大会スケジュール

いきなり世界4強イングランド、豪州と対戦
世界最高峰での戦いを始めるサクラセブンズ

12月3、4日、アラブ首長国連邦のドバイでHSBCワールドラグビー女子セブンズシリーズ 2015-2016 第1戦 ドバイ大会が行われる。
8月の同昇格大会で優勝し、今季全4大会に参加する権利を得た女子セブンズ日本代表(サクラセブンズ)にとってはリオデジャネイロオリンピック予選での勢いのまま世界の列強にチャレンジして、現在の自分たちの立ち位置を確認するためにも重要な大会となる。

東京で五輪出場を決めてからわずか4日後にドバイで世界トップとの戦いを始めるサクラセブンズ

東京で五輪出場を決めてからわずか4日後にドバイで世界トップとの戦いを始めるサクラセブンズ
photo by Kenji Demura

「オリンピックまで8か月。ワールドシリーズの中で早くトップ4に勝つことを目標にして、金メダルにしっかり道筋を作りたい」

11月6、7日に香港で行われた「女子7人制ラグビーアジア予選 第1戦」、そして同28、29日に東京で行われた同第2戦で共に優勝。
見事にリオデジャネイロオリンピック出場権を獲得したサクラセブンズは、東京大会の決勝戦から約28時間後には機上の人となっていた。
現地ドバイ入りは12月1日早朝。
約12時間のフライト。時差も5時間ある。しかも、灼熱の地。
現地入りから2日後に大会が始まる厳しすぎる条件もあり、まずはいかにリカバリーができたかが一番のポイントであることは確かだろう。

「ワールドシリーズの昇格大会が8月にあって、そこからここまで大会が5大会。本当にタイトなスケジュールなので、ここでリカバリーをしっかりすることが重要になってくる」(浅見敬子ヘッドコーチ)

今後は「アジアの代表」として世界で戦うことも意識するという中村主将

今後は「アジアの代表」として世界で戦うことも意識するという中村主将
photo by Kenji Demura

ドバイ大会後のワールドシリーズは
2月にブラジル、4月に北米で開催

今大会に参加するのは計12カ国。大会初日(3日)に4ヵ国ずつ3組に分かれてプール戦を行った後、同2日目(4日)に決勝トーナメントを戦う。

日本がプール戦で戦うのは対戦順にイングランド(3日14:10=日本時間19:100、オーストラリア(同16:44=日本時間21:44)、スペイン(同20:03=日本時間4日01:03)。

昇格を果たしたばかりの日本にとっては当然どのチームも強豪と言えるわけだが、初戦で対戦するイングランドは昨シーズンの通算成績で4位、2戦目のオーストラリアは同3位。
「トップ4を目指す」サクラセブンズにとってはかっこうの腕試しの相手と言える。

「アタックでは世界で一番速い、ハイテンポのラグビーを目指している。フィジカルファイトをされてテンポが崩されると、弱い。個々の強さを上げながら、しっかり世界最速のラグビーを磨いていきたい」(中村キャプテン)
そんな日本らしいスタイルがどこまで通用するのか。

「(五輪予選の)カザフスタン戦、アタックでボールを持ちこんでもボールが出せなかった。我々としてはクイックなラグビーをやりたいが、そこが滞ってしまうと自分たちのやりたいラグビーができない。もう一度フィジカル、個の強さを立て直してやっていく」

オリンピック予選ではブレイクダウンでプレッシャーをかけられて苦戦した面があったこともあり、浅見HCは改めて個々のフィジカル強化を重点的に進めていく必要性を訴えるが、フィジカル面で世界トップクラスの両国といきなり対戦できるのは、リオ五輪への行程に向けても大きいはずだ。

「オリンピックに向けて、まだスタートライン。気を抜かずにこれから世界に向けて、アジアの代表として戦えるように頑張りたい」(中村キャプテン)
8ヵ月後のリオを照準に、世界トップを目指す戦いが始まる。

尚、ドバイ大会の後は、ブラジル・サンパウロ(2月20〜21日)、アメリカ・アトランタ(4月8〜9日)、カナダ・ラングフォード(4月16〜17日)の各大会が予定されている。

text by Kenji Demura

アップテンポなラグビーを目指す日本。エースランナー山口などがトライを量産する展開に持ち込みたい

アップテンポなラグビーを目指す日本。エースランナー山口などがトライを量産する展開に持ち込みたい
photo by Kenji Demura

FW陣がフィジカル面で対抗できるかもキーになる

FW陣がフィジカル面で対抗できるかもキーになる(写真は冨田)
photo by Kenji Demura