TOKYO2020 ラグビーフットボール(7人制ラグビー)競技フォーマット

  • 東京2020オリンピック競技大会における7人制ラグビー競技は、女子と男子の種目がある。
  • どちらの種目も、予選プールラウンドと決勝ラウンドで構成される。
  • 各種目とも、参加12チームが4チームずつ3つのプールに分かれて総当たり戦を行う。
  • 予選プールラウンドの各試合後、以下の基準によって双方のチームにマッチポイントが付与される。

     勝ち = 3ポイント

     引分け = 2ポイント

     負け = 1ポイント

  • 予選プールラウンド終了後、決勝ラウンド対戦組み合わせの振り分けには以下のルールが用いられる: 

- 各チームのマッチポイント数の合計で、各プールの順位を決定する

- マッチポイントが同数のチームが2ついる場合、その2チームの対戦試合の勝者が順位で上位となる。

- マッチポイントが同数のチームが3つ、ないしは、4ついる場合、以下の基準を用いてプールの順位を決定する:

①  得失点差 

② トライ数の差

③ 得点数 

④ トライ数 

⑤ シード


  • 各プールの上位2チーム(A1位、B1位、C1位、A2位、B2位、C2位)が、あらかじめ決められた決勝ラウンド対戦組み合わせの枠に振り分けられる。
  • 各プールの3位チームは、以下の基準を用いてプール総合順位の7、8、9位に順位付けられる:

① マッチポイントの合計

② 得失点差

③ トライ数の差

④  得点数

⑤ トライ数

⑥ シード

  • 各プールの4位チームも、同様の基準を用いて、プール総合順位の10、11、12位に順位付けられる:
  • 準々決勝の対戦組み合わせは、以下の通りとする:

    A1位 対 8位

    C2位対 B2位

    C1位 対 A2位

    B1位 対 7位

  • 準々決勝の試合の勝者は準決勝へ進出し、敗者は5~8位決定戦に振り分けられる。
  • プール総合順位で9~12位となったチームは、最終順位における9~12位決定戦を行い、対戦組み合わせは以下の通りとする:

     9位 対 12位

    10位対 11位

  • 各試合の勝者が最終順位における9・10位決定戦、敗者が最終順位における11位・12位決定戦を行う。


予選プールラウンドについて

予選プールの試合は、引分けで終わる場合もある。

2つ以上のチームのマッチポイントが同数だった場合、順位を決定するにあたり以下の基準と適用順が用いられる:

  • ①同数で並んだチーム同士の試合に勝利したチームが、そのプールにおいて上位となる。
  • ②予選プールの全試合における、一つのチームに対する得失点差を比較する。最も多いプラスの得失点差のチームが、そのプールにおいて上位となる。
  • ③予選プールの全試合における、一つのチームに対するトライ数と被トライ数の差を比較する。最も多いプラスのトライ差のチームが、そのプールにおいて上位となる。
  • ④予選プールの試合における総得点数が最も多いチームが、そのプールにおいて上位となる。
  • ⑤予選プールの試合における総トライ数が最も多いチームが、そのプールにおいて上位となる。
  • ⑥より上位のシードを与えられているチームが、そのプールにおいて上位となる。

上記の基準に従って最も上位のチームが決定したのち、残りの3チーム、または、それ以上のチームが同点のまま残っている場合は、1番目の基準に戻って同じプロセスを繰り返し、次に上位のチームを決定する。


※決勝ラウンドについて

決勝ラウンドではすべての試合において、試合終了時に引分けの場合、勝敗が決まるまでサドンデスの延長戦を行って勝者を決定する。


競技のルールについて

  • オリンピック競技大会における7人制ラグビー競技は、ワールドラグビーの競技規則に従って行われる。
  • チームの構成:各チームは、12名のプレーヤーで構成される。フィールドオブプレー上に7名、ベンチに5名の内訳となる。
  • 競技の概要:7人制ラグビーは、得点が入りやすい、ダイナミックなチームスポーツであり、ゲームの目的は、2つのチームが、ボールを持って走り、パスし、キックし、そして最後にグラウンディングすることでなるべく多くの得点を獲得することである。
  • 得点:

<トライ>

 5点。プレーヤーが相手チームのゴールライン上、または、同ゴールラインを越えてボールをタッチダウンした時に与えられる。トライを与えられたチームは、コンバージョンキックによって2点を追加する機会も得る。コンバージョンキックは、蹴ったボールがゴールポストのクロスバーよりも上、かつ、2本のポストの間を通れば成功となる。

<ペナルティトライ>

7点。相手チームによる不正なプレーがトライできていた、または、より優位な位置にトライできていた可能性を妨げていた場合に与えられ、トライの地点はゴールポストの間とする。

<その他>

  • 相手が反則をしたら、ペナルティが与えられる場合がある。チームは、ゴールへのドロップキックを選択することができ、成功すれば3点が与えられる。
  • チームは、オープンプレーの最中にポストの間をめがけてドロップキック蹴ってドロップゴールを狙うこともできる。成功すれば3点が与えられる。
  • プレーは、試合中の事実および時間を含めた競技規則の唯一の判定者であるマッチレフリーの裁量によって、止められる。試合中は、アシスタントレフリーとインゴールジャッジがレフリーの補佐を行う。マッチレフリーは、反則が起きても、反則をしていない側のチームがアドバンテージを得ていると判断すれば、プレーを止めない場合もある。
  • 試合を行う際は、各チーム、フィールドオブプレー上にいるプレーヤーが7名を超えてはならない。チームは、最大5名のプレーヤーについて、交替また入替えすることができる。出血を伴う負傷や頭部外傷の評価(HIA)の場合は、プレーヤーの一時的交替が認められる。負傷により交替したプレーヤーは、その試合で再びプレーすることはできない。入替えとなったプレーヤーは、出血による一時的交替がある場合を除き、その試合で再びプレーすることはできない。もう一つの方法として、自由入替え制が用いられる場合もある。その場合、チームは、最大5回まで入替えが可能で、その中で同じプレーヤーを複数回入替えることができる。
  • 交替も入替えも、必ず、レフリーの許可を得てから、そして、プレーが中断している間にのみ、行うも のとする。ワールドラグビーの競技規則および競技に関する規定に沿って、すべての試合は5名のオフィシャル(レフリー、アシスタントレフリー2名、インゴールジャッジ2名)によって行われ、また、ワールドラグビーがサイティングコミッショナーとジュディシャルオフィサーも指名する。
  • すべての試合において、試合時間は14分とする: 各ハーフは7分間で、残り時間が0分となったら2分間のハーフタイムの休憩時間とする。
  • 決勝ラウンドのみ、試合が引き分けとなった場合には試合時間を延長する。2分間の中断を設け、中断している間にレフリーがチームマネジャーを集めてコイントスを行ってキックオフとエリアを決め、5分間の延長戦が行われる。延長時間中に先にトライをしたチームがその場でただちに勝者となり、延長戦は終了する。延長戦でさらに追加の時間が必要となった場合は、両チームのエリアを交替し、休憩時間は設けない。
  • 7人制ラグビーでは、様々な理由でペナルティが与えられる。最もよくあるのは: ハイタックル、タックルやラックにおけるノットロールアウェイ(倒れているプレーヤーはプレーを妨げてはいけない)、オフサイドである。重大な、または、敬意のない反則にはイエローカードが与えられることもあり、その場合は、当該プレーヤーは2分間のシンビンとなり、そのチームはその間、一人少ない状態でプレーすることとなる。非常に深刻な反則には、レフリーによってレッドカードが与えられ、その反則をしたプレーヤーはその試合において退場となる。同じ試合で2枚目のイエローカードを与えられたプレーヤーは、レッドカードと同じ扱いとなる。



英語原文:Tokyo 2020 Rugby Sevens Competition Format


その他規則詳細はワールドラグビーHP参照: www.world.rugby