スポーツ庁委託事業(派遣型)

2019年度 レポート(帰国 2)

レポート(帰国 2 )

キオラ!(マオリ語で「こんにちは」)

ニュージーランドから帰国しておよそ4か月。12月22日(日)に今年度ニュージーランド交流プログラムの参加者が都内に集まり、派遣総括会を行いました。

総括会の目的はニュージーランドの経験を踏まえ、ラグビーワールドカップのレガシー推進活動を具体化すること。6時間におよぶワークショップは高校生のラグビーへの熱い想いが溢れるものとなりました。

過年度の総括会との大きな違いは、帰国から総括会の間にラグビーワールドカップ2019日本大会(RWC2019)が開催されたこと。実体験からレガシーについて考えられるのは2019年度ならではです。

総括会第一部では事前課題「RWC2019前後で感じたラグビー環境を取り巻く変化について」のレポートから、RWC2019のレガシーとは何かを考えました。続いてRWC2019で話題となったエピソードを通じラグビー憲章を学びます。例えば、試合中止となったカナダ代表チームが釜石市で行ったボランティア活動は“結束”に、試合後に各国の選手が行ったお辞儀は“品位”や“尊重”に繋がります。ラグビー憲章のコアバリューを心に留めることで、より一層ラグビーへの理解を深めました。

第二部ではラガール自身のラグビー普及の取り組みを考えました。現状理解として競技人口や女子ラグビー選手のパスウェイについて学び、自分たちの環境を客観的に捉えることでこれまで気づかなかった課題も浮き彫りになりました。

ここで、平成28年度に本事業でニュージーランドに派遣され、現在は四国大学女子7人制ラグビー部で主将を務める井上藍さんがチームの立ち上げや同部と地域の関わり、普及活動についてプレゼンテーションを行いました。自身の活動を通じ次世代の育成に取り組んでいきたいという井上さんの想いが伝わり、身近な先輩の活動は高校生にとって学びの大きな時間となりました。

最後に、これまでの学びを踏まえて自分たちによるラグビー普及のアクションプランを作成しプレゼンテーションを行いました。事前課題「女子ラグビーの競技者が増えるために必要なアクション」から自分たちができるアクションを抜き出し、「すぐできる⇔難しい」「インパクト大⇔インパクト小」の座標に置いて取り組みを整理します。ここから、自分たちができるラグビー普及活動として、発信力の大きなSNSを使ってラグビーを知ってもらおうと「Instagram」「Twitter」「ホームページ・YouTube」の中から自分が一番取り組みたいものを選び、グループごとに具体的な取り組みを考えました。それぞれのツールの特徴を活かし、多方面からのアプローチを考えた大人顔負けのプレゼンテーションには「もっとラグビーに触れてほしい」「たくさんの人が参加できるコミュニティをつくりたい」という思いが溢れていました。

RWC2019のレガシーをどう残せるかは今後の取り組み次第です。全国各地から集まったラガールはラグビーの種を持ち帰り、各地でたくさんの大きな花を咲かすことを誓ってそれぞれの帰路に就きました。

総括会の5日後、12月27日(金)に大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開催された「U18花園女子15人制」には、平成30年度と平成31年度に本事業でニュージーランドへ派遣された選手5名が出場しました。試合終了後の集合写真では瀧谷のどかさん(東軍)が下村理紗さん(西軍)を背負う姿も。ニュージーランド派遣を通じた横のつながりはこれからも日本全国に輪を広げていきます。

U18花園女子15人制出場選手(本事業参加者)
平成30年度:西岡 那奈子(國學院大學栃木高等学校)
平成31年度:瀧谷 のどか(青森県立青森商業高等学校)
      秋田 若菜(栃木県立佐野高等学校)
      梅津 悠月(國學院大學栃木高等学校)
      下村 理紗(石見智翠館高等学校)

12月2 12月22日総括会(1)
12月22日総括会(2)
12月22日総括会(3)
12月22日総括会(4)
12月22日総括会(5)
12月22日総括会(6)
12月22日総括会(7)
12月22日総括会(8)
12月22日総括会(9)
12月22日総括会(10)
12月22日総括会(11)
12月22日総括会(12)
12月22日総括会(13)
12月27日U18花園女子15人制