビューし、より高い判定精度に必要な視点や効果的なマネジメントについて非常に有効なアドバイスを頂きました。今後もこのような学びの場を積極的に且つ定期的に創出して課題改善へと繋げていきます。
4.ブロンコ測定
高温多湿の厳しい条件下ではありましたが、熱中症対策を施した上でブロンコ測定を実施しました。A級レフリー認定の条件であるブロンコ5分以内をクリアーすべく、各レフリーがベストを尽くして取り組み、全員がクリアーすることができました。フィットネスはレフリングの礎であり、今後も高い意識での取り組みが必要です。
■7/27(日)Day2
1.フィールド/ジムトレーニング
奥野純平S&Cコーチの指導の元、フィールドにおいては瞬発力、アジリティやスピードのテストを実施し、フィジカルの現在地を確認しました。その後はジムへ移動し怪我をしない為の効果的な体の使い方やトレーニングを実施しました。9月から始まるシーズンに向けて、自身の身体を理解しコンディショニングを高めて保つ内容となりました。
2.パスウェイ/キャリア講習
元トップレフリーの木村陽介さんを講師に迎え、ご自身が歩んで来られたキャリアやその過程で起きたこと、考えたことなどをレフリー生活また仕事と家庭などのライフワークとリンクさせながら話をして頂きました。地域での活動で着実に力をつけてリーグワンを担当するステージまで駆け上がった実例と経験談はNRSにとって大変参考になりました。
3.面談
スタッフ、担当CMOを交えて、レフリーが事前に作成してきたIndividual Performance Plan(IPP)を元にテクニカル、フィジカルを中心にどのように高めていくかを掘り下げていきました。実現可能な課題設定、具体的な手段や方法を各レフリーのライフスタイルや状況も鑑みて、IPPを修正していきました。目標や夢の実現に向けて日々の取り組みが重要であることを再認識した時間となりました。
以下、各レフリーのコメントです。
「NRSという機会、組織の創出にご尽力いただいた皆様へ感謝申し上げます。
NRSとしての自覚と覚悟を胸に、目の前の1試合に全力で臨んでまいります。
今回の研修では、新たな気づきを得るとともに、自己の課題を改めて認識しました。この学びを、オンフィールドでのパフォーマンス向上に活かしていきたいと思います。」
「ミーティングの冒頭でNRS活動の目標について説明があり、身の引き締まる思いです。その後各種測定があり、心配していたブロンコ走は自己ベストで無事クリアできましたが、フィジカル面の課題が明らかになりましたので改善していきたいです。今後も本活動へ参加させていただくことに感謝し、『当たり前のレベルを上げていく』ことを目指します。」
「2日間の研修では自分の当たり前のレベルを上げる必要があると感じました。レフリーとしての能力は当然ですが、フィジカルや人間性のレベルアップも今後注力していき、自分の立てた目標を達成できるよう努力し続けます。NRSに選出いただいたことに感謝と誇りを持ち、今後活動していく所存です。」
「NRSキックオフミーティングに参加し、NRSメンバーの責任と課題を共有することができました。S&Cセッションでは、自らの長所と短所を確認でき、今後のトレーニングに対して見通しを持つことができました。今回の内容をIPPに落とし込み、レフリング向上に繋げたいと思います。NRSとしてシーズン準備ができることを誇りに思います。」
「今回の研修にご尽力いただいた関係者の皆様に心より感謝申し上げます。昨季のレビューやS&Cの測定を通じて自身の課題を再認識しました。NRSの取組を通じて、さらなる成長を目指し努めてまいります。」
「日本協会の先輩レフリーの話から、伝統ある花園大会や大学選手権の上位試合を担当できることに喜びと責任の重みを感じました。自己研鑽はもちろんのこと、学んだことや経験をピッチ上で表現し、選手が最大限の力を発揮できるようなレフリングを目指します。」