■第6回近畿地区「女子セブンズブロックアカデミー」練習会
日時:2011年11月27日(日) 12:00~15:00

場所:神戸製鋼灘浜グラウンド人工芝

前回の練習で指摘された「走れないとセブンズでは通用しない」を意識して、しっかり走りこむことからこの日の練習はスタートしました。まず、ハーフラインまでジョギングです。途中笛が鳴るとその場でうつ伏せになり、すぐに立ち上がってジョギングを再開します。疲れてくると起き上がるのが遅くなり、個人差もかなりでてきていましたが、「7人制は数の勝負。一人がいつまでも倒れていたら数で負けてしまう」とコーチから指摘されると、苦しい中でも一生懸命早く起き上がるよう努力し、なんとか前へくらいついていこうとしていました。
このように、この日は徹底して“試合をイメージした”練習に取り組みました。

 

ストレッチが終わった後、「パスゲーム」の練習。グリッドの中で、アタック(攻撃)とディフェンス(守備)に分かれます。アタックはパスを10回繋げば勝ち。(ボールキャリア動いてOK)、ディフェンスはパスをはたいて10回パスを阻止するゲームです。一見攻撃側が有利なルールのようですが、なかなかパスがつづきません。パスを数える声が小さく、コーチから「攻守交代」を告げられるシーンもしばしばありました。途中で各チームが作戦会議の時間を設けましたが、まだパスがつづきません。コーチから、「どんな作戦だった?」と尋ねられ、「ボールキャリア以外がどんどん動いてスペースを作り、大声を出して呼んでパスをもらいに行く」などいろんな意見がでましたが、やるべきことは分かっているのになかなかそれが実践できないのです。今村コーチから「それ、できていた?」と聞かれ、ようやく考えているだけでは駄目だということに思い至った様子で、そこからは見違えるように大声が出るようになり、積極的にパスをもらいにいき、パスがつづくようになりました。

つづいて、アタックの練習です。
2対1、5対3など、コーチが指示を出した人数が走りだし、攻撃をしかけます。攻撃側は味方と敵の人数とスペースがどこにあるかを確認してプレーを素早く選択しなければなりません。最初、狭いスペースしか使えず、人数が多いと特にやみくもに前に進むだけになりがちでしたが、お互いが声を出し合って、どこにスペースがあるのかをしっかり連携を取るようアドバイスが出されると、徐々に選手たちがそれぞれ考えて動くようになり、自分がすべきことを意識して練習できている様子で、非常に積極的な雰囲気に変わっていきました。

しっかり体が温まったところで、体幹を鍛えるトレーニングをし、コンタクトの練習に移りました。
ぶつかった瞬間、相手にもたれるのではなく足をしっかり踏ん張って立ち、同時に当たった手で相手を弾き飛ばすようにします。必ず、ボールを持っていない方の肩で当たりに行き、ボールは相手から遠ざけ、死守。そして、当たる瞬間にスピードを上げるように、とコーチからアドバイスがありました。

 
 

つづいて、ヒット・ドライブ・ダウンです。
このときのポイントは、ドライブ(相手を押す)のとき足は進行方向にして力強く押す。また、倒れる瞬間は、体を回転させて相手を遠ざけ、ダウンしたときはボールをロングリリースし、1秒でも早く味方に届くようにします。
次に、1人目がヒット・ドライブ・ダウンで倒れたら、2人目がオーバーに行く練習。このとき、躊躇せずボールと倒れている仲間を飛び越えるよう指示がありました。仲間を踏まないようにと横から行くとオーバーに入るとき正面から当たれなくなるからです。
華奢な女の子たちですが、臆することなく当たっていき、非常に熱のこもった練習風景でした。

その後、高校生で2チーム、大学・社会人で1チーム作り、交代で計6ゲーム、試合を行いました。試合中、全力で走りまわっていた選手たちは、かなり疲れていましたが、ゲーム終了後に「フィットネス」との指示があり、1,000mを走って練習終了となりました。
今村コーチから、「最後のランはきつかったと思うけれど、マルチの数字を上げていかないと絶対に代表には選ばれない。体力アップは一人でもできることだから自覚を持って練習していくように」と説明がありました。
全体を通して“試合をイメージした”練習で、練習生たちの意識もどんどん高まっているような3時間でした。