I. 協会刷新
目標1
世界一のラグビーユニオンを目指して抜本的に組織を見直し、
理念実現のための強固な経営基盤をつくる
世界一を目指す、組織づくり、その基盤整備。
そして、ファンをはじめ世の中との対話により実現する。
2050年までの超長期的なビジョンや目標、
大枠の重点分野を設定し
2024年までの具体的な中期戦略計画を、
より実務的な視点で策定しました。
平素より当協会の活動にご理解とご協力を賜り、厚く御礼を申し上げます。
ラグビーワールドカップ2019日本大会は、日本全国を巻き込む大きな盛り上がりを見せ、ラグビー日本代表チームのみならず、ラグビーそのものの価値を飛躍的に高める結果となりました。
この成果は、長年にわたり日本ラグビーを支え携わってこられた全ての人たちの努力と貢献の上に成り立ったものであり、このレガシーを長く後世に残し、日本ラグビーを更に発展させていくことが、当協会の使命と考えております。
私どもは、もう一度ラグビーワールドカップを日本へ招致いたします。そして、世界ナンバーワンの協会になること、世界と対等に仕事をし、世界に誇れる協会となることを目指します。
また、日本代表チームの強化を進めます。ワールドカップで男女共にベスト4を狙えるチームづくり、オリンピックでのメダル獲得のほか、ワールドカップで笛を吹くことのできるレフリーの育成、女子ラグビーの普及に努めてまいります。
そして、ラグビー人口を増やすため、一人でも多くの子どもがラグビーをできる環境、継続できる環境を整備していきます。ラグビー指導者ほか、プレーヤーを支えるご家族を含めた、ラグビーファミリー全体でプレーヤーを支えていきたいと思います。
引き続き、全国のラグビー競技者、チーム・協会関係者、支援者そしてファンの皆様と一体となり、「ラグビーが、世界一身近にある国へ」、歩みを進めてまいります。
ジャパンラグビーのさらなる発展に向けて、温かいご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
2022年7月
公益財団法人 日本ラグビーフットボール協会
会長 土田 雅人
Mission
JAPAN RUGBYの使命
ラグビーが、
世界一身近にある国へ
Vision
JAPAN RUGBYの未来像
世界のラグビーをリードし、
スポーツを越えた
社会変革の主体者となる
Target
JAPAN RUGBYが掲げる
達成目標
再びワールドカップを
日本に招致し、世界一になる
15人制男子
ラグビーワールドカップ
2023年大会
ベスト8に到達し
さらなる上を目指し
チャレンジ
15人制女子
ラグビーワールドカップ
2021年大会
アジア予選突破
本大会
ベスト8進出
7人制男女
東京オリンピック
2020年大会(延期)
メダル獲得
I. 協会刷新
世界一を目指す、組織づくり、その基盤整備。
そして、ファンをはじめ世の中との対話により実現する。
I. 協会刷新
既存の事業のさらなる充実に加え、ラグビーの魅力を体現する新規事業により収益力を向上させ、財務体質の強化を実現する。
I. 協会刷新
インテグリティの追求に加え、
安全対策により世の中からのラグビーの信頼性向上を実現する。
II. 強化
プレイヤーズウェルフェアを最優先としつつ、代表をはじめとした様々なカテゴリーの競技力を強化。ファンをはじめとしたすべてのステークホルダーが代表を支える環境をつくることで実現する。
III. 普及・育成
ラグビーワールドカップ2019日本大会のレガシーを活用し、ラグビーの魅力を子供達をはじめ世の中へ伝達する取り組みを通じて実現する。
IV. リーグ改革
魅力的な新リーグの創設。選手、ファン、様々なステークホルダーの成長を促すリーグ環境の構築により実現する。
アクション
プラン
13
ラグビーファンが熱狂する舞台をつくる
※内容については、リーグワン運営法人の事業計画と調整した上で公開の予定
V. 社会連携
日本ラグビーが持つ魅力や精神、カルチャーなどを生かし、日本と世界の社会に貢献することで実現する。
V. 社会連携
様々なステークホルダーとラグビーの魅力を活用した新たな事業領域を開拓することにより実現する。
アクション
プラン
01
組織基盤の強化
・世界一のラグビー協会を目指すための基盤をこの4年間で構築する
・JRFU内及び全国のラグビー協会組織体制や支援組織との連携を強化。都道府県協会のガバナンス強化と組織力の向上をサポートする
・組織構成員が誇りをもって世界一の組織を目指す環境を整備する
・国際的な影響力を発揮できる人員、組織、体制を整備する
・世界一のラグビー協会の合言葉のもと、全国的な組織体制の再構築を行う。また、協会内や支援組織との円滑な連携を図り、ラグビーに関わるステークホルダーと共に世界一を目指すに足る環境を構築する。
・日本スポーツ界最高クラスのガバナンス体制を構築。また、そこに関わる構成員とともに、活力のある組織文化を築きあげる。
・組織構成員全員の満足度向上。構成員が JRFU に対して信頼感を持ち、ラグビーの発展に誇りを持って本気で取り組める環境を整備する。
・日本ラグビーが国際的な影響を与えることできるように、国際的な戦略検討のための枠組みを整備する。
全国的な組織体制の再構築と連携/強化
・都道府県協会の状況調査と法人化をはじめとしたガバナンス強化の推進
・地域の普及育成を推進するリージョナルデベロップメントオフィサー(RDO)の配置推進
・マネジメント人材育成のためのプログラムの導入
日本スポーツ界最高クラスのガバナンス体制と活力のある組織文化の両立
・JRFUの規程・制度の整備/三支部との一貫性の整備
・スポーツ団体ガバナンスコード対応の推進/業務効率化・改善のための仕組みの確立
・協会の方針や実績の積極的な発信
組織構成員全員が誇りを持ち、ラグビーの発展に取り組める環境整備
・人材の採用と育成に関する計画(人事戦略)の策定と遂行
国際戦略遂行体制の整備
・国際戦略検討のための会議体の設置/人材育成のための教育の実施
・戦略的な様々なラグビー国際大会の継続的開催
アクション
プラン
02
コミュニケーションの強化
・広報戦略に基づき効果的な情報発信を継続することで、世界中に日本ラグビーの価値が認識される
・デジタルプラットフォームの整備、メディア連携により、人気面でラグビーをメジャースポーツへと成長させる
・英語対応での海外即時情報発信
・デジタルプラットフォームの拡充を中心として、情報発信力の強化を行い、効果的な情報伝達を図る。
・広報戦略によりメディアでのラグビーの露出量拡大を目指す。
・英語対応によるグローバルコミュニケーションを実現。オウンドメディアはもとより、日々のリリースなど、常に諸外国から日本ラグビーの現状を把握できる環境を整備する。
コミュニケーション計画の策定および成果のレビュー徹底
・JRFUの各種取り組みに関するコミュニケーション戦略を策定
・1年毎の計画の策定、四半期毎のレビューの徹底
デジタル専門チームの編成、効果測定強化による質向上
・ウェブマスターの配置、デジタルプラットフォームの最適化
外部メディアへの継続的な取材機会の提供
・メディアツアーの実施、取材機会におけるサービスレベルの向上
英語対応による情報発信の国際化
・公式サイトを中心に英語化対応
・英語によるメディア対応・情報発信の拡充(2021年1月から英語によるリリース発信をトライアルスタート)
アクション
プラン
03
システム・データ活用の最大化
・ICT(Information and Communication Technology)による競技基盤の拡大や業務の円滑化
・各地域の情報提供環境の整備支援による、ラグビーを見る/する人の拡大
・データを活用したマーケティングにつながる環境整備
・競技人口拡大に資する施策の立案・実施・検証・改善の基となるような情報基盤を整備する。
・データの活用により、ラグビーファンを拡大させるだけでなく、スポンサー企業やファンが同じ目線でラグビーという競技に触れ、関連する人々がよりシンパシーを感じられるような情報基盤を整備する。
・競技者やファンだけでなく、上記施策の検証や新たな視点を得るため、研究機関や企業との間でデータを切り口とした連携を構築する。
基盤システムの構築と運用
・競技者と競技者を支える人々の動態を捉え拡大するシステムを構築
・観客、顧客を把握し、販売施策立案に資するシステムを構築
・ラグビー人生を通したキャリア形成
産官学と連携し、スポーツ拡大に向けたデータ活用施策の検討
・スポーツデータ活用による新規事業などの検討
カンファレンスへの共同参加/データ連携等方法論を検討
アクション
プラン
04
既存事業の価値最大化と収益機会の多様化
・マーケティング収入の最大化
・様々なカテゴリーでのラグビーコンテンツの更なる価値向上
・世界一を目指す日本ラグビーのブランディングの推進
・「NEXT JAPAN RUGBY」として、ウィズコロナを受容し、RWC2019の成功体験を生かした収入の最大化を図る。(マーケティング面による価値拡大)
・スポンサーとの連携による競技の価値拡大を目指す。
・新設大会や新規マーケティングプログラムの開発など新たな取り組みを実践する。
・メディア環境の変化に対応した放送・配信機会の創出と拡大を常に意識し、コンテンツ価値の向上を目指す。
・RWC2019で獲得した新規(にわか)ファン層の定着を念頭に、SNSを軸とした戦略コミュニケーションやデジタルマーケティングを強化し、日本ラグビーのブランディングを推進する。
スポンサーシッププログラム
・2020年度以降の日本代表スポンサーシッププログラムによるコンテンツ価値拡大
・大会スポンサーニーズを反映した関連プログラムや企画開発
放送・配信権
・日本代表戦を中心とした地上波放送本数の増加
・パブリックビューイングの拡大による体験型視聴機会の推進
・配信パートナーシップの構築や、更なる関係の強化
マーチャンダイジング
・にわか層の定着を狙った事業展開とライセンス事務局の機能強化
新設プロジェクト
・グラスルーツプログラムの拡大、自治体ワンチームとの全国横断プログラム、シニアラグビーの商品化
ファンエンゲージメント
・戦略コミュニケーションの強化による、女性や10代などへの積極的なアプローチ、仕掛けの創出
アクション
プラン
05
既存意識を超えた新たな分野への挑戦
・競技運営の世界標準を見える化し、各協会の共通認識とする
・女子カテゴリーへの世の中からの注目度を向上させる
・セブンズへの世の中からの注目度を向上させる
・RWC2019の経験を生かして、競技運営の標準化を図り、男子15人制以外も含む、全てのカテゴリーでの競技価値拡大を図る。
・男子 15 人制以外の大会全般の収益向上を図る。特に、太陽生命WSS 、女子全国大会、セブンズ大会などの大会価値を向上させる。
・五輪後を見据え、セブンズ国際大会を誘致する。
・リモート観戦の風潮を機会と捉え、新規事業の拡大やコンテンツビジネス人材の育成を行う。
競技運営の標準化
・RWCの経験を活用し、競技運営における「世界標準」を可視化する。
各カテゴリーの価値向上
・太陽生命 WSS において、スポンサーニーズをより反映した大会の盛り上げを行う。
・女子15人制の全国大会の運営体制整理に着手
・女子カテゴリーでのチームや選手の個性に着目した露出機会を創造。
・五輪後の男子セブンズで、まず選手が魅力的に感じる国内大会の開催を目指す。
・アジアシリーズ招致など
新規事業の拡大
・フードデリバリーなどファンサービスのニーズに沿った仕掛けの展開。
・コンテンツ発展を支える人材の確保。
アクション
プラン
06
非イベント収入機会の確保と強化
・チケット、権利、スポンサー以外の「第4の収入源」として「助成金・寄付・会員収入」の領域で安定的な収入を得る
・第4領域のステークホルダーの拡大と拡充(対象者の特定とメリット拡大によるポジティブサイクル化)
・協会事業における横断的な連携を図り、システム整備・コンテンツ開発・機能集約を行うことで、商品及びサービスの整理・拡大・開発を行う。
・JRFU基金の拡大:寄付という参加行為による一体感を醸成する仕組みの構築。
・官民連携による基盤整備、機会創出。自治体ワンチームとの連携強化。
・統合データベースを活用した新たな収益計画の策定と連携する。
・普及育成の財政基盤づくり。
・メンバーズクラブ会費:新リーグ発足に対応し、新たな仕組みを構築し、日本ラグビーファンの定着と持続的な安定収益を目指す。
担当部門及び財務部門の人員体制強化
・各収入機会に計画的・継続的な収入確保ができる体制整備を行う。
JRFU基金の拡大
・ラグビーに関心を持つステークホルダーや潜在層への計画的なアプローチを行う。
官民連携による基盤整備、機会創出を行う。
・自治体、企業、JRFUの強固な連携関係性を築き、継続的なサポートを確保する。
・自治体ワンチームとの連携強化、自治体連携の事業計画の作成と遂行
統合データベース活用
・将来の活用を見越したデータベースの設計、構築
普及育成の財政基盤づくり
・事業資金管理の改善と資金効率の向上を図る
・普及育成部門が担う普及・育成事業をマーケティング部門と連携し、新スポンサーを獲得する
・スクラムジャパンプログラム(SJP)の認知向上による社会的価値向上と財務価値増大(資金獲得)に向けた積極的活動の推進
・地方自治体・民間企業(SJP会員企業と地域企業)などとの連携によるラグビー普及プロジェクトの立上げ
・中央省庁の補助金・助成金を獲得する作業の機能集約
メンバーズクラブ会員制度刷新
・収益増加により得た資金を普及や強化へ投資し、日本ラグビー界に還元するサイクルを作る
・ラグビー日本代表ファンコミュニティの確立と会員基盤を活用したスポンサーメリットの新たな価値創り
・オールドファンのロイヤリティを継承し、今後、発展・変化していく様々な活動に協力してもらえるようコミュニケーションを図る
・多面的な連携によりシナジーを生み、ファン拡大及びラグビーへのロイヤリティ向上を目指す
アクション
プラン
07
財務計画・管理システムの強化
・主要部門の中長期計画に基づく予算案の策定とPDCAの徹底化
・予算管理システムの構築による業務の円滑化
・既存資産の活用によるコストパフォーマンスの向上
・中長期戦略に沿った財務計画と年度ごとの管理手法の確立を目指し、円滑かつ投資効率を最大化させる方法論を確立する。
・財務情報の迅速な共有システム構築を目指し、協会内における会計情報の見える化を目指す。
・資産運用方法の計画立案により、無駄のない資金計画を実現する。
中長期的な資金計画の策定
・中長期戦略に基づく、主要部門の中長期収入計画の策定
・中長期戦略に基づく、主要部門の中長期支出計画の策定
システム基盤確立による運用の最適化
・予算管理システムの検討・構築
・会計処理システム改善の検討
無駄のない資産運用
・中長期計画に基づく、資産運用方法の計画立案
アクション
プラン
08
ラグビーへの信頼を維持・確保
【インテグリティ追求】
・コンプライアンス違反による逮捕者の撲滅。
選手・指導者などラグビーに関わるすべての人々に対するインテグリティの浸透
【競技の安全対策】
・重症事故ゼロの実現。ラグビーの安全面におけるイメージアップを図る。
【インテグリティ追求】
・インテグリティ確保のための体制強化。それに基づく様々なアクションの実践。
・ラグビー憲章やラグビーのバリューを発信するコミュニケーションを推進する。また、フェアプレイ及び社会貢献の推進。
【安全対策】
・「するスポーツ」として定着させることを目指す。
・安全対策の徹底により、次のようなレガシーが残ることを目指す。
・ラグビーが安全なスポーツであるというイメージの定着
・安全対策の責任者の質的改善
・各カテゴリーにおける安全管理プロセスの確立
【インテグリティ追求】
インテグリティ確保のための体制強化とアクションの増加
・コンプライアンス体制の強化/研修の改善・強化
・インテグリティ相談窓口の改善/適切な処分実施
ラグビー憲章やラグビーのバリューを発信するコミュニケーション
・ラグビー憲章の強調・啓発
フェアプレイ及び社会貢献の推進
・フェアプレイに関する発信、教育の推進/社会貢献活動、SDG’sの推進・評価
【安全対策】
重症事故ゼロに向けて
・“安全対策”についてのKPIを定義し、各組織での達成状況を評価
・上記に基づく“安全対策”のための情報発信の整備
安全管理のイメージアップに向けて
・各種委員会などと連携し、イメージアップのための情報を発信
アクション
プラン
09
選手の環境と価値を守る
・JRFU として プレイヤーズウェルフェアの推進と競技環境の整備
・身体特性の理解と課題解決及び身体保護の取り組み
・ラグビー憲章に根差したマインドの醸成(インティグリティ教育の充実)
・競技人生の充実
プレイヤーズウェルフェアについて協議する体制づくり(多様な視点と役割の明確化)とそれに基づく各種施策の推進
プレイヤーズウェルフェアの推進と競技環境の整備
・国内カレンダーと国際カレンダーの整理
・危険の少ないルールの整備
・選手契約の整備
・登録データにて選手個人ID化と情報管理の推進
・各カテゴリーや関連団体と協働し安全かつ多様な競技環境の整備
インテグリティ教育の徹底
・選手への教育と理解の深化
・コンテンツの作成など、選手のみならず、指導者や協会が教育を実践する
JRFU内でのウェルフェアに関する協議と検討
・WRへの関与拡大による国際カレンダーへの影響力やルール改定への関与
・契約や人事専門部門の設置
・新リーグと一体となり選手会との連携、アスリート委員会の整備と活用
・代表選手データシステムの整備、選手データの入力の義務化、個人情報管理の推進
・ラグビー界全体の環境整備のため、学校や多様な競技関連団体との連携体制の整備
インテグリティ教育の実践
・インテグリティ教育コンテンツの充実と継続した教育による、指導者、選手の理解の深化、インテグリティ事案発生時の原因の把握
アクション
プラン
10
多くのファン・関係者が代表を支える環境の提供
・広報戦略に基づき効果的な情報発信を継続することで、世界中に日本ラグビーの価値を認識させる
・国内外において日本代表活動を最大化するために安定した収入を生む幅広い協賛社獲得を目指す
・競技運営の世界基準を維持し、Tier1を中心とした強豪国との魅力あるマッチメイクを目指す
・日本代表ブランド構築に向けた機能横断の連携を行う
・ラグビーファンID(RFID)、JRFUメンバーズクラブを軸としたファンエンゲージメントを強化し、満員のスタジアムで日本代表を支えていく
・RWC2019で獲得した新規(にわか)ファン層の定着を念頭に、SNSを軸とした戦略コミュニケーションやデジタルマーケティングを強化し、日本ラグビーのブランディングを推進する。
・ファン層のニーズに合わせた的確な情報のデリバリーによりファンエンゲージメントを強化し、満員のスタジアムで日本代表を支えていく。
・国際戦略遂行体制の整備と競技運営の世界基準維持により、魅力ある国際試合、国際大会の継続開催を実現する。
・代表との情報共有、連携強化を図り、より効率的・効果的なサポート体制を構築する。
マーケティングによるサポート
・RWC2019で獲得した新規(にわか)ファン層の定着を念頭に、SNSを軸とした戦略コミュニケーションやデジタルマーケティングを強化し、日本ラグビーのブランディングを推進。
広報によるサポート
・発信力の強化とデジタルプラットフォームの拡充
大会運営によるサポート
・競技運営の世界基準化
国際戦略によるサポート
・Tier1を中心とした強豪国との魅力あるマッチメイクを目指すとともに、新規国際大会の招致を含めた国際的地位の拡大を目指す
代表との連携によるサポート
・年度活動計画の共有とアクティビティカレンダーの作成
プロモーションによるサポート
・RFID、JRFUメンバーズクラブ、Ticket RUGBYなどの情報ツールを使用した情報提供
・Ticket RUGBYのシステム改修、代表に特化したJRFUメンバーズクラブの改編、年間を通じたマーチャンダイジング計画によるファンエンゲージメントの強化と維持
アクション
プラン
11
ハイパフォーマンスプログラム(HP)のさらなる強化
・世界一のラグビー組織を目指し、統制されたHP組織体制の構築
・JRFU内外での連携体制の整備、強化拠点の整備を図る
・計画的な人材養成(コーチ、レフリー、マネージメント、S&C、アナリスト等)
・選手のキャリアデザインの進化
・HP組織体制を整備し、それぞの部署の役割、目的を明確にし、連携を図れるようにする。
・各カテゴリーを通じての一貫指導体制を確立させ、HPの方向性の共通認識を図る。
・強化と普及育成の棲み分けを明確にし、各種ステークホルダーとの連携体制を整える。
HP組織体制の整備
・部門体制(管理・企画と専門)の確立:管理者および専門官の人員確保
・組織体制の明確化と認識の統一
一貫指導体制の確立
・HP Pathwayの策定
強化と普及育成の連携体制
・担当エリアの明確化による、連携体制整備(JRFU組織体制の整備など)
・多角的な日本ラグビーの検討(情報の集積・分析、情報発信)
人材養成のための体制づくり
・各人材養成プログラム(計画)の策定(ユースコーチ、リソースコーチ、レフリー、S&C、アナリスト他)
アクション
プラン
12
RWC2019レガシーと普及環境の整備
誰でも、いつでも、どこでもラグビーを楽しめるために
・必要な資源(人材、拠点、資金、情報)の質・量を高める
・全国の協会やクラブ、チームの取り組みを支える
・より安心安全にプレーを続けられる環境を整える
・ラグビーの楽しさや価値をより多くの人々に広める
必要な資源(人材、拠点、資金、情報)の質・量を高める
・指導者・レフリーの質量向上
・活動拠点の整備
・普及育成の財政基盤づくり
・データベース基盤の整備とデータ活用
全国の協会やクラブ、チームの取り組みを支える
・コミュニケーション(情報伝達・広報活動)の促進
・地域協会との連携強化(地域協会の体制強化と、自走できる仕組み作り)
・マネジメント人材養成と配置
・新リーグとの協働
より安心安全にプレーを続けられる環境を整える
・スクール(タグ・ミニ・ジュニア)ラグビーの拡充
・中高生の普及育成基盤改革
・プレイヤーウェルフェア(心と身体の安心・安全)
・女子ラグビーの普及育成基盤づくり
ラグビーの楽しさや価値をより多くの人々に広める
・ラグビー参画者の拡大 (ラグビーにふれるきっかけと、関わり続けられる環境の整備)
・教育プログラムの整備
・障がい者とラグビーをつなぐ
・国際協力プログラムの推進
指導者・レフリーの質量向上
・指導者の質の向上
・女性指導者を増やす
活動拠点の整備
・子どもから大人まで継続してラグビーを続けられる環境整備
・部活動支援
普及育成の財政基盤づくり
・収支管理の改善と交付金活用ルールの明確化
・新規スポンサーの獲得
・SJP活動の価値向上と資金獲得強化
データベース基盤の整備とデータ活用
・データベースの見直しと再構築及び活用
コミュニケーション(情報伝達・広報活動)の促進
・知りたいこと・知るべきことが伝わるツール
地域協会との連携強化
・都道府県協会間交流の促進とノウハウの共有
・RWC2019日本大会開催12都市との連携
マネジメント人材養成と配置
・RDO育成と適正配置
新リーグとの協働
・新リーグとの役割(計画、施設、人材養成、選手育成 など)の明確化と連携体制の構築
スクール(タグ・ミニ・ジュニア)ラグビーの拡充
・活動内容の充実
・登録選手数増加
中高生の普及育成基盤改革
・平日のラグビー環境整備
プレーヤーウェルフェア(心と身体の安心・安全)
・身体的・心理的な安全・安心の確保
女子ラグビーの普及育成基盤づくり
・女子・女性の競技人口向上と育成・強化へのパスウェイ
ラグビー参画者の拡大
・ラグビーに触れる機会を創出し新たな競技者を獲得
・競技経験に関わらず、ラグビーを続けられる環境整備
教育プログラムの整備
・学校教育におけるタグラグビーの実施率向上
・保健体育以外の教科を活用しラグビーの価値を広める
・ラグビーを通じたインクルーシブ教育の促進
・ラグビーを活用した次世代人材育成
障がい者とラグビーをつなぐ
・障がい者とラグビーの普及環境整備
国際協力プログラムの推進
・他国協会のラグビーの発展を支援し、相互理解を図る ・国際人材養成
アクション
プラン
14
社会連携・国際連携のための体制確立
・ラグビーを通じた社会貢献活動と国際貢献活動を構築し、継続的に取り組む体制を維持する
・SDGs,CSR活動の継続実施のための体制を確保する。
・国際貢献活動の継続と強化
・JOCなどの関連団体や行政機関との連携
SDGs、CSR活動の継続実施のための体制確保
・JRFU内での活動の整理。今JRFUにあるSDGs/CSRのナレッジを利用し、ヒューマンリソースを準備しながら対応していく
・社会貢献連携活動における方針と活動計画を作ってチームの設置及び体制を確立する
国際貢献活動の継続と強化
・JRFU内の既存の活動を一度整理し、新たに策定される国際戦略ともベクトルを合わせ、既存・新規問わず、重点取り組みを立てていく
JOCなどの関連団体や行政機関との連携
・関連団体のナレッジとインフラを利用ながら、ラグビーを通じで社会が良くなるよう対応していく
アクション
プラン
15
有形、無形のラグビー資産を社会や経済活動へ結びつける
・様々なステークホルダーとの共同開発案件の事業化
・ラグビー価値等を使った教育事業、データ活用事業のプロジェクト立ち上げとコンテンツ開発
・スタジアムビジネスへの参画、ラグビーミュージアム事業計画へ積極的提案
・その他の新規事業開発推進のための組織体制の整備
オープンイノベーション的な手法を活用し、以下の事業化を目指す。
・社会が共感するラグビーの価値やノウハウをパッケージ化もしくはカテゴライズしたコンテンツの活用
・統合データベースをもとにしたビッグデータ活用
・強化現場でのノウハウ(IT活用を含む)の他競技などへの展開
・国際交流活動ノウハウの展開
・ラグビーミュージアム事業/スタジアムビジネスの検討
社会が共感するラグビーの価値観やノウハウをパッケージ化、またはカテゴライズしたコンテンツの活用
・推進部門の設置もしくはプロジェクトチームの立ち上げ/オープンイノベーション戦略によるコンテンツ開発の計画策定/コンテンツ開発とデリバリースキームの検討
統合データベースをもとにしたビッグデータ活用
・基盤システムプロジェクトによる統合データベースのローンチ
・データ活用方法の検討と事業化の計画
強化現場でのノウハウ(IT活用を含む)の他競技などへの展開
・産学連携共同開発案件の登録チームや他競技への展開
国際交流活動ノウハウの展開方法の検討
・国際交流事業の企業との提携による事業化の検討
・スポーツツーリズムや在日外国人マーケットへのアプローチの検討
ラグビーミュージアム事業検討への積極的関与
スタジアムビジネスの検討
会員へのライセンシング事業の検討
2016年の見直し時に設定した各種目標に関しては、新型コロナウィルスによる大会中止などの影響を受けた総観客数と7人制日本代表の目標以外はすべて達成された。
日本代表のブランディングや運営面のスタンダード向上による代表戦の集客向上、スーパーラグビーを活用した代表強化、RWC2019開催地と連携したレガシーの創出、小学校でのタグラグビー授業やカジュアルラグビーを活用した参画者の拡大などは、戦略に基づき各担当部門が推進することにより、成果を残すことができた。
一方で、組織基盤や国際戦略の強化や組織連携といった部分に関しては課題が残り、トップリーグの地域連携をキーにした新たな展開などについては、本戦略計画期間内では大きな成果には至らなかったが、様々な議論を経て多くのステークホルダーとの協力のもと発足する新リーグに受け継がれ、今後の進展が期待される。
戦略計画として一定の成果は上げられたと評価できるが、計画見直し時に重要成功要因として挙げた、戦略遂行のための体制整備に関しては実行できておらず、そのため組織全体として統合された戦略推進が行われたとは言い難く、計画の運用面としての課題が残った。