■ 第2期 「SCIX近畿セブンズアカデミー」女子選手セレクション
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■ 2012年4月22日 (日)12時- 神戸製鋼所灘浜グラウンド人工芝
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第2期目のセレクションとなったこの日、前回を上回る計52名(中学生14名、高校生28名、一般10名)が、兵庫はもとより大阪や京都、奈良からも参加してくれました。
SCIX理事の美齊津氏から今後の流れとして、「今回選ばれたら、月1回の練習会のほかSCIXの練習にも参加してもらって、その後、ナショナルアカデミーに挑戦し、日本代表の選考対象になれるようになってもらいたい」と説明がありました。
日本代表としてオリンピックに出てもらえるよう色々な人が協力していくので、厳しい練習に耐え、体力・精神ともに世界と戦えるようになってほしいという話があり、全員が引き締まった表情で頷いていました。
その後挨拶に立ったSCIX平尾誠二理事長は、そんな彼女たちを見て、「今後の女子ラグビーの輝ける存在となってほしい」と優しく語りかけました。
また、ラグビー協会女子委員会委員長の熊野麻子氏は、「関西は関東に負けている。ここから変えていきたい」と、このアカデミーでの抱負を述べられました。
その後、一般+中学生と高校生の2グループに分かれ、室内練習場での体力測定と筆記に移りました。
筆記は、甲北高校の財田先生が作ってきてくださったもので、
- あなたを色に例えてください。そして、それは何故なのか論じてください。
- あなたは、中学生・高校生・大人として又スポーツ選手としてどのように日々を過ごしていますか? また兵庫県選抜選手・近畿ブロックアカデミー生として、どのように日々を過ごしていますか?
という内容でした。
難しい問いのようでしたが、用紙が配られると、時に首を傾げながら、また何度も消しゴムで消しながら、それぞれが一生懸命考えて回答していました。回答の一部に目を通していた財田先生は、「みんなの熱い思いが伝わった」と、感激した様子でした。
室内練習場では、立ち幅跳び、懸垂、前屈、30秒上体起こし、握力の測定が行われました。まだ筋力が発達していない女子選手にとって、特に懸垂は1回できればやっとという状態でしたが、コーチ陣からは、反動をつけないで上がるようにと酷な指令が出ていました。
全体を通して今すぐ代表レベルというような目標値には届かないかもしれないので、どのあたりを合格レベルとするか、コーチ陣にとっても難しい課題が残ったようです。
その後、雨のため中止の予定にしていた50m走と20mシャトルランの測定に移りました。開始してすぐ、止んでいた雨が降り出し、気温も低かったことから、「体が思うように動かなかった」と悔しがっていた選手やシャトルランの途中で足を滑らせてしまう選手もいましたが、シャトルランでは中学生が100回に到達したり、50m走では高校生が6.7秒の好記録を叩き出すなど、悪条件のなか、それぞれが精一杯持てる力を出し切ろうとしている姿勢が伝わってきました。
また、時間が空いていた一般+中学生チームは、財田先生指導のもと、"コミュニケーションドリル"を行っていました。
四角形になり隣の角に立つ相手や対角線上にいる相手に走りこんでいってパスを出す練習ですが、動きが分からなかったり、声をかけ合わないため、何度もミスが起こりました。ボールの流れをよく見て、次はどうなるのか考え、判断するようにと言われますが、なかなかうまくいきませんでした。
(1)スキル不足 (2)状況を理解していない (3)コミュニケーション不足
この3つが原因でミスは起こるということを体感してもうらためのトレーニングでした。
その後、雨足が強くなってきたため、当初予定していたゲームは中止しセレクションは終了となりました。
閉会式では、今村コーチからグランドコンディションも悪く、また途中予定変更などもあって思い通りのアクションができなかったかもしれないが、それでもみんなから可能性を感じたというお話がありました。
また、財田先生からは、「近畿の女子は、関東や九州と比べても負けている。ぜひ兵庫から熱を発し、1人でも多くのオリンピック選手を出したい」という熱いメッセージが送られました。
途中から本降りになった雨のせいで、練習生たちの髪もジャージもびしょ濡れでしたが、みなの表情からは充実した達成感が伝わってきました。
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